植村あかりのギャップに見る多彩な魅力 ~【短報】 Juice=Juice 植村あかり 写真集 『AKARI II』 発売記念握手会 in 新宿 福屋書店~

ハロプロの5人組ユニット Juice=Juice の植村あかりのセカンド写真集が昨年10月以来、およそ10ヶ月のインターバルをおいて発売され、これを記念して、2016年7月25日(月)、新宿の福屋書店サブナード店にて、恒例の握手会も開催されました。

Juice=Juice 植村あかり 写真集 『AKARI II』

2冊目となる写真集は、メイキングのDVDで本人も述べているように、初の海外ロケ。
水着や露出の大きい衣装で、発売前から話題沸騰だったこの写真集ですが、限られた紙面といろんな限界の中で、それでも植村あかりさんの魅力に可能な限り迫ったと言えるのではないかと思います。
というのも、意図的にか、そうでないのか不明ながら、多彩な植村さんの複雑な魅力が非常に明瞭に活写されているから。

演出するギャップから見える魅力

ひとつには、誰もが注目せざるを得ない、その水着や露出の多めの衣装に関連して。
水着だけでも、濃い紺のスクール水着風のものから、セパレーツのビキニだけでも数パターンあって、室内の部屋着風のものまで、それだけでいくつもの多彩な植村さんを見せてくれます。だけではなく、おそらくそうした(水着)といった衣装に身を包むにあたっての出版側というか編集側の意図を、きちんと正しく汲み取って、果敢なアングルにもチャレンジしている植村あかりさんですが、やはり微妙に表情が固く、カメラからも目線をかすかに外しています。
この、固い表情と外す目線それ自体が、水着や露出の多い衣装とも相俟って、非常に見応えのある妖艶さを醸し出しています。あーりー、めっちゃ色っぽいです。と同時に、そうした固い表情と外す目線から、いわば「アイドルの写真集のお約束」的な狙い所に、植村あかり本人が必ずしも納得しきっているわけでもないという控えめな主張も見えます。
ここが、まず第一のギャップ。
露出の高い芸術性の演出に見える「固い表情と外す目線」から、演出以上の妖艶さが匂い立ってしまっていると同時に、それが必ずしも当人の本意ではないとの主張が読み取れること。

この写真集に見えるギャップはそれだけではありません。
この2冊目となる写真集では、メイキングDVDにて、本人も、明るいアメリカンなテイストでと述べてバスケに興じているとおり、学生の制服風の衣装も収められています。
そしてその明るく元気で嬉しそうで楽しそうなこと!
動かぬ紙面に固定された写真であるはずのものから、どうして、かくも楽しそうな様子が伝わってくるのかと(ページ数とか印刷されてないから、どの写真のことを言っているのか、みなさん探してね)。
この楽しそうで明るい植村あかりさんが登場していることが、第二のギャップ。

そして、ギャップはそれだけでは終わりません。
なんせ、今述べたばかりの楽しげな制服姿の写真は一枚っきりだから。

そのアメリカンなテイストの制服姿でこそ、上に述べたような「固い表情と外す目線」から、どこかしら寂しげな落ち着いた表情を見せてくれるかと思えば、水着姿で「固い表情と外す目線」が続く中で、ときおり不意に、露出の多い中で、あたかも写真の中からこちらを興味深げにのぞき込んでいるかのような無邪気な表情が(水着姿のまま)飛び出してくるという始末で、多彩な魅力のギャップは幾重にも練り込まれております。

植村あかり が演出するギャップは写真集を越えて

写真集での妖艶さとあどけなさ、固い表情と無邪気な表情を取り混ぜて幾重にも演出される植村あかりさんのギャップ。
それは、写真集を飛び出して握手会の現実にも。

DVD Magazine などでメンバーと一緒に居るときは、あんなに自由で、いわば “自由すぎて話が通じなさそう” ですらある あーりーです。最新の DVD Magazine Vol.7 では、その冒頭部分、金沢市の東茶屋街で、リーダーの宮崎由加さんにべったべたに甘えて精神年齢的には5歳くらいに見えるくらいですけど、握手会では、しっかりとアイドルとしての振る舞いを貫徹し、集まってくれたファンに愛らしく笑顔を見せており、双方を知るファンにとっては、その落差の激しさもまた大きな魅力になっているという次第。

当日握手会に参加した投稿者の知人は、こんな風に語ってくれました。

「握手の場面では、こちらに話をさせてくれませんでしたね。あーりーの方から『お久しぶりです!』とか言われてしまって。現場をサボっていることがバレてます。」

この知人が語ってくれたことで驚かされるのは、ファンの顔をちゃんと覚えてるし、覚えてるファンに、しっかり「覚えてますよ」アピールをしているところ。真面目に、きちんと、アイドルをやっています。あの、Dマガでは、どこまでも自由すぎる あーりーが。
「気分屋さん」とも言われる あーりー ですけど、メンバーたちとの様子など一般に公開される映像でも、そうした評判が助長されるような場面が切り取られていますが、植村あかりさんは、ちゃんとファンに向き合っています。
握手の距離で、こうしたことを見せつけられると、もうダイレクトにやられますよね。

思えば、全開の2015年10月のファースト写真集発売の際は、体調不良を押して点滴加療の上での握手会強行ということだって、自身初めてとなる写真集発売を楽しみにしていたという以上に、集まってくれるファンのためにと、自らの意思で写真集発売記念の握手会を強行したのだとか。

その尽きぬ魅力は、固い表情と無邪気な表情を取り混ぜた演出というに留まらず、自由で気儘な飾らぬ植村あかりと、真面目で真摯でファンに向き合う植村あかりの間にも、幾重にも重ねられているようです。

*****

投稿者は、植村あかりさんとの握手を終えてから、待ち合わせていた知人と落ち合って軽く食事をしておりました。
食事を終えてサブナードの地下街から新宿の路上に上がってみると、ちょうど握手会を撤収して帰路につく植村あかりさんたち御一行が、書店側のスタッフさんたちに(たぶん)ご挨拶している場面に出くわしました。
遠目に見えていただけなので詳細はわかりませんが、お辞儀してタクシーの中に消えていった あーりーは、とっても細くて、顔がめっちゃ小さくて。

握手のブースの中でメイクも決めて衣装も着飾って、周辺にスタッフを配置して、一人一人のファンを迎え入れているときには後光が射すように眩しく光り輝いていて大きく見えさえするメンバーですが、いざ普通に一人の職業人として、お世話になったスタッフさんたちにご挨拶している様子は、ほんとに細くて小っちゃくて。
そんな小っちゃくて折れそうなくらいに細いメンバーが、いかにも大きく光り輝くように見えるくらい、堂々とファンを迎え入れてくれているのだということを改めて思い知らされたようで、ここでも偶然から目の当たりにしたその落差に、有難すぎて拝みたくなるほどの気持ちになった投稿者でした。

当の植村さんにも直接言ってきたけれど、改めて。
握手してくれて、ありがとう。

(文=kogonil)

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