モーニング娘。2期メンバー、18年の歳月を越えて中野サンプラザに再結集!

毎年恒例のハロー!プロジェクトの夏のコンサート、ハロプロの20周年のアニバーサリーということで、今期2018年は、過去に様々なグループに在籍したハロプロOGたちが回替りでゲスト出演するとあって、注目を集めていた。

そんな記念碑的ライブツアーともなった2018年の夏のハロコンが、順調に日程を消化して、東京は中野サンプラザに巡業してきた8月4日、8月5日、モーニング娘。の2期メンバー、保田圭矢口真里市井紗耶香の3名が、18年ぶりに勢揃いした。

ハロプロ関連のステージからはずっと遠ざかっていた市井紗耶香がゲスト出演することは早い段階で告知されていたが、同様にゲスト出演が告知されていた矢口真里が、市井がゲスト出演する日程にも追加で参加することがアナウンスされて、ここに2期メンバーが勢揃いすることになった。

4期メンバーである吉澤ひとみを加えて変則的な形でプッチモニの『ちょこっとLOVE』を披露し(※ 吉澤が参加したのは市井の卒業後で、初期のプッチモニは、保田、市井に加えて3期メンバー後藤真希が参加していた)、シャ乱Qまことによる短いご挨拶のMCを済ませた後、矢口が呼び込まれ、モーニング娘。2期、4期混成編成による『ハッピーサマーウェディング』が披露された。もちろん、その間奏にあって、市井によるインドっぽい謎のガネーシャ風のフリも再現しつつ。
呼び込まれた矢口が「最初っから泣かせないでよ、化粧、崩れるでしょ!」とボヤキながら登場したように、ごく短いMCながら、ステージ上にも客席にも、市井のご挨拶に感涙を抑えきれない姿が見られたという。

市井が卒業したのは2000年5月21日の武道館。(中野のステージ上で吉澤も言及したように)吉澤とは、すれ違い卒業ともなった2000年以来の、18年ぶりとなる市井の参加に、(ファンを含む)多くの関係者が、いろんな方向で動揺したようだ。

モーニング娘。2期メンバーといえば、懐かしい『うたばん』でのイジり以来、自ら泥を被って後輩たちにも前に出る切っ掛けをたくさん提供してくれた保田圭も、その脱退から最近の不祥事まで、いろいろと話題豊富ながら、その都度、華麗に復活し、その最初期からバラエティモンスターとしてモーニング娘。の活動の枠を広げてくれていた矢口真里も、モーニング娘。を卒業してからも、積極的に、そして頻繁に、後輩たちやハロプロのステージに関わり続けてくれた。ただ、市井については、卒業以来18年にわたって、ハロプロと関わることはなかった。その卒業以降の迷走を、ここで詳述するには及ぶまい。

明記しがたい経緯を経て「ついに許された」と話題になった市井のゲスト参加は、懸念されたような反感の声は驚くほど少なく、当日の中野サンプラザの現場だけでなくネット上でも、好意的な反応が大勢を占めている。「やっぱり美人だ」、「さすがビジュアルのレベルが違う」といった声以上に、「戻って来てくれて、ありがとう」、「おかえりなさい」といった暖かいコメントが、これを “意外にも” と形容して良いものかどうか、ネットにも溢れている。

この反応を受けて、あるアイドルウォッチャーはこう語る。
「奇しくも、同じ日程の別公演にゲスト出演した、先日入籍が報じられた真野恵里菜の例でも実感できたことですが、やっぱりアイドルを受容するファン側の成熟を感じます。ファンが見ているアイドルそのものと、そのアイドルを演じてくれている生身の女性は別ものであること。その “別もの” であることを踏まえるからこそ、自分たちが見ているアイドルを、自分たちが見ているように演じてくれる、その生身の女性に対しても感謝が及んでゆく。市井紗耶香さんは、いろいろあって、それは一般的な意味での不祥事ではなかったとしても、ファンとしては、むしろ不祥事以上に手痛い “裏切り” とするところがないわけではなかったですよね。それでも、ステージの上に現出するシーンに、その登場が示してくれる文脈に、感動しちゃったなら、あの日の記憶が甦っちゃったら、そう思っていた者ですら気持ちが和らいで変化していく…という次第で、なんだか、ある種、感動的ですね。」

また、個々のメンバーのあれこれはこの際、どうでもよくて、モーニング娘。としての歴史の文脈を見せてくれたことが大事だと述べるファンもある。
この3人がいなかったら、今のモーニングはなかった
それでも、思えば、市井さんは2000年の卒業、保田さんは2003年の卒業で、一番長い矢口さんだって2005年の卒業で、モーニングとしての活動歴は7年に満たないわけです。歴の長いファンから見れば、まだまだ “若い”、”新人さん”、”後輩メンバー” といった印象が強い現役メンバーですが、9期、10期あたりは、矢口さんの在籍期間を凌ぎつつあります。
今のモーニングを愛すればこそ、先輩たちに感謝がわいてくるし、先輩たちに感謝すればそれだけ、そのように感謝できるだけの積み重ねがあることに思い至って、現役の凄みにも改めて気づくってわけです。
これぞ、モーニングの、ハロプロの醍醐味ですよね。」

20周年のアニバーサリーとなる2018年の夏ハローは、酷暑も跳ね返すほどの、ますます熱いステージになりそうだ。8月後半の25日からの公演では、3期メンバー後藤真希も、4期メンバー加護亜依も、中野のステージに立つことになる。

(文=椿道茂高)

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