つばきファクトリー選抜の “内と外” の文脈をつなぐ 週刊ヤングマガジン 表紙とグラビアが高評価

つばきファクトリーのグラビアが話題だ。

話題のグラビアは、2019年4月22日発売の週刊ヤングマガジン 2019年21号、表紙と巻頭に掲載された7ページのもの。つばきファクトリーから、小片リサ谷本安美浅倉樹々小野瑞歩、の4名が登場している。

つばきファクトリーの選抜メンバーは、表紙を飾った肩出しワンピースの衣装も含めれば、2着の水着を含む総計4パターンの衣装で登場しており、7ページというボリュームでは “足りない” との声も聞こえる。

週刊誌の予告として事前に告知された段階から話題だった水着については、個別のカラーの水着と、白の水着の2パターン。個々のカラーは、谷本の印象深い赤の水着以外は淡いパステルカラーで(小片→水色、浅倉→黄色、小野→ピンク)、白の水着とも相まって、つばきファクトリーの結成時から纏っている “清楚で控えめ” といったイメージを裏切らぬものになっている。

つばきファクトリーについては、アイドル専門雑誌でグループ全員(9名)が登場した際にも、デビュー記念日に発売されたオフィシャルブックにも、鮮烈な水着姿を披露したことが話題を集めていた。さらには、その雑誌に収録された談話やオフィシャルブックでの座談会で示された、なにかと風当たりの強い “アイドル・ビジネス” における “水着ショット披露” についてのメンバー側の態度が一貫して動揺せず、覚悟の決まったタンスであったことも高く評価する向きがあった。

その上でメジャーな週刊誌に登場したグラビアで、過剰に扇情的なものに走るのではなく、従来の つばきファクトリーらしいイメージを(メジャーな週刊誌の編集部側が)維持してくれたことを喜ぶファンも多いようだ。このことは、水着ショットの印象に留まるものではないようで、登場するメンバーに紐付けられた文字情報のキャプションも、ファンが受け取ってきたイメージから大きくは逸脱しないものとなっている。さらにグラビアには、表紙の肩出しワンピースと2パターンの水着の他の4つめの衣装として、短いホットパンツにTシャツ姿で、メンバー同士で互いに戯れたり、ヨガマットの上で なんちゃってヨガポーズを披露する写真などが含まれているが、ヨガマット上のポーズ写真で、一人谷本安美だけが大きく傾いて倒れかけているところなども、メンバーの特徴をよく捉えているという意味で、ファンにも嬉しいものとなっているのではないだろうか。

ハロー!プロジェクトのファンにあっては、メンバーやハロプロの幅広い認知や活躍を祈りながらも、一部に、地上波のテレビ番組であったりメジャーな雑誌などに登場することを微妙に忌避する傾向も見られ、このアンビバレントな態度について “○○が見つかっちゃう” といった表現もあるほど。この傾向の背景には、ファンの側に、ハロプロのライブやイベントなど、あくまでハロプロやアップフロント枠内での活動を “内” とし、テレビや雑誌など、より広い芸能活動一般を “外” とする区分の感覚がある。これまでのメジャーな媒体への露出には、その感覚に則って、”内” の見方で馴染んできたスタンスが、”外” の文脈で乱されることを避けようとするファン側の傾向があったのだ。

そして確かに、かつて “外” に抜擢された際に、グループ内での位置づけや、それこそ “内” の文脈を無視して、ファンからすれば的外れとも思える “外野の声” が聞こえてくることがないではなかった。

その意味で、今般の つばきファクトリーのグラビアは、”内” の文脈を適切に尊重した上で、”外” に踏み出したという理想的なものとなっているのではないだろうか。

この5月には、今般のグラビア抜擢組から、浅倉樹々の写真集リリースがすでに告知されている。繰り返し、つばきファクトリーのメンバーが4パターンの衣装で登場したグラビアは、7ページというボリュームでは “足りない” との声も聞こえる。浅倉に続いて、グラビアに登場したメンバーの写真集発売を希望する声も増えそうだ。

(文=椿道茂高)

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