ANGERME CONCERT 2024 SECRET SECRET 佐々木莉佳子 FINAL「愛情の世界へ、君もおいでよ」[承前]
オープニングアクトは、先日の告知でロージークロニクルとなった研修生ユニットによる『CHOちょこっとロッケンロール』。
新規に参加した島川さんと相馬さんはご紹介だけでパフォーマンスには参加しませんが、この日のアンジュルムの横アリまでに、ロージークロニクルは先輩の大舞台のOAを3回つとめてきたわけで、毎回、別の楽曲を披露してます。なんか順調だなって感じがしますね。
個人的には、葉純ちゃんと上村さん、可愛いですね(いや、みんな可愛いけれども)。いろいろハマってしまうと本気でマズいと思うので、あくまで薄目で見ていたんですけど。
横アリを揺るがす「リカコ!リカコ!」大コールは、ライブがスタートする雰囲気を察するや(だって正面のスクリーンに何か映る前にコールが落ち着いたので、具体的な兆候がなくとも、客席が何かを察したのだと思う)シルエットすらも強力な攻撃力を備えた感じで、激しいソロダンスを披露しながら佐々木莉佳子さんが登場します。ダンスについては、いかにも “激しい” って感じだったんですけど、ダンスそのものよりも、ダンスの展開に合わせた表情の力強さが印象的です。満足げに、あるいは楽し気に微笑む部分は極少で、横アリを埋め尽くす観客に喧嘩を売るかのような激しい目線です、莉佳子さん。
オープニングのスクリーンエフェクトの後に、いきなりの『大器晩成』のイントロで、”まじか!?” って思いましたよね。初っ端から、いきなりの超鉄板をぶっ放します。
ここからライブが始まるので、まだ会場が温まっているもクソも何もないのに、いきなりの『大器晩成』ですよ。しかし、リーダー上國料萌衣さん、堂々とライブの開始を叫びます。
いきなり大器晩成かよって、ちょっと戸惑うところもあったんですが、繰り返し松本わかなさん、デコ出しです。メイクのせいかもわかりませんが下井谷幸穂さん、なんだか表情がキツめです。平山遊季さん、表情だけじゃなく全体的に強めです。… と、わかなちゃん、下井谷さん、平山さんと、個人的に注目したメンバーだけ述べちゃいましたけど、アンジュルムの皆さん、いかにも強めで、ここからスタートするライブに、いやでも期待させられます。
強めな楽曲が続いて『出すぎた杭は打たれない』では、あんなに可愛い川名ケロちゃんの表情の強さが怖いくらいです。ってか、いきなりの2曲目にしてすでにダンスが激しいので大丈夫かと思ったりするほど。そこからの『マナーモード』なんですけれども、この曲は、激しい曲に続くにしても、おちついた曲に続くにしても、そしてこの曲の後に、どんな曲調のものが続こうとも(この楽曲単独である程度力強く、盛り上がるってこと以上に)なんとも好い感じに前後をつないでくれます。アンジュルムは、セトリの構成無視の強烈な楽曲が複数あるだけじゃなく、こういう曲も豊富なので、セトリの自由度が大きいかも知れませんね。
新曲の『美々たる一撃』ですが、『マナーモード』に続くと、すっかり慣れちゃってる気がして不思議。佐々木さんから平山さんまで、いかにも強烈で眼に飛び込んで来るんですけども、上國料さんも強めで、ってかアンジュルムの皆さん、全員が全員、攻撃力にパラメータ全振りしてる模様。
続く『七転び八起き』では、フォーメーションのセンターで莉佳子さん、橋迫鈴ちゃん、為永幸音さんの3人がダンスチームとして、他のメンバーより一層激しいダンスを繰り広げます。
なんと、ここまで5曲、休みなく激しいフォーメーションとダンスで、ぶっ続けです。観てるだけのはずの、こちらも疲れるほど。
この5曲の怒涛のオープニングを経て、ステージの照明が落ちて客席もようやく落ち着いて深呼吸できるほどで、メンバーの体力の消耗は、それどころではなかっただろうと思われ、ここでの MC では、やや長めのインターバルがあったりして。
新曲の『うわさのナルシー』を経て、ようやく7曲目にして回廊を巡回して正面のステージからセンターのステージへ移動です。その7曲目は『Uraha=Lover』なんですけども、これまた前後の楽曲がどうあれ、いかようにでも縦横につなげられる楽曲ですね。いや、個人的にも『Uraha=Lover』、好きなんですけども、こうしてセトリの中で特にそれなりの思い入れがある楽曲が流れてくると、所謂「鳥肌」というか、内分泌的な反応を身体が勝手にしてしまうのもまたライブの醍醐味ですね。
アルバム曲にして軽快なイントロと楽曲本編の渋みの対比が耳に残る『23時のペルソナ』を挟んで、急に曲調が変わって『全然起き上がれないSUNDAY』ですが、「全然起き上がれない」とある通りにアウトロで全員倒れ込む演出が注目ですけど、 伊勢鈴蘭さんのプリマ的な振り付け、バレエダンサーのような旋回もまた素晴らしかった次第。
オープニングからの激しさが、途中にいくつかの曲調の転変を経つつ(← 複数のテイストを使い分けて違和感がないことに、思い返すに驚異的だと)ここまで展開してきたライブですが、続く『忘れてあげる』で、メンバーも回廊を巡回して、歩き続ける形で、激しいダンスから、ある程度ゆっくりと、熱量を少し冷ますような流れで衣装チェンジのインターバルへ。
インターバルでは、2024年5月4日のアンジュルム気仙沼公演での佐々木さんの凱旋 MC が流れます。「新幹線の到着の音、キライだったんです」という印象深いトークであるだけでなく、やはり2011年の震災をきっかけにアイドル人生がスタートしたことなど、切々と佐々木さんが語ってくれる様子が VTR で流れます。
順番が前後しちゃいますけど、この日の横アリでのご挨拶で佐々木さんが語ってくれたことも含めて、パフォーマンスだけでなく、そのパフォーマンスの背景となる想いを、佐々木莉佳子さんは十二分に語ってくれた卒業公演となりました。メンバーによっては語らなかったり(語りたくなかったり、キャラ的に違うなと自分で思っていたり、ファンに言うべきことではないと思っていたり)するようなことまで、全部語ってくれたのかなと思えます、佐々木さん。
さて、衣装チェンジして登場するメンバーたちが披露してくれるのは『魔法使いサリー』ですが、下井谷さんの表情がキツめで強いと上ににべましたが、同期の後藤花ちゃんは声が可愛くて、この曲に、異様にピッタリだと思ったり思わなかったり。
続けて、佐々木莉佳子さんに曲ごとに別のメンバーが加わって(前ページのセトリ参照)なんとスマイレージ メドレーです。
アンジュルムの公演にあって、メドレーをスマイレージ曲で固めることについて、講演中の MC でも言及があったんですけど、曰く、アンジュルムが今日こうして大きな会場でライブができるのは、それに先立つスマイレージの時代があったからだという、これまで経てきた時間へのリスペクトが明示されていて、素晴らしいなと思います。
そんなメドレーの一発目が『ショートカット』なんですけども、わたくし、ほんまに、この曲が大好きで、ハロプロの全グループの全歴史を通覧しても、トップ10に入るくらいで、めっちゃ好きなんですね。歌われる内容が愛らしいから… とか、当時のメンバーたちに思い入れが… とか、リリース当時に非常にエモーショナルな展開があったから… とか、そういう楽曲に付随するあれこれは “一切ない” のに、自分でも謎なんですが、この曲がほんとに好きで。
なんか、歌ってくれてありがとう、って思います。
下井谷さん、後藤花ちゃんとの『天真爛漫』、川名ケロちゃん、為永さん、わかなちゃんと佐々木さんによる『パン屋さんのアルバイト』(MCでは可愛いのに楽曲中の表情が強いケロちゃん、こんな愛らしい曲ですら表情強めです)、上國料さんとの『自転車チリリン』を経て(それにしてもスマイレージの楽曲は、今にして、ほんとに名曲ばかりですね)、川村さん、伊勢さんを迎えての『有頂天LOVE』については、イントロが流れた瞬間に会場大歓声です。
上に述べたとおり、個人的には『ショートカット』が好きすぎて自分でも困ってる次第ですが、やはり『有頂天LOVE』のスマイレージを代表するかのような感は凄いものがありますね。
スマイレージの楽曲を連続してくれて、やっぱり良い歌が多いなあとホッコリしたところで、アンジュルム卒業公演定番の泣かせ曲、『交差点』へと流れる展開ですが、メンバーが円陣を組んで個々のメンバーが佐々木さんに語り掛けるようにして歌います。楽曲が始動した途端にかなりやられますが、佐々木さんへ語り掛けるように、メンバーたちはそれぞれのフレーズを歌い終わったら続けてアイコンタクトや表情で改めて佐々木さんに向けて何かを伝えるようにしており、伊勢さんが泣きそうになっていて、かなりやられます。川村文乃さんの斉唱が震えているのに気が付いて、相当にやられます。いつの間にか円陣の中央に佐々木さんが移動していて、すっかりボロ泣きです。
いや、『大器晩成』だとか『46億年LOVE』とか、セトリのどの場所であろうとも繰り出すだけで会場大盛り上がりの超鉄板曲についてアンジュルムは卑怯だとすら思う次第ですが、この『交差点』も、もう『交差点』だってだけで泣けるので、非常に卑怯ですね。アンジュルム、そりゃメンバーが攻撃力だけにパラメータを全振りしているのも納得なほど、どんな状況で何をどうしようとも、必ず盛り上がる曲とか、絶対に泣ける曲とか、そりゃ卑怯ですよね。ええ。
そこからの軽妙なイントロでつなぐのは『Forever Friend』で、メンバーは回廊を巡回してサインボールを客席に投げ入れて行きます。
また順番が前後して申し訳ないんだけど、川名ケロちゃんが終わりのご挨拶で、佐々木さんとそのファンの関係が素敵だと述べたことについて、この回廊の巡回では、なんかアンジュルムそのものがファンといかにも良好な関係を築いていると思えます。もちろんね、同じように横アリでの回廊巡回ってことをやったわけじゃないから、つばき や Juice との単純な比較はできないけれど、それでも、かつてスマイレージ時代に集客が芳しくないという理由でメンバーたちが大人に詰められている映像が公開されたことを思えば、何度も横アリを埋められるグループとなっていることに、ファンと築いてきた関係を思わないではいられませんね。
客席煽りの MC ですが(しかし後藤花ちゃんの声、可愛いねえ)三々七拍子で「I love you 莉佳子が大好きだー」と客席からのコールを要請して、佐々木さんが「おれもだーいすき!」とか応じております。
ライブ後半戦は『赤いイヤホン』から。橋迫の鈴ちゃんや平山さんにどうしても眼を惹かれるんですが、なんか、すっかり大人っぽくて驚きます。川村さんや伊勢さんについては、すっかり大人っぽくて… なんて当然なので、わたくしとしても川村さんや伊勢さんを眼にして、そういった(どういった?)感想を抱くことには、そんなに自分を責める気はしないんですが、鈴ちゃんとか平山さんには、なんか申し訳なくて(← 何を言い出しているのか不明ですけどね)。
よもや、数年後、いずれ後藤さんや下井谷さんにも同様の感慨を抱くことになるのかと自分で自分を危ぶみつつ、『アイノケダモノ』の間奏のダンスから『愛されルート A or B?』のアンニュイさを経て、ライブは『次々続々』へ。
自分を危ぶむと上に触れましたけど『愛されルート A or B?』のアンニュイさを わかなちゃんからケロちゃんまで、そのまんま表現できていることに改めて驚きつつ、しかし『次々続々』へと切り替わった際の “待ってました” 感の凄いこと。自分で自分を危ぶむというなら、わたくし、OGメンバー推し(道重さんとか熊井ちゃんとか小片さんとか)で現役では つばきファクトリーを推しており、その意味では、アンジュルムのライブはアウェーであると言えるのに、しかし、この “待ってました” 感に自分でビックリです。
その “待ってました” 感は、どこかに予感めいたものがあったのかも知れません。『次々続々』に続いて『46億年LOVE』ですよ、みなさん!
いやあ『次々続々』のアウトロからの『46憶年』のイントロへのつながりは、いろいろ内分泌系が反応してしまうくらいで、まあ、要するに “鳥肌” だったわけです。この辺りの楽曲のパワーはただ事ではありませんね。この流れについては、どれほど文字列を重ねても描写し切れないのは、申し訳ない。御寛恕ください。
そしてライブ本編のラストは『夏将軍』ですって!
上にスマイレージの『ショートカット』が何故だか自分でも不思議なほど好きである旨、触れましたけど、『夏将軍』もまた、なんでだかわからないけど、異様に好きなんですよ。ただ盛り上がるからってだけじゃなくて、すごく楽しいし、この楽曲の “祝祭感” は、文字通り異常ですよね。素晴らしい。… またメンバーも楽しそうなんだ、これ。
楽しそうな笑顔の川名凜さん、ほんとうに可愛いですね。
さらには、『夏将軍』って、楽曲の盛り上がりも盛り上がりで凄いんだけど、エンディングのピアノの静かな(?)響きも、盛り上がった夏の日中を振り返る夕暮れような、どこかスッキリとした寂しさ… というか落ち着きもあって、ほんとに好きなですよ。ごめんなさい。
ライブは以上で本編の終了となって、会場には大きなアンコールを要請するコールが響きます。
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