2018年夏のハロコン、よみがえる20年と今に生きる伝説

2018年の夏ハローには、20周年ということで、多くのOGメンバーが参加して懐かしい楽曲を、オリジナルの迫力満点で蘇らせてくれました。それどころか、二度と再び逢うことがないだろうと思っていたOGと再会できたことも大きな話題となりました。

2018年の年末に発売されたその映像商品には、本編のブルーレイ2枚組に加え、これらゲストOGの出演シーンが特典映像として2枚組のDVDに収められています(要するに4枚組)。一部、収録されていないOGメンバーもありますが(その理由がわかってる者もそうでない者も)これが、あまりに素晴らしかったことから、うっかり通覧した感想を述べてみたいと思い立った次第です。

そう、あまりにも素晴らしい場面が多すぎたので。

さらに、この2019年の冬のハロコンにも同様の企画は続いているため、その映像化商品にも、これまた同様にOG出演場面の特典映像が収められていて欲しいことから、微力ながらその宣伝に貢献できればとか思いまして。

それでは、以下、徒然に通覧の印象をば。

2018.7.14 大阪 オリックス劇場

大阪 恋の歌  高橋愛
モーニング娘。 【2005/4/27】
作詞:つんく/作曲:つんく/編曲:鈴木Daichi秀行
  • モーニング娘。の26枚目のシングル
  • 全編大阪弁で、つんく♂が珍しく “プロデューサー特権” を行使した楽曲でもある
高橋愛は、モーニング娘。5期メンバーで6代目リーダー。
歌やダンスといったパフォーマンスの個々の側面に特化することなく、ステージ上での表現力において圧倒的な存在感を示し、プラチナ期といわれる時期を牽引する一方、大事なところでは必ずカミカミになることから、重要な告知ではメンバーのフォローが欠かせず、実はその意味でも、パフォーマンス以外の部分での “メンバーの個性” といったものを押し出すにあって重要な役割を果たした立役者でもあった。
2011年に現役メンバーを卒業後も、ひなフェスやカウントダウン、SATOYAMAイベントなどで、ハロプロのステージに顔を見せてくれることは多い。

大阪からスタートした2018年のハロコン、目玉企画のOG出演の初回は、『大阪 恋の歌』を歌う高橋愛さんから。

いや、目玉企画のOGゲストの1発目だし、しかも往年のプラチナ期を牽引した愛ちゃんの登場だしってことで、愛ちゃんメインの選曲となった『大阪 恋の歌』。
この選曲、愛ちゃんの表現力があまりにも明瞭だったかと。楽曲が持つファンの琴線に触れる力というよりは、あくまで楽曲を表現するパフォーマーの力量が強めで、愛ちゃんは素晴らしく、さほど大きくもない肢体で、たった一人で登壇してるというのに圧倒的に魅せます。

かつて「今の私達があるのは先輩たちのおかげだけど、今の私達がやっていることは、先輩たちにはできない。今の私達が過去最強」とDマガで誇らしく宣言した愛ちゃんでしたが、この自らの言葉をついに裏切ることなく、ステージにおける高橋愛は、最強であり続けています。
ってか、お顔のアップなんですけど、愛ちゃん、現役時代よりも可愛くないですか?…ほんとに衰えない人々ばっかりで驚きますよね。

ブギートレイン’03  藤本美貴
藤本美貴 【2003/2/5】
作詞:つんく/作曲:つんく/編曲:鈴木Daichi秀行
  • 藤本美貴の5枚目のシングル
  • ハロー!プロジェクト・キッズ(Berryz工房、℃-ute)がバックダンサーとしてMVにも参加
藤本美貴は、モーニング娘。6期メンバーで5代目リーダー。
オーディションで落選後、ソロで活動していたが、6期メンバーとしてモーニング娘。に参加。
2007年に5代目リーダーに就任するもスキャンダルの発覚により脱退。リーダー就任期間が最短であったことから、ライブ前の円陣での気合い入れの実践を経験しておらず、ずっと後年になって、ゲスト出演の立場で実現できたことを喜んでいる。一方、このスキャンダル発覚にも関わらず、そのままスクープされた相手と結婚し、お互いの熱愛をその後もネタにするなど、ある意味で逞しくもあり、ある意味で微笑ましいような、スキャンダルを逆手に取ったキャラを確立しており、2018年には「いい夫婦の日 パートナー・オブ・ザ・イヤー2018」を受賞するほど。
恐いほど整ったルックスも有名で、その印象に引きずられてか “恐い先輩” とされることもあるが、脱退後も、ハロプロのステージに顔を見せてくれることは多く、Juice=Juice の植村あかりについて、 “自分に似ている” という点で褒めるていることも話題に上った。

続いて『ブギートレイン’03』を藤本美貴さんが披露。
あの「♪明日は CHU CHU」のところからの転調で、液晶の前で見ているだけなのにアガります。こういう財産とも云うべき楽曲がいかにも豊富であるところがハロプロの強みだと言いたいところですが、2018年の夏の段階で、この楽曲を楽しそうに歌っている藤本さんの様子を見ていると、そうした楽曲を担ってきた多くのメンバーたちが、惜しみなく現在の表情を今のファンにも見せてくれることの貴重さを思って、過去のハロプロが育てて来たメンバーたちこそ財産だと思います。

楽曲を終えてMCに切り替わり、愛ちゃんはステージに落ちてたアクセサリーを拾ってミキティに渡しますが、貰ったところで、さてどうしたもんか困ってるミキティ。そっと腕に巻き付け直したりしていますが、この辺りの機微(ステージ上の異物に対処するところも、あとは任せて自分の役割は終わった風の愛ちゃんも、困ってるミキティも)に、いろんなものが去来します。対応に困って無理矢理客席を煽ってみせる愛ちゃんも。

SEXY BOY~そよ風に寄り添って~ 高橋愛・藤本美貴
モーニング娘。 【2006/3/15】
作詞:つんく/作曲:つんく/編曲:高橋諭一
  • モーニング娘。の29枚目のシングル

イントロで客席が沸いた『SEXY BOY~そよ風に寄り添って~』、高橋愛と藤本美貴が、ステージの左右に散って客席を煽ってるなんて、それだけで “眼福” という他ない場面ですが、しかし見所はここから。途中からバックダンサーとしてモーニング娘。’18が参加します。

このね、先輩の往年の楽曲披露に現役がバックダンサーとして華を添えるって場面、定番すぎるし、ありきたりとも言えるくらいのお馴染みの演出なんですけど、しかし、ものすごく胸に響きます。それは必ずしもそこに “継承” の構図が明瞭だからってわけじゃなくて、バックとして一歩引いている現役メンバーたちの、なんというか “先輩に力添えしている” という誇らしさみたいなものが感じられるから。なんだか、今、このステージに立てているという誇らしさみたいなものに、液晶越しに感染してるみたいです。

やっぱり牧野真莉愛さんや加賀楓さんは一番に目に飛び込んできますし、譜久村聖さんの嬉しげな表情など、画面のどの一角を切り取ろうとも見所で溢れています。

愛ちゃん、ミキティを中央に、全員が一列になってあのアゲアゲポーズのフリを演じる「♪ちまたでうわさのセクシーふわふわ」のところ、往時のみのファンも、現役だけのファンも、往時から現在までずっと見続けてきたファンも、全員が供に肩を抱き合って「よかったね」と涙を流す場面かと。

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コメント一覧

1 : avatarkogonil:2019/01/28(月)23:22:43

「笠戸@kasado0123」様のご指摘により、誤記を修正しています。
申し訳ありませんでした。
ご指摘、ありがとうございます。そして、大事なメンバーの名前を誤記するという失態、申し訳ありませんでした。

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