浜浦彩乃から目が離せなくなるコラム 〜勝手にはまちゃん大賞〜

おっはまー!!!

と、爽やかにあいさつすれば、本コラムの主役はお分かりいただけるだろうか。そう、先月開催されたひなフェスではHello!Project全体の陣頭指揮にあたり大成功に導くと、息つく暇もなく日本列島を桜前線とともに北上し春の知らせを届けてくれている、こぶしファクトリーのはまちゃんこと浜浦彩乃さん(以下はまちゃん)である。タイトルの方ではひとまず「勝手にはまちゃん大賞」と題してみて、言ってしまえば内容もタイトルそのまんまなのだが、念のため趣旨をご説明する。

この「勝手にはまちゃん大賞」では、筆者のノミネートした数多くのはまちゃんに関する名場面・名ブログのなかから厳選を重ね、最も印象的だったものをランキング形式で発表する。発表するのは上位3つである。選考の基準としたのは、いかにファンの印象に残っているかという一点でだけであるものの、選考にあたった人間が筆者のみであるという事情ゆえの選考の偏りには目をつぶっていただければ幸いである。何しろ、「勝手に」なもんで。

さて、みなさまが思い思いに想像したはまちゃんの名場面・名ブログは、果たしてランクインしているだろうか。まずは3位から見て行くことにする。

第3位 「おっはまー!」誕生秘話

こぶしファクトリーのブログ開設以来、はまちゃんの使い続ける朝の挨拶が「おっはまー!」であり、朝の挨拶としての爽やかさ、キャッチーさ、かわいさが、はまちゃんのキャラクターにぴったりハマっている。4月16日の本人のブログにて明かされた、「おっはまー」誕生秘話が見事3位にランクインした。以下は本人ブログの引用である。

私が何故こんなに、ギャグみたいなのを考えてるかというと、以前つんく♂さんから成績表みたいなのをいただいて、その時に『何か定番になるような自己紹介やギャグがあると個性もたつ。』というお言葉をいただいたので、たーーーーーーっくさん考えてます!!!!!!

(こぶしファクトリーブログ 浜浦彩乃 4/16更新分)

まさか、はまちゃんが「おっはまー」を粘り強く使い続ける理由につんく♂さんの影響があろうとは、そのアドバイスを胸に深く刻み、行動に移し続けていたとは、ファンであってもゆめゆめ想像がつくまい。ハロプロメンバーとつんく♂さんは、細かなフィードバックと期待に応える為の努力という関係性で、我々の想像以上に強く結びついていることを窺わせた(過去には丁寧すぎる通知表も話題に)。

ところで、はまちゃんは、引用のブログの内容に偽りは無く、自分のキャッチコピー的フレーズを“たーーーーーーっくさん”考えている。せっかくの機会なので、その中から、定番となりつつあるものをいくつか、まとめてご紹介する。

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・おっはまー

はまちゃんがブログで行った、コメント欄を使ってのファンによる人気投票では見事1位となり、老若男女から愛される定番のあいさつだ。筆者の調べたところによると、こぶしファクトリーブログの開設から約1年が経過しているが、4月10日現在までの更新時点で、そのすべてのブログに登場している。皆勤賞フレーズだ。

・こんにちばんわ

「こんにちは」と「こんばんは」を組み合わせてできた表現で、「おっはまー」とセットで使われるケースがほとんど。ブログの更新通知がきてもすぐにアクセスして読むことができない読者がいつ読んでも時間帯に合った挨拶ができるようにと、配慮してくれているのだ。はまちゃんの小学校ではみんなこれを使っていたという。

・おやのみぃ

「おやすみ」の意。「おやのみぃは、あやのーみたいな感じです!笑(本人ブログより)」とのこと。やや無理があるか、ブログ中にはほとんど使われず。

・ごめんな彩(さい)

意味は読んでそのまま「ごめんなさい」である。はまちゃんの名前“彩乃”と、出身地である埼玉県の別称“彩の国”から共通する“彩”の字をとっている。しばしば、思い出したように登場する。

・おめで大佐

「おめでたい」の意。はまちゃん個人、こぶしファクトリーにとっておめでたいことがあるとブログに登場する。

・浜ナイスデー

ブログの締めには必ずと言っていいほど登場する、はまちゃん流のお別れの挨拶。“Have a nice day.=(良い1日を。)”をもじっている。

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ハロプロのナンバーワンの挨拶として定着するためにはひとつ、先輩という大きな壁を越えなければいけない。Berryz工房キャプテン、清水佐紀が生んだ定番の朝の挨拶である「おぱょ♪(=おはよう)」に引導を渡すことができるかどうかが、今後の見どころといえよう。

第2位 浜浦は・・・・、ごはんの屈辱

2015年秋に行われた、こぶしファクトリーのファーストライブツアー〜The First Ring〜の開催が決まったのは急だったようで、タイトな日程の中で慌ただしく準備に動き回るメンバーたちの様子が様々なメディアを通じて伝えられた。ライブパフォーマンスそのもの以外の面でも同一の事情により、こぶしファクトリーが規律を持って集団行動するための仕組みづくりが、急いで行われた。メンバー各々が“◯◯かかり”といった役割分担を与えられたのだ。

こぶしファクトリーの面々からの情報によると、具体的に、ストレッチ係、時間係、楽屋係などの“かかり”があったという。ケガ防止やより良い発声のためのストレッチを仕切るストレッチ係は、躍動感あふれるこぶしのステージには無くてはならない。時間係はタイムキーパーの役割を担い、集合時間などの周知は集団行動には欠かせぬ。

“かかり”の発表は同ツアーのリハーサル後に行われた。メンバーが次々と役割分担が言い渡される中で、最後にひとり残ったのははまちゃんであった。マネージャーと思しき人物は、はまちゃんにこう告げた。

「浜浦は・・・、ごはん。」

幸運なことに、その“かかり”発表時の映像が残っている。

ごはん係の役割は、みんながちゃんと食べているか見ることで、選任の理由は「食べられないものが多い」から。そのように説明はされていながら、この数秒の動画に視聴者の疑問は百出するばかりだ。好き嫌いが多いからごはん係、は妥当か?もしかしてこのマネージャーとみられる人物には、はまちゃんに好き嫌いせず食べるよう言えない理由でもあるのか?なぜ、ごはん係を告げられたはまちゃんはケラケラと笑ったのか?はまちゃん自身、本当はもっと別の係をやりたかったのはないか?

今の所、これがはまちゃんらしさであると、月並みな表現で結論付けせざるを得ないが、まだまだはまちゃんには謎が多いことを裏付ける動画だともいえよう。また、裏事情ながら、同レッスン映像中、珍しくおでこを出している井上玲音さん(以下れいれい)の愛くるしさも、この名場面を高い順位へと強烈に後押しした。

さて、残すは第1位の発表のみとなった。

第1位 炸裂!「大佐の命令は絶対!」

浜浦彩乃が伝家の宝刀を抜いた瞬間を、カメラは捉えていた。驚くべきことに、その矛先はこぶしファクトリーの盟友、井上玲音に向いていた!決定的瞬間をご覧あれ!

珍しいことに、はまちゃんとれいれいはラーメン紹介動画の撮影で、何味のラーメンを試食するかで揉めていた。「いや味噌でしょ!?味噌味噌味噌味噌」と主張するはまちゃんに負けじと「しょうゆしょうゆ」とれいれいも対抗する。するとはまちゃんは、頬杖をついたようなモーションから「大佐の言うことは?」と言い放つと、れいれいは気圧され、「絶対・・・。」と力無く答えるしかなかった。まきまきのツインテールを小慣れた手つきでかきあげると、パッケージを指差し、「はい、味噌を食べまーす♪」とカメラにアピールし、万事休す。これによって完全に「はまちゃんの味噌」が既定路線に乗り上げた。おもむろにラーメンのパックをニコニコで開封するはまちゃんが、どうやら一枚上手だったようだ。

れいれいの災難は終わらない。味の決め手となる味噌をれいれいが担当して入れ、それを箸で溶かすのがはまちゃんという役割分担で、最後に仕上げに取り掛かろうとした時だった。

「飛んだっ!」はまちゃんが叫んだ。混ぜていた味噌のスープが、れいれいの紺のスウェットに跳ねたのだ。さすがのれいれいも「うおぉぉぉいっ!“飛んだ”じゃないわ!」と反論する。が、「“飛ぶ”わけないじゃない、正直に言いなさい。あなたが“飛ばした”んでしょ?」とまでは言わないのが、れいれいの優しさだ(にしても、一番怒られる言い訳のパターンを選ぶはまちゃんも割合に“ちゃっかり”な性格と言えよう)。ところがはまちゃん、申し訳無さげにれいれいのスウェットを手で拭ってあげるそぶりを見せていたにもかかわらず「れいれいだよ今の。」と苦し紛れに言うが、れいれいは「違う、混ぜてたのあなたでしょ!?」とこれを冷静に論破。“ちゃっかり”なはまちゃんを多めに見てあげたれいれいが、先程とは逆に一段オトナの対応見せた。結果、この勝負はお互いに一勝一敗、引き分けとなった。

話は飛ぶがこの動画、見どころが多い。密度が非常に濃いので、最後おまけです。撮影係の小川麗奈さん、野村みな美さんにダメ出しするはまちゃんとれいれい。どうぞ。

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以上でランキングの発表は終了となる。みなさまの思い浮かべた、はまちゃんの名場面はランクインしていただろうか。それでは、また新たなはまちゃんの名場面に出会えることを願いつつ、「勝手にはまちゃんアワード」を閉幕する。みなさま、お別れの挨拶はやっぱりこの言葉で。

浜ナイスデー!

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あとがき

はまちゃんは、自分で気に入って愛用する表現「おっはまー」を「ギャグみたいなの」と自嘲気味(?)に前置きした上で、つんく♂さんのエピソードをを通して、自分だけのオリジナルの挨拶を使い続ける理由をおしえてくれています。その翌日からも「おっはまー」を相も変わらず使い続けてくれています。

はまちゃんは「おっはまー」を使い続けながらも、どこか心の中では「ギャグみたいになってるな・・・」と冷静に客観視している。でもデビューしたての時期は名前を覚えてもらおう、こぶしファクトリーを覚えてもらおう、今はこれが必要だ、とも、明確なビジョンに立ったうえで、思っている。イベントやCDの発売日などの告知でもいつもそうで、例えば18日に発売するCDなら、告知動画では両手のひらを使って指を10本立てて「10」、続けざまに今度は指8本で「8」と、カメラの向こうの視聴者に猛烈にアピールをしかけている(これ、みてるとけっこうやってるんですよ)。今はこれが必要だと思い、やっている。

これは私の推論に過ぎませんが、無邪気にケラケラ笑う“あの”はまちゃんからは想像できないほど、リアリストな面も持ち合わせているんだと思うんです。んで、そんなリアリストな面もありますよね?と投げかけてみたく思いまして、今回は、はまちゃんの直近の名場面・名ブログをセレクトし、ランキング形式にして発表してみたわけですけれども、もう一個見逃しがちなのは、ちゃんとハロプロの世界の住人でいてくれることです。あるいは、どのハロプロメンバーも持ち合わせているファンタジーな部分もある、と換言できましょう。コラム本編でも紹介しましたが、野菜が食べられないから、好き嫌いが多いから、ごはん係を任されるって、最高にファンタジーですよ。

リアリストたるはまちゃんの地に足のついたビジョンと、はまちゃんの持ち合わせるハロプロのファンタジーな部分との両輪で、文字通りこぶしファクトリーを牽引しているはまちゃんは、かっこいいという評価すらとっくのとうに通り越して、シブい(もちろんいい意味で)ですよね。そしてなにより、かわいいですよね。

(文=puke)

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