矢島舞美、最新写真集発売決定! 活写されるは人柄かビジュアルかチャレンジか?

元℃-ute リーダーにして現在は舞台を中心に活躍する矢島舞美の写真集が発売されることがわかった。本人のブログによって、その第一報が告知されている。

写真集「瞬き」が11月10日に発売になります!!(^^)矢島舞美 オフィシャルブログ 写真集発売のお知らせ‼︎

その詳細はまだ明らかではないが、撮影のロケーションの一部はハワイにおよび、発売はワニブックスからとなるようだ。ワニブックスのサイトには、矢島がブログで情報を公開した時点で詳細な記述は未掲載ではあるが、ハワイでの撮影ということで、メイキングのDVDなども期待できそうだ。

矢島の写真集といえば、メンバーの魅力を(写真集やDVDなどの)グッズの上で活き活きと伝えることの難しさを語る代名詞ともなっていたことを想起する者もあろう。

矢島のある時期までの写真集は、ごく一部のファンからではあるが、あまり評価されていない部分もあった。
というのも、ある時期までの矢島舞美の写真集は、その芸術的とも言える “美しさ” を描き出そうとして、アートの方向に強く踏み出したものが多く、ファンが感じ取っているアイドル矢島舞美の魅力が、(まさにその魅力を感じているファンにとって)ほとんど写真集には表現されていないように見えたからだ。Dマガやラジオなどで見せてくれる、末っ子で甘えんぼなテイストであれ、天然だったりクラッシャーだったりと評される部分であれ、いつもファンの前では笑顔の矢島が、ある時期までは℃-ute にあって、リーダーとして悩んで泣いて、時にはメンバーに厳しく当たったこともあった、そんな来歴であれ、ファンが愛らしいと感じる矢島の魅力は写真集には固定できないのだ、と。
ビジュアル的なルックス面の美しさばかりが強調されるあまり、ファンが愛する上述のような魅力のあれこれが等閑視されているようにも見えて、それで、ある時期までの写真集は、一部のファンからは、あまり評価されていない部分もあったというわけだ。

こうしたファンの声を感じ取ってか、ある時期から、ファンが矢島から感じ取っている魅力を描き出そうとするかのようなソロ作品も制作される。
たとえば、雑誌の連載企画をまとめた『やじマップ Sweets修行の旅』では、それこそ末っ子らしい愛らしさに満ちた矢島が活写され、あるいは、そのメイキング映像で自宅で作業する風景が大量に動画に収められていた『マイミュージアム』では、子犬と戯れる天真爛漫な矢島が活写されていた。

こうして矢島のソロ作品は、ファンが読み込んでいる愛らしい魅力を引き出す方向へと舵を切ったのかとも思えたところ、やはり芸術的とも言える “美しさ” を描き出そうとする傾向も、矢島が年齢相応に美しさを増すにつれ、むしろ強まってきてもいた。
2015年の『Nobody knows23』から2016年の『ひとりの季節』などは、上述のような “矢島舞美の魅力はビジュアルの美しさ(だけ)ではない” とするファンすら黙らせるほど、圧倒的な “美しさ” を、確かに写真集という商品の中に閉じ込めることに成功していたと言えるだろう。

このように、矢島舞美の写真集こそは、天然で末っ子で愛らしくてドジっ子で、その人懐っこくも可愛らしい人柄の真っ直ぐさこそが矢島の魅力であるとする方向性と、一方で、観る者をして陶然とさせずにおかぬ圧倒的な美しさを描き出そうとする方向性と、この2つの傾向がぶつかり合って火花を散らすバトルフィールドであったとも言えよう。

その上で昨今では、℃-ute は解散して、ソロとなった矢島は、舞台の上では激しい殺陣にも挑むなど、武闘派な一面すら覗かせている。

そんな矢島の写真集は、舞台女優としてのチャレンジングな姿勢を活写するものとなるのか、それとも上述の傾向のうち、愛らしい人柄を描き出すものとなるのか、あるいは、その圧巻のルックスを全面的に展開するものとなるのか、これらの傾向を適宜折衷したものとなるのか、はたまた、まだ誰も見たことがない新しい矢島が押し出されるか。
ファンならずとも、11月10日の発売に刮目したいところだ。

(文=椿道茂高)

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