つばきファクトリー 浅倉樹々、微妙な頑固さが嬉しい 18歳のバースデーイベント

1回目公演と2回目公演の間で、新宿ReNY の螺旋階段から会場入り口に至るあちこちで、顔見知り同士と思しきファンの塊がいくつか出来ていまして。物販列が流れていくに応じて、そうした塊のいくつかを通り過ぎるわけですが、決まって、こういった会話が聞こえてきたんですね。曰く「樹々ちゃんって、こんなに可愛かったっけ?」と。

いやいや。
あんたたち、つばきファクトリーの浅倉樹々ちゃんが何者であるかわかった上で、イベントに参加しとるんちゃうんかい?!と。樹々ちゃんが可愛いと知った上で、樹々ちゃんのファンになってるんちゃうんかい?!と。
読んでくれている方は、そう思って呆れているかとも思いますが。

しかし、結成以来ずっと つばきファクトリーを追い(たぶん一番古い記事はこちら:エンタメアーカイブ「Hello! Project New Fes!2015@渋谷公会堂 5/16 昼夜レポ 明日を継ぐ者たち」)、昨今では 樹々ちゃんこそ明日のハローのエースだと確信する投稿者もまた、1回目公演を終えて、そう思っていたのでした。「樹々ちゃんって、こんなに可愛かったっけ?」と。

もちろん浅倉樹々さんが可愛いことは知っています。それでも、改めてイベントを終えて、そう述懐しないではいられなかったことを強調したい。
それは、ステージの上でキラキラしていた表情も、ちょっとした MC とのやり取りや客席との応答にも身体全体で反応していた様子も、小さな身体を思い切り大きく使ったステージングも、その全てを指して “可愛かった” としか述べられぬ日本語の語彙の貧困さを恨みたくなるほど、このイベントでの樹々ちゃんは魅力的でした。多くの筋金入りの樹々ちゃんファンこそが、自分がたった今観覧してきたものが信じられないとでも言うかのように、「樹々ちゃんって、こんなに可愛かったっけ?」と振り返らざるを得ないほどに。

最初のクリスマスイベントで「魔法は使えません」と告白していた樹々ちゃん、どうやら、すっかりファンを魅了する魔法が使えるようになったようです。

つばきファクトリー 浅倉樹々バースデーイベント2018

というわけで、2018年の9月3日、お誕生日当日の月曜日、つばきファクトリー浅倉樹々さんの18歳をお祝いするバースデーイベントが開催されました。

たった今見てきたものが信じられないほどだったと述べたように、樹々ちゃんがあまりにも可愛かったバースデーイベントですが、わたくし、この日のイベントには実はファンクラブ先行で落選しております。二次募集でようやく「開場17:30/開演18:00」の1回目公演にだけ当選できていて、”入れるだけでもありがたい” と、喜んで1回目公演に参加していたわけですが、樹々ちゃん、企画コーナーで思わぬ勝負強さを見せるもんだから “キキちゃん ドジっ子エピソード” が1つしか聴けず(後述)、もう2回目公演に入りたくて入りたくて悶えた次第。

そんな具合に、投稿者の観測の範囲でも、かなりの落選の悲鳴がネットを駆け巡っていた樹々ちゃんバースデーイベントは 新宿ReNY にて。もう、はっきり言いますけども、箱が小さい!
つばきファクトリーは、もうバースデーイベントも山野ホールクラスで良いんじゃないでしょうか。同じく落選祭りの秋ツアーだって、先々を考えれば、もう2019年の春はホールツアーでないと、せっかくのファンが全然ライブに参加できないってことにもなりかねないので、是非とも検討いただきたいところ。

すこし柔らかくなって戻ってきた頑固者 樹々ちゃん

そんな樹々ちゃんのバースデーイベンは、昨年に引き続き今年で2度目の開催となります。

昨年の樹々ちゃんのバースデーイベントのレポはこちら

昨年に引き続きの開催であると特筆したのには事情があって。
言うまでもなく、昨年のバースデーイベントでは、樹々ちゃん、腰の故障から、終始着席してのパフォーマンスとなりました。ほんとはイベントの開催自体が危ぶまれていたのだけど、樹々ちゃん当人の希望もあって、着席してのイベントとして開催されていたのでした。ミニライブだって、着席しながら、それでも懸命に上半身をいっぱいに使って、腰のことを知ってる客席がかえってハラハラしかねないほど、前向きに明るくパフォーマンスしてくれていました。

その前回のイベントと比較することで、図らずも見えてくるものについて以下、投稿者の憶測も含めて少し。

つばきファクトリー浅倉樹々ちゃんは、愛らしいルックスとキラキラしたアイドルオーラの一方、どこか頑固で頑ななところが見え隠れしていました。メンバーから面白おかしくイジられても、時に強めに反発したりする場面も見られましたよね。小片さんの「ご飯ばっかり食べてるの誰?」に対して「樹々、そんなに食べてないもん」と返した、あの名場面にも明らかなように。
舞台『サンクユーベリーベリー』での配役にあっても、ナチュラルに自己中心的で、あくまで自分の思ったことを押し通すけれど、それが決して嫌味になっていないのは、実際の樹々ちゃんの若干意固地な性格とピッタリだと思ったものです。
こうした樹々ちゃんの強めな性格は、後日のインタビューだったり千夜一夜での応答から推測できる限りで、それなりに自らのタレント性とパフォーマンスのスキルについて、自ら恃むところ、自分自身を信じるところが大きかったところから来ていたようにも思えます。

それが、ヘルニアによって一時活動からの離脱を余儀なくされ、パフォーマンスも制限されて、なかなか完全に復帰もできずにいる間、それでも応援し続けてくれるファンの姿を、サポートを惜しまぬメンバーの姿を目の当たりにして、多くの仲間に支えられていることについて、きっと樹々ちゃんは深く自覚するところがあったのでしょう。おそらく、ですけど。

今、全身で、思いっきりパフォーマンスできる浅倉樹々ちゃんは、パフォーマンスへの自信と、思い切り躍動できることへの嬉しさに溢れています。
昨年のイベントが初回だったから緊張していたってこと以上に、やっぱり、どこか制限されていることへの忸怩たる思いがあったのでしょう。今回のイベントでは、浅倉樹々さんの、本来の明るさと輝きが全開でした。
そして、かつてのような若干の爽やかな自己中心さというか、嫌味のない意地っ張りなところも、戻ってきています。

そして、戻ってきた樹々ちゃんの頑固さは、一度、たくさんの仲間に自分が支えられているということへの深い自覚と感謝を経由している分だけ、どこか柔らかく、その分やさしく、浅倉樹々さんという女性のパーソナリティに、一層の深みと愛らしさを付け加えているようです。(いや、おそらく、ですけど)

その愛らしい頑固さは、オープニングで MC の上々軍団に、すぐ目の前にある楽屋がどこだかわからなくて彷徨っていたことを暴露され、登場早々「なんで言っちゃうんですか!」とご立腹だった様子にも明らかだったのではないかと。プンスカご立腹な樹々ちゃん、可愛かったですよね。

…余談ながら付け加えると、昨年の初めてのバースデーイベントと比べて、今回、チョリコハ絡みのトークがやや少なかったよね(笑)。

いきなり嬉しそうなオープニングから

イベントのオープニングアクトもMC も上々軍団の2人が勤めてくれます。
さわやか五郎さんか鈴木啓太さんのどちらかが MC を担当してくれるのは見慣れた風景ですけど、メンバーのソロイベントで上々軍団2人そろってというのは、もうファンの歪んだ認知だと思っていただいてOKなんですけども、さすが樹々ちゃん愛されてるな、と。

上の段で述べたとおり、目の前が自分の楽屋なのに「私の楽屋どこですか?」って楽屋がどこにあるかわからなくて困っていたと暴露されてご立腹な樹々ちゃんは、このオープニングの場面にて。

樹々ちゃん、誕生日になった瞬間は家の前で携帯を片手に送ってくれたお父さんを待っていたんだとか。この誕生日に先行する週末には、つばきファクトリーは、土曜日に広島のハロコンを経て、日曜日には九州でチェキ会から個別握手会などを開催していたので、東京に戻ってきてお父さんが送り迎えをしてくれて…といった状況を語ってくれて、自分が先に降りてお父さんが戻ってくるのを待ってるうちに日付が変わったのだとか。
なかなか戻ってこないお父さん、誕生日当日の日付が変わったタイミングだから、何かサプライズでも企画しているのかと思ったら、タイヤに空気を入れていただけだったとか。

地方でのイベントから “その日のうちに” 帰ってきて、家にたどり着くのは日付を跨ぐ時間帯になるってこと、これがやっぱり印象的でした。
メンバーのみんなも、スタッフのみなさんも、私たちを楽しませてくれるために、ほんとにお疲れ様だなと。ありがとうございます、と。

で、誕生日当日の、この公演のタイミイングまでにメッセージをくれた つばきメンバーは、山岸理子、岸本ゆめの、小野瑞歩、秋山眞緒…ってことで、他のメンバーはどうなんだと突っ込む上々軍団に対して、「この土日ずっと、おめでとうって言ってくれてたから」とか、「二、三日前から、すっかりお祝いモードだったから」と、ずっとお祝いされていたことを伝えて、嬉しそうにして(名前の挙がらなかったメンバーを庇って)いた樹々ちゃんでした。

と、長々とオープニングの様子を詳述してみましたが、もうこの段階で、上に述べたとおりの、樹々ちゃんの明るさと輝きと、ステージに立てることの嬉しさと、そして少しも嫌味のない愛らしい頑固さが、すでに充満していた 新宿ReNY だったのでした。

そのオープニングが終わるタイミングで、大きなリボンがあしらわれたお誕生日ケーキの登場と、サプライズメッセージが。メッセージは、1回目公演は、こぶしファクトリーから広瀬彩海さん。

ドジっ子エピソードが愛らしい ガンバレ!キキちゃん

コーナーは、『ガンバレ!キキちゃん』と題して、抽選で選ばれた5名のファンと樹々ちゃんとの対決企画。樹々ちゃん VS ファンのみなさんは、古今東西ゲームで競います。
樹々ちゃん → ファンのみなさん(一人目) → 樹々ちゃん → ファンのみなさん(二人目)…という順番での進行であることや、樹々ちゃんがたった一人で5人の相手と対峙することから、古今東西のお題は樹々ちゃんが自由に出せること、といった仕様でゲームが進みます。

コーナータイトルである『ガンバレ!キキちゃん』に準じて、ゲームの途中、よきところで上々軍団が煽ったら、会場から一斉に「樹々ちゃ~~ん!」、「がんばれーー!」、「うおおおーー」といった、ステージ上の樹々ちゃんを鼓舞するコールが飛びます(これもゲーム仕様の一貫として)。
それを嬉しそうに受け止めている樹々ちゃんですが、応援の声を受け止めてコミカルに決めるポーズのいちいちが、繰り返し、明るさと輝きと、ステージに立てることの嬉しさに溢れていたのでした。いや、ほんま。

ゲームは、樹々ちゃんが勝ったら秋の味覚をゲットできるのは良いとして、もし樹々ちゃんが負けたら、マネージャーさんや つばきメンバーから採取した “樹々ちゃんドジっ子エピソード” が披露されるとあって、『ガンバレ!キキちゃん』ゲームだっていうのに、すっかり対戦するファンのみなさんを心の中で応援する者多数といった按配。

樹々ちゃんが出したお題は、4回の対戦までは “寿司ネタ/お弁当のおかず/犬の種類/私(浅倉樹々)の魅力” といったもので、ここまで浅倉樹々さん連戦連勝です。
負けてしまった(お題に対して適切な応えを出せなかった)対戦者から順次退場していって、ついに最後は樹々ちゃんと一対一の勝負ということに。
そこで最後のお題として樹々ちゃんは、「上々軍団の良いところ」を出題しまして、そのまま最初に自分が答える局面でいきなり「えーっと」と詰まっちゃいます。そんな見事な落しをどこで習ってきたんだと上々軍団がひっくりかえるなか、ようやく “樹々ちゃんドジっ子エピソード” が披露。

それは谷本安美さんからのエピソードで、「イベントの休憩時間はいつも寝ていて、寝跡がついて、本番前にいつも焦ってる」というもの。
腕を枕にすると頭が滑り落ちてしまって寝にくいので、ある程度の高さのあるポーチを枕にして寝ているのだが、そうするとチャック跡がほっぺに付いちゃうのだとか。最近は工夫してタオルを被せてから寝ているなどと言い繕う樹々ちゃんでした。

これ、エピソードそのものよりも、暴露されて、笑いながら(でも悔しそうに)微妙にご立腹している樹々ちゃんの様子こそが極上に愛らしくて、ほんとに2回目公演に入れないことが痛恨だったかと。

殻を破りたい キキちゃんムチャブリ アンケート

参加者から事前に募集した浅倉樹々への無茶ぶりに応えていくというコーナー。昨年の抱負でもあった “殻を破りたい” は現在も続行中であり、そのためにも無茶ぶりに応えたいと、自ら志願したものなのだとか。
1回目の公演で抽選された限りのものは次のとおり。

可愛くドラえもんのマネを
「♪ちゃらららっちゃら~」というお得意のジングルを入れ忘れる樹々ちゃん
お一人様エピソード
一人ラーメンどころか、一人焼肉でも余裕だと樹々ちゃん
一人夢の国にもチャレンジしたいのだが、それは辞めときなさいとお母さんに注意されたんだとか
「全然むちゃブリではありませんでしたね」と
18歳で赤ちゃんを卒業した記念に、赤ちゃん言葉で18歳の抱負を
ちゃんと自分のことは自分で出来るように自立(じりちゅ)することでちゅ
18歳にちなんだ一発ギャグを
ジュージューと「じゅーじゅー」と言いながら何かを炒めているところに「ハチがっ!」と
あざとい紗栞りんのモノマネを
「今日の紗栞、どうですか」と、あざとく可愛い子ぶる様子を

樹々ちゃんの得意技だというパントマイムを、上々軍団から無茶ぶりされて、ここでようやくチャリコハが(話題のうえで)登場します。パントマイム上で、壁に閉じ込められた樹々ちゃんですが、その壁の向こうにチャリコハがいるって体で。
リハなしでここまで出来るなんて大したもんだと上々軍団にも褒められてご満悦な樹々ちゃんでした。

“殻を破りたい” として受けた無茶ぶりの結果、殻の破れ目からは、やっぱり樹々ちゃんの明るさと嬉しそうな様子がこぼれていたかと。

つばきメンバーのガチさには恐れ入るミニライブ

ご立腹中ですらニコニコしていた企画コーナーを終えて、イベントはミニライブへ。
そのミニライブ、1回目公演のセットリストはこちら(↓)

1回目公演 ミニライブ

  1. 大きい瞳(モーニング娘。)
  2. Internet Cupid(Buono!)※2008年 Buono!ライブで2曲目だったから
  3. 恋ING(モーニング娘。)
  4. 私がいて 君がいる(モーニング娘。)
  5. Never gonna stop!(Buono!)

毎度、つばきメンバーのガチっぷりには驚かされますよね。
リーダー山岸理子が ℃-ute の、サブリーダー小片リサがスマイレージの、岸本ゆめのが Berryz工房の、それぞれ熱心なファンであることは周知されているけれど、そこらのファンなど軽く蹴散らすガチっぷりには、本気で恐れ入りますよね(代表して、去年の小片さんのバースデーイベントのレポを参考に)。
つばきファクトリーこそハロプロを継いでくれるものだとの強い印象も、つばきファクトリーがコピーしてくれる先輩の楽曲が胸に迫るのも、つばきメンバーたちのガチっぷりに由来するのかも知れませんね。メンバーこそが、一番のファンであると。

で、浅倉樹々さんは、言わずと知れた Buono! ファン。
今回のセトリの2曲目が『Internet Cupid』なのは、2008年の Buono!ライブで2曲目がこの曲だったから、それにちなんだのだと言い出すに至っては、”2008年って、樹々ちゃんはまだ8歳だったのでは??” ってことも併せて、本気でそのガチっぷりに脱帽したのでした。

*****

イベント終わりのご挨拶で、「私はもう18歳なんですから、もう赤ちゃんって言っちゃ駄目ですよ!つばきで、赤ちゃんは秋山眞緒だけです!」と述べて、ひとしきり会場を笑わせつつ、物販のチャリコハのお皿を強めにアピールして、お見送り会に備えてステージから降りていった浅倉樹々ちゃんでした。

小片さんとの「ご飯ばっかり」ネタに加えて、”つばきで一番幼いのは誰か” 論争や、チャリコハ絡みの話題など、トークにおいても、いくつかの鉄板ネタを育みつつ、そんな風にステージに立てていることが嬉しくてしょうがないといった様子の樹々ちゃんは、ほんとに自分で見てきたものが信じられないくらい、可愛かったのでした。

樹々ちゃんは、”10年前に Buono!さんを知ってから、アイドルを好きになり、ハロプロを好きになりました。そんな自分が、10年たって、今こうして皆さんの前に立てていることにびっくりです。ほんとに未来はどうなるかわかりませんね。10年後も、どうなっているかわかりませんが、それまで浅倉樹々を応援してくれたら嬉しいです“(趣旨) とご挨拶してくれました。
そのご挨拶のうち、”今こうして皆さんの前に立てていること” とか “未来はどうなるかわかりませんね” といったフレーズの背景に、一時離脱を余儀なくされてから、しばらく活動を制限されていたことが想起されているのだとしたら(かどうかは、わかりませんけど)、やっぱり、そうご挨拶する笑顔が崇高なものに見えるのは避けられません。

浅倉樹々さんの18歳が、すばらしいものになりますように。ほんとうに。

(文=kogonil)

エンタメアライブでは、皆様からの投稿を募集しています。
詳しくはこちらを御覧ください『寄稿について

Sorry, the comment form is closed at this time.