明日の希望による明日のドラマの予感 つばきファクトリー 2ndシングル発売記念スペシャルイベント

2017年9月16日、三連休の最初の土曜日に、つばきファクトリーの 2ndシングル発売記念のシリアルイベントが開催されました。
つばきファクトリーのシングル発売記念シリアルイベントといえば、楽曲にちなんだシリアスな寸劇が披露されるということで『シリアス』イベントとされています。このシリアスイベント、来月に向けて名古屋や大阪でも予定されていますが、まずは、東京は代々木の山野ホールにて開催された次第。

単独ツアーを期待したい熱の高さ

これが、前回のメジャーデビューシングル発売記念のシリアルイベントとの連続性も明確に意識されていたことも、メンバーたちの真剣さも、山野ホールに集まったファンの熱意も、とてもすばらしくて、一刻も早い “つばきファクトリー単独ツアー” を期待したいところ。

3回まわしの山野ホールが3回とも満員に近くて、このイベントでの山野ホールの集客具合であれば、中堅規模のライブハウスどころか、Zepp Tokyo や、郊外の中規模な市民ホール的なところは十分に埋まるんじゃないかと。それに、オリジナル曲だけでももう9曲あるんだから、先輩のカバー曲を併せれば、ライブ一本分のセトリはいくらでも組めるってこともあります。といった、そんな集客やライブ構成の問題だけじゃなく、一刻も早い “つばきファクトリー単独ツアー” を望みたいのは、今般のシリアスイベントそのものの質の高さによってこそ。

これは、スタッフも、当のメンバーも、そして山野ホールに集まったファンも、あらゆる関係者の「つばき」に対する熱が高いということに尽きるかと。
繰り返しになりますが、シリアス寸劇の(前回のシリアルイベントとの連続性が意識されているという)脚本の質の高さから、つばきに関与するスタッフたちの熱意が感じられますし、もちろん当のメンバーたちからも真摯な熱意が感じられます。そして、3回目イベントの終わり、お見送りの握手会スタート待ちのタイミングで、影アナによる「本日はお集まりいただき、ありがとうございました」とのアナウンスに続けて、自然発生的に客席から大きな拍手が起こったことをここに記しておきたいところです。山野ホールに集まったファンの、「つばき」に対する熱の証として。

もう大事なことは全部言いました。
あとはイベントの概要を述べようと思いますが、寸劇については極力ネタバレは回避しますけど、セトリやトークについてもネタバレが嫌な方は、ここで離脱推奨ってことで。

 2ndシングル発売記念スペシャルイベント in 山野ホール

というわけで、山野ホール、最高だったんだから、このまま「つばき単独ツアー」やっちゃえ!と思いつつ、名古屋や大阪でも日程が残されているからには、シリアス寸劇についてはネタバレを可能な限り避けつつ、以下、そのイベントの模様を。

シングル発売記念シリアルイベントは、2ndシングルの初回限定版に封入された応募用のシリアルナンバーを使って申し込むイベント。申し込んだシリアル番号が記されたカード(初回限定版に封入)と当選メールを示して、入場券と引換えます。
前回のメジャーデビューシングル発売記念のシリアルイベントは、横浜 Bay Hall で開催されて、この引き替えの入場券は「整理番号」でした。今回のイベントでは、山野ホールで、引き替えの入場券には「指定席」が。つまり、ライブ部分以外では着席での鑑賞となります。この点でも、前回のシリアルイベントよりも、シリアルな寸劇の押し出しが強めな印象です。座って、しっかり観てろよ、と。

入場の指定席はランダムだということでしたが、唯一、この座席指定のみ、運が悪すぎたという意味で、今般のイベントに怨みが残った次第。

スペシャルイベント 第一回

影アナによるイベント中の注意事項なんかがアナウンスされる中、指定された座席に落ち着いてしばらくしてから、照明が暗くなってメンバーたちが登場してきます。
第一回目は、『就活センセーション』のリクルートスーツ姿にて。

アラケンさんや上々軍団といったMCサポートは一切なく、ライブ中のトークもシリアル寸劇への移行も、ステージ上の仕切りは全面的に つばきメンバーのみに委ねられます。

下記概要にあるように、ライブパートからシリアス寸劇へは、特に「さあ、それでは今から」的なアナウンスもなくシームレスに展開するので、ライブ中スタンディングでペンライトをかざしていた客席も左右を見回しながら着席していく感じになります。もちろん、イベント二回目以降は、その辺りの呼吸も十分に会場に浸透していくわけですが、初回の戸惑い気味な空気もまた、初々しい末っ子ユニットに相応しい感じで、個人的には気に入っております。

スペシャルイベント 第一回目 概要 (就活 衣装)
01.気高く咲き誇れ!
02.独り占め
MC → 「独り占め」トーク
03.うるわしのカメリア
シリアス寸劇 就活センセーション
04.就活センセーション
05.笑って
06.ハナモヨウ
MC「独り占め」トーク
浅倉:たらこ/小片:アイス/山岸:世界中のペンを
シリアス寸劇 就活センセーション
【主要登場人物】
面接官:新沼/面接を受ける人:岸本/思い出の中の「つきちゃん」:小野田
第一回 握手会
浅倉 → 小野 → 秋山 → 谷本 → 新沼 → 山岸 → 小片 → 小野田 → 岸本
浅倉樹々ちゃんは座って参加

ライブで『気高く咲き誇れ!』と『独り占め』の披露を終えてから軽く「本日はありがとうございます」的なご挨拶をしてから、『独り占め』にちなんだ「独り占めしたいもの」トークを。
小片リサさんが「アイス」を、山岸理子さんが「世界中のペン」を独り占めにしたいと述べつつ(それにしても、元℃-ute 鈴木愛理さん、留学中の鞘師里保さんに続く第三の “3㎜のシャーペン嗜癖家” である理子ちゃんの文房具愛には刮目すべきものがあります。愛理さん、鞘師ちゃん、そして理子ちゃんの共通点もヲタのネタ的考察対象として耽り甲斐がありますよね)、浅倉樹々ちゃんは「たらこ」を独り占めしたいのだとか。
なんでも、樹々ちゃんの好物だって知ってるのに、弟くんがお姉ちゃんの分を残しておかないで全部食べちゃうんだとか。先日のバースデーイベント以来、いろんなことが明らかにされていく浅倉家です。
といったトーク部分は小野瑞歩さんの「みなさんの視線を独り占めしたいと思います」という見事なフレーズで終了し、イベントは(上記概要のとおり)進行します。

第一回目のシリアス寸劇は、『就活センセーション』にちなんだもの。
面接というシチュエーションを借りて「あなたにとって幸せとは?」というテーマにそって、ほとんど岸本ゆめのさんのセリフ廻しだけで展開します。
さて、ネタバレ回避の意味もあって、詳細は回避しつつ、これが素晴らしく、うっかり涙腺が緩むほど(← お恥ずかしい話しですが、かなりマジで)。
いくつかその響いたポイントを上げれば、こんな感じになるかと。

  • 圧巻の表現者 岸本ゆめの
    ちなんだ楽曲でもある『就活センセーション』の、ラスト近く、「ふーーー!」と往年のマイケルジャクソン風に叫ぶSEを入れてる岸本さんですが、何度もパフォーマンスして、この辺りも熟練してきたようで、声の張りも通りも抜群です。
    そう、そんな具合に、声の通りも張りも、岸本さん、すばらしくて、ある意味、岸本ゆめの朗読劇風のこの寸劇にあって、脚本に込められた意味や情緒を表現し切って余すところがなかった。これは脚本を描いた作家さんも、むしろ、岸本ゆめのという表現デバイスを得たことに感涙したんではないかと思えるほど。
    寸劇のプロットそのものは、どちらかといえばベタで、定型的ですらあったんですが、それが「岸本ゆめの」を介して表現されるや、少なくとも投稿者の場合、かなり涙腺に根性を入れねばならぬ羽目になりましたよ。
    そして、その意味で、これを1発目に持ってきたのは大正解で、以降の良い道ならしになってくれたと思います。
  • 新沼希空ちゃんの声と笑顔の魅力
    希空ちゃんといえば、ほんわか、のんびり、マイペースで、他の人と見てるところが違う(ってか、どこを見てるか不明な)天然さんとして知られる一方で、そう見られていることを自分でも知った上で2016年のバースデーDVDで反論を試みていたり、つばきステージの場位置決めにあっては不可欠の司令塔であったりと、パフォーマーとしての有能さに加え、意外にも、かなり「しっかり」したところが知らされてもいます。
    今般のシリアス寸劇では、大人な役どころとして、上記のうちの後半部分が色濃く表出されることになった希空ちゃん、それでも、その声質が可愛らしいのは、ひっくりかえりますよね。むしろ、あの声質で、可愛く、大人なしっかりセリフを言うのは、人によっては、極上のご褒美なのではないかと。
    ずっと大人な感じの佇まいであって、ラスト近くで「おめでとうございます」と微笑むところの、その笑顔の愛らしさもまた同様ってことで。
  • 小野田紗栞さんの不器用さが示すもの
    メンバーからも「握力が強い」ことについていろいろ言われているのに握手会でヲタの手に叩きつけるトルクが一向に緩む気配を見せぬ小野田さん。リリイベなどで先輩の楽曲をコピーする際にも、どことなく「不器用さ」が目立っていました。今般のシリイベでも、二回目のライブ中、ミスってましたもんね。(ライブ中のガチ失敗をリアルに目撃したのは、2015年末ナルチカ横浜Bay Hallの℃-ute矢島舞美さん以来のこと)
    ところが、今回のシリアス寸劇にあっては、そんな小野田さんの不器用さが、そのまんまで愚直な素直さへと変換されるという、実にピッタリな役どころ。
    繰り返し、寸劇のプロットそのものは、どちらかといえばベタで、定型的ですらあったんですが、小野田さんという個性を背景にしたとき、その「リアルの不器用さ」を知るファンにとって、涙腺に厳しい仕様になったというわけで。

スペシャルイベント 第二回

イベント二回目は、メンバーたちは艶やかな『笑って』の衣装で登場します。

ライブ中のトークのタイミングや寸劇中は浅倉樹々ちゃんも参加するんですが(寸劇中でも、ところによっては着席)、イベントの進行に応じてステージが暗転したりすることはなくて、上述のようにシームレスに展開するので、楽曲披露に参加せず引っ込む樹々ちゃんの様子が丸見えだったりして、少し寂しいというか可哀想というか。
一方で、可愛くてキラキラしていたエース樹々ちゃんが、そういう哀愁みたいなものを背負うことで、樹々ちゃん本人の魅力も、樹々ちゃんファンが樹々ちゃんを見つめる視線に込める熱量も、確実に増量していることは否定できないかな、と。

スペシャルイベント 第二回目 概要 (笑って 衣装)
01.Just Try!
02.青春まんまんなか!
MC → 「敬老の日」トーク
03.初恋サンライズ (樹々ちゃんセリフ代替は理子ちゃん)
シリアス寸劇 笑って → 下段
04.笑って
05.ハナモヨウ
06.就活センセーション
MC「敬老の日」トーク
岸本:顔を見せてあげる/小野田:花をプレゼント/秋山:唐揚げを
シリアス寸劇 笑って
【主要登場人物】
生徒会長:秋山/伝えにくいことを伝えようとする生徒たち:浅倉、小野
サブで先生役の小片リサさんに注目したりして
第二回 握手会
浅倉 → 小片 → 新沼 → 小野 → 秋山 → 小野田 → 谷本 → 山岸 → 岸本
浅倉樹々ちゃんは座って参加

トークは三連休の「敬老の日」にちなんだ、お爺ちゃんお婆ちゃん孝行についてのもの。こういうお話しを聴く度に、社会全体でいろいろと暗い見通しを聞く機会も多い昨今ながら、ハロメンって、実にしっかりと健全に育っているんだなと思い知らされるところです。私たちが現場に通ってパワーをもらって帰ってくるのは、メンバーが若く可愛く愛らしいからだけじゃなくて、こうした健全さを背景として、メンバーからは本当にある種のパワーが照射されているからなんじゃないかと。

さて、セトリは、イベントの回替りで楽曲を入れ替えてくるだけじゃなく、寸劇の披露に応じて、後半の新曲3曲の順番が変化します。だから、毎回、曲の変わり目の場位置取りも変化します。メンバーにあっては、ご苦労様すぎるわけですが。
というわけで、二回目のライブ中、『ハナモヨウ』から『就活センセーション』にかけてのフォーメーションで、場位置を見失ってさ迷う小野瑞歩さんへ「あっちだよ」とばかりに肩を叩いて指摘してる秋山眞緒さんといった図を目撃したりなど。

第二回目のシリアス寸劇は、『笑って』にちなんだもの。
この寸劇のある要素が、一時期、つばきの楽屋で流行ったんだとか。その流行にあって、自分が一番に上手にできるようになったと、そうイベント終わりのMCでお知らせしてくれた新沼希空ちゃん、そう言うからには披露してくれるのかと思ったのに、そのまんまスルーで、客席全体がズッコケたこともお知らせしつつ(いや、気持ちの上でね)。

  • スッペシャルな才能の開花を期待 秋山眞緒
    この第二回の寸劇にあっての生徒会長という役どころ、一見目立つある特徴(劇の進行にも関係する「〇〇の仕方が変」という部分)以上に、生徒会長として、先生(小片さん)からも信頼が厚く、教師サイドからの信頼の厚さを背景に、生徒の間でも一目置かれている【重要人物】であることを行間で見事に表現して、メインのプロットの円滑な進行に大貢献した演技は見事でした。
    それは、第三回の寸劇にあってのサブ的な役どころの「社長」においても同様で、先日のバースデーイベントの「プリンセスまおぴん」じゃありませんが、秋山さんは女優として、ものすごいポテンシャルを秘めているのではないかと。
    それこそ、誰かと戦っているようなダンスや、短距離走での空気を読まないガチ走りだったり腹筋といった要素以上に、元℃-ute 矢島舞美さんの後継として。
  • 背負ったものによって深みを増したエース 浅倉樹々
    ライブ中だけでなく、寸劇中も、メインどころではない場面では着席で登壇している樹々ちゃんです。それでもメインの役どころで登場している寸劇では、他のメンバーと同様に、激しく劇中の立ち振る舞いを演じます。
    これ、おそらくは観劇している私たちの側に「樹々ちゃんの腰」ってのが念頭にあるもんだから、そうでなければ気がつかなかったようなことにも気がつく次第。普通にセリフを言っているだけに見えて、細かい劇の進行に合せて、次のセリフを言うべきメンバーに、少し向き直って、微妙に舞台のセンターを開けて…と(劇そのものの進行と、劇の進行を助ける所作と、それらを相互に切り替えている操作といった)細かいメタな仕草のその都度、微妙に腰をひねっているんですね。都度、劇そのものの進行以外にも、細かく身体に負担がかかっているんですね。
    樹々ちゃんがステージ上でそういった細かい所作を遂行していると、一旦、気付いてみれば、ステージにあって「可愛くある」ためだけに、どれほどのことが実践されているかに思い至ります。まさしく水面下の白鳥。
    今回の不幸な事故を経て、エース浅倉樹々の深みは増しています。
  • 意外と座ってる根性 小野瑞歩
    握手会での菩薩のような微笑みでも多くのファンを悩殺している小野さんは、先頃担当することになった土曜深夜のSATOYAMAラジオでの落ち着いた語りによってもファンを魅了しています。ほんとに未経験なのか驚くほど、落ち着いた聞き取りやすい語りで、実に耳に心地良いですよね。そんな小野さんの真の力量は、結果として「菩薩の笑み」だったり「耳に心地良い語り」を現象せしめる、底の方でどっしり座った根性なのではないかと。
    シリアス寸劇にあって、実は明らかに、いくつかミスをやらかしちゃってた小野さんです。しかし「あ、やっちゃった」的なところはまったく見せずに場面を堂々と進行させていたのは見事でした。

スペシャルイベント 第三回

イベント三回目は、メンバーたちはスッキリとしながら何故か妖艶な『ハナモヨウ』の衣装で登場します。

この第三回のシリアス寸劇では、前回のメジャーデビューシングル発売記念のシリアルイベントの、とあるシリアス寸劇からの「続き」となっていて、(ネタバレ申し訳ない上に、以下、意味不明だったなら申し訳ない)明示的に語られはしないけれど、あの時、逡巡していた夢が見事に叶えられたことを背景として、今回の物語がスタートしています。
この時間的経過を念頭に置いたものだったのでしょうか、セトリの冒頭は『私がオバさんになっても』です。この『私がオバさんになっても』が、つばきに継承されたってことに加えて、前回から今回へのシリアス寸劇の「続き」方を見るに、つばきファクトリーに託されているものが意図通りに開花したなら、その将来において読み込まれるであろうドラマに、今から戦慄しないではいられませんよね。

それに、全面的に回替りで押すのかと思ったら繰り返し披露された『うるわしのカメリア』と『気高く咲き誇れ!』も、意味深げです。

スペシャルイベント 第三回目 概要 (ハナモヨウ 衣装)
01.私がオバさんになっても
02.うるわしのカメリア
MC 軽く「寸劇ふりかえり」トーク(小野さんと岸本さん)
03.気高く咲き誇れ! 
シリアス寸劇 ハナモヨウ → 下段
04.ハナモヨウ
05.就活センセーション
06.笑って
シリアス寸劇 ハナモヨウ
この寸劇の背景としての時間の流れがやや感動的
【主要登場人物】
DJ小片:小片/AD+〇〇婆さん:山岸/巫女+〇〇婆さん:谷本
第三回 握手会
浅倉 → 岸本 → 小野田 → 新沼 → 秋山 → 谷本 → 山岸 → 小野 → 小片
浅倉樹々ちゃんは座って参加
  • 憑依したのは演劇の神? 小片リサ
    いや、劇中に憑依されるのは小片さんじゃないけれど。
    小片さんがツンデレも全開で愛する岸本さんは、声の通りもすばらしくて、定型的ですらある脚本に込められた意味を十二分に表現し切ったことは上述の通りですが、繰り返し、そんな岸本さんと仲良しすぎる小片さんは、脚本に込められた意味どころか、その脚本の中で翻弄される登場人物の愛らしさまでも120%表現しています。『ネガポジポジ』のチームC じゃないけれど、小片リサという人は、当初「薄幸感」とか言われながら、ここへきて本来の愛くるしさが認知されているように、【演者】として観る者を戸惑わせてこそ輝くのかもしれません。小片リサさんの「役者」としてのステージも渇望します。
    ところで「ささくれて Tonight」って、潔癖で毒舌な小言姐さんだったりするところを、ある程度は反映してるのかしら。やさぐれた小片さんも、どこかのステージで観てみたいですよね。
  • きっと明日の「つばき」の土台に 谷本安美
    と、このように上述のとおり、末っ子グループと言いながら、目覚ましすぎるほど個性を自由に発揮し始めているメンバーたちです。が、そのようにメンバーが個性的であればそれだけ、見えないところで衝突したり、いろいろ難しいこともあろうかと思われるところ、そういったところを一手に引き受けて、トラブルを未然に解決するというか、トラブルの種を吸収しちゃうのが安美ちゃんかと。
    いろいろやらかして、全方位からの突っ込みを食らいながらも「あはは」とカラっと明るく「やらかし」を受け流せるのは安美ちゃんだけです。それは当人の「やらかし」だけじゃなく、他のメンバーのミスだったり、悪い空気だったりも含めて、安美ちゃんはカラっと明るく受け流します。
    この寸劇でのコメディエンヌぶりには、それが如実に表れているかのようです。その安美ちゃんの受け流しに救われているのは、夢を叶えた劇中の小片さんだけじゃないと思いますよ。
  • 山岸理子 その変貌に刮目
    理子ちゃん、もともと可愛かったけど…さらに激しく可愛くなりました。そして、びっくりするくらい美人さんになりました。丸あるいお顔のまんまに、横顔がすっきりしてきました。握手会では、あんなに小っちゃいのに、いつも大きな瞳に吸い込まれそうになります。理子ちゃん、可愛く…そして美しくなりました。
    寸劇にあっても、思った通りに番組を進行できずに焦るADの役からある切っ掛けでの態度の変化が劇的で、一番にブレ幅が大きい役どころを、どちらも見事に演じていました。普段、素でいると思しき場面で「あはは」と笑っている理子ちゃんの愛らしさも魅力的ですけども、役に入り込んでキリリとした真剣な目線でいるときの(ちょっと恐い)理子ちゃんも魅力的です。

やっぱり篤い、お見送りの握手会

上述の通り、寸劇を介して個々の魅力も大幅増量中の つばきファクトリーは、寸劇を終えて、新曲の3曲を(回によって順番を入れ替えて)披露してくれて、そして軽くご挨拶をしてくれて、それで今回のシリアスイベントは終了です。

お見送りは安定の握手会。
いや、個々のリリイベだったりと比べると、さすがに山野ホールには大人数が詰めかけており(軽く見渡したところで6~700人前後かと)、この客数であれば、お見送りは軽く、せいぜい接触があってもハイタッチというところかと思っていたので、安定の「握手会」でのお見送りってのには驚いたのが正直なところです。

しかも、このお見送りの握手会、山野ホールロビーにかけて参加者の退出路途上での流しの握手会であるにも関わらず、こうした場合の通常の「流し握手」と比べて、やはり異例なほど対応が篤く、泣いたかのようなウルウルした目で迎えてくれる美しい谷本安美さんも、小っちゃくてびっくりする山岸理子さんも、着席しながらであっても、嬉しそうな表情で迎えてくれる浅倉樹々さんも、かくも慌ただしい短めの握手となるべき仕様にあってすら、こちらの語りかけに「めっちゃ嬉しいです」としっかり応じてくれる岸本ゆめのさんも、菩薩の笑みを浮かべながら顔をこちらに近づけてのぞき込むようにしてくれる小野瑞歩さんも、相変わらず嬉しそうにヲタの手をぐりぐりする小野田紗栞さんも、手を握る前から、やさしげな微笑みを浮かべてくれている秋山眞緒さんも、ふにゃふにゃと笑顔であることだけはわかる表情で、うにゃうにゃと何やら愛らしい声質で応じてくれている可愛らしすぎる新沼希空さんも、こちらを覚えようとしてるのか、いつもしっかり目を見てくれる小片リサさんも、鮮烈な印象を残して、これまで抱いていたイメージを、良い意味で刷新してくれたのでした。

*****

最後に繰り返し。
イベントの終わり、お見送りの握手会スタート待ちのタイミングで、影アナによる「本日はお集まりいただき、ありがとうございました」とのアナウンスに続けて、誰が音頭を取ったわけでもなく、自然発生的に、客席から大きな拍手が巻き起こりました
この拍手、なんだかとっても嬉しくて、投稿者も、今でも手の平が痛いのです。

(文=kogonil)

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