小片リサ、卓越したパフォーマーであることを満天に示しながら、ちょっと恥ずかしそうな『bon voyage!』in COTTON CLUB

トークを聴いてる小片さんの表情やご挨拶など

前ページに掲載したセトリにあるとおり、がっつり “歌をお届けする” ステージである「bon voyage!」in COTTON CLUB ですけど、ちゃんとトークもあります。個々のトーク内容そのものは、やっぱり現場の雰囲気が大事でもあるのか、文字に起こしても、どうしても当日の感じは蘇りませんが、個人的には、Bitter & Sweet のお二人が、いろいろと語っているのを聴いてる小片さんの様子が、やっぱり(しつこくて恐縮ですが)可愛かったよ、と。いろんな話題が展開するんですけども、個人的なポイントは、その際の小片さんの表情ってことで。

たとえば、今般の COTTON CLUB の衣装は自分たちで決めたと言います。ビタスイの二人は古着屋さんを回ったんだとか。そこで、小片さんも、最初に登場してきたときのチェックのセットアップは、カバー楽曲が昭和のものが多いから、そのテイストを流用して “レトロで” 攻めたんだとか。肩パットも入っているとのこと。

ビタスイ長谷川さんは、今回グッズとして自分たちの FSK を造ってもらったことを喜ぶトークを。お終いの感想トークでは、田﨑あさひちゃんが、SNS で FSK を広げてご飯食べてるファンの投稿を発見したとかで、私たちビタスイは、まだまだ FSK の数が少ないからコンプリートもしやすいですよって言います。

そんな話題に続けて、あさひちゃん、スマイレージの『寒いね。』を歌えて嬉しかったことを伝えてくれます。ずっと以前のハロコンに帯同していた時代に舞台袖で聴いていて、可愛らしい楽曲だと印象深かったところ、いつもは、サポートダンサーを務める OCHA NORMA のメンバーが歌っちゃうんだけど、22日はハロコンで遠征中だったせいか、自分たちに回って来て嬉しかったと。

というわけで22日の土曜日の公演には、スポットでプロのダンサーさんがサポートダンサーとして参加してくれたわけですが、長谷川さん、ダンサーさんたちの、あまりのナイスバディっぷりにその秘訣を聞き出して、いつもは和気あいあいとしている楽屋が今日だけジムに変貌したのだとか。

…などといったような話題が展開したトークパートなんですけども、昭和レトロな衣装の話題など自分も参加できる話題のときには良いとして、ずっと『寒いね。』を歌いたかったとか、FSK 造ってもらって嬉しいとか、自分に向けられたわけではないような話題をビタスイの二人が話してるときの、小片さんの表情が愛らしかったことを(というか、そのことをもっぱら)お伝えしたいところ。トークの展開に沿って微妙に表情を変化させて、”ちゃんと聴いてるよ”、”それは良かったねえ” といった内心のリアクションを、ボディ・ランゲージとして表現しつつ、時々目線を外しちゃったりして、ぶっちゃけ、どんなリアクションを取るのが正しいのか今一つ把握しかねてるかのような戸惑った感じが、じつに小片さんらしくて可愛かったのでした。

そんな小片さんは、アンコールあけのご挨拶で(冒頭に述べたようなネックレスの顛末に加え)「今日が初めましてって方もいますよね?ですから今更ですけど…」などと何やら重大な発表でもしそうな雰囲気を出しながら前置きして… …「明けましておめでとうございます」ってご挨拶します。22日に。
か、可愛いですよね。

愛らしいままにバラードで聴かせる歌声

そんな愛らしい小片さん、他のソロのOGメンバーであれば、たとえば “これがパフォーマンスとなるとガラッと変わって” みたいな形容もするところですが(たとえば、フガフガしちゃって一生懸命話してるのに何を言ってるかわからない一方、圧巻のパフォーマーっぷりを見せる鈴木愛理さんとかね)。この点、小片さんが特徴的なのは、どこか照れたような、どことなく戸惑ったような、そんな愛らしい雰囲気は、楽曲を披露するときにも、そのまんまであること。

もちろん堂々と素晴らしい歌唱を響かせる、しっかりとしたパフォーマーであることは言うまでもないんですけど、どこか視線が定まらないような、いろいろと脳内で忙しく思考を展開させているような、そんな(表現が適切かどうか微妙ですけど)ある意味で落ち着かないような愛らしい印象もそのまんまに、歌声を届けてくれます。

そんな愛らしい様子もありながら、それでも、小片さんには、歌うという活動に踏みとどまってくれて、ほんとうに、ありがとうと言いたい。前ページに引用した過去レポにも記したように、つばきファクトリーだった頃から、その透明な歌声には注目していないわけではなかったのに、ソロになってからの小片さんの歌には、ほんとうに揺さぶられます。もちろんのこと、わたくしは個人的に小片リサというアイドル・タレントを推しているわけですから、ソロとして芸能活動を再開してくれたことは本当に嬉しく思っている次第ですが、それ以上に、小片リサという稀有な歌い手を失わずに済んで、まったく幸せだと思います。

5曲目の(つばきファクトリー時代の楽曲でもありソロアルバムにも収録されてもいる)『ふわり、恋時計』などは往時の振り付けを再現してくれて、嬉しい一幕となります(24日は『低温火傷』)。その他、いくつかの楽曲では(ソロのステージで、ほぼほぼ全部の歌割を一人っきりで引き受けているというのに)しっかりダンスも再現してくれますし、衣装チェンジのタイミングでは、オリジナルなダンスパフォーマンスまで披露してくれたのは、前ページのセトリに記した通りです。14曲目のアンジュルム楽曲のカバー(『愛されルート A or B?』)では、歌詞の「めんどくさい!」を発話する際のイントネーションから表情から(とりわけ、ここで報告者の性癖を云々せずとも)背筋をゾクゾクとしたものが駆け上がります。素晴らしかったです。

そのように、すべての楽曲が素晴らしかった中で、やはり小片さんの独特な声質で奏でられるバラードが素晴らしいことに触れないわけにはいないですよね。15曲目の『歌うたいのバラッド』や、アンコール以降のラストを締める19曲目の『いのちの歌』については、その旋律も、その歌詞も、そして歌ってくれる小片リサという歌い手の透明で儚い感じも、見事な相乗効果で、実に響く楽曲となっています。

そして何より『ルビーの指輪』です。
報告者はかなりの初期高齢者につき、この楽曲が寺尾聡氏によってTBSで毎週放送されていたランキング番組の常連となって連続トップ記録を更新している時期をリアルタイムで経験しているんですけど、はっきり言って、まるで別の曲です。いや、というか、あまりにも歌声が透明すぎて、オリジナルのカバー元が想像できなというか、小片リサが『ルビーの指輪』という楽曲に、まったく新しい息吹を吹き込んで令和の時代に蘇らせたというか。素晴らしかった。

小片さんは、昨年末の中野サンプラザのステージにゲストで参加した際に、カバー曲だけでなくオリジナル曲も歌っていきたいという嬉しい抱負を語ってくれましたが、上記『ルビーの指輪』に限らず、小片さんがカバーしてくれる往年の名曲は、小片色に染められて、ほとんどオリジナル曲と言って好いものに仕上がっているかと。まったく、小片さんにカバー曲を歌わせるという企画を思いついた発案者は表彰ものですよね。

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さて、そんな小片さんのステージは、月曜の公演ではどんな様子だったでしょう。…といったところでページを切り替えて。

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