須藤茉麻 FCイベント『ありがとう!おともだち。』 2016/3/12 in 赤羽橋パシフィックヘブン ~はにかむ茉麻と再会できた甘酸っぱさ~

はじめに

2014年11月26日の横浜アリーナ以降、一ヶ月ほど(無理やり会社に行く以外には)何もする気が起きず精神的に抜け殻になっておりました。
今、自分でも驚いているところですが、ファンクラブイベントのお見送りで、活動停止中のBerryz工房 須藤茉麻さんと握手させてもらって、同じように魂が身体を離れてどこかをさまよっているような感覚に陥っており、なにかと滞っていて申し訳ないことです。

2014年11月26日以降も、あらゆる機会を捉えてハロメンとはそれなりに握手してきたはずなのに。熊井ちゃんとだって何度も握手したし、なっきぃ の描写不可能な握手の距離での可愛らしさにも慣れたはずなのに。なのに今、茉麻と握手させてもらって、何故か再び抜け殻になりかけの投稿者なのでした。こんにちは。

須藤茉麻 FCイベント~ありがとう!おともだち。~

2016年3月12日、赤羽橋はパシフィックヘブンにて、活動停止中のBerryz工房 須藤茉麻さんのファンクラブイベントが開催されました。
10年アイドルとしてステージに立ち続け、Berryz工房が活動停止してからも、ハロプロの枠内のものだけでなく、いわゆる「外」のお仕事にも果敢に挑み、我が眼で見てきた限りで、そんなアウェイの舞台であっても、ああも堂々と目立っていたはずの茉麻は、久しぶりのファンのみなさんの前で、嬉しそうに、でも、ちょっと恥ずかしそうに、すこし困ったような笑顔で、なんだか、ずっとはにかみ続けていました

こちらのイベントは、お昼からのスタートで4回まわし。
投稿者は、なんとも理不尽なことに、4回全部申し込んで、1回目と2回目のイベントにしか当選できず、当日券もファンクラブに電話が通じた頃にはソールドアウト。私にとっては理不尽ではあっても、それだけ茉麻が人気なのだと思えば嬉しくもなるお話ではあって、そういう次第ですので、投稿者の参加してきたイベントのみのご報告でご容赦ください。

キーワードは「甘酸っぱさ」

茉麻は公式の物販グッズ紹介ページ(須藤茉麻 FCイベント~ありがとう!おともだち。~オリジナルグッズ)でも確認できるように、なんと制服で登場します。
今回のイベントは、ライブパートのセトリも含めて、この「学校」というコンセプトで統一された感じで、その意味でも甘酸っぱいわけですが、上述のとおり、久しぶりにファンのみなさんの前に登場したことに、どこか「はにかんでいる」ような様子が見えて、でも、それでもずっと嬉しそうで、そんな(あんだけアイドルとしても女優としても場数を踏んでいるにもかかわらず)初々しいと言って良いのか、嬉し恥ずかし乙女な感じと言って良いのか、そんな茉麻とファンとして久しぶりに再会できたこちらの気持ちも含めて、甘酸っぱいテイストに包まれたイベントでした。

須藤茉麻 FCイベント~ありがとう!おともだち。~ 構成とセトリ

パシフィックヘブンで開催された『須藤茉麻 FCイベント~ありがとう!おともだち。~ 』のイベント構成は次のとおり。(繰り返し、投稿者が参加できた分のみ)

一時間目 常識クイズ (一回目)音楽/(二回目)算数
二時間目 茉麻先生による茉麻クイズ
お昼休みのライブ
1.お昼の休憩時間。
2.グランドでも廊下でも目立つ君
三時間目 トーク&質問コーナー
3.さぼり
お見送りの握手会

茉麻が制服で登場してきただけではなく、あの懐かしい感じの机と椅子がステージに準備されていて、イベントの構成も学校の時間割を模しており、演目の切り替えには教室のチャイム音が使われています。

一時間目は、常識クイズが出題され、制服姿の茉麻が生徒として授業を受けている体裁で答えていきます。一回目の公演では音楽の時間、二回目の公演では算数のお時間でした。もちろん答えられなかったら罰ゲームってことで。
二時間目は、今度は逆に、茉麻が先生となって、制服の上から白衣を来てメガネを装着して、茉麻クイズを出題します。
お昼休みは、茉麻が「学校」にちなんだ Berryz工房の楽曲を2曲披露してくれて、続く三時間目には、参加者が事前に提出していた自由記入のコメントに応じたトークを披露してくれます(なんだか、必ずしも Q & A ってわけでもなかったので)。
最後に、『さぼり』を歌ってくれて、握手会でお見送りです。

先だっての熊井ちゃんのイベントでも、熊井ちゃんは『さぼり』を歌ってくれて、ベリメンは、よっぽどこの曲が好きなんですかね。…あるいは、遠く海外で日々勉強している仲間へのエールを、こういう形でも常に発しているということなのかも知れませんね(だったら良いな)。

嬉しそうに不満を述べる茉麻

一時間目の常識クイズ、そのコーナーの趣旨が書いてある進行表を読み上げる茉麻ですが、そこには「会場のファンのみなさんのリアクションなども参考にしましょう。でも、直接答えを聞いちゃダメですよ。ファンのみなさんも茉麻の罰ゲームを見たかったら、それなりにリアクションしてくださいね(趣旨)」なるスタッフ側からのインストラクションが。要は「わかるよな?」ってことですけれども、これにご不満気味の茉麻です。
また二回目の公演では「算数」のお時間となったわけですが、これが「数学」じゃなくて「算数」であることにも茉麻はご立腹。

もちろん、どちらも罰ゲームとなり、一回目の公演では大嫌いなピーマンの実食、二回目の公演では変顔写真のブログアップということになり、いずれも奥のスタッフに向かって「バカじゃないの!」とお怒りの茉麻です。そもそも進行表読み上げの段階で「聞いてないよ!」と抗議してましたしね。

このように、スタッフの「おふざけ」に翻弄されて、終始、ご立腹、お怒り、ご不満気味、抗議の声を上げる場面が頻出することになりつつ、ご立腹でご不満気味でありながらも、繰り返し終始、どことなく嬉しそうな茉麻です。楽しそうでした。
常識クイズの解答を模索する中で、客席から飛んでくるいろんな声も比較的細かく拾って応答していただけでなく、ピーマンの実食についても「ちょっとだったら、つまらないよね?」と頑張って大量に口に入れようとし、変顔写真も、私たちの目の前で、その場で自撮りしてくれたりしました(その写真がこちら → 茉麻ブログ:「ありがとう!おともだち。」)

久しぶりにファンのみなさんの前で自由に振る舞えることが嬉しかったのか(きっと、それだけではないと思う:後述)、茉麻は、いろいろとご不満気味の中でも、終始、どこか恥ずかしそうに、そして嬉しそうにしていました。

煽っておいて文句をいう茉麻

二時間目の茉麻先生の授業に移ると、ステージの隅っこで着替える茉麻です(着替えるといっても、メガネをかけて、白衣を重ね着するだけですのでご心配なく)。
その着替えの間(一旦奥に引っ込んで衣装チェンジというのではなく、そのまんまステージの上で、形だけ隅っこで客席に背を向けて重ね着してるだけ)「もー、見ないでよー」とか、「やめてよー、みんな、目瞑っててよー」とか、そういった方向での煽りを入れる茉麻です。
そして、そんな感じで煽られたもんだから、正しく乗っかって「ふぅ~!」とか相の手を入れる参加者たちですが、その挙句に当の茉麻から、「変態!」と叱責を受けます。

二時間目が終わってお昼休みに移る際には、この白衣を脱ぐわけですが、このときも茉麻は「さ、脱ぐよ!」とか、まあ、そういった方向で煽るわけです。脱ぎ方も、派手に回転しながら、白衣をマントのように身体の周囲に旋回させて、まあ、あんな感じで(どんな感じかはご想像ください)煽るわけです。
客席からは、そうした煽りに正しく乗っかって、「もう一枚(脱いで)!」みたいな相の手も入るわけですが、お約束通り、当の茉麻から、「変態!」と叱責を受けます。

煽っておいて客席を叱る茉麻は、やっぱり、意図した「お約束」が客席と阿吽の呼吸で実現できたからか(きっと、それだけではないと思う:後述)なんだか、とても嬉しそうに「変態!」とか言ってましたよ。自分が一番に変態なのにね(← あっ!)

茉麻クイズ「今日のために」シリーズの誕生

さて、そんな茉麻クイズでは、須藤茉麻がファンに向けて炸裂させる新たな技が誕生したようです。それは、須藤茉麻の「今日のために」シリーズ。

「今日のイベントのために、私は昨日何をしたでしょうか」というフォーマットのクイズで、具体的にはこんな感じ。

  • 「今日のイベントのために、素足なので、私はボディクリームを塗ったでしょうか」
    (正解:ぬった)
  • 「今日のイベントのために、私は昨日、パックしたでしょうか」
    (正解:してない。女子力的に、基本、しない。するわけなくね?と茉麻)
  • 「今日のイベントのために、私はファンデーションを塗ってるでしょうか」
    (正解:塗ってる。さすがにファンデはするわ!とお怒りの茉麻)
  • 「今日のイベントのために、私は昨日、半身浴したでしょうか」
    (正解:した。でも今日のためじゃなく、比較的よくしている)

二回目のイベントでは、この茉麻クイズのコーナーで、客席の側から、この「今日のために」シリーズを求める声もあがり、「そんなに今日のためにすることって、ないんだけどな」と困っていた茉麻です。
茉麻は困っていたけれど、Berryz工房が活動停止して一年を数えるに至っても、いまだに新しく産み出される客席とステージとの「お約束」誕生の場に居合わせることができたことは、嬉しく、誇らしい瞬間でした。しかも、その「お約束」が、微妙に Berryz工房時代からの「おふざけ」のテイストを継承していることも。
(ベリの2014年秋のラストツアーを追った Dマガ Vol.42 では、メンバーの衣装部屋の前で「着替える」ことについて、きわどい「おふざけ」を展開する茉麻が収録されていたのでした。やっぱり一番…自粛)

個々の茉麻クイズに対し、番号抽選で指名された参加者が答えていくわけですが、都度「はい、ブッブー」とか「(大声で)のおおおおーーー!(No ってことね)」とか、思いっきりすぎる表情を伴って応答してくれる茉麻でした。

*****

こんな感じで逐一レポしていては、いつまでたっても終わらないので、なるべく簡潔に。

ライブコーナーでは学校縛りで。もちろん、このイベント自体が「学校」テイストだからなんですけれども、ベリヲタとしては、「トラベリーズ・com2」の伝説の学校縛りスッペシャルライブを思い出すところです。
いや、そうじゃなくても、この茉麻のイベントには、緑の熊井ちゃんTシャツを着ていたあの人も、真っ赤な梨沙子さんの法被を纏っていたあの人も、あのときのあの現場で紫のペンライトを振っていたはずの人も来ていて、そして、みんな、ステージから客席に向けて炸裂される「お約束」に、とても嬉しそうにしていたことが印象的です(含む私)。

今年の誕生日イベントはバスツアーであることも告知されました。
「くまぁず」でのバスツアーに備えていた投稿者ですが、とりあえず今年のお誕生日のイベントは、茉麻の場合はソロのバスツアーであると。
そうであれば、熊井ちゃんの今年のお誕生日イベントにも警戒が必要ですね。
近々、ディナーショーがあるので、ここは気持ちの上での備えが必要な場面です。

ライブパートのあとは、事前の自由記入のコメントに応じて、いろいろ茉麻がトークをしてくれます。
ここでも、まもなくの封切りが迫っている演劇女子部のお稽古の様子などを語ってくれました。
重度のベリヲタであることが知られている つばきファクトリーの岸本ゆめのさんは、茉麻が話しかけたりすると、めちゃくちゃ喜ぶんだそうですよ(ってことを、茉麻はとっても嬉しそうに話していました)。「まぁ だから、あのくらいで済んでるけど、佐紀ちゃんだったら、ゆめの はどうなっちゃうんだろうね」と。

いや、他にも「もも」だったり「これって、熊井ちゃん?」だったりと、なにかとBerryz工房のメンバーの名前を(きっと無意識だろうけど)さかんに口に出す茉麻だったのでした。

掻き立てられる甘酸っぱい気持ち Berryz工房へよせて

お見送りは握手会です。

投稿者は、モーニング娘。の個別握手会にも、わりと参加しています。昨年末からは「通っている」レベルで、℃-ute の個別握手会にも参加しています。そして、リリイべやソロのイベントなんかで、他のユニットのメンバーとも握手しに行ってます。カントリー・ガールズの山木梨沙さんのイベントとか、Juice=Juice の植村あかりさんの写真集発売記念握手会とか。

投稿者の呆れた浮気性ぶりについては後で自己批判しておくので、スルーしていただくとして。
そこで、やっぱり思うのは、Berryz工房のことです。
先に結論を要約して述べちゃうと、プロに徹していたからこそ、それでも染み出してくる真心に打たれたのが Berryz工房との握手でした。

個別握手会って、午前中からいくつかの「部」に分かれて開催されます。個々の「部」では、いきなり握手がスタートするんじゃなくて、呼び込みが始まってから、参加者がお目当てのメンバーのレーンに並んで、その状態で、メンバーがブースに入って握手そのものがスタートするまで、しばらく待機する待ち時間があります。これは、Berryz工房も、モーニングも、℃-ute も同じですね。
で、この待機時間に、ときに場内アナウンス放送にのせて、ときにブースの奥から顔だけ出して、メンバーによるちょっとした「寸劇」だったり「待機列イジり」だったりといったコミカルな「おふざけ」を、参加者へのサービスとして、やってくれたこと。これ、Berryz工房だけでしたよね。
(ブースに入る「よろしくおねがいしまーす」のご挨拶の声が、なっきぃ のレーンに並んでいても聞こえてくる舞美ちゃんだったりと、個々のグループごとの味わいポイントはまた別にちゃんとあるわけで、ベリだけを賛美してるわけじゃないっす)

握手ブースの後ろから、ひょこっと顔だけ出して、BZS1422 特別生トークをしてくれる千奈美ちゃんと熊井ちゃんだったり。握手の話題を嬉しげに語る熊井ちゃんに、「その人、私のブースには来てないよね」と、いきなり待機レーンをイジる千奈美ちゃんだったり。握手ブースの後ろで、ひょこっと顔だけ出している熊井ちゃんの隣に連れてこられて、正しく、全然顔をひょこっと「出せない」でいる佐紀ちゃんだったり。
場内アナウンスの音声に乗せて、楽屋で待機しているであろうメンバーに無茶ぶる ももち だったり。その、ももち の無茶ぶりに乗っかって、音声だけで歌いだす梨沙子さんだったり。「みんな、ちゃんと好きな子に気持ちを伝えるんだよ!用意は良い?」と音声のみで煽る雅ちゃんだったり。
そうした一切の背景で響いている茉麻の笑い声だったり。

こうした、待機中のレーンへ向けて、ちょっとした寸劇でコミカルなサービスをしてくれた Berryz工房は、ほんとにプロフェッショナルでした。
モーニングや ℃-ute の個別に参加していて、今になって、Berryz工房の個別握手会の寸劇は、あれは、メンバーによる自主的なサービスだったのだなと、改めて感じ入っている次第です。
そんなプロフェッショナルに徹する Berryz工房ですが、一旦、握手のブースに入るや、こちらが話そうとすることに、ちゃんと耳を傾けてくれました。「ありがとう」って言うと、佐紀ちゃんはいつも困ったように笑ってくれましたし、なかなか言葉を発することができないこちらを、熊井ちゃんはじっと待っていてくれました。

今般の茉麻のFCイベント、お見送りの握手会では、上述のようにハロプロの握手会的なイベントについては比較的薄く広く満遍なく経験している投稿者の印象としてもかなり異例なことに、剥がされて流れていく参加者の一人一人の、その流されていく先までずっと、茉麻は手を握り続けてくれました
参加者が茉麻の前に立つたびに、いわば腰の旋回運動をしているような状態で、流されて去っていく参加者が、手を離してステージを降り始めようとする間際まで、身体の向きを変えてまで、そちらに向かって、最後の最後まで、茉麻は手を握ってくれ目を見てくれました。
そして、参加者によって「久しぶりだねえ」、「(参加者の話題を受けて)そんなこと、あったね」、「また来てね」と、イベント中、あんだけ嬉しそうな様子に終始していた須藤茉麻さんは、どこか切なく、恥ずかしげに、そして真摯に、一人一人の参加者に声をかけてくれたのでした。

久しぶりにファンのみなさんの前で自由に振る舞えることが嬉しかっただけではなく、意図した「お約束」が客席と阿吽の呼吸で実現できたからだけではなく、まあ勝手な思い込みが過ぎるとは自分でも思いますけど、こうしてファンのみなさんと共有できる時間を、須藤茉麻としても、大切にしてくれていると、どうしても投稿者は思ってしまいます。

*****

熊井ちゃんに託して、「磨きぬかれたプロの技が、ある面では、当人の人柄そのものとなっている」と指摘したこともありました。
あるいは逆に、当人の人柄が稀有なくらいに純粋だからこそ、鋭いプロの技はその人柄の上に宿り得る、ということなのかも知れませんね。

「活動停止」という画期を経て、今、それぞれの分野で活躍するメンバーたちが従来通りに炸裂させるプロの技は、観る者の心に、新たに「甘酸っぱい追憶」を喚起する力をも備え始めているのかも知れません。

新しいグループのこの先の成長が楽しみなハロー!プロジェクトですが、長年ファンとの間に思い出を積み重ねた実績を持つOGたちもまた、都度、新しい力を発揮し続けているようです。

(文=kogonil)

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