J-POPバラードのカバーで魅せるハロコン Hello! Project 2020 Summer COVERS 〜The Ballad〜、王道のステージで思わぬ魅力も鮮明に

はじめに 
浅倉樹々の圧倒的な歌唱に腰を抜かした8.23中野サンプラザ

それは、2020年8月23日の日曜日、中野サンプラザで行われた午前11時開演のCチームによるライブのトリでのことです。つばきファクトリー浅倉樹々ちゃんが登場してきて、その歌唱を始めようと、最初の母音(「お」)を発した途端、中野サンプラザの空気が変わりました

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今期(2020年夏)のハロコンは、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、非常に変則的な内容で開催されています。

これは、当初、従来のような形でコンサートが開催出来ないことによる、余儀なくされた窮余の一策であろうと、多くのファンも思ったし、私もそう思いました。やむを得ず、こういう形で乗り切って、とりあえず興行を続けることで先に繋げようとしているのだろう、と。

しかし、参加人員を絞っているからか申し込みに対して落選しまくりの度合いが甚だしい中、ようやく当選した仙台公演に参加してみると、そういった見方は間違いだと思い至った次第。なにしろ、こちらが全然マークしていなかったメンバーですら、そのJ-POPバラード曲のカバーをソロで、っていうステージが、思った以上に素晴らしかったからです。メンバーたちの力量が、ハロプロ曲をグループでフォーメーションを組んで披露している場合とは、また違った角度で明らかになり、むしろ、だからこそ、個々のメンバーの(ファンがそれまで知らなかった)研鑽にスポットライトが当る結果となりました。

これだけのJ-POPというか、場合によっては昭和歌謡のカバーを大々的にメインに据えた興行をするとなると、いろいろと調整も大変だろうってことも併せ考えて、確かにコロナ禍での対応策として変則的なハロコンにはなったけれど、こういう具合にハロメンのソロの競演という形でのライブは(グループ以降の個々の押し出しの見極めも含めて)ずっと事務所としても構想を温めていたのではないかとすら思えます。

そんなわけで、仙台の公演に参加した結果、この形式のハロコンが思った以上に素晴らしく、かなり感動しちゃうものであるとわかったので、モーニング娘。’20 の小田さくらさんや、Juice=Juice の植村あかりさんがいるCチームのライブは、その歌唱の醍醐味が心行くまで堪能できるだろうと楽しみにして中野サンプラザに向ったのでした。

そして、その当初の期待どおり、素晴らしい歌唱であったと内心喜んでいたところで、ラストのトリを迎えて、つばきファクトリー浅倉樹々ちゃんのステージで、想像もしていなかった空気の振動に遭遇することになります。

樹々ちゃんの歌、単に上手に歌えてるってだけじゃなく、本当に中野サンプラザを圧倒するような広がりがあって、それは声が通っていたってレベルではなく、樹々ちゃんの声の向こうに風景が見えるようなステージでした。繰り返し、樹々ちゃんが歌唱を始めようと、最初の母音を発した途端、中野サンプラザの空気が変ったのです。

…つばきファクトリーのファンを自認し、樹々ちゃんのことも応援しているつもりでいた投稿者でしたが、率直に、まだまだ若いメンバーだとばかり思い込んで、どこか無意識に見くびっていたことを認めないわけにはいきません。浅倉樹々さん、はっきり、今期の最優秀賞だろうと。

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今期のハロコンは、上述の通りの変則的な内容のため、従来通りに映像化されるかどうかはわかりません。しかし、もし映像化されたなら、是非、みなさん、メンバーたちのソロの歌唱を映像でご確認いただきたいと思います。いつも文字列では表現しきれぬことばかりでもどかしい思いですが、これほど文字で表現できないことが悔しいとは!…って感じです。

と、そんな文字で表現できないものを、それでも私が参加できた限りで、思ったところをお伝えしようと思う今期の夏ハローですが、メンバーたちの歌唱以外のところでも、たいへんに嬉しい場面がありましたので、まずはそちらから。

ほんわかMC 矢島舞美 ハロプロはホーム?

今期の夏ハローは、回替わりでOGがMCを勤めてくれます。
わたくしが(申し込むだけ申し込んで落選しまくった挙句)ようやく参加できた仙台公演も中野公演も、担当MCは、元℃-ute リーダー矢島舞美さん。

今期の夏ハローの、ある意味でプレリュードともいうべき『ソロフェス』の総合MCを勤めただけではなく、そのバックステージを追った特番では、マイクを持たずにMCとしてステージを進行させようとして、出番を控えていたモーニング娘。の生田衣梨奈さんの緊張を、身体を張って解してあげるという見上げた先輩っぷりを発揮したばかりの舞美ちゃんです。

『ソロフェス』バックステージ特番にて、マイクを持たずにMCしようとする舞美ちゃんの図

仙台公演では、変則的なコンサートの仕様を事前に説明する影アナとしても活躍していた舞美ちゃん、その影アナでいきなり噛んでます。噛んでたこと自体、舞美ちゃんらしくてファンには嬉しい次第ですが、改めてコンサートがスタートして、ステージに登壇してきて、影アナで噛んだことを釈明してたりします。ニッコニコな顔して。

昨今では映画や地上波のドラマなど、様々な映像メディアにも積極的に踏み出している舞美ちゃんですが、やっぱり、そういった外のお仕事では、ナレーションを噛んだり、説明をとちったりするのは、基本的にシャレにならず、きっと真っ青な顔して謝り倒すんじゃないかと思うんですね。

でも、ハロプロ関連では、こうして、いろいろと “やじまっちゃう” のも、想定内というか、舞美ちゃんはニッコニコしています。なんというか、℃-ute のファンばかりでなくとも、舞美ちゃんのファンの「やじまんず」ばかりでなくとも、ハロプロのファンが集う場所であれば、どこのグループのどのメンバーのファンであろうとも、そこはホームなのだと、そう舞美ちゃんが思っているようで、なんだか嬉しいですね。

中野公演の23日の日曜日は、お天気は曇りときどき雨。
登場して来るなり「お足元の悪いなか」とご挨拶を決めて、「うふふっ♪」と笑っています。台本を読み上げるにもカミカミの舞美ちゃん、あるMCでは、若いメンバーたちが昔日の楽曲をどのくらい知っているのかを問う質問で、「昭和と平成」と言いたくて、「昭和と平和」と言っちゃう矢島さん、「そう言われて和んだ、この会場が “平和” ですね」と、Juice=Juice 宮本佳林ちゃんさんに、そう斬り返されて、やっぱりニコニコしています。

℃-ute が解散して3年。それでもずっとファンクラブのイベントを継続してくれている舞美ちゃんですが、こうした舞美ちゃんの笑顔は、ほんとうに女神のようです。いや、形容じゃなくて、ほんとに女神だったとしても、驚かないですよね。

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さて、そんな今期の夏ハロー、上述のとおりソロのカバー競演となったわけで、なかなかレポも難しく、個々の公演に全員が登場するわけでもなく、各メンバーの担当楽曲が途中でシャッフルされたり新しいJ-POP曲が追加になったりで、目まぐるしく右往左往するばかりだった次第ですが、それでも何とか可能な限りってわけで、次のページより。

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