細野晴臣が最新のモーニング娘。サウンドを評価「モーニング娘。に負けた」

ミュージシャンの細野晴臣が、最近のモーニング娘。のサウンドを高く評価しているとして、話題になっている。以前もラジオで評価するコメントを発して話題になっていたが、ネットメディアのインタビュー記事で改めて評価している。

細野晴臣「モーニング娘。に負けた」

細野晴臣といえば、はっぴぃえんどで日本のロックの礎を築き、YMOで世界的にヒットを飛ばした伝説的存在。そんな細野晴臣の1月2日に公開されたリアルサウンドのインタビューによると、細野晴臣は打ち込みをベースにした最近の音楽もチェックしている、という話の流れで、
「遠くから聴いているときはわからなかったんだけど、ヘッドフォンで聴いてみると、ビックリするような世界があって。それは音楽自体の良し悪しではなくて、音の話なんですけど、この前もラジオで『モーニング娘。に負けた』って言ったら、それが拡散しちゃって。」と評価している。

細野氏は、続けて最近のCMやハリウッドの音楽の音の表現の向上について、「いちばん顕著なのは重低音。すごく出ているように感じるけど、実際にはそれほど出てないっていう。完璧にシミュレーションされたバーチャルサウンドというのかな。つまり、すべて錯覚なんです。僕は専門家ではないから説明できないけど、おそらくアルゴリズムが完成されていて、すべての音がその範疇にあるんじゃないかな。」と分析し、「グローバルサウンド」と命名している。

おそらく、EDM路線に舵を切ってからの、重低音が強調されたモーニング娘。とつんくワークスの音作りについても、同様に感じたのではないだろうか。

秋元康「つんく♂はミュージシャンなので、音楽のクオリティーが高い」

昨年6月に放送されたTV番組『1周回って知らない話』(日本テレビ系)の企画『20年前、モーニング娘。はなぜ売れた?』でも、音楽プロデューサー秋元康が
「やっぱり音楽性ですよ。つんく♂はミュージシャンなので、音楽のクオリティーが高い。アイドルだから王道だとか、アイドルだからこのパターンではなく、今、こういう音楽がはやっていて、それを取り入れるにはどうしたらいいかというのをちゃんと考えている」
とやはりその音楽性を高く評価している。

TAKUYA「つんく♂より上のレベルからしか音楽とは呼びたくない」

元JUDY AND MARYのギタリストTAKUYAも、2015年発売の『TOP YELL』誌上の『 TAKUYAが語るつんく楽曲の音楽性とその生き様』と題したインタビューで
「つんく♂の曲っていうのはね、もう単純に音がいい!すべてがちゃんと仕上がっている。ドリムス。を観たときも、感じたのは『音いいねぇ~』ということだった。特にベースかな。フレーズもいいしね。全体的にクオリティが高い。」
「その差っていうのはプロの目から見たら一発で全然違うってわかるし、一般のリスナーでも気づくはずなんですけどね。」「つんく♂より上のレベルからしか、正直、僕は音楽とは呼びたくないですね。」
と一風変わった言い回しで絶賛していた。

ネットでは「実際インストゥルメンタルの出来は素晴らしい」
「テクノの草分けとしてかつて尖ってた自分達の音楽表現が今やアイドルに転用されて一般に流通してる現実は色々と感慨深いだろうね」
「ミュージシャンとしてのつんくが作ったスキームだから当然の評価とはいえまさか細野晴臣にこんな評価されるとはつんくも感慨深いはず」
と驚きをもって迎えられている。

闘病生活を経て全く衰えを見せないつんくと名アレンジャー達の音楽的挑戦に、2019年も期待したい。

(文=朝倉 通)

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