活動停止中 Berryz工房は熊井友理奈さんの、この夏のカジュアルディナーショー「くまいちゃん夏まつり! Let’s Enjoy!!」が、7月23日に続いて8月13日にも、原宿のミュージックレストラン La Donna にて開催されました。
カジュアルディナーショーでは、熊井友理奈さんは基本、Berryz工房の楽曲を中心に歌ってくれます。Berryz工房としてステージに立っていた時にはメンバーに歌割りを配分しあっての披露だったものを、熊井ちゃん一人で通して歌う分、ダンスというか振り付けは思いっきり省略されています。もちろん、それぞれの楽曲に特徴的だったフリは、微妙に小さく、そっと再現されたりもしていますが、ダンスなしで、熊井ちゃん一人で、歌唱中心で、Berryz工房の楽曲を披露してくれます。
同様に、Berryz工房が活動停止してからソロの熊井ちゃんのイベントも会を重ねる毎に、Berryz工房時代の熊井ちゃんとは、ちょっと違った印象も、徐々に強まっていたりして。
Berryz工房時代の熊井ちゃんとは、ちょっと違って
これまで何度も、熊井ちゃんのディナーショーやイベントのレポを当サイトでも公開いただいています。
そこでは、変わらぬ熊井友理奈さんの愛らしさと、熊井ちゃんがアイドル時代を大事に想っていること、Berryz工房を今でも大事にしてくれていること、Berryz工房時代からのファンを大切にしてくれていることを、繰り返しレポートしてきました。
と同時に、ここへきて、熊井友理奈さんが、私たちファンがBerryz工房時代から ”そう思っていた” のとは、ちょっと違うということも、少しずつ明らかになってきているように思います。知らなかったのはおまえだけだ、と言われたら返す言葉がないわけですけども。
それは、キャプテンの清水佐紀さんが、いよいよ表舞台に戻って来てくれることを、再びファンの前に姿を見せてくれることを決意してくれた一方で、嗣永桃子さんが芸能界そのものから引退しており、留学帰りのもう一人のアドバイザーや末っ子メンバーの動向如何に関わりなく、もはや “一夜限りのBerryz工房復活” ということが叶わなくなったから、というわけでもなく。
それは、ディナーショーだったりバースデーのイベントだったりと、熊井友理奈さんのソロの活躍の現場に、Berryz工房時代から顔をよく見ていた年季の入った「熊ヲタ」だけでなく、どうも最近になって、テレビでの活躍などからファンクラブを探してやってきた、新規の熊井ちゃんファンが一定数参加しているようであることにも似て。
今回のディナーショーのレポでは、そうした印象を語ってみたいなって思うんですけど、まずは、それに先だって、今期のディナーショーのセトリと、8月13日版での熊井ちゃんのトークなんかを順当にご報告してから。
ディナーショーのセトリ あれこれ
7月23日版も含め、今期のディナーショーのセトリはこんな感じ。
02.Summer Has Come! (ガーディアンズ4)
03.さぼり
04.タイムカプセル(℃-ute)
05.君の友達
06.マジ グッドチャンス サマー
07.カッチョエエ!
08.ジリリ キテル
09.本気ボンバー!
10.Loving you Too much
↓↓↓アンコール↓↓↓
11.ピリリと行こう!
12.夏 Remember you
ガーディアンズ4の『Summer Has Come!』は、めっちゃ好きな曲でもある一方、ここまで『いつかどこかで。』を歌ってくれないのは、なんでかなとか思ったり。
一方で、『さぼり』や『君の友達』のセトリ組み込み頻度の高さに(過去のレポ記事参照)熊井ちゃんは、このへんの楽曲が大好きなんだねとか思ったり。
さらに、『マジ グッドチャンス サマー』は、投稿者的には、菅谷梨沙子さんのイメージが強めなんですけど、若い女の子の恋愛未満のキャッキャウフフを歌っているはずなのに、なんだかイントロだけで目頭が熱くなるのは、ほんとに不思議。この『マジ グッドチャンス サマー』のように、そう意図して作曲されたわけでもないだろうに、時間が経って、披露してくれるメンバーにも、受け止めるファン側にも、いろんなものが熟成していって、だから何故かイントロだけで泣けるって楽曲がBerryz工房には多くて、音楽受容の不思議を噛みしめる昨今ですね。
上でも触れたように、嗣永桃子さんが引退し、同時期に℃-ute も解散したことから、熊井ちゃんは、セトリに℃-ute の楽曲を組み込んでくれます。なんでも『タイムカプセル』は、ずっと歌いたかったんだそうで。
そして、上でも触れたように、メンバーに歌割りを配分しあっての披露だったものを、熊井ちゃん一人で通して歌うってのに、『Loving you Too much』の明るく前向きでテンポの良いところったら格別で、だもんだから、明るい曲ほど涙腺に厳しい仕様が際立つことに。
誰か一人でも自分の歌が好きだと言ってくれるなら私は歌い続けたいと語ってくれた熊井ちゃん。
熊井ちゃんの歌も、その歌を届けてくれる熊井ちゃんの声も、全部、大好きですよ…と言って憚らぬ者たちが、この日も原宿のミュージックレストラン La Donna を満員にしていましたよ。
謙虚なんだか大胆なんだか、よくわからない「くまくま」トーク
オープニングやライブ合間のトークでは、「いろいろ家庭の事情もあるでしょうに」と集まってくれた参加者さんに頭を下げるかと思えば、この自分のディナーショーを「夏の思い出Top3に、いや、Top1に!」して欲しいとも言って、謙虚なんだか大胆なんだか、よくわからない熊井ちゃん。
そんな「くまくま」したトークから、印象深かったところを2点ピックアップ。
カクテル名を無理矢理言わせる熊井ちゃん
ディナーショーではウェルカムドリンクの他に、毎回、熊井ちゃんが考案したというオリジナルのカクテルが供されます。
このオリジナルカクテル、7月23日版のディナーショーで、ある愉快な思惑違いを経験した熊井ちゃんは、今回、参加者のみなさんに、無理矢理カクテル名を言わせる挙に出ます。
ライブ終わりに「えんじょ~い、えんじょ~い、えんじょ~い」と会場で唱和するように、ご自身考案の “きっちり決めてきたファンのみなさんが、言ったら面白いだろう” と熊井ちゃんが思ったというカクテル名を会場で唱和することを強要する熊井ちゃんでした。
この8月3日に24歳のお誕生日を迎えたので、くまちゃんバンドメンバーからワインをプレゼントされたという熊井ちゃんは、ライブ合間のトークでは “アルコールを「摂取」してない” と言い張っていましたが、ファンのみなさんを弄んで喜んでる様子から、ホントに酔っていないのかは微妙なところかと。
タイミングの合わないクシャミの話し
また、最近のお悩みとして、出したいところでタイミング良くすっきり出るクシャミが気持ち良い一方で、中途半端にタイミングの合わないまま、ぐずぐずと出てしまうクシャミにイライラするんだそうで。そんな「タイミングの合わないクシャミ」については、どうすれば良いかと、無茶な質問を繰り出す熊井ちゃんですが、なんと、その問いかけに果敢に応じる猛者もいたりして。
曰く、クシャミの前に息を吐き切ると、中途半端な形でぐずぐずとクシャミしてしまうことにはならないんだそうで、「息を吐きましょう」とアドバイスしてくれる参加者さん。
と、無茶な問いかけに意外にも正面からの回答をいただいていながら、その参加者さんの回答に感心して「おおー」とかオーバーアクションで応じて、結果、マイクを歯にぶつける熊井ちゃんです。
マイクに乗っかった「コツッ」って音に続けて「んふふ♪」と照れ笑いをする熊井ちゃんが、場の空気を全部持って行ってしまって、まさしく友理奈オンステージというか、自由すぎる熊井ちゃんです。
でも、その “せっかく果敢に場の流れに身を投じながら、取り残されて寂しげな背中” まで含めて、熊井ちゃんの自由さを演出するには欠かせない部分となった参加者さん、あっぱれでした。
一方でそんな自分の自由さについても自覚があるらしき熊井友理奈さん。先のバースデーイベントでも、自分が叶えたいことを自由にイベントに組み込ませて貰ったと嬉しそうに報告して、そんな自分勝手なイベントにも喜んで参加してくれるファンのみなさんに感謝を示しながら、この一連のトークの締めに熊井ちゃん曰く、「なんてホームなんだ!」と。
もう、ほんとに、謙虚なんだか大胆なんだか、よくわからない熊井ちゃんですが、そんな熊井ちゃんに翻弄される「くまくま」したイベント仕様が心地良いのもまた事実だったり。
知ってるはずだったBerryz工房
さて、やはり嗣永さんが引退し℃-ute が解散したことが影響しているのか、トークにも、オーディションと15年目というお話しが多めです。オーディションについては、あくまで自分は大好きだった後藤真希さんに逢えると思っただけなんだと、熊ヲタには良く知られたエピソードを改めて語ってくれたりなど。
そして、最近知ったという「大ももち」という芸人さんのことを話してくれる熊井ちゃんです。自分と同じく身長が「181㎝」あるから親近感が湧くけれど、残念ながら「ももち結びのクオリティが甘い」んだとか。
と、ここで、やっぱり思いますよね。”あなたたち、嗣永桃子さんのこと好きすぎでしょ!” と。
7月23日版のディナーショーでも、さかんにももちのラストライブの話しをしてくれていましたが、一部ネット上でも話題だった夏焼雅さんのはっちゃけぶりを、そのお隣にいたという熊井ちゃん自ら語ってくれるだけじゃなく、いろいろと ももち のことを嬉しそうに語ってくれます。
ももち のことが好きすぎる熊井ちゃん
もしかしたら、年季の入ったベリヲタにはお叱りを受けるかもしれないけれど。
Berryz工房時代、特に「ベリ高フェス」以降くらいから、ステージの上で、嗣永桃子さんが「道化役」を買って出ていたこと、他のメンバーも、その嗣永さんの「役割」に準じて、嗣永さんをお約束に則ってイジることで、面白可笑しくステージを廻しはじめたこと。そんな嗣永さんと自分たちを、Berryz工房メンバーは、自分たちでも面白がっていたこと。
当時は今ほど DVD Magazine も頻繁に刊行されなかったし、バックステージのあれこれをファンが見聞できる機会は少なかったけれど、そういう空気は、Berryz工房のライブに通っていれば、なんとなく察することができていました。
嗣永桃子さんの役割と、その役割を核としたお約束を、Berryz工房は自分たちの「お仕事」に欠くべからざる重要なモメントとして受け入れていた、と。
で、時に悪のりする嗣永さんを、その「お約束の文法」に則って受入れ処理し対応していた、と。
たとえば、くすぐりに弱い熊井ちゃんを執拗にコチョコチョしようとする嗣永さんに対して、「それは嫌だから、やめて欲しいけれど、まったく無くなっちゃうのもアレだから、ちょっとだったら許すから」と言っていたように、自分たちの「お仕事」に必要な範囲で、そうしたコミカルな部分を許容し、時には積極的に利用もしていたと。
そんな具合に、上に述べたような機微は、多くのハロヲタ、ベリヲタが感じ取って、共有していたところだったかと思いますが、上に述べた文字列からは決定的に欠けていたものがあったんだなと、今になって気づいた次第。
「今になって気づ」くのは投稿者くらいだから自分の不明を恥じろ、と言われたら返す言葉がないところですが。
ソロになってディナーショーも回を重ねながら、今でも、こうして嬉しそうに嗣永さんのことを話題にしている熊井ちゃんの様子や、青海のラストライブで大はしゃぎだった雅ちゃんからわかることは、それは、そんな「お仕事」の「役割」が成立する基盤として、みんな嗣永さんのことが大好きだったんだね、ということ。
もちろん、熊井ちゃんに限っても、2012年に出たソロのDVDのインタビューなんかで「桃のことはお姉さん的存在」とも明言してるし、トラベリーズ.com3のファンクラブDVDの冒頭なんかでは楽しそうにジャレ合ってる様子などもあって、ずっとお互いに信頼し合っていたことはわかってるんですけども。
知ってるはずだった熊井ちゃん
このように、今現在の熊井友理奈さんの様子から、当時のBerryz工房について感じていたあれこれを上書きしてみれば、当の熊井ちゃん自身についても、理解が届いていないところがあったことに気付かされます。
上に、謙虚なんだか大胆なんだか、よくわからないと記述したとおり、熊井ちゃん、思っていた以上に饒舌で、思っていた以上に積極的に客席をイジります。
Berryz工房時代、ステージの前面で、無理矢理飛び出す嗣永さんを、ある時は雅ちゃんが、ある時は千奈美ちゃんが制して、またある時は「ゆるしてニャン」の可愛いポイントを横から梨沙子さんが奪い取って、そうやって激し目にコミカルな展開を見せている中で、むしろ一歩引いて後ろで微笑んでいた熊井ちゃんは ”前に出て騒ぐのは性に合わない” から、コミカルな展開は得意なメンバーにお任せしているかのようでした。
と、それがファン側の認識でもあって、きっと熊井ちゃん本人の自意識も、そう外れたところにあるわけじゃないだろうと、多くのファンは思っていたでしょう(と、投稿者は思ってました)。
でも、熊井ちゃんは、繰り返し、ソロのイベントやディナーショーでは、思っていた以上に饒舌で、思っていた以上に積極的に客席をイジります。
モデルの仕事を熱望していたと知って、Berryz工房の活動停止にも、どこか恬淡としたところがあったんではないかと思われもした熊井ちゃんは、実は一番に、今でもBerryz工房を愛し、Berryz工房時代の自分も大事にしています。同様に、おとなしめで控えめで、どこか一歩引いて、後ろで微笑むのがお似合いのはずだった熊井ちゃんは、思った以上に大胆で、思った以上に客席をイジります。
そして、あくまでもお仕事の円滑な遂行のために必要とされた役割であるかのように理解されながら、熊井ちゃんは、メンバーの嗣永桃子さんのことが大好きでした。
ベリヲタとして、知っていたけど、知らなかったBerryz工房が、活動停止を経て、一夜限りの復活も期待できない今になって、いろいろと顕わになっていくという次第。
ソロになった熊井友理奈さんを通じて、知ってるはずだったBerryz工房のイメージが徐々に刷新されていきます。
今でもBerryz工房が教えてくれること
冒頭で述べたように、どうも最近になって、テレビでの活躍などから熊井ちゃんを知って、新規の熊井ちゃんファンが一定数参加しているようであると述べました。
このことについて、先に公開いただいたレポでは、こんな風に述べました。
いつしか、熊井ちゃんが披露してくれる楽曲に対して私たち「ベリヲタ」が共有する「切ない気持ち」も、熊井ちゃんの活躍に惹かれてやってきた新しいファンとも共有して、新しいファンがそこで初めて知る「そうだったのか」とかいった辺りから新たに展開する感動なんかも、改めて古くからのファンにも波及したりして、“熊井ちゃんのステージに集うこと” の意味がどんどん更新されていくなら、それはきっと得がたい貴重なことなんじゃないかな、とも。
そして、そういう形でのタレントとファンの更新し続ける関係なんかも、熊井ちゃんの例が先例となって、元℃-ute メンバーだったり、また後に続く若い後輩なんかにも継承されていくなら、それは素晴らしいことなんじゃないかとも思ったり思わなかったり。
エンタメアライブ 彼女が歌う理由 熊井友理奈カジュアルディナーショー ~くまいちゃん夏まつり! Let’s Enjoy!! 7/23 ~ より
一方で、今でも私たちベリヲタが「共有」する気持ちも、常に刷新させられ続けています。活動停止から2年を経て、今でもBerryz工房のイメージが徐々に刷新されているように。
この「イメージが今になって刷新させられた」ところからふり返るなら、今現在、現役のハロプロの各ユニットも、決して見えている印象のままではないと想像できて、一層、この先のハロプロが楽しみになるってものですね。
いや、知らなかったのはおまえだけだ、と言われたら返す言葉がないわけですけども。
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