道重さゆみ バースデーイベント in 山野ホール ~とんでもない勢いで改めて始まった「伝説」~

先ごろ休養から再生した道重さゆみさんの誕生日を祝うイベントが、2017年7月13日の木曜日、代々木の山野ホールで開催されました。
その「ちょっとお休みするだけです」という休養も2年を超え、その後の再生のイベントも51公演という異例の長期公演となりました。衰えぬルックスとも併せて「もしかしたら道重さんの周辺だけ、時間の流れ方が違うのかもしれない」とも思われ、危うく斉一性の破れから世界中の物理学者の注目を集めかねません。それもそのはず、道重さんはご自身のバースデーイベントで「時間」についての深淵な考察を語ります(後述)。

2年半の休養の後に「再生」してきた伝説のアイドルは、往時と変わらぬ愛らしさ…どころか、その魅力を激増させて、「あと100万個だって作れる」という新たな伝説の最初のひとつを、ファンの心に刻んだようです。

道重さゆみバースデーイベント カワイイ バースデー パーティー

当日の山野ホールに設置された座席数は、列数と一列の座席などから、ざっと目算で900席から1000弱といったところ。最大でも2回まわしで、のべ2000人の収容というわけで、このイベントの競争率は相当に厳しいものがあったのではないかと思われ、投稿者も2回目の公演にギリ当選。
むしろ、よくぞ当選できたと、心から安堵してたり。

そんなわけで、ご報告できるのは、開場19:40(予定)で、開演20:25(予定)だった2回目公演のみ。

予定時間を踏み越えまくり

上に、「開場19:40(予定)で、開演20:25(予定)だった」とか記しましたけれども、これが遅れまくり。
1回目の公演に当選していた “さゆヲタ友達” も、イベントが終わってるはずの時間なのに、なかなかホールから出てきません。で、ようやく出てきて曰く、「60分の予定だったイベントだけど、余裕で80分超えてた」とのこと。

話が前後しちゃいますけど、投稿者が参加できた2回目の公演でも、MCをつとめてくれた上々軍団の さわやか五郎さんが、最後のご挨拶で「さわやか五郎でしたぁ~」と引っ込むその段階で「60分の予定」だったイベントは95分を超過。その経過時間を知らされた道重さんは「じゃ、あと5分話したら100分だね♪」と、100分超えを狙う気満々で、終了時間は余裕の22時超え。
イベントのラストは道重さんによる「お見送り会」ですが、座席ブロック毎に順次呼び出されるのを待っている間にも、早々にステージの撤収が始まり、スタッフさんたちも心なしか気持ちが急いているようにも。
さすが「28歳」ともなればシンデレラタイムなど一顧だにせずと言いたいところですが、この予定時間を踏み越えた大幅なイベント時間延長は、ほぼ100%、道重さゆみさんの【お喋り】によるもの。
しかも道重さんは非常な早口で、この怒涛の超早口で長時間喋り倒す様子は、これは後日発売されるであろうDVDをご確認いただく他なく、テキストによる記述では、この道重さゆみさんの「怒涛の喋り」の雰囲気を伝えることは非常に厳しいのでした。

結果的に大幅にイベント時間が延長したわけですから、投稿者にとっては嬉しい結果となったわけですが、今更ながら、遠くから遠征して終電にセンシティブになっている参加者は大丈夫だったのだろうかと(実は他ならぬ当の道重さんが、しつこく「電車、大丈夫?」とか言って、イベント時間延長が、いろいろ問題を起こしかねないことに気づいてたりして)。

圧倒的な幸せの風景

いきなり繰り返し、テキストによる記述によってはその様子を伝えることは不可能だと思いつつ、非常な早口で “喋り倒す” 道重さんは、あまりにも楽しそうで、自分の饒舌がちょっと度が過ぎていることに自分でうっすら気づきながらも、そんな自分のトークにちゃんと耳を傾けているピンク一色の客席を、ほんとに嬉しそうに眺めていました。

楽しそうな客席を、愛おしそうに眺めている道重さんが、ほんとに嬉しそうで。
そして、そんな「楽しそうな客席を、嬉しそうに眺めている道重さん」を、嬉しい気持ちで客席も見つめていて。
そして、そんな「楽しそうな客席を、嬉しそうに眺めている道重さんを、嬉しい気持ちで見つめている客席」を、慈しむように道重さんは受け止めていて。
…という連鎖で、山野ホールは「幸せ」一色。

是非、検索して山野ホールの実際の様子を写真で確認して欲しいんですが、アクリル製なのか何なのか、ホールの天井に近いところに内装で半透明のボードが飾り付けられています。ライブ中など、ピンクの道重Tで正装した客席が掲げるピンクのペンライトが、この半透明のボードにきれいに反射して、実際の数以上に山野ホールをピンク一色で埋め尽くす結果に。
文字で記述すると「きれいに反射して」とか「ピンク一色」としか書きようがなくて、それだけしか書けないでいることに、書いている本人が焦っちゃうくらいですが、まことに文字通り “筆舌に尽くしがたい” 幸せの光景が、この日、山野ホールには広がっていたのでした。

感動的な信頼の風景

道重さんの28歳の誕生日に山野ホールで展開していたのは、幸せの光景だけではなくて。

ライブ中には、道重さんは、楽曲披露の合間にお水を飲んで休憩します。
この楽曲の合間の水分補給というか休憩タイムって、あんまり正面からお客様にお見せするようなシーンではなく、微妙に、半分くらい「裏側」のビハインド・ザ・シーンといったところながら、演者も客席も、そこはお約束ということで、基本スルー。それでも、場慣れた演者であれば、その「基本スルーするところ」を踏まえて、軽く客席イジってみたり、MCまでには至らぬ小ネタ的なトークを挟んでみたりと、ライブのアクセントとして利用したりもするところです。
これが道重さんの場合は、アクセントどころか、むしろそんな場面での奔放な「はっちゃけ」こそ本領発揮というわけで、ほんとにこないだ「再生」したばっかりなのかと疑うほど。

一曲歌って若干息が荒くなっているところで、「次の曲はさ、先に言っちゃうけど、しっとりした曲だからさ、先に言っちゃったけど、ンフフフっ♪。だから、ちゃんとDVDに収録したいからさ、ンフフフっ♪。だから息をしっかり整えたいから、ちょっと時間ちょうだいね」と、深呼吸までしてみる道重さんだったり。

水分補給は基本正面からお見せするものではないとのお約束に則り、しゃがんでお水を飲みながら、「しゃがんじゃったら、見えないよね。でも、お水飲んでるから、我慢して。ちょっとだけだから。声は聞こえるから大丈夫でしょ?」と、ステージ上での自由な振る舞いを、客席に受け入れろと強要する道重さんだったり。

お水を飲んではひと呼吸ごとに道重さんが発する「はあっ」というため息のような息継ぎが、ある意味、艶かしくもあって、客席からは「ふぅ~♪」という定番の煽りが入ります。で、それが気に入ったのか、「ふぅ~♪」という煽りが入る度に、息継ぎを艶かしく大人な方向に過剰に演出し始める道重さんです。ミニライブ中、何度目かの水分補給のタイミングで、客席から「さゆ、色っぽいよ!」と声がかかるや、しゃがんで可愛らしく背中を丸めてお水を飲んでいる道重さんが「ありがと。ぜんぶ聞こえてるよ。ンフフフフっ♪」と応じたりとか。

この、ステージ上で自由に振る舞う道重さんを “すべて受け入れる” 客席も、そしてファンのみなさんは自分が何をしようとも受け入れてくれると全面的に信頼しきった上で “自由に振舞う” 道重さんも、お互いにお互いを【しっかり信頼し合っている】様子が、知ってましたけど、改めて感動的でした。
しかも、まさしく「心の欲するところに従えども矩を踰えず」というか、事実、自由に気侭に振舞っていながら、それでも上品さを失わず、それでいてイベントの構成を崩すような範囲に踏み込んだりしないところは、ステージ上の道重さゆみさんも、客席のファンも、見事だと、心から思います。

カワイイ バースデー パーティー第2回公演

投稿者の思い入れから、「幸せの風景」と「信頼の風景」を先に述べちゃいましたけど、山野ホールで当日展開されたイベントの概要は、こんな感じ。

オープニングトーク

Happy Birthday斉唱

VTRメッセージ

カワイイ2年半ヒストリー

カワイイ川柳(事前募集)

チーム対抗 カワイイさゆみんクイズランド

ミニライブ

お見送り

イベントの構成からミニライブのセトリまで、1回目の公演に入っていた知人に確認したところ、2回まわしのそれぞれで違いはない模様。
一方、「カワイイ2年半ヒストリー」や「カワイイ川柳」など、コーナー企画の具体的な内容は、公演ごとに異なっていたようです。

オープニングトークからの客席へ叱咤激励

司会進行は上々軍団の さわやか五郎さん。
つばきファクトリーのイベントや℃-ute のイベントなどでは、積極的にステージ進行役をつとめていた五郎さんは、今回、見方によっては「精彩を欠く」とすら言えるくらい、あんまり前に出てきません。自分が前に出るよりは、なんだか道重さんが自由に振舞うに任せているようです。いやむしろ、はっきり、今般のイベント進行は、道重さんに委ねていました。

この辺り、道重さんの自由さに任せる五郎さんも、任されて自由に喋り倒しながらイベント構成を大きく崩さない道重さんも(予定終了時間は思いっきり踏み越えたけれども)、見惚れるようなプロの呼吸でした。ええ、誇張していません。

登場してくるなり、1回目の公演の反省を始める道重さんです。
久しぶりにファンのみなさんの前でお話できるのが嬉しくて、あまりにも早口になりすぎてしまったと。でも、「早口でごめんね。でも、聞き取って!みんなも、さゆみのお喋り聞き取れるように努力して!」と、いつの間にか客席への叱咤激励に。

会場全体で定番の Happy Birthday 斉唱となりますが、道重さんは、これを「待って」と止めます。
曰く、3年分のお祝いをさせてあげてるというのに声が足りないのではないかと。
道重さんの「せっかくお祝いさせてあげるのに!」という叱咤を受けて、改めて喉も裂けよとばかりに声を張り上げるピンクの集団でした。

Happy Birthday 斉唱のタイミングでステージにはお祝いのケーキが登場します。「1回目のときと同じケーキだ」と言って、DVD撮影が入っているから、ちゃんと喜ばなきゃと解説しながら「うわぁ~~♪かわいぃ~~♪」と、両のこぶしを顎にあてがうブリッコポーズを「演じて」くれる道重さんです。「(そのリアクションも)寸分違わず、1回目のときと同じですねっ!」という五郎さんの突っ込みも、待ってましたって感じで。

「おめでとう」のVTRメッセージ

オープニングトークを終えて、お誕生日をお祝いするVTRメッセージ。
1回目のVTRは、同期の田中れいなさんだった模様。2回目の公演では、後輩たちであるモーニング娘。’17 の皆様が登場です(13期メンバーはいたけれど、森戸さんがいたかどうか判然とせず、申し訳ない)。

しかしながら、いったい、いつからモーニングはこんな芸人集団になったんだと言いたいほど、見どころ満載のVTRメッセージでした。これだけのために後日発売されるであろうイベントDVDを購入してもお釣りがくるくらい。

道重さんが再生してくれて嬉しいと泣き出しながら、周囲から一斉に「涙が出てない」と突っ込まれてテヘペロな12期、牧野真莉愛さん。
何にもないのに、誰も話しかけてないのに、自分も何も話してないのに、なぜかコケる10期、佐藤優樹さん。
先日の嗣永桃子さんのラストライブ関係者席で道重さんの後ろにいたから、道重さんの良い匂いが漂ってきてライブに集中できなかったと言う10期、石田亜佑美さん。
そんな、敬愛する嗣永さんの記念すべきラストライブを、道重さんへのネタ振り扱いした石田さんに対して、激怒(げきおこ)なリーダー譜久村聖さん。
と、それぞれの技を繰り出す中、正面から「私こそ、面白く交通整理ができる」風で前に出て、結果、ろくに交通整理できない10期、飯窪春菜さん。
そんな一切をケラケラ笑って見ている9期、生田衣梨奈さんは道重さんへ送ったLINEが既読スルーであることに(笑いながら)映像越しに苦言を呈するなど、モーニング娘。’17 のVTRメッセージは、これだけで、めっちゃ面白かったです。

そんな後輩たちのお祝いメッセージを見え終えて、「いろんなところで、いろいろ事件が起こっていたけど、見終えてみれば小田しか頭に残っていない」と言う道重さん。

そう、上述のように、あちこちで同時多発的に事件が起こっている間、じっとカメラ目線で決め顔を崩さなかったのが11期、小田さくらさん。確かに、その決め顔も、目ヂカラも、ものすごくて、しかも、道重さんへのお祝いメッセージVTRだってのに、腰に手を当てて半身になってカメラ目線を崩さず、何かをアピールしてるんだけど何をアピールしてるんだかわからない感じが、すごく面白かった小田ちゃんでした。

この後輩たちを慈しんで育てたのが、6期メンバーだった道重さんだったんですけどね。
いや、ほんとに、いったい、いつからモーニングはこんな劇団になったんだと言いたい。
むしろ ”道重さんに見てもらう” VTRだからこそ、現役メンバーたちも気合いが入ったんでしょうかね。

カワイイ2年半ヒストリー

ここでは道重さん秘蔵のプライベート写真を披露しながら、休業中の2年半の間のことを、道重さんがお喋りしてくれます。
なんでも1回目の公演では、2015年(26歳の頃)について語られたみたいです。投稿者が参加できた2回目の公演では、2016年(27歳)が中心に語られます。

昨年の27歳のお誕生日には、贅沢しようということで「回らないお寿司」を家族と食べに出かけたんだとか。
そのお出かけに、衣装から何からしっかりコーディネートした道重さんですが、どうにもバッグがピンとこなかったようで、出かけてからコンビニで雑誌の付録についているバッグを調達したとか。
その他、卒業してすぐの頃に同期の亀井絵里さんに高級なレストランでお祝いされたのに、お祝いだと気付かなかったエピソードや、家族で一ヶ月ハワイに旅行に行っていたエピソードなどを、可愛すぎる道重さんの秘蔵写真と共に語ってくれます。それら「回らないお寿司」だったり「高級なレストラン」だったり「家族で一ヶ月ハワイに旅行」だったりを、「これ、さゆみ、自慢してる?自慢かなぁ?」と嬉しそうに客席を煽りながら、しかしコーディネートに雑誌の付録を現地調達だとか、一ヶ月もハワイにいると飽きてきて、結果、お姉ちゃんと架空の記者会見ごっこなんかをして遊んでいたとか、微妙に庶民派な道重さんでした。

と、文字にしてみれば、こんな感じで ”まとまった” 体裁にしてますけど、ほんとのところ、まさに怒涛のトークといった感じで、道重さんの喋りを誰も止められないといった状態。この「道重さんの喋りを誰も止められない」のは、イベントの最後まで、以下同文です。

お姉ちゃんお手製のフェイク食パンが上手だったので真似してドーナツを作ってみたとか、お家でプリンを作ったとか、そういうときの「プリンの『こな↑』」って発音が、やっぱり道重さんは2文字のイントネーションがおかしくて、懐かしく嬉しかったり。

モーニング時代はお休みの日も翌日のお仕事に備えて一日寝続けてみたりと、インドア派だった道重さんですが、お休みして世界が広がったとかで、お友達とお出かけするのが「こんなに楽しいだなんて知らなかった」とのことです。

盛りだくさんすぎる企画コーナー

事前に募集していた「カワイイ川柳」は、道重さんの可愛いところを川柳にして投稿するもの。
2回目の公演で発表されたのは、次の3つ(末尾の数字は、3点満点で道重さんが可愛さを採点した結果)。

  • 再生後 趣味は変わらず 幼女だな (3)
  • 可愛さと 心配性の ギャップかな (2)
  • 先輩の 前では今も マイペース (3)

幼女関係で近所の公園の遊び場で、見知らぬ小さい子にたしなめられたエピソードだったり、先輩関係で、亀井さんと一緒に吉澤先輩のお家に遊びに行ったエピソードだったりと、ここでも、まあ道重さんのお喋りが止まらないことったら。

続く「チーム対抗 カワイイさゆみんクイズランド」は、会場を4つのブロック(「さ」ブロックと、以下「ゆ」、「み」、「ん」ブロック)に別けて、各ブロック3名の代表者が出題されるクイズに答えるブロック対抗戦。代表者はチケット記載の座席番号を道重さんが抽選して、選ばれたらウサちゃんの被り物で識別される方式。「ウサちゃん、似合ってますよ」とは、会場を見回しての道重さんのお言葉。

2回目の公演で出題されたのは次の4題(括弧内が正解)。

  • 友達が山口のお家に来たときに道重さんが造ったものはウェルカムボードか、ウェルカムソングか?(ボード)
  • 道重さんが唯一好きな家事は?掃除機か、皿洗いか (皿洗い)
  • 普通のサクランボと高給サクランボ、食べ当てられる?(NG 間違えちゃいました)
  • 道重さんは、テーブルクロス引き成功するか? (成功)

結果は「ん」ブロックが7pt 獲得で勝利するも、まー、このコーナーも、いろんなエピソードを道重さんが語りまくり。
道重さんが語ったエピソードを、その怒涛の語りの勢いと、可愛いテイストを、そのまんま文字列で再現するのは不可能なので、是非とも後日発売されるであろうイベントDVDをお楽しみにと言いつつ、あまりにも可愛らしかった点をひとつだけ。

サクランボの食べ当てクイズにあたってサクランボを食する道重さんですが、もぐもぐしながら「これ、タネ出すところも見られちゃうの?」と。
もちろん、ちゃんとティッシュが準備されていて、道重さんはそれを使って(後ろを向いて)タネを出すわけですが、あんだけ怒涛のようにトークして、あんだけ上から目線で客席をイジって、これほどピンクの集団を信頼していながら、そこは恥じらうんだねと。しっかり恥じらいを残しているところも可愛ければ、その恥じらいを表明するにあたって、「これ、タネ出すところも見られちゃうの?」と左右を見回すところも、とんでもなく可愛らしくて、わたくし、「萌え」というものを、この年齢になって、文字通り体験的に得度した次第。
めっちゃ可愛かったですよ、28歳の道重さゆみさん。

ミニライブと大脱線のお喋り大会

じゃあ準備があるので…と、道重さんは一旦引っ込んで、ミニライブがスタートするまで、道重さんの加入からこれまでのダイジェスト映像が流れます。
ダイジェスト映像は、2003年の保田圭さん卒業と6期お披露目の映像から、『歩いてる』MVダイジェストなどを挟んで、2014年の横浜アリーナと、そして先日の COTTON CLUB での公演まで。

準備が完成して登場してきた道重さんによって、ミニライブがスタートします。
ライブのセトリは次のとおり。

1.ラララのピピピ
2.渡良瀬橋(森高千里)
3.ドッキドキ!LOVEメール(松浦亜弥)
4.いつもとおんなじ制服で
5.Happy 大作戦

準備というのは、ウサちゃんヘア。どうも1回目の公演では、ストレートヘアだったところ、「みんなが喜ぶかなあ」と思って、ウサちゃんヘアにしたのだとか。腰に手を当てて「喜んでる?」と客席に強圧的に確認する道重さんでした。

上述の「次の曲はしっとり系だから、ちゃんとDVDに収録したいので」と長めの水分補給休憩を取ったのは、『渡良瀬橋』の披露前。道重さん、COTTON CLUB に向けてのボイトレの成果か、難しい曲なのに、しっかり ”道重さゆみの声のままで” 歌い切っていました。
可愛く、愛らしい道重さんですが、実は目立たないけど、しっかり弛まずに成長を続けているところ、尊敬します。

ライブ中のMCでも、怒涛の語りは一向に収まらず。ってか、歌って、語ってだから、上述のとおり、水分補給も頻繁で、楽しい場面も次々と巻き起こった次第。
28歳の誕生日ということで、冒頭で述べたとおり、いわば「道重時間哲学」とも言うべき年齢トークもあったりします。
27歳の時はずっと、あたかも自分が28歳であるかのように生活していたんだそうで、今は何なら29歳のつもりなんだとか。また、モーニング時代、ずっと年下の後輩と並んでステージに立っていて、23歳の自分は、24歳の、25歳の道重さゆみは後輩の若さが怖かったけれど、今、28歳の立場になってみれば、23~25歳なんて若いじゃん、と。まったく同様に、きっと将来の30歳のさゆみや40歳の私の立場からすれば、28歳なんて若いじゃんと。それこそ、つんく♂さんの曲である(ちゃんと道重さんが「つんく♂さん」と言及していた)『春 ビューティフル エブリデイ』の歌詞にあるとおり、「今日がこの先の未来より一番若いんだし」とあるように、「…と今こうして「ってあるように」って言った1秒前のさゆみは、このさゆみより…」と、ステージの上でぴょんぴょん跳ねながら、深淵な時間についての考察を展開する道重さんです。一生懸命、今、私、大事なこと言ってるって雰囲気を出しまくって。

冒頭で述べたとおり、本来60分の予定だったイベントが100分近いものになったのは、おおよそ、このミニライブ中でのトークが脱線しまくったのが大きな原因。

物販には「道重貯金箱」というグッズがありまして、その「こだわり」を語りたいという道重さん。
500玉貯金の有用性(気がついたら「こんなところに知らないお金がある」って感じになるのでお得感倍増なのだとか)を語って、この道重貯金箱で「わたしのためにお金を貯めてね」と。ところが、語りたかったのは「わたしのために貯金してね」ということではなく、グッズの「貯金箱」という字にこだわったということ。と、この段階で「わたしのために貯金してね」ってトピックで、すでに長時間語り倒しており、実は道重さん本人も、一旦トークに落ちがついたところで締めようとしており、「でも、ほんとに話したかったのは、これじゃないの」と言うだけ言って、次の曲に取り掛かろうとします。でも、そう言われたら客席も「え~~~」とかいう反応をするわけで、そこを捉えては、左右を(つまりバックステージにいるスタッフさんを)見回して「じゃあ、話して良い?」と禁断の一歩を(そのつもり満々で)踏み出す道重さんでした。

最初に書いた「貯金箱」が字が綺麗すぎたので、過去の道重Tシャツ画像を検索して、自分が昔描いた「道重」の字の、良い感じの「ゆるい」具合を再現しようとしたこと。しかし「貯金箱」については、自分で書いた良い感じの「ゆるい」具合の字体が検索できなかったこと(だって描いてないからね、と自分で自分に突っ込みながら)。字の縁をきれいに整形した「0.3㎜」のペンの黒色と本体部分を塗ったマッキーの黒が、同じ黒でも全然違うから、万が一業者さんに指定が伝わらなかった時のことを考えて、「0.3㎜」のペン色で(道重さんが自分で)全部を塗り直したこと……と、どんどん脱線するお話に、ますます延長していくイベント時間。

その挙句、「こうして改めてみなさんの前でお話できて、わたし、やっぱり、再生してよかっちゃ…」とか、最後の大事なところで噛んでしまって、自分からひっくり返ってケラケラ笑ってる道重さんです。
いや、いったい、いつからモーニング娘。って、こんなに見事な「芸」を見せてくれるようになったのかと。

そして最後に、道重さんが『Happy 大作戦』を歌ってくれて、イベントは終了。

さいごに また始まった新しい伝説

道重さんが『Happy 大作戦』を歌ってくれるなんて、それだけで大満足なわけですが、上述のとおり、もーー怒涛の喋りが一瞬も途切れなくて、その全部の瞬間を、道重さんはとっても嬉しそうにしていて、ほんとに「お腹一杯」としか言いようのない大満足のバースデーイベントでした。
イベント時間も100分超えてるし。

最後のお見送りを通じて「間近で再会できた道重さんは、やっぱり可愛く美しかった」的なところでまとめたなら、きれいに終われるのかもしれないけれど、嬉しそうに、楽しそうに、「わたし、みんなにお話したいことが、まだ、いっぱいあるの」といった感じで喋り倒す道重さんの様子は、あまりにも奔放で、あまりにもエネルギーに溢れていて、「可愛かった」といった単純な形容ではまとめられないのでした。

…どうやら、伝説は、また始まったみたいですよ。

(文=kogonil)

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