はじめに 遠くに来たのかと思ったら
つばきファクトリーの頃から、いや、ナイスガールトレイニーの頃からは、ずいぶん遠くに来たもんだなあと思ったら、衣装に淡いライトオレンジが!
小片リサさんの1年ぶりとなるステージが、2025年9月5日の金曜、東京有楽町は I’M A SHOW にて開催されました。これが映画館のような客席の段差がしっかりした会場であるだけでなく、地上階のエレベーター前にも、しっかり案内の人員が配置されていて、グッズ販売もスタッフさんが多めでスムーズな流れだったりして、当初、ライブハウス的な興行を予測していた報告者にとっては、なんだか予想外に豪華な公演。
実際のステージが始まってからも、ピアノやチェロの生演奏で(しかもピアノは公演の前半と後半で担当が入れ替わるという贅沢さ)、冒頭の7曲までは、(小片さんの歌と同時に)ステージに降りている薄い皮膜のようなスクリーンにスタイリッシュな映像が映し出されています(もちろん皮膜の向こうには小片さんがいて、うっすら透けたりして見えているわけですが|これ自体がどこか透明な雰囲気を演出しているようでもあります)。また、この映像がスタイリッシュであるだけでなく、曲によっては、小片さんとデートしているような視線の映像どころか、なんだか田舎で小片さんと一緒に暮らしているかのような映像だったりして、もし後日、映像化商品が発売されるなら(映像収録が入ります… とのアナウンスあり)このスクリーンに投影された動画も是非収めて欲しいと思った次第。
ここまでで報告者は、小片さんの歌声に再会できた感動の傍ら、”うわ、金かかってんなあ” との思いを抱きます。めっちゃ豪華。
それでなくとも渋谷の告知ビジョンに登場したこともあって、採算は大丈夫なのかと思ったのですよ。12月に大阪で公演するとはいえ、アップフロント時代のようなツアー形式ではなく、ほぼ単発のライブです。観客の人数も数えられるし、チケットの単価もわかっているので、グッズの売り上げを加えても、準備期間からのスタッフの人件費や場所代なんかを指折り数えてみるに、これ、ちゃんと収益出てるのか?とか思っちゃいました。
それも、ひとえに今後とも末永く小片リサさんには活動を続けて欲しいから、ライブの収支なんかも気になっちゃったわけですが、つまるところ、それほどこの日の小片さんの1年ぶりのステージが豪華仕様であったということなのです。
そんな豪華なステージを観ていて、なんだか、しっかりとしたスタッフもバックアップしてくれているようで、小片リサさんは、つばきファクトリーだった頃から、ナイスガールトレイニーだった頃から、自分の力で、ずいぶん遠くに来たんだなあ… とか思っていたんですよ、ええ。
そしたら、上述の薄い皮膜のような垂れ幕スクリーンの向こうに透けて見える小片さんがまとっている衣装が、うっすら(これまた透明な)淡いライトオレンジの色合いであるかのよう…
7曲目を終えたタイミングで薄い皮膜は取り除かれて(素敵な小片さんの映像も見れなくなるので少し残念だったりして)、それまで皮膜の向こうに透けて見えていた小片さんが、皮膜のベールから現れるように、しっかり見えて、はっきり淡いライトオレンジの色合いが確認できます。
小片リサさん、とてもスタイリッシュなステージに立って、アイドルだった頃から知っている身としては、ずいぶん遠いところまで来たんだなあと思ったりもしたけれど、繰り返し、その1年ぶりのステージで身に纏っていた衣装には、うっすら淡いライトオレンジの色合いがあしらわれていたのでした。… 気がついたタイミングで泣きそうになったことは秘密にさせてもらって。
小片さんと暮らしてるようなイメージビデオ
オープニングから7曲まで、特にアナウンスもご挨拶もなく(なんと小片さんが初めてMC的なご挨拶をしたのは10曲を歌ってから → 後掲するセトリ参照)そのまま小片さんの歌唱が連続します。その歌声が、実に透明で美しかったことは改めて後述するとして、その7曲目まで、うっすらベールの奥に小片さんの姿も生演奏しているピアノもチェロも透けて見えているけれど、ステージにその “うっすら” の原因である薄いベールのような垂れ幕が降りていて、そこに映像が映し出されます。
オープニング1曲めの『裸の“Mew”』こそ、うっすら透けてる小片さんが見えながら、その皮膜のような垂れ幕に、楽曲の歌詞が(小片さんの手書きの筆致で)投影されていたので、ああ、そういう演出かあ… 的な印象だったんですけど、さらに曲が変わるごとに、なんだかドラマのような動画だったり、イメージフィルムのような動画だったりが投影されます。
イメージフィルムは、どこか(たとえば西東京の奥多摩とかの風景のような)田舎の通学路を散歩するような主観視点のロードムービー風の映像だったり。そんな映像が差しはさまれたり(人物は登場しない)してから、先立つ映像で示された田舎で暮らす小片さんの日常をスケッチしたような映像が流されたりします。
これが非常に素晴らしいもので、他にも都会で恋人と待ち合わせてデートするかのような小片さんの映像もあったんですけど、田舎の散歩道ムービーを経てからは、助手席に座っていたり、お料理をしていたり、着替えを抱えていたり、あるいは、すっかり一日を終えて寝室で寛いでいたりと、あたかも、先のイメージフィルムで描写された田舎町で、小片さんと一緒に暮らしているかのような、落ち着いた、大人びた、生活の隅々まできちんとしているかのような、そんな映像が流されます。
繰り返し、あたかも、小片さんと一緒に暮らしているかのような…
実に素晴らしかったので、これまた繰り返し、後日映像化商品が発売されるならば、是非含めて欲しいところです。… なんか、生活している雰囲気の小片さんが、あまりにも美しかったので…
小片リサ LIVE ”the starry city”
はい、そんなわけで、改めまして2025年9月5日の金曜日、東京は有楽町の I’M A SHOW にて、小片リサさんの1年ぶりとなるステージ『the starry city』が開催されました。
全席指定の “着席” 観覧です。しかも、ペンライト禁止。
そんなわけで公演中のメモができなかった(のでセトリが超曖昧な)次第でご容赦を賜りたい次第ですが、この「着席観覧でペンライト禁止」ってことが、公演に先立って告知されて、この点でも、ずいぶん趣が違うのね… って思っていたんですけど、これが逆にとても良かった。
小片さんが歌ってくれている間、ずっと私たちは、静かに(場合によっては眼を閉じて|小片さんも場合によっては眼を閉じて歌に集中してる場面も多かった)小片さんの歌と声に集中し、歌い終わって伴奏も消えていく頃合いで万雷の拍手が響く… この繰り返しが、実によかった。
小片リサさん、ずっと応援してきたから、うっかり私たちの側で勘違いしそうですけど、アイドルとかタレントではなく、アーティストというか、歌い手です。ここで、松任谷となる前の新井由実や中島みゆきの名前を出して「あたかも」という言葉を用いると、違和感を覚える方からお叱りを受けるかもですが、なんか、そういった方々のコンサートのような…。個人的には、みなさんご存知かどうか、相曽晴日さんなんかが思い浮かんだところです。
そのように、小片さんも独立独歩のアーティストとして、末永く、ずっと、小片リサのステージを継続してくれたら良いな、と。事実、今般の『the starry city』では、小片リサ作詞作曲の新曲が2曲(『薄明』、『ラムネ』)披露されました。
自作の新曲を携え、あくまで歌声を聴かせるステージ… 小片さんの美しさ(いや、ほんとに美しかった)も踏まえて、小片リサ、アーティストへの脱皮の第一歩に並走できたようで、素晴らしいステージでした。
といったタイミングでセトリと概要を掲示したいところなんですが、12月に大阪の公演もあるので、ネタバレ回避の意味合いで、いったんページを切り替えてから、セトリを掲示しますね。

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