モーニング娘。’19のロッキン出演に間に合うのか? 小田さくらの回復を巡る様々な声

頸椎椎間板症の加療のため、毎年恒例の夏のハロー!プロジェクトコンサートを含む2019年7月のライブやイベントを休業しているモーニング娘。’19 の小田さくらが、ブログで順調に回復していることが告知されている。

私、だいぶ普通に戻ってきていますよ
もう少し!
待っていてくださいね

モーニング娘。’19 天気組オフィシャルブログ 元気ですか〜。小田さくら

小田は、2019年の7月上旬に、痛みを訴えた結果、病院で検査を受けて「頸椎椎間板症」と診断され、約1か月の安静加療が必要ということで、一時的に活動から離れていた。その間もブログは更新してくれていたが、今般、順調に回復していることに明示的に触れて状況を伝えてくれたという次第。まだ活動には戻れる状態ではないとも付言されているが、多くのファンは、「だいぶ普通に戻ってきていますよ」の一言に、嬉しい響きを感じ取っているようだ。

実際、通常の “体調不良” とは異なって、復帰の期日を明記できないでいる休養者(こぶしファクトリー 野村みな美|つばきファクトリー 浅倉樹々)が目立つ今季のハロプロであれば、その不在がハロプロ全体の歌唱の迫力に影響するほどの歌姫でありながら、同様に明確な復活の日程をお知らせできないでいた小田さくらの、こうした復活の予兆は “吉報” としてファンに受け止められているようだ。

このブログの更新をもって、小田さくら及びモーニング娘。’19 をめぐる話題の焦点は、新メンバーのお披露目状況(お世話できないでいることに由来する小田の焦燥も含めて)や、上述の歌姫を欠いたステージを如何にパフォーマンスでリカバーするかといったところから、来る8月に、茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園で開催される『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019』における、モーニング娘。’19 のステージに移っているようだ。すなわち、”ロッキンのステージに小田さくらの復帰は間に合うのか” ということに。

モーニング娘。’19 が誇るステージパフォーマンスは、もちろん2018年の ROCK IN JAPAN FESTIVAL でも、現場に集った音楽を愛する人々に鮮烈な印象を残した(参考:「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018最終日に、ハロー!プロジェクトからモーニング娘。’18とアンジュルムの2組が出演」)が、今年はより一層大きなステージに登場することから、得意のフォーメーションダンスを展開しても、ステージの大きさに比して、その精密さや凄みが伝わり難いのではないかとする向きもある。そうした中で、客席の一部からしか見えないフォーメーションよりは、広く会場全体に届かせることができるのは “” であり “” であるとして、ROCK IN JAPAN FESTIVAL のステージに小田さくらの参加が叶うかどうかが、モーニング娘。およびハロプロの一部のファンにとって焦眉の急と見られているのだ。さらに、しばらく離脱していた小田が、ROCK IN JAPAN FESTIVAL のステージで電撃的に復帰するとなれば、その “鮮烈な復帰劇” は、将来に渡って幾度も振り返られる語り草になるだろうとも。

しかし、さらに一転して、ここでも、昨今のハロプロを愛するファンに(従来寄せられるものとは)異なった声が見られることが指摘されてもいる。

上述のとおり、小田さくらの一刻も早い恢復が願われていながら、しかし同時に、”無理はしないで欲しい“、”これから先のことを見据えて、しっかり治してから復帰して“といった声も大きいのだ。中には”小田ちゃんのパフォーマーとしての「これから」と天秤にかけるなら、今年のロッキンは捨てて良い” といった意見まである。

これはメンバーとしての小田さくらや、その小田が現出せしめる歌声が、ファンに深く愛されているということでもあるが、20年のハロプロの積み重ねの中で、いわば “一方的な「芸能」の「顧客」” として、どこかクレイマー的とも言えるような態度で “メンバーや事務所が提供するものを貪欲に要求” するスタンスから一歩踏み出して、”メンバーの技量と達成を祝福する” スタンス、”他に代わりとなるものがない、とても大切なメンバーや現状のハロプロそのものを愛する” スタンス、”経済的な意味での「消費者」から、文化的な意味での「ファン」” であるようなスタンスが、ファンの中でも優勢を占めつつあることを示しているのではないだろうか。

芸能をめぐる諸般の事情に鑑み(大きく芸能界全体についても、個別に “女性アイドル” に特化したトピックとしても)、今後、大きい変化が予測されるエンタメの世界だが、ファン側の態度の変化も観察されるという、そのハロプロにおける一事例として、稀代の歌姫、小田さくらの恢復をめぐる状況は記憶されるのかもしれない。

(文=椿道茂高)

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