ザ・アイドル・植村あかり〜バースデーイベント2016の様子から〜

この頃、宮崎由加さんがJuice=Juiceを代表して挨拶するときに、ファンが優しくイベントを見守ってくれるという文脈で「みなさんホントに溺愛してくださって(ありがとう)」という表現を使う。溺愛される側の本人たちにその自覚があるのはやや不思議な状況だが、何よりファンが嬉しいのは、ファン側の溺愛するスタンスにゆかにゃがお墨付きを与えてくれたことだろう。これでますます溺愛に拍車がかかる。そしたらまたゆかにゃが感謝する。なるほど、あざかわゆかにゃの発明した溺愛の永久機関ってわけだ。あれっ、ひょっとして「私たちの魅力に”溺”れすぎよ!」と言外に忠告してくれるのかも?・・・ともあれ、アットホームな雰囲気で、Juice=Juiceを見守るファンに感謝を伝えてくれているのだ。ありがとうだなんて、滅相もない。「こちらこそ溺愛させてくれてありがとう!」と言いたい。

というわけで、2017年もゆかにゃお墨付きの溺愛する方針で参りましょう。溺愛一発目はこちら。

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2016年12月30日、品川インターシティホールにて植村あかりさんの18歳のバースデーイベント(BDイベント)が行われた。植村あかりさん史上、はじめて誕生日当日に行われたこのイベント(一回目、二回目両公演)の様子を、いくつかの切り口からお届けする。投稿者の深読みや主観、話題の脱線も多く含まれることから、純然たるレポというよりも、レポート寄りのコラムとして投稿させていただいた。

それでは・・・といきたいところなのだが、植村あかりさんのBDイベントの様子お届けするのが遅くなってしまい、本当にすみません。まして熱心な植村ファンの多いこのエンタメアライブ。「明日やろうはばかやろう」とはまさしく自分のことで非常に耳が痛いですが、ちゃんとした理由がないわけでもないんです。その理由とは、ちょっとどう伝えていいかわからないというくらい、植村あかりさんが全く新しい感じで振る舞う場面が多すぎて、もっと直接的に言ってしまえば、その振る舞いのなかで恐ろしいくらいのアイドル性を発揮していたからなんです。普段のライブMCとかで見せる、スンとしたクールな感じが全然なくて、いかにも、まさしく、これぞ、というアイドルらしい振る舞いが多すぎて。

実際に会場で見ていても、まわりから音声として伝わってくるのって笑い声や拍手、歓声がほとんどじゃないですか。意味のある文章を心の中に浮かべていたとしても、「歌が素晴らしいね」とか「楽しいイベントをありがとう」という気持ちを、拍手や歓声に込めているわけで。でも今回は違ったんです。はっきりと音声として、会場のそこかしこから「かわいい~。」「かわいーね~。」「かわいい。」とため息に近いような声が聞こえたんです。こんな現場は初めてだし、植村あかりさんのアイドル性の高い振る舞いに対し、こういう感想を抱いたのは自分だけじゃないと思うんです。

さて、読者の方々のどこを基準にしたらこの感じをお伝えできるだろうと思案していたところ、こんな動画が公開されちゃいました。

https://www.youtube.com/watch?v=F4LSfX58JeY#t=2m58s

動画でなんとなくわかると思いますが、イベントの構成としては、植村あかりさん登場でトーク→ライブコーナー→「VSあかり(○○で始まる漢字書き取り対決&エアホッケー対決)」→ライブコーナー→ご挨拶という流れでした。ではまずライブコーナーから触れます。

総合的に歌が上手い 植村あかりさん

BDイベントで披露された植村あかりさんの歌声はどの音域もスキがない印象で、低音も高音も甲乙つけがたいほどに素晴らしかった。その素晴らしさをちょっとでも多く伝えるために少し例えてみよう。

筆者の理解では、いわゆる”音色”とはまた別に、一番いい響きを安定して出せる音域が楽器にはあると思っている。弦楽器がその好例で、ひとの背丈ほどのコントラバスから肩に乗せて演奏するバイオリンまで、お互いに相似形の楽器がいくつかある。それぞれがカバーする音域は被りこそすれ、得意な音域での演奏は別格である。植村あかりさんの歌声は、その相似形が途切れることなく連続している、と表現したい。

低音域では厚みのある響きを持ち、高音域では澄み切った華やかさ(逆説的であるように思えるが)を纏う。それでいて低音から高音への跳躍でもパワーが持続して響く。今回の歌われた渡良瀬橋でいえば「♪きれいな(低音) ばーしょで(高音)」とか、& YOU の「♪アンド(低音) ユー(高音)」などがそうだ。

今回のイベントのセットリストはしっとりと歌い上げる曲が中心であった。日々のボイトレで拓いた新境地を披露する意図もあったのかもしれない。というわけで、ここで満を持してセトリを。

 

セットリスト

私のすごい方法/松浦亜弥

& YOU/アリサ(演劇女子部ミュージカル 恋するハローキティより)

砂を噛むように…NAMIDA/松浦亜弥(1回目回替わり曲)

Be alive/モーニング娘。(2回目回替わり曲)

渡良瀬橋/森高千里

-Winter story-/Buono!

 

植村あかりさんについて触れた記事を何度か投稿させていただいている私自身、その記事中で触れていたにもかかわらず、不思議に感じていたことがある。植村あかりさんを見るたびに、少しずつ進歩している様子が、”なぜか”意識的に、ひしひしと感じることができるのだ(もちろん個人の感じ方に過ぎないけれども)。そしてそれをウエムラプログレスという筆者独自の固有名詞を作ってお伝えしてきた。その肝心な”なぜ?”がずっとわからなくて、でも今回やっとわかったような気がして。

今回もうまくなってるんですよ、やっぱり。そして歌声が素晴らしい、やっぱり。ウエムラプログレスが人を惹きつける理由のひとつとして、植村あかりさんが素晴らしい歌声の持ち主であること。このことが、聞くたびにうまくなっている歌の、増幅装置になっているんじゃないかと。

緊張して弛緩する 植村あかりさん

ちょっとBDイベントの話題を別の切り口で。

日本武道館単独ライブの開演直前、さまざまなメディアでお届けされたバックステージの映像では、緊張する金澤朋子さんにわざと顔を近づけリラックスさせようと試みる植村あかりさんの姿があった。それは、まだ若いから自我の意識が薄いといった様子とは全く違い、緊張感をモチベーションと集中力に昇華していると言ってよかろう。

そんな強心臓で知られる植村あかりさんが今回のイベントに臨むにあたり、なんと緊張していたというから、ちょっと驚き。「バースデーイベントとレコーディング、ほぉんとに緊張するの!具体例だしたからホントっぽいでしょ?」と植村あかりさん。確かにライブコーナーでは、緊張が見て取れたものの、弛緩も分かりやすい。ゲームコーナーでは、緊張したライブコーナーの反動で思いっきりハジけてくれた。参考までに弛緩の方も、直近のレコーディングの映像で確認してみましょうか。

ということで次は、思いっきりリラックスしてのびのびと、真剣にファンと遊んでくれたゲームコーナーの話題を。

ゲームコーナーで大好きなエアホッケーに熱中すると、「はい!」と元気よく返事していたのが徐々に「あい!」とか「おいっ!」に近づいたり、「おほほほおおおぉぉ」と母音強めの笑い方だったり、男子中学生ばりに「うおっしゃー!!!」とガッツポーズしたり、興奮のあまりマイクを通すのも忘れているため「ギャー‼︎‼︎‼︎ギャー‼︎‼︎‼︎」としか聞き取れず、それでもよく聞いてみても、結局は意味のある言葉というより、文字通りホントに「ギャー‼︎‼︎‼︎ギャー‼︎‼︎‼︎」と言っているっぽかったりと、ファンと真剣に遊んでくれたうえむーありがとう。

ザ・アイドル 植村あかりさん

本イベントを通じアイドルらしい発言の多かったうえむーの、アイドル性の高い発言をまとめた。脳内再生用にコメントも添えて。

<植村あかり珠玉のアイドル発言集>

・「緊張したままがいい!ほぐれちゃ〜う♡」・・・サプライズでお祝いのビデオレターがあると聞いて一言。緊張した状態で集中力を保っていたかった様子。メッセージは浜浦彩乃さんから。

・「あぁーーっよかったぁーーーっ!ちょっとまだ!ちょっとまだ緊張つないでっ!気ぃ抜いちゃダメだっ♡!」・・・最初のライブコーナーを終えて緊張から解き放たれたと思いきや、後半のライブコーナーを見据え、自分に言い聞かせるように一言。

・「うえむもそれ思ったよ♡!」・・・「漢字書き取り対決」で味方チームの参加者を真横で見守りつつ、かけた一言。発音としては「うえむー」よりも「うえむ」に近く、限りなくナチュラルに。キャッキャ感を出しつつ。要は「同じ漢字を思い浮かべてたんだねっ♡」ってこと。・・・うえむー、恐ろしい子ッ!

・「もっと・・・、もっとダメなの当たれぇっ♡」・・・「〇〇で始まる漢字書き取り対決(例えば”あ”で始まる漢字なら、愛、赤、秋など)」で、自分の抽選で引いたひらがなが難易度高めで、でもどうしても勝ちたいので、最大限にソフトないじわるとして放った一言。対戦相手チームへのうえむーの心遣いである。うえむー、めっちゃいい子!このゲームのお題として難易度の高いひらがな、という意味で「ダメなの」と、かわいく表現したのも高ポイント。

さて、イベントの最後なのだが、ものっっすごいのがあったのだ。ちょっと筆者の記憶が完全じゃないのだが、一回目公演のラスト「-Winter story-/Buono!」で歌詞が飛んでしまったことを、植村あかり史上最もハイテンションに謝って、この一言。これ全部ひとりで喋ってるんですよ!

・「わかんなくなっちゃったんですよ〜やっちゃったぁ!やっちまった!やっちまった!やっちまった!5時間前まではもっと良い未来が描けてたんですよ!いい感じに仕上がってたんだけどねぇ〜ゔ〜〜〜〜〜。・・・・・・・・・・・(沈黙すること数秒、突然落ち着いた口調で)みんな、ありがとう。最後グダッちゃった!そうだっ、そういえば去年もこうだった!あたしもう泣きそう!いろんな意味で泣きそうっ!ほんとこんなんで終わりたくないんだけどね〜。(そのまま済し崩し的に締めの挨拶へ)今日は集まってくれて本当にありがとうございました。Juice=Juiceの植村あかりでしたぁ〜!まーね、もぉ〜ね!ひとりひとりに謝りたい!(客席に向かって投げキッスすること3回)こんなことしても許される話じゃないんだけどねっ!あたしもっとがんばる、あたしもっとがんばるから。今日来てくれたみんなホントダ〜イスキっ♡!!!ありがとうみんなダ〜イスキっ♡!!!アイラッビュッッ♡♡♡!(植村あかりさん退場)」

リーダー宮崎由加さんもフォローしているように、クリスマスイベント、カウントダウンの一部二部両方、お正月からはハロコン2パターンと、立て続けのイベントの中でこれだけ楽しいバースデーイベントをやってくれた植村あかりさんには、感謝とお祝いと労いの気持ちしかない。

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17歳を迎えた一昨年のBDイベントで“植村あかりヒストリー”で思い出の写真として紹介された中の、とある1枚。幼い植村あかりさんの無邪気な笑顔には、今と同じように、笑うと左頬にだけできるえくぼがあるのが確認できる。今年のBDイベントでは、なぜ今まで見出されなかったのか理解に苦しむほど強烈な、謎のアイドル性を発揮し、いい意味でファンを翻弄した。一貫しているのは、本当につかみどころが無いということ。それでもファンは、現在進行形で力強く紡ぎ出される“植村あかりヒストリー”の続きを、無邪気な笑顔と、植村あかりさんが笑顔になると決まってできる左頬のえくぼに見つけたのであった。

だいぶ遅くなりましたが Happy birthday 植村あかりさん!18歳として過ごすこの1年も、健康で充実した1年になりますように!そして・・・今年も溺愛させてください笑!

あとがき

うえむーあるある。KEEP ON! 上昇志向の落ちサビで左後方のゆかにゃにアイコンタクトのタイミングを待たせがち。待たせたわりにはサラッと済ませがち。

 

(文=puke)

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