メンバーの変遷を経ても一貫して強くカッコ良い アンジュルム『桃源郷 ~笠原桃奈 卒業スペシャル~』より

はじめに 超強くて超カッコ良いアンジュルム(と、もしかしてその秘密?)

もちろんモーニング娘。の本気のステージは超カッコ良いし、ハロプロのスキルグループ Juice=Juice なんてカッコ良くないところがないほどです。ずっとリリイベなんかも追っていて先日の初単独武道館にも参加した つばきファクトリーだって、これがあの初々しい透明感を誇っていたグループなのかと自分の眼を疑うほどカッコ良かった。ハロプロは、基本、カッコ良いです。

だけどね。
やっぱアンジュルムは、めちゃくちゃカッコ良いです。

まだそんなに歴が深くない川名凜さん、為永幸音さん、松本わかなさんすら、すっかりアンジュルムで、まるっとド迫力です。すげぇカッコ良かった。
こぶしを突き上げてリズムに合わせて若干上下している(その上下に合わせて踵を左右に展開させている)様すら、あるいは女神像のようであり、あるいは仁王像のようでもあって、10人が10人とも、とんでもなくカッコ良かった。

為永幸音さんなんて、叫んでいるかのような歌割時の表情も、短いタイトスカートなんか気にしてすらいない激しい動きに、もう物理的に低い腰の位置なんかも含めて、なんか総合格闘技のリングで、リングサイドに向かって「かかって来いやっ!」って怒鳴っているかのようです。いや、喩えが適切でない可能性が濃厚ですが、それほどの圧があったんですよ。

笠原桃奈さんの卒業公演だということで、もちろん笠原さんにスポットが当たる場面も満載で、当の笠原さん自身、めちゃくちゃ強くて、とんでもなく攻撃的で、凄まじく迫力があってカッコ良かったんですけど、そんな笠原さんが突出して変に目立つこともなかったほど、他の9人が9人とも(繰り返し、わかなちゃんから橋迫さんとこの鈴ちゃんまでが)超強かった。

遅ればせながらここで告白しますと、わたくし、今般のアンジュルムの武道館ライブをライブビューイングで鑑賞しております。すなわち、上記の強烈なる大迫力は、映画館でスクリーン越しに鑑賞していてすら伝わってきたというわけで、実際、九段下の武道館でリアルに接した皆さん、果たして無事に家路につけたのだろうかと心配になっております。

ええ、2021年11月15日の月曜日、武道館で開催されたアンジュルム笠原桃奈さんの卒業ライブ『アンジュルム コンサート2021「桃源郷 ~笠原桃奈 卒業スペシャル~」』でのことです。

この日の武道館を以て、アンジュルムから卒業し自分なりに未来を見据えた道を歩み始める笠原さんは、ライブの終盤で、自らの思うところを衒いなく綴った手紙を、武道館を埋め尽くし全国の映画館で見つめるたくさんのファンに向けて、堂々と読み上げたんですけど、その一節には次のような言葉が。

出逢えるというのはすべての人に平等には訪れないんだろうなということ。
このあたたかさを、優しさを知っている私は私を、特別だと思えます。

なるほど。
言ってみれば、アンジュルムの一員として、アンジュルムに出会ってしまったからには、この日、武道館のステージに立った10人は “選ばれし者” であったというわけですね。

なんだか、きっと多くの関係者とファンが、衒いなく率直に次の自分に向かおうとする意志を感じて涙していたであろうところで、わたくしは、アンジュルムの強さの秘密がわかったような気になります。
個々のメンバーが、この場が唯一無二の得難い機会だと、そう認識し、納得もして、互いの強さを増幅しあっていたんだろうな、と。為永さんの格闘家もかくやと言わんなかりの腰の低さも、橋迫の鈴ちゃんまでもが迷いのない表情で大向こうに対峙していたことも、笠原さんのこの一節で納得できるように思ったり。

アンジュルム コンサート2021「桃源郷 ~笠原桃奈 卒業スペシャル~」

はい、というわけで繰り返し、2021年11月15日の月曜日、九段下は日本武道館にて、アンジュルム笠原桃奈さんの卒業公演である『アンジュルム コンサート2021「桃源郷 ~笠原桃奈 卒業スペシャル~」』が開催されました。

九段下の武道館だけでなく、このライブは、生配信もされたし、全国の映画館でライブビューイングも開催されました。

わたくし今般、諸々の切ない事情の結果、ようやく(お家から遠く離れた)ライブビューイング会場のチケットが取れまして、そちらで視聴することになった次第です。…って、したら痛恨のオープニングアクトに間に合わずってことに(だから後掲するセトリにはOAは掲載していません|調べられるけど自分で実際に経験してないってことで)。痛恨の二乗ですよね。

でも、ようやく私が映画館に滑り込んだタイミングで、コロナ感染症対策の一環として声援やコールが一切禁止であることから、武道館では、手拍子でアンジュルムの登場を促すクラップがリズミカルに響いております。これは、直接武道館に臨席できた つばきファクトリーの武道館ライブでも発生したことでもあり、声援やコールが禁止であることが、こんな形のコミュニケーションに結実していることは、これだけで感動的ですらあります。加えて、武道館の現場でのクラップならば、その響きがバックステージにも伝わって、開演前の円陣を組んでいるメンバーたちにも聞こえるであろうことが期待できますが、なんと、どうしたってメンバーには伝わりようもないはずのライブビューイング会場の映画館にあってすら、スクリーンの向こうの武道館に感応して、リズミカルなクラップが響いていたというに至っては、この段階ですでに泣きそうなのも、そりゃしょうがないところです。

と、まずは、そんな初っ端からエモーショナルだった武道館公演のセットリスト(+概要)を掲載しようと思いつつ、そちらも含めて、ライブビューイングの現場で感じたアレコレは、その後でページを切り替えてからってことで。

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