アンジュルム『七転び八起き』 哀愁の80’s歌謡ハードロックに燃え上がる闘志

スマイレージから改名後の初シングル『大器晩成/乙女の逆襲』がスマッシュヒットを飛ばし、同グループ名義で初の武道館公演を成功させたアンジュルム。その真価が問われる2枚目の3A面シングルのうちの一曲がこの『七転び八起き』だ。大器晩成、乙女の逆襲、そして七転び八起きだ。この曲で9人は、数々の苦難や脱退増員を乗り越え、立ち上がってきた不屈の雑草魂とも言うべきアンジュルムの闘志が静かに燃え上がるようなパフォーマンスを見せている。

『大器晩成』でEDM路線から一線を画し、赤羽橋ファンク路線に舵を切ったアンジュルムだが、この曲ではシャッフル・ビートのデジタルロックに挑戦した。リバーブを強めに掛けたスネアの音色や、起伏に飛んだBメロからサビへの展開、アウトロの「Wow…」のコーラスなどは、80年代のハードロックバンドのような趣。しかしサビのウェットなメロディは歌謡曲テイスト満載で、田村芽実と竹内朱莉の歌い上げるボーカルがクセになる魅力を持っている。

パフォーマンス面での大きな特徴は、この曲がダンス組と歌唱組を完全に分けるという初めての試みをしている点だろう。先日卒業を発表した福田花音、弾けるように大きなダンスが持ち味の佐々木莉佳子、そして「省エネダンス」で知られる勝田里奈が、本気を出してバキバキに踊っているさまは一見の価値あり。ブレイク前夜のアンジュルムの実力を感じさせる一曲になった。

(文=宮元 望太郎)

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