小片リサ、吐息まで透明だった1年ぶりのステージ ~the starry city~

小片リサ LIVE ”the starry city” 承前

そんなわけで、公演中のメモが不可能だったので、非常に曖昧な(どころかセトリ的には、報告者がわからなかった曲が含まれるという噴飯モノな)セトリで申し訳ないけど、小片リサさんの1年ぶりのライブは、こんな感じ。

小片リサ LIVE ”the starry city”
有楽町 I’M A SHOW 2025年 9月5日(金) 19:00 開演
薄い皮膜をスクリーンのようにして、その幕の奥の小片さんも見えながら、イメージ映像を流して…
01・『裸の“Mew”
02・『
03・『散歩道
04・『薄明』 【小片リサ 作詞作曲】
05・『君はスターゲイザー
06・『映画の趣味が合うだけ
07・『ラムネ』 【小片リサ 作詞作曲】
薄いスクリーンの被膜がバサッと落ちて、奥の小片さんが♪
08・『Umbrella
09・『パラレルファンタジア
10・『Air
MC ピアノとチェロの奏者紹介&ご挨拶「おひさしぶりです」
11・『ガーネット』(奥華子|covered by 小片リサ)
12・『ただ泣きたくなるの』(中山美穂|covered by 小片リサ)
13・『プラチナ』(???|covered by 小片リサ)
14・『Actress
15・『???』 ごめんなさい、わからなかった
16・『どっち for montage
▽▽▽▽▽アンコール▽▽▽▽▽
ご挨拶で泣いちゃう 弱音はきまるちゃん
17・『あかとき

と、うっかり「ライブ」と書いてしまいましたが、ライブというよりは、しっとりと歌を、その歌声をこそ聴かせるコンサートでした。小片さんがアイドルではなく歌い手であるように。

上のセトリでもわかるように、小片さんが初めて客席に向かってご挨拶したのは、なんと10曲を経てから。あくまでも、小片リサの歌唱をこそメインに据えたコンサートであった次第です。

小片さんは、歌ってくれるにあたって、時に前かがみになったり、眼を閉じたりします。上に、”アイドルではなく歌い手” としましたが、しかし、前方の方に客席には、しっかり目線を向けてアイコンタクトをとっています。が… なにより、その歌声が素晴らしかったフレーズ間の “吐息” まで透明だったのですよ!

こればっかりは、文字列ではお伝え出来ないので、報告者的には倍率が高まるから良い事ひとつもないんですけど、小片さん来年の4月もまた同じ有楽町で公演するとのことなので、是非、現場で生の小片さんの歌声を聴いて欲しいと思うところです。小片さん、他にも歌いたい曲、いっぱいあるんですって。併せて、グッズのうち、小片さんのロングインタビューも、小片さん作詞作曲の楽曲の歌詞も掲載されている公演プログラムは必携です。

やや余談ですが、セトリを見てもらってわかるように、小片リサ作詞作曲の新曲が含まれているというだけではなく、いろんなアーティストさんのカバー曲を含めているというだけでもなく、アップフロント時代の小片リサのソロ曲を、しっかり歌っています。

小片さんの独立の経緯は不明ですけども、不穏なものではなく、かなり円満かつ良好なものだったようで、なんだか安心ですね。

すべての曲が素晴らしく、すべての曲の、小片さんの歌声が麗しかったことは、もちろん言うまでもないところですが、個人的には『どっち for montage』の「♪瞬きの重なりが終わる日の」というフレーズ、『あかとき』の「♪暗闇で握った手のぬくもり」といったフレーズの、そのフレーズを奏でる小片さんの声の美しさには、文字での描写が及ばない次第です。

もちろん、声だけでなく、一年ぶりの小片リサさんは、とても美しかったですよ。

「歌ってる時間が楽しいな」 泣いてる小片さん

さて、楽曲の編成、ピアノとチェロの生演奏、着席観覧でペンライト禁止、なかなか豪華な会場、あくまでも歌を聴かせるコンサート… と、小片さんの1年ぶりのステージについて、小片さんのこれまでの活動との変化を見てきました。1年ぶりの小片さんは、とても美しくもなっていたから、それで、”アイドルではなく歌い手” という形容もしました。それまでとの変化に力点を置いて。

でもね。
でも、小片さんは、こう言います。「なんにも変わらないなあ」って。
だから安心するって。

小片リサさん、アップフロントから独立して1年、この日のステージのために、いろんなことを積み重ねてきたのだとお話してくれます。つばき応援企画でパワポが得意だって言ってた頃から自分でいろいろ手を動かすのが好きな性分であることも変わりなく、音楽だけじゃなく、映像なんかも、触ってみて確かめているんだそうです。そして、このステージのためにいろいろ積み重ねて来たけれど、何をして良いのかわからなくなって不安になることも、すごくたくさんあったと。

だから、ステージが始まる直前まで、そして、こうしてお話していても、すごい緊張なんですけど、でも歌っているときは、不安は消えて、安心します…と。皆さんのお顔をステージから拝見できて、ああ、なにも変わっていないなあ、前と一緒だなあって、安心しますって。

そして「こんなことを話すつもりじゃなかったのに」と言いながら、小片さん、泣いています。「前と一緒だなあって、安心します」と言って、それに続けて、この先のライブも決まっていますと来年の宣伝もしてくれる小片さんでしたが…

ほんとだね。
前と一緒で変わらず、小片さんって、ほんとうに人として可愛らしいですよね。

ずっと自分の力で着実に一歩一歩続けて、ずっと美しく、ずっと麗しく、ずっと素晴らしい歌唱を聴かせてくれた小片リサさんは、それまでと変わらず、頑固なくせに小心で、そして、とても可愛い人でしたよ。

ええ、ずいぶん遠くまで来たと思ったのに、ちゃんと衣装にライトオレンジがあしらわれていたように。

心から思います。
私たちは、やっぱり、一人の少女の成長の物語を、特等席で見せてもらっているんだなと。
小片リサというアーティストの活動が、今後も末永く継続しますように。小片さんのところのリサちゃんという女の子の夢が、続きますように。

(文=kogonil)

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