来る6月の武道館をもって卒業するモーニング娘。’18、12期メンバー尾形春水の卒業メモリアルDVDが発売される。
このメモリアルDVDは、2018年5月19日より、春ツアーのコンサート会場および公式の通販サイトe-LineUP!Mall で購入できる。
卒業メンバーのメモリアルDVDの発売は恒例ではあったが、尾形の場合、必ずしも卒業が確定路線だったというわけでもないような背景もうかがえただけでなく、どちらかと言えば急な卒業発表ということもあり、通常どおり卒業の流れが踏襲されるのか、危ぶまれてもいた。
経緯としてはイレギュラーではあっても(もちろん、個々の卒業は、それぞれに固有の唯一のものではあるけれど)、順当に、記念のDVDを発売しての卒業という形に落ち着きそうだ。
卒業に際してのメモリアルDVDは、ファンに向けたサービスの一環としての “アイドルのグッズ” というよりは、むしろメンバー同士の “戦友へ向けたメッセージとスタッフからのエール” という性格が強いともいう。そうした傾向を指摘する本誌ライターは語る。
「ファンが喜びそうな企画がメインではなく、むしろ当の本人が希望する企画やロケが中心になっていて、そこへ仲間たちからのメッセージが添えられる、という構成が近年の卒業メモリアルDVDの定番です。
その結果として、ファンが愛したメンバーのキャラクターが際立つ内容に仕上がっているのは、それこそスタッフ側の愛というか、スタッフ側からの卒業メンバーへのエールが正直なものであることの証左だと思います。その意味でこそ、メモリアルDVDは、ファンにとって嬉しいものとなっています。
また、”近年の定番” とか言っちゃいましたが、カントリー・ガールズ嗣永桃子さんの場合は、通常のナンバリング DVD Magazine と連動するかのような場面(演じていることを隠さぬはずの山木お嬢様が突然崩れたことに引きずられる嗣永プロという希有な場面)があったり、モーニング6期メンバーのように、当人が望むロケに出たりするようなケースもありました。
どころか、6期メンバーというなら、亀井絵里さんなんかの場合、別途発売されたDVDの後半がほとんど、涙でグズグズなまんまの亀井さんのアップの独白だったりして、あまりにも卒業していくメンバーに肩入れしてしまって、”商品” としての構成が崩れているかのようなものさえありました。でも、だからこそ、そのラストのシーン、『愛あらば IT’S ALL RIGHT』をハミングだけで歌って、無言のまま、唇の動きだけで “ありがとう” というシーンが際立って、見る者の涙を誘ったのも事実です。
(この後、道重さゆみのオーディション合宿をふり返るメモリアルDVDや、鞘師里保の9期DVDなどについて延々語り出すも割愛)
このように、卒業のメモリアルDVDは、いっそ “商品” としての体裁すら崩すほどのメンバーへの思い入れが溢れており、だからこそ、ファンにとっても貴重なものとなっています。」
通常のナンバリング DVD Magazine も、予約販売のみの特別版が、9期にあっても、10期にあっても、それぞれ発売されていることから、12期の特別版 DVD Magazine を期待する向きもあり、初めての後輩を心から喜んでいた11期小田さくらの、その初めての後輩を送り出すに際してのメッセージに注目する者ありと、まだまだ注目すべきところは多い。
それでも、繰り返し、卒業の告知がいかにも急であっただけに、順当にメモリアルのDVDがリリースされることを喜ぶファンは多いようだ。
前向きに卒業していくメンバーに対しては、過剰に別れを惜しまず、気持ちよく応援して見送ろう、という意見も一部にある。しかし、正しくメモリアルDVDを残して卒業してゆくメンバーに向けて、ファンも正しく、その(ファンからすれば常に)早すぎる卒業を惜しむべきではないだろうか。
“もっとステージで輝く姿を見ていたかった” と。
Sorry, the comment form is closed at this time.