つばきファクトリー、リリイべ凱旋に見るハロプロの愛され力

つばきファクトリーの5枚めのシングル『三回目のデート神話/ふわり、恋時計』のリリースイベントが順調に日程を重ね、2019年2月4日の月曜日には、埼玉県はアリオ川口にて2回まわしのイベントが開催された。

このアリオ川口でのリリイべにあたって、タワーレコード アリオ川口店のスタッフが作成した横断幕には「つばきファクトリーの皆様、おかえりなさい」の文字が見える。

というのも、つばきファクトリーにとっての初めてのリリースイベントが開催されたのが、このアリオ川口だったからだ。実際には、それに先行する形でCD販売に伴う販促イベントとしての握手会は開催していたが、商業施設の一隅で “リリースイベント” としてミニライブ+握手会が開催されたのは、アリオ川口が初めてだった。その意味で、この日のリリースイベントは、つばきファクトリーにとって想い出深い “凱旋” となる。

この横断幕は、アリオ川口のリリイべステージに、歴代のシングルのポスターと並んで張り出されて、パフォーマンスするメンバーを見守ることとなった。

ここでは、リリイべ開催現場となる販売店スタッフが、その凱旋をお祝いしようと、愛ある横断幕まで準備していたということに注目してみたい。

実は、これに類する事例は、モーニング娘。や ℃-ute をはじめとした他のハロプロのグループでも観察できる。とりわけ卒業メンバーが出たり、グループ自体が解散したりする際に、その節目となるツアーなどで訪れるホール側から、”これまで長い間、お疲れ様でした”、”○○さんは、これまで ○○ 回、当ホールでライブをしてくれました” といったようなメッセージが(ファンの目に触れぬ)バックステージで掲示されている場面は、モーニング娘。や ℃-ute の DVD Magazine で目にすることができる。

グループのリリイべ行脚に随行するように各地の商業施設やライブハウスを巡業するファンにとっても、自分たちが愛するグループについて、あちこちで「○○、おかえりなさい!」といった歓迎の言葉を見ることは、イベントやライブそのものに匹敵するほど嬉しいものでもあるという。

ライブツアーやリリイべ行脚で、訪問先の販売店やコンサートホールのスタッフから歓迎されるにあっては、もちろんハロプロのスタッフの細心の準備やイベント運営からファン側のマナー向上まで、様々な要因を挙げることができるだろうが、こうした歓迎のメッセージが掲示されることをファンが喜んでいるのは、何よりも、自分たちが愛するメンバーが、(”業務” として実務を担当するはずの)販売店やコンサートホールのスタッフからも愛されていると伝わってくるからだとか。

2019年2月4日に開催されたアリオ川口でのつばきファクトリー凱旋リリイべも、平日だというのに多くのファンの参加に恵まれ盛況のうちに幕を閉じた。ミニライブは4曲と、少し短い時間で切り上げる形ながら、メジャーデビュー前の楽曲も織り交ぜ、初めてのイベント会場へ凱旋したことを物語って余りあるセットリストであったようだ。
初めてお客さんにCDを買ってもらってミニライブと握手会を開催したその現場で、(2017年の3月にもアリオ川口でリリイべは開催されているけれど)その最初のリリイべから2年と9ヶ月を経て、現地のスタッフからも、集まった多くのファンからも、つばきファクトリーは、大きな愛情と期待を浴びて一層うるわしく輝いていた。

(文=椿道茂高)

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