2025年12月5日の金曜日、横浜アリーナを会場として、モーニング娘。’25 は、この秋ツアーのファイナルを迎えましたが、それは、12期メンバー羽賀朱音さん、13期メンバー横山玲奈さんの卒業のステージともなったのでした。合同での卒業は、かの伝説の「ライバル・サバイバル」以降は、新垣里沙さんと光井愛佳さんの卒業以来でしょうか…(参照|エンタメアーカイブ記事)。
切なさが残ったステージの印象から
そんな横浜アリーナは、その会場の形状から、どこに正面ステージを設営しても、客席が縦長になったり横長になったりします(その点、2017年の Buono! ライブは秀逸でした|参考)。結果、若干ながら歪な形になってしまって、通常のホールや武道館と比べると、場所によってファンが非常に切ない思いをすることになるのでした(この点で、当たり外れの大きさでは、横浜 BayHall に匹敵するかも)。そんなわけで、特定のメンバーがライブに参加していないということを除いても、なにかと切ないライブでした。
切なかったというのは、それは卒業ということに絡んで “切ない” のは当然でもあるんですけど、でも、いろんな意味で切なかった。
と、先回りしてディフェンスしておけば、あくまで報告者にとって、それが “切なく見えた” ということであって、実際のところは、少なくとも来年の中旬頃になるであろうバックステージのDVDマガジンを待ちたいところかと。
これまでにも、切ない卒業、ないし、やむを得ない離脱というのは、ないわけではなかったけれど、こうして、しっかりドレスを纏った卒業のステージが準備されながら、それでも切ないのは、ちょっと稀かも。横山さんも羽賀ちゃんも、笑顔で、ファンに笑顔を見せてステージを去りました。けれども、やっぱり、どちらかといえば切なさが際立ったと言えるのかなと(個人的には)思います。
ポテンシャルを秘めたままの羽賀朱音

羽賀朱音さんは、その美しいルックスが、過度に注目され過ぎてしまったたことで(加入当初が美少女すぎたことから、道重さんに似てるなどと、あらぬ憶測が界隈で取沙汰されたことまでを含んで)その本来の特質に、なかなかスポットが当たらなかったことが残念だと思っています。羽賀ちゃんご本人も、どこか控えめなところがあるのか、育ちが良いのか、バックステージ映像でも、他のメンバーに焦点が当たっているような場面では、センターを譲って自分は一歩引くというところが目立ちます。
ラストのご挨拶、”モーニングを知った幼い頃から「明日からヲタクに戻ります」まで” が大きな話題になったように、いくらでも深堀りできるキャラクターでもあり、言うまでもなく美しいルックスだったのに。なのに、そうしたポテンシャルを十二分に発掘することなく “ヲタクに戻る” ことになりました。なんだか、”もったいない” という気持ちが、こんなに強いメンバーも珍しいのではないかと思うくらい。本来ならば、もっと前に出て大きく開花していたはずだったのにと。それは美しいルックスだけでも、パフォーマンス面での地道な底支えでもなく(加入当初、不当に変な演出に使われたのは辛かったよね)、羽賀朱音という美しく華があるのに控えめな可憐な女性そのものが。その意味で、どちらかといえば不遇だったのかな… と、報告者からは見えていました。
言葉少なくステージを後にした横山玲奈

横山さんについては、ヤンタンのレギュラーでもあり、横アリの卒業ライブ当日も、お笑い界の大巨匠から名前入りでお花が送られたりしていたので、むしろ恵まれたメンバーだったと言える面もあります。”外” のお仕事について以外にも、モーニング娘。としての活動についてだって、13期の同期(加賀楓)とは、楽しく笑って受け止められるだけでなく、ファンが慈しむエピソードも豊富であったことから、独自のキャラクターを早い時期から押し出せていました。そして、15期の教育係として、コミカルなところから意外な姐御肌まで、いろんな場面がファンの眼に触れることになりました。
しかし。
しかし、卒業間際に大きな体調不良に見舞われて、思ったように活動できなかったというだけではありません。卒業にあたってのご挨拶が、羽賀ちゃんのご挨拶に比べてとても短かったこと(それに加えて事後のブログの内容も含めて)、とても言葉少なくステージを後にしたこともあり、意外な “切なさ” を伴って、今般の卒業のステージを見送ることになりました。
明示することは避けますが、モーニング娘。のステージを勤めるにあたっては、とても辛い出来事が横山さんを襲ったこともファンには周知されています。この時期に来ての体調不良から、言葉少なく送ることになったご挨拶(そして事後のブログの記述)まで含めて、勝手な憶測になりますが、横山さん、何かしら思うところがあったのかな… と。
切なさがいや増す
明日のモーニングを率いる後輩たち
一方で、羽賀ちゃんと横山さんの卒業のステージとなった今般のライブを通覧して、明日のモーニング娘。を牽引するメンバーの、隠しようもない頭角が如実に現れていたようにも思います。
小田さくらさんに迫りつつある明日の歌姫、井上春華さんも。
モーニング娘。のビジュアル的なカッコよさを体現しつつある弓桁朱琴さんも。
ここへ来て、美少女っぷりだけではなく、いろんなものが覚醒している岡村ほまれさんも。
そして、身体の動きだけでなく、もう表情の動きも何もかも含めて、明るく輝かしく、動きっぱなしで、観てるだけで気持ちまで明るくなってくる櫻井梨央さんも。
後輩にあたるメンバーたちが、この横アリのステージで示したパフォーマンスは、それこそ、短くない期間、ハロプロとモーニング娘。を見ていたファンをも唸らせるものがあり、だから、明日のモーニング娘。は大丈夫だと思わせるに十分なものでした。
そして、何より… 誰より凄まじかったのが、やっぱり山﨑愛生ちゃん。
愛生ちゃん、もう声が通る通る。広い横アリの大きなステージを向こうにまわして、愛生ちゃんの声が、通るったら!
素晴らしい歌唱でした、愛生ちゃん。
だけじゃなく、お叱り覚悟で、以下、ぶっちゃけ。
歴代のハロプロにあって肢体のプロポーションという点で飛びぬけている牧野さん、個々のパフォーマンスにあっても、たとえば足を上げるだけの動作でも、膝頭の位置が他のメンバーよりも高いといった具合に、身体的所作が頭抜けている牧野真莉愛さんの躍動感に、愛生ちゃんの、どこかヨチヨチとしたパフォーマンスは、全然負けていません。
歌が上手いとか、そういうレベルを超えて、彼女が発声するだけで会場の空気が変わる小田さくらさん、その圧巻の空気の振動に、愛生ちゃんの通る声は、まるで負けていません。
リーダーとなって、かえってある意味でプレッシャーが軽くなったのか、これまで以上に自由なところが目立ち、それに応じて、振る舞いの美しさも際立つようになってきた野中美希さんの示す愛らしい笑顔が、ひょっとしたら霞むほど、愛生ちゃんのニッコニコな笑顔は眩しく輝いています。
そう、お叱り覚悟で、ぶっちゃけ、声も、歌唱も、場位置移動も、身体的なパフォーマンスも、視線も、表情も、MC で新曲のMV紹介でちょっと噛んだところも、すべて、なにもかも、ありとあらゆる瞬間が、山﨑愛生さん、素晴らしかった。ほんまに。
そして改めて。
明日のモーニングが盤石な分だけ、これからのハロプロがこれまで以上の魅力を発揮することが明らかな分だけ、やっぱり、今現在の “卒業” が切なく感じられたという次第です。申し訳ない。
モーニング娘。’25 コンサートツアー秋 ~Movin’ Forward with Hope~ 羽賀朱音・横山玲奈 卒業スペシャル
というわけで繰り返し、2025年12月5日の金曜日、横浜アリーナを会場として、モーニング娘。’25 の秋ツアーがファイナルを迎えました。さらに繰り返し、このツアーファイナルは、12期メンバー羽賀朱音と、13期メンバー横山玲奈の卒業ライブともなりました。
それは上に述べた通り、卒業という事にともなう “切なさ” が、近年のハロプロの卒業ライブと比べても比重が大きめに感じられた次第です。が、さて、一方で、ライブとして観たならば、いかにも今現在のモーニング娘。の集大成といった趣です。というわけで、以下、あくまで点描風に、ライブの流れに沿って感想を述べたいと思います。
具体的なところは、下までスクロールしてからページを切り替えるとして、まずは当日のセトリを掲示しますね。
| モーニング娘。’25 コンサートツアー秋 ~Movin’ Forward with Hope~ 羽賀朱音・横山玲奈 卒業スペシャル 横浜アリーナ 2025年 12月5日(金) 18:00 開演 |
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