M-line Special 2021~Make a Wish!~ 圧巻のパフォーマンスと楽し気なトークに心から癒された10月追加の横浜公演

小片リサの歌声が染みる

もちろん、つばきファクトリーだった頃から、印象的な歌割やセリフが小片さんに割り振られていたし、当時から、小片さんの “歌声” を特別に称賛するファンの声は大きかったけれど。さらにもちろん、この6月にソロとして再始動してくれて、何度か M-line Special のステージに足を運んで、小片さんの “歌声” については、心地好い歌声だなって、再確認していたけれど。

今般、小片さんの歌唱に接して、泣かないようにするために非常に苦労する羽目になりました(その苦労は報われなかったけれど)。とりわけ昼公演では、比較的ステージから近い席次だったので、うっかり泣いてると小片さんにバレちゃうかと思いまして。何より、新たにカバー曲として公開された『歌うたいのバラッド』が、いきなり涙腺へ攻撃をしかけてきます。

上に述べてきたところでは、小片さんのファンだったり、小片さんに思い入れがあったり、昨年来の騒動についての経緯を踏まえたりと、そうした背景的な諸々が大きく影響するから、この報告者の “個人的な問題” として、小片さんの歌唱への評価には主観補正が甚だしいのだな… と、そう思われていることでしょう。実際、上述の「背景的な諸々」は、すでに報告者の心に刻まれてしまっているため、そうでなかった場合との比較対照実験は不可能なので、”そうじゃないんだ!” と言い切ることは難しいわけですが、あくまで本人の思うところとしては、”純粋にその歌声の響き” に感動します。

この『歌うたいのバラッド』という曲が、”歌を届けること” にフォーカスした歌詞であることにも関係してか、静かに旋律を奏でる小片さんの声が実に染みます。まだ冒頭といって良いほどの4曲目でもありますから、この楽曲に至るまでのセトリの流れで会場が温まっていたってわけでもなく、静かに、一人で、この曲を歌い上げる小片さんの歌声それ自体に聞き惚れた次第。

って、そう思ってみれば、実に素晴らしいハーモニーを響かせる(参考|「ハーモニーの魅力とぶっちゃけと Bitter & Sweet」)Bitter & Sweet の2人や、歌姫集団 Juice=Juice のパフォーマンスを牽引した宮本佳林ちゃんさんに伍して(いや、全般的な朗々とした歌唱の伸びやかさについては、ところどころ彼女たち以上に)素晴らしい歌声です、小片さん。とりわけ高音の伸びが良いとか、低温の響きが素晴らしいとか、独特の声質が際立つ… って、そんな風に具体的に個々の要素に分解して記述するような仕方にはそぐわないけど、なんと言うべきか、全般的に、全方位にわたって、ボーカルとして素晴らしいです、小片さん。

… 小片さんがソロとして活動していくことになった経緯については、みなさん、拝聴すべきご意見もあろうし、私自身(どちらも愛してどちらも応援しているものですから)それなりに開陳したい意見がないではないんですが、それは棚上げするとしても、なるほど、つばきファクトリーを離れたことは正解だったのかも知れないなって、そう思わないではありません。エースは、圧倒的なエースは、2人もいらないですもんね…。(やや参考|「J-POPバラードのカバーで魅せるハロコン Hello! Project 2020 Summer COVERS 〜The Ballad〜、王道のステージで思わぬ魅力も鮮明に

このように、いったん小片さんの歌声の独特な魅力を再認識しちゃったなら、Bitter & Sweet の2人と3人で歌ってくれた『たんぽぽ』も、実に染みます。
元々、たいへん感動的な名曲ではあるんですが、「♪どこにだって咲く花みたく」だとか、「♪独りぼっちじゃちょっと辛いけど」といった歌詞について、なんだか改めてステージに踏みとどまってくれた小片さんの心情が歌われているようでもあって、明るく、嬉しそうに、Bitter & Sweet の2人と楽しそうに歌っているのに、体液を漏らさないようにするのに苦労することになります。

さらには、『恋の花』のソロ披露とあっては、実に厳しい観覧体験となりました。
小片さんの歌、素晴らし過ぎますよね。それは、圧倒的発声で会場の空気を一変させるような歌唱でもなく、朗々とした高音が伸びやかだったり低音の響きが重たいような “発声” の技にフォーカスして記述できるようなものとも違って、あくまで小片リサの声が魅力的で、小片リサの歌が素敵なものでした。

小片さん、ありがとう。素晴らしい歌声でした。

素晴らしい楽曲とパフォーマンスの連続

うっかり小片さんの歌の素晴らしさについて文字数を費やしてしまったので、引き続き、今般のセトリから強く印象的だったところを。「強く」印象的だったところって言うのは、言うまでもなく、全部素晴らしかったからなんですけどもね。

今般のステージは、モーニング娘。やベリキューの偉大なる先輩の参戦がなく、3組4人だけ(出演:宮本佳林、小片リサ、 Bitter & Sweet(田崎あさひ、長谷川萌美))のライブです。だというのに、ほんとうに見応えのあるステージとなりました。とりわけ、またもや “個人的な” 所感を続ければ、やっぱり道重さゆみさんだったり、夏焼雅さんだったり、鈴木愛理さんだったりに再会できると思って M-line のステージに申し込んだりしていたんですけど、いつのまにやら、そうしたレジェンドと言うべき偉大なOGたちの参戦がなくとも、そのステージのあれこれに感動するようになっちゃいました。… これもまた、改めて(卒業したOGにあってすら)世代交代しているという時代の変遷そのものなのかも知れませんね。

たとえば、佳林ちゃんさんと小片さんが『淋しい熱帯魚』を歌ってくれます。
ハロプロ的には W(ダブルユー) によるカバーが真っ先に浮かんでこなきゃならないのかも知れませんが、年代的に、30年以上前の Wink を思い出します(相田翔子さんはアップフロント所属でもありますね)。客席のおじさんたちがリアルタイムで Wink を見ていた頃には産まれてすらなかったメンバーが… ってのは、さすがに言うまでもありませんね。

そして、かの℃-ute の名曲『悲しきヘブン』です。
田崎さんと長谷川さんが、愛理さんと岡井さんを模して、あの激しいボーカルバトルを再現してくれます。これだけでかなり圧巻だったわけですが、Bitter & Sweet の2人が歌ってくれているバックで、宮本佳林ちゃんと小片リサさんが、舞美ちゃん、なっきぃ、舞ちゃんの、あのダンスを再現してくれます。と、その再現度、あるいは単なる “再現” を超えて、上記4人によるパフォーマンスが新たな『悲しきヘブン』を横浜の地に蘇らせていたことなど、こう文字で述べても、どうにも伝わらなくてもどかしく、これこそ、収録のカメラが入って後日映像作品としてリリースされるなり、M-line music の動画として配信されるなりして欲しいと心から願うところです。素晴らしい迫力でした。

もちろん、Juice=Juice の『生まれたてのBaby Love』が、いかにも名曲であることや、つばきファクトリーの『ハッピークラッカー』についても、楽しい旋律だからこそ、明るい明日(卒業後)を夢見ながら、それが同時に昨日までの生活(学生時代)への別れであることを唄う歌詞とも相まって、実に泣かせる楽曲だったりもして、ライブ後半は、涙腺と心の琴線に厳しい展開となりました。

ラストの『Magic of Love』では、あの客席からの大コール(「ここだよ ともこ!」)に該当するところは、歌割的に本来なら「ここだよ小片!」と叫ばれることになるはずでしたが、感染症対策の観点から発声禁止につき、そういうわけにもいかないでいたところ、早い調子の強めのクラップで(「ここだよ小片!」の音節と同じだけのクラップによって)客席からのコールが完成しているところなど、お伝えしたいポイントは多岐にわたります。

最後に、やや品位に欠けるコメントを追加するなら、Bitter & Sweet の楽曲『インストール』では、「♪けっとばしていこう」ってところでステージ上のメンバーがほんとに前蹴りみたいに蹴り上げるフリつけになってるんですけど、佳林ちゃんも小片さんも、2着目の衣装に着替えていることもあって(佳林ちゃん短い黒のホットパンツ、小片さん淡いブルーの超短いキュロット)、このフリつけの際に… あっ!何をする!やめdfghjkl;!!!!(ドタンバタンと物音が)

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ライブの見所は、もちろん楽曲のパフォーマンスにあるわけですが、一方のMCにあっても、やっぱり見ていて心が喜ぶ場面に事欠かないわけで、そちらについてはページを切り替えて。

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