そりゃモーニング娘。6期メンバーの藤本美貴さんが出てきて『ロマンティック 浮かれモード』のイントロが流れようもんなら、思いますよね。「またかよ」って。
わかります。
でも、『ロマンティック 浮かれモード』のイントロが流れてきた瞬間、会場の「うおおおおぉおん」という轟きとパシフィコの揺れ具合を体感しちゃうと、もうダメです。
これは、ほんとうに不思議です。
そんな「またかよ」って思ってる楽曲こそ、その楽曲を自らのキラーチューンとする往年のメンバーによって、大きなステージで大々的に、どっかんと披露されると……
そんな「またかよ」って思ってる楽曲でも、イントロが流れてくるや、たまに涙を流すファンもいたりしながら、会場を揺るがす客席の大反応とペンライトの色を一斉に切り替える様子に飲み込まれていると……
ネットスラングなのか「キターーーッ!」ってのがあるじゃないですか。
ほんとに、あんな感じで、いかにこれまで何度も体験していようとも、あの曲と、あのメンバーと、このイントロと、会場の大呼応と…って、ほんとうにもうダメです。大きな感情のうねりの一部に取り込まれてしまって、もう抜け出せません(← 喜んでいる)。
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メンバー総出演でお送りするハロー!プロジェクトの春の祭典『ひなフェス』、2018年は会場を神奈川県はパシフィコ横浜に戻して(2017年は幕張)3月31日~4月1日の二日間に渡って開催されました。
毎回、公演毎のプレミアム指定があって、2Days 4公演のそれぞれで全然違ったライブが楽しめるという、ファンにとっての嬉しい悲鳴が絶えない『ひなフェス』ライブ、2017年にあっては “嗣永桃子” プレミアムという個人メンバープレミアムもあったほどですが、2018年は、『Hello! Project 20th Anniversary!! Hello! Project ひなフェス 2018』と題して、20周年を全面展開。
なんと、3月31日の昼夜2公演とも、それぞれメンバー構成を変えて、モーニングOGを大挙してゲストに迎え、いわば “モーニングOGプレミアム” パートⅠ、Ⅱといった趣。しかも4月1日の夜公演は、こんどは現役の『モーニング娘。’18 プレミアム』とあって、4公演中3公演がモーニング推しです。
さすが、ハロプロの春のお祭、企画からいきなり自由です。
このうち、道重さゆみさんがゲスト出演する、3月31日の夜公演の『モーニング娘。 20th Anniversary!! プレミアム』に参加してきましたので、ご報告。
ライブ開始までの SATOYAMA 関係点描
ハロプロの春の祭典『ひなフェス』には、SATOYAMAイベントが併設されるのが恒例です(SATOYAMA イベントについては、こちらから関連記事なんかも参照いただけると嬉しい)。
夜公演のライブに入る前に、こちらもウロチョロしてきたので、少しだけ点描風に。
今年はいろいろ変化が見て取れたりして。
例年朝早くからの出動を余儀なくされていたことが大きく変わっていて、なんとオープニングセレモニーが、ライブの昼公演を終えてからの午後15:00から。
スタート時間が穏当なせいか、わりと物販もスムーズでスルっと買えちゃいます。メインステージの優先観覧エリア近辺のフリー観覧スペースの場位置争いも、なんだかずっと穏当です。
ステージ前の観覧エリアといえば、これまでは比較的会場のどこからでもメインステージで何が進行しているかは把握できたんですけど、今年は、メインステージが出展ブースで遮られていて会場全体から見渡せない一方、観覧用のエリアが例年になく広めだったようで、いろいろと手を入れている様子が感じ取れた次第。
元℃-ute の中島早貴さん司会のオープニングセレモニーでは、道重さゆみさんが、たいへんにナイスな位置取りをしていて、誰がスクリーンに抜かれていても、必ずその後ろに映っているというファンに嬉しい天の采配。
司会進行の なっきぃ のすぐ傍らには元リーダーの(前髪を作って異様に可愛い)矢島舞美さんが控えているんですけど(司会進行を なっきぃ に投げっぱなしジャーマンってことで)、舞美ちゃんの後ろで、どことなく目がうつろな つばきファクトリー小野田紗栞さんが、これまた異様に可愛かったことをご報告。
2018年春のイベントが今から始まるってのに、2018年秋や2019年の予定が告知されたりして、いろいろ嬉しい悲鳴も上げつつ、オープニングセレモニーが終わったら、ブース降臨のハロメンとの邂逅を狙って適宜遊弋しようかと思っていたら、続く『環境省 MY 行動宣言』のイベントで、引き続き中島早貴さんがMCだったりしたので、メインステージ前から動けません(このイベントを終えて「じゃあ、はけま~~す。んふふ」って言って引っ込んでいった なっきぃ が可愛かった次第)。
そのうち、つばきファクトリーが頭にボンボンをつけて登壇してくる(しかも小片リサさんMC)山田養蜂場のイベントまで始まっちゃって、それが終わったら『ひなフェス』ライブ夜公演の入場時間になっていたりして。
といった次第で、この日は、ブース降臨を狙った遊弋がまったく出来ないという結果に。
頭にボンボンつけてる小片さん可愛かったし、クイズの回答権を得ようと両手で挙手するだけじゃなく両足まで挙げて、なんか昇竜拳だかカメハメ波を喰らって吹っ飛ばされるみたいな姿になっていた新沼希空ちゃんが可愛かったから本望ですけども。
ひなフェス 2018
モーニング娘。20th Anniversary!! プレミアム
開場17:00/開演18:00 となる夜公演は『モーニング娘。 20th Anniversary!! プレミアム』。ゲスト参加するモーニング娘。OGメンバーは、矢口真里さん(2期)、吉澤ひとみさん(4期)、高橋愛さん(5期)、藤本美貴さん(6期)、道重さゆみさん(6期)、田中れいなさん(6期)といった顔ぶれ。
この3月31日の夜公演は、FC先行の段階から激しい競争率で各地で落選祭が繰り広げられた模様で、投稿者が確保できたチケットは、めっちゃ席次が悪かったんですけども、それでも入れるだけ有り難いレベル。
そんな今般の『ひなフェス』のステージ構成は、こんな感じ。
全体的に高めに設定されている上に、大スクリーンも非常に見やすい設置で、フロア内での席次が芳しくない場合であっても、ライブ体験として、決して残念なことにはならぬよう配慮されていたり。
心なしか、一番奥(Bブロック、Cブロックの上)のメインステージの使用率はあまり高くなく、手前側の中央ステージの占有率が高かった感じです。手前のステージから A~Dブロック側へメンバーが向くと、一番数の多い Eブロックへはお尻を向ける形になるし、かといってメインステージでパフォーマンスする以外は、正面以外の様々な角度から観られることになって、これは “うちらのメンバーは360度、どこから見られても大丈夫だぜ” っていうアップフロントの自信の現れかとも思うんですが、事実、正面から見たときのフォーメーションが崩れていようとも、顔が見えなくとも、横から見ても、後ろから見ても、それこそ、どこから見ても、端正さと迫力が同居するハロプロのステージは、やっぱり圧巻でありました。
そして、この公演で登場してくれたモーニングOGたち、その衰えぬルックスもパフォーマンスも最高だったわけですが、それどころか、“うちらが、このステージの礎を築いてきたんだからね” とでも言わんばかりの、堂々とした押し出しに、正直、いろんな液体が流れっぱなしでした。
すばらしかった。
オープニングまで
オープニングは、ハロプロ関西から Lovelys が出張ってくれます。また、これはオープニング・アクトって言えるのかどうか、ハロプロ全メンバーによる映画『北の桜守』主題歌、『花、闌の時』の合唱です。
映画『北の桜守』主題歌 花、闌の時/全メンバー
Lovelys のパフォーマンスは、まだまだ開場したばっかりで、ほとんど客席が埋まっていない段階で。それでも、一生懸命にご挨拶する Lovelys に、まばらとはいえ、すでに入場しているファンからは、ちゃんとペンライトが掲げられていて。
ああ、ハロプロのライブだなって場面ですよね。
まことさんが登場して『花、闌の時』を歌うまでに、Lovelys のパフォーマンスが終わってからも微妙に時間があって、あんまりオープニング・アクトって感じでもなかったんですが、さっきまで SATOYAMA のステージで頭にボンボンつけてたはずの つばきメンバーが、きっちり衣装も決めて登場しているのには、驚かされます。
ええ、ハロプロのライブだなって場面ですよね。
【1】Mr.Moonlight ~愛のビッグバンド~
冒頭からいきなり『Mr.Moonlight ~愛のビッグバンド~』です。
思えば2001年のリリースなんだから、今回のゲストOGにあっても、道重さゆみさんや田中れいなさんは加入前ってことになります。いかにも、モーニング娘。の歴の厚さを物語る楽曲でもあります。
しかるに、この『Mr.Moonlight ~愛のビッグバンド~』にあってイケメンとして、まさしくマスター・オブ・セレモニーとしてステージに君臨する4期メンバー吉澤ひとみさんのカッコ良いこと! わたくしのような おっさんファンであってすら、うっかり気を抜いて観覧していると惚れそうです。
ゲストのOGたち(矢口真里・吉澤ひとみ・高橋愛・藤本美貴・道重さゆみ・田中れいな)が前に出て、現役のモーニング娘。メンバーたちがバックダンサーに。
この、”現役のモーニング娘。メンバーたちがバックダンサー” って演出が、個人的に、どうにも大好きでして。
もちろんバックダンサーだから、あくまで背景としてバックに専念して、ステージ全体に目配りして、メインであるOGを前に出さなきゃいけないんだけど、たとえば生田衣梨奈さんや石田亜佑美さんなんて、そのように背景として努めつつ、少しでも自分の存在をアピールしようとギラギラしてますからね。生田さんと石田さんの名前を挙げましたけど、これ実は全員がそうで、そんなバックの気迫を前に出てるOG側も感じ取ってか、メインを渡すまいと気合いも増していて。そんな次第で、この現役メンバーたちがバックを努めるって場面は、カウントダウンだろうが何だろうが、とんでもない迫力で圧巻のステージングとなる例が多いのです。
まことに、今般のオープニングに相応しい。いきなり、いろんなものを持って行かれました。
【2】BABY! 恋にKNOCK OUT! (プッチモニ)
そのまま吉澤さんがステージに残って、「だってだってBaby」の歌詞前のコーラス部分が響いてきて、会場が一層沸いたかと思えば、そのモーニング娘。4期メンバー吉澤ひとみに追従して登場してきたのが、稲場愛香さんに、こぶしファクトリーから野村みな美さんだってわかった段階で、さらにもう一段、激しめに沸く会場です。
今、「…だってわかった段階」って書きましたけども、のむさん、一瞬誰だかわからないレベルでめっちゃ美人になっていて、これまた吃驚です。稲場さんのフィジカルも素晴らしかったし、それに一ミリも遅れを見せない野村さんも見事でした。
さて、リリース当時は、一部に MV が「だっせえ」とまで言われたプッチモニですが(覚えてますか?)、これは、どうなんでしょう。
これ、ファンだからすっかり洗脳されているのか、時代がプッチモニに追いついたのか、実は当時の「だっせえ」というノイズこそ誤りで、プッチモニは元々カッコ良かったのか、大人になった吉澤ひとみさんが演じ方を変えているのか、どうなんだか判断がつきかねるところですが、実にカッコ良くて。(← 陶然としている)
【3】ミニモニ。ひなまつり!
入れ替わりに2期メンバー矢口真里さんが登場して来るや、それに追従するのは現役モーニングから、石田さん(10期)、小田ちゃん(11期)、横山さん(13期)。
この曲以降もそうなんですけど、実は先だって再婚ホヤホヤの矢口さん、元来バラエティ班でもあったことから、ライブ中のMCでも、自らの境遇について、面白可笑しく語ってくれるかと期待していたところ、この話題にはほとんど触れずに、ライブのパフォーマンスに専念していて、なんだか余計な夾雑物を持ち込んだようで、恐縮する次第。こんなところでも、なんだかハロプロの、そのライブのガチンコ具合を少し感じていたりして。
そして特筆したいのは13期メンバー横山玲奈。
大先輩にしてミニモニ。の代名詞でもある矢口真里さんから、現役メンバーにあってパフォーマンスでの迫力において右に出る者がない(というか、誰も自分の右には出させない、というか)石田さんと、その石田さんが認めざるを得ない仕上がりを見せ続ける小田ちゃんというメンバーに伍して、一番に経験が少ないのに一歩も引いてない様子には、正直に驚きます。
このあたり、やっぱり年間で踏んでるステージの数が違うからか、モーニング娘。に加入したメンバーの成長速度ってのは尋常ならざるものがありますね。
それもまた受け継がれていくものとして。
受け継いだ今の私たち 現役各ユニットの競演 前半戦
モーニング娘。9代目リーダー譜久村聖さんと現ハロプロリーダー、アンジュルム和田彩花さんによる、軽いひなフェスの説明MCを挟んで、ライブは現役各ユニットのパートへと進行していきます。
05.Midnight temptation(°C-ute)/稲場・一岡・高瀬・清野
矢口さんや吉澤さん、そして愛ちゃんやれいな、道重さんが姿を見せている同じライブのステージに、こうしてハロプロ研修生たちが登場してくると、いつにも増して、研修生たちの志というか眼差しの向いている先が可視化されるかのようです。このように、ネームバリューの大きいOGと研修生が同じステージを踏むってこともまた、20周年にあって、いろいろ感慨深いものがありますよね。
そんな研修生たちは『Hello!まっさらの自分』を。
まっさらだった研修生たちが、先輩たちのように、言ってみれば “まっさらではない” 強く個性と主張を伴った一個のハロメンとなっていくことを祈念しつつ。
稲場愛香さん、一岡伶奈さん、高瀬くるみさん、清野桃々姫さんの4人組は、℃-ute の鉄板をカバー。
稲場さんは『BABY! 恋にKNOCK OUT! 』に続いて、そのフィジカルの健在っぷりを示してくれますが、個人的に注目なのが、清水佐紀さんの COTTON CLUB オリジナル公演 でのサポートも光っていた高瀬くるみさん。ダンス部的なフィジカルにおいて、稲場愛香さんと双璧。こんどの夏のハロコンあたりで、つばきファクトリーの山岸理子ちゃんと3人で暫定的なダンスユニットなんかを組んでくれやしないかと思うほど。
07.ハナモヨウ/つばきファクトリー
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08.チョット愚直に!猪突猛進/こぶしファクトリー
09.これからだ!/こぶしファクトリー
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10.浮気なハニーパイ/カントリー・ガールズ
11.リズムが呼んでいるぞ!/カントリー・ガールズ
つばきファクトリーは、2nd トリプルA面から『笑って』と『ハナモヨウ』を披露。
ステージが暗転して照明が戻ると、左右の角のステージに、5名と4名に別れて配置される形で登場する つばきファクトリーです。が、広いパシフィコの会場にあって、左右の角ステージは大きく距離が空いているというのに、客席から見ていて、しっかり左右で連携が取れているように見える不思議。
つばきファクトリー、こうした大きな舞台でも明らかなほど、いよいよチームとして熟してきたようです。
ハロプロ、本気で層が厚いです。
こぶしファクトリーは、新曲から『これからだ!』を披露。
一部では2017年来の こぶしファクトリーが置かれた状況を踏まえて “狙いすぎでは?” との声も聞える楽曲ですが、ライブの現場で、それでも決して下を向かない5人によって歌いあげられる『これからだ!』に加え、そんなステージへ渾身のエールを送る客席のファンの姿を目の当たりにするに、目頭が熱くなるのは止められないってことで。
こぶし組ならずとも、この5人にエールを送らないではいられません。
と、そんなパフォーマンスの様子を見ていて(つばき/こぶしファクトリーに限らず)いつも思うのは、後輩グループも、いっそのこと、大きなホールで単独ライブにチャレンジしてみてはどうかということ。むしろ、変に関東近県のライブハウスなんかよりも埋まりやすいんじゃないかと投稿者は思ってる次第ですが、少なくとも、パフォーマンスの迫力と完成度は、お姉さんグループに比して一切の遜色がないかと。
そして遜色がないといえばカントリー・ガールズ。
兼任や学業優先で新体制となったときには、カントリー・ガールズ解体かとも噂されましたが、どっこい、余裕で健在です。どころか、『浮気なハニーパイ』から『リズムが呼んでいるぞ!』の、カントリーお得意のノリノリな楽曲を披露して、梁川奈々美さんと船木結さんが、それぞれ Juice=Juice やアンジュルムのメンバーとして登場しているときとは全然印象が違うのも驚きで、『リズムが呼んでいるぞ!』の やなみんの嬉しそうな表情は何物にも代え難いほどに見惚れるものがあるとご報告しつつ。
ザ・ひなフェス ソロから『桜ナイトフィーバー』まで
ひなフェスお馴染みのソロ曲披露、シャッフルユニットから、ハロプロ全メンバーでお届けされる『桜ナイトフィーバー』で、ライブは折り返し地点。
13.Independent Girl~独立女子であるために(Buono!)/シャッフル
14.桜ナイトフィーバー/ハロプロ全メンバー
ソロはモーニング娘。’18 から、10期メンバー飯窪春菜さん。
飯窪さん、上手になりましたね。
飯窪さんは、しっかり者、仕切り屋さん、突っ込み役…ってイメージが強いですけど、ヤンタンでのトークだったりDマガのバックステージでの様子なんかを見てる限り、実は、むしろ “イジられて” こそ味がでるタイプで、弱点をさらしておいて後輩にそこを突かれてナンボってところがあります。その意味で、抜群のコミュニケーション能力とか、圧倒的な芸能界人脈に着目されることも多い一方、これまた実は、案外不器用なのが飯窪さんだったりします。
そう思えば、そんな不器用で、必ずしも “歌って踊る” ことが得意だったわけじゃない飯窪春菜さんが披露するソロ曲が多くのファンから認められるものであることの背景には、飯窪さんが誰にも知られずに流した涙が、どれほどあったことか。はるなん、すばらしいソロ曲でした。
シャッフルユニットは、譜久村聖さん(モーニング娘。’18)、森戸知沙希さん(モーニング娘。’18/カントリー・ガールズ)、竹内朱莉さん(アンジュルム)、植村あかりさん(Juice=Juice)による Buono! の『Independent Girl』が。
こういう機会に接する度に、タケちゃんってほんとに気持ちよさそうに歌うよなあ、とか、譜久村さんってステージの上で目立たないほど(そう、あまりに自然だから目立たないほど)スムーズに物事を進めてるよなあとか、森戸ちゃんって可愛いよなあとか、あーりー美人だなあ、とか思いますよね。
ハロプロ全メンバー総動員による『桜ナイトフィーバー』は、全メンバーがステージを繋ぐ回廊部分に散開して、会場全体をグルグルと何周も歩いてくれます。ほんとにお祭感満載で「ああ、ひなフェスだなあ」って思いますよね。
現役各ユニットの競演 後半戦
ライブも折り返し地点を過ぎて、後半戦に突入です。
16.Vivid Midnight/Juice=Juice
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17.大器晩成/アンジュルム
18.ドンデンガエシ/アンジュルム
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19.花が咲く 太陽浴びて/モーニング娘。’18
20.五線譜のたすき/モーニング娘。’18
Juice=Juice は新曲を披露してくれます。いずれも、大人びた感じの妖艶さが前に出た楽曲で、いよいよハロプロにあって Juice の位置取りも定まってきた感もあります。この “定まってきた感” については、梁川奈々美さんがカントリー・ガールズとしてパフォーマンスしているときと比べて数歳分年齢が上になったかのような感じがあることからも明らかかと。この やなみん の雰囲気の違いについて、そのテイストを使い分ける梁川さん側の技にも着目すべきでありつつ、グループの側が持つ、メンバーが纏う雰囲気を一変させてしまう “集団で創発する特性” にも着目したいところです。
こうしたグループの味こそがまた、ハロプロの醍醐味かと。
OGの固有のキラーチューンについて、「また?」と思わないでもない一方で、どうしてもその魅力には抗えないと冒頭で述べたように、アンジュルムも、近年の定番曲で固めてきました。
でも定番曲と言いつつ『ドンデンガエシ』の、左右に分かれてストリート・ギャングさながらバトルするようなパートについては、パシフィコの広い会場で再現されると、その迫力はホールの比ではありません。そして『大器晩成』でパフォーマンスする佐々木莉佳子さんと上國料萌衣さんは、液晶越しではなく是非リアルで見て欲しいと、声を大にして主張したいところ。
モーニング娘。’18 は、トークでもサービス精神満載で、ソロ曲を披露した飯窪さんが舞台袖で こぶしファクトリーの井上玲音さんが待ってくれてたことを喜んで報告してみたり、前髪を下ろして美人度を増している小田さくらさんをイジって喜ぶ石田さんだったり、ぐっとコミカル路線で。
ちなみに、仲が取り沙汰される組み合わせの多いハロプロですが、絶対、石田・小田のペアには何かあると思えますよね(閑話休題)。
と、コミカルなテイストを強めに演出してみても、隠しようもないのがモーニング娘。のガチンコ度合い。『花が咲く 太陽浴びて』の間奏部分のダンス、石田亜佑美さんの体幹部の動きが驚異的で、背骨を構成する椎骨のひとつひとつに、常人にはない関節が余計にあるんじゃないかと思えるくらい。どうやって曲がっているのか、わたくし実地に見てきたはずなのに、よくわからないほど。
そして『五線譜のたすき』です。
多くのレジェンド級のOGを迎えたこの『ひなフェス』のステージにあって、現役モーニング娘。’18がこの楽曲を披露する…って、それだけで、古くから見てきたファンならずとも響くものがあります。たすきを受け取った側である後輩たちが、その先に「途切れぬように」たすきを渡していくことを、受け渡してくれた当の先輩たちの前で歌う…この楽曲を製作している段階で、この『モーニング娘。20th Anniversary!! プレミアム』のステージって企画されていたんでしょうか。
まさに、この場面で歌うべき楽曲ってところで、いろいろ響きます。
【21】ロマンティック 浮かれモード
そしてステージは、いよいよ終局へ向います。
登場するのは6期メンバーにして5代目リーダーである藤本美貴さん。研修生を従えて、華々しく登場して、歌うはもちろん『ロマンティック 浮かれモード』。
こう書いていて、すでに泣きそうです。はっはっは。
正直に言えば、『ロマンティック 浮かれモード』って、投稿者が思い浮かべるのは、2011年秋のベリキューアイランドでの回替りソロコーナーの岡井千聖さんだったりするんですが(わたくしベリキューファンにつき)、それでも、藤本さんの『ロマンティック 浮かれモード』は(楽曲そのものに加えて、客席で呼応するファンの様子も含めて)ほんとうに財産だと思います。すばらしい。
研修生を従える藤本美貴、という構図が見応えあるだけじゃなく、藤本さん、ほんまに衰えませんね(若干息切れはしてたけど)。相変わらず美しい。
妻となっても母となっても、こうしてファンの前で往年の名曲を披露してくれる、その姿には、どれだけの感謝を捧げれば良いことかと。
上に「5代目リーダー」とも書きましたけれど、大人の事情の然らしめるところ、歴代最短でリーダーの座を降りた藤本美貴さんですが、この日(3/31)の『ひなフェス』にて、ついにリーダーとしての「しょいっ!」の気合い入れをやったんだとか。そんなことがニュースになるってだけで、もう涙が出ますよね。大の大人が。
【22】Rockの定義
続けて登場してきた6期メンバーにして歴代最強の歌姫との評もある田中れいなが披露するのは、ソロ曲で卒業記念ソングである『Rockの定義』。
衰えないといえば田中れいなこそ、まさに “異形” といったレベルで衰え知らずで、そのルックスが28歳とは信じられないどころか、18歳だとか言ってみても、見た目がもっと若く見える始末。そして “異形” はルックスだけじゃなく、あの広いパシフィコの会場を、ちっちゃな田中れいなが、たった一人で大沸きに沸かせます。
田中れいな、「かっこいい生き方は出来ないが」って、カッコ良いよね。
この『Rockの定義』、イントロが流れてきたとき、投稿者のお隣にいた若い女性ファンが大声で悲鳴をあげたことをご報告。というか、『ロマンティック 浮かれモード』から引き続き、ライブのこのパートにあっては、パシフィコを揺るがす「うおおおおぉぉぉぉん」の歓声が止まないわけで、こちらも何だかアドレナリンが出っ放しな感じです。
【23】ラララのピピピ
6期メンバーにして8代目リーダーである道重さゆみさんは、多数ある自身の代名詞ともいう楽曲の中から『ラララのピピピ』を披露します。
最初に、室田瑞希さん(アンジュルム)、梁川奈々美さんがメインステージに待機していて、イントロが流れて、そこに、あの特徴的なステップで登場してきた道重さんが合流し、むろたんも、やなみんも、動き出す…って、まさしく極上の場面です。
もちろん、道重さんが『ラララのピピピ』を披露してくれるだけで嬉しいわけですが、こちらは、道重さんの再生以来、COTTON CLUB から、お誕生日イベント、昨年末のバスツアーなどに参加してるので、実は、道重さんの『ララピピ』は、そんなにレアってわけでもないのでした。
レアなのは、道重さんの『ララピピ』のバックダンサーとして、室田瑞希さんが登場していること。むろたんは、研修生時代から、2012年の『モーニング娘。誕生15周年記念コンサートツアー2012秋〜カラフルキャラクター〜』以来、2013年の冬のハロコンなど、ずっと道重さんの『ララピピ』のバックダンサーをやっていたから(当時のペアは、金子りえさん/また2012年のツアーでは、バックダンサーとして鞘師里保さん、佐藤優樹さんが登場するバージョンもあった)。
この『ララピピ』のバックダンサーとして、むろたんのお相手として梁川さんが登場していること、これは道重さんのご指名なんでしょうか。いろいろと妄想が膨らみますね。
【24】Give me 愛
5期メンバーで6代目リーダー高橋愛が、そんな6期、道重さゆみ、田中れいなを従えて披露するのは『Give me 愛』。
もちろん、こうして披露されるにあたって、愛ちゃんラストツアー『モーニング娘。コンサートツアー2011秋 愛 BELIEVE ~高橋愛 卒業記念スペシャル~』で披露されていたこともファンの記憶に鮮明なのではないでしょうか。
現在の現役メンバーに親しんだ立場から見れば、れいなにしろ、道重さんにしろ、偉大な先輩であって、9期、10期という後輩たちを慈しみ守り育てた印象が強く、それぞれに田中れいな、道重さゆみとして、堂々と屹立してステージに臨む姿こそ鮮烈に記憶されているのではないかとも思うところですが、このようにセンターに高橋愛を配して、その左右に れいなと道重さんがバックダンサーとして展開するという図柄は、その意味で新鮮であると同時に、とても懐かしくもしっくりくるものがあって、なんだか嬉しくなってきます。
圧倒的な高橋愛というセンターも衰え知らずならば、かつて登場しただけでステージの全部を自分のものにしたほどの存在感を誇った田中れいなと道重さゆみが、自ら、ステージの風景と化しているその姿に、まことに20年の厚みを感じた次第。
【25】悲しみトワイライト
そのまま、愛ちゃん以下の3人に、吉澤ひとみさん、藤本美貴さんが参加して披露するのは、吉澤ひとみラストシングルである『悲しみトワイライト』。
上に、愛ちゃんセンターに対する れいなと道重さんについて、たった一人の存在感だけで他を圧することが可能なほどのメンバーが、自らステージの風景と化すことの厚みと述べましたが、今度は、さらに愛ちゃんまでもが、あえて背景に引いて、前に前にと吉澤さんを押し出します。
この、【れいな『Rockの定義』/さゆ『ララピピ』 → 愛ちゃん『Give me 愛』(さゆれな)→ 吉澤/藤本さん(愛ちゃん、さゆれな)】って、マトリョーシカのような入れ子構造になったステージングが、ほんとにモーニングの、ハロプロの歴史を感じさせてくれて、ここで、いろいろ我慢できなくなったりした投稿者でした。
ってかね、先輩方には、いろいろ言いたいことだってあるけれど…ほんま、まじですげえわ。あなたたちが道をつけてくれたおかげで今があるって、ほんとに思います。
【26】浪漫 ~MY DEAR BOY~
そして、この夜公演に参加したハロプロ全メンバーが呼び込まれて、『浪漫 ~MY DEAR BOY~』が斉唱されます。
全ハロメンが登場してきてこのイントロが流れてきたときの会場の沸きっぷりを、どう表現したもんか、ちょっとわからないくらい。
しかし、やっぱり吉澤ひとみ先輩、マジでカッコ良いな。うっかりすると、本気で惚れそうです。
*****
今の礎を築いたOGから、若き現役メンバーたちまで一堂に会して、往年の名曲からリリースされたばかりの新曲まで、互いに相争うかのように矢継ぎ早に繰り出される様は、まさしく20年の精進が産み出した精髄の上澄みを堪能しているかのよう。
大団円として今回は『浪漫 ~MY DEAR BOY~』が選ばれましたけど、他にも、大盛り上がりな上にライブの締めに相応しい楽曲も豊富ならば、上に述べたマトリョーシカ的入れ子構造を演出できるような楽曲の連なりだって、いくつも候補が考えられるわけで、いかにも分厚い蓄積を誇るのは、さすが20周年。
と思う一方で、この『浪漫 ~MY DEAR BOY~』のパフォーマンスに楽しげに参加して、偉大な先輩たちに少しも劣らぬステージングを見せている若き現役メンバーを見ていると、それこそ、この先の次の20年も展望できるような気もします。
こうした文脈を踏まえて、この祭典に参加できている喜びに打ち震えて横浜から帰ってきた投稿者だったのでした。
頭の中に「ハロプロ最高!」のコールを響かせながら。
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