アンジュルム新曲は単なる「四字熟語シリーズ」ではない 『臥薪嘗胆』MV公開記念レビュー

アンジュルム期待の新曲『臥薪嘗胆』のフルサイズMVが公式アップされた。(Promotion Edit)
『大器晩成』で脚光を浴びた、ポストつんく♂時代のニュー赤羽橋ファンク路線をそのまま継承し、派手なブラス・アンサンブルが印象的な、アップテンポのファンクポップに仕上がっている。前作の「大器晩成!(Say!)」の”合いの手”コーラスでの客席との一体感が好評だったのだろう、Aメロでは最初からかなり丁寧なガイドコーラスが入っており、ライブでの盛り上がり定番曲となりそうだ。

ところで、この曲名が発表されて以来、「四字熟語シリーズか」という反応が多く見られた。おそらく作り手もそれは意識しているだろうが、あくまでそれは表面的な一要素で、本質はそこではない。

『大器晩成』『乙女の逆襲』『七転び八起き』『臥薪嘗胆』。こうして前作からの一連の楽曲を並べると、共通するテーマが見えてくる。

大器晩成? もう そんな人生 もう ひっくりかえせ 今 掴みたい!『大器晩成』作詞:中島卓偉

乙女の逆襲 あたしが特別 大人にもなれず もがいてるこの手で明日を拓け『乙女の逆襲』作詞:児玉雨子

回り道でも たどり着ければいいじゃない 最後の最後に笑えば
七回目 転んだら one more time 次がチャンスだよ『七転び八起き』作詞:三浦徳子

消極的だね たったの一度の人生じゃないか
負けることない挑戦だなんて 意味ないじゃないか『臥薪嘗胆』作詞:gridoor

こうして並べると、アンジュルムが(アンジュルムのプロデュースが)表現しようとしているアンジュルム像がハッキリと見えてくる。作詞者は違えど、世界観は共通だ。ここに補助線として、改名前の曲『タチアガール』『ヤッタルチャン』等を加えてもいいかもしれない。(振り付けに『チョトマテクダサイ!』など過去の曲によく似たポーズがあるのは偶然か?)アンジュルムが放つメッセージは、一貫している。アンジュルムはいつもこうだ。不遇な時代も、戦国時代も、クライシスや逆風を力に変え、立ち上がってきた不屈の挑戦者。

最強のチャレンジャー、下克上のリベンジャーとしてのスマイレージ/アンジュルムが、その”ハンパない”真価を世に”問わせる”一曲。それがこの『臥薪嘗胆』だ。

(文=宮元 望太郎)

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