メンバーの変遷を経ても一貫して強くカッコ良い アンジュルム『桃源郷 ~笠原桃奈 卒業スペシャル~』より

印象的な楽曲やパフォーマンスなど

読んでくださってる方々の便のため、再度セトリを挿入したりしつつ。
というわけで冒頭から「カッコ良い」というワードの使用頻度が尋常じゃないことになっている次第ですが、セトリもご覧の通り、非常に強めな楽曲を中心に編まれています。

楽曲自体が強めってだけじゃなく、是非とも当日の配信の録画か、あるいは後日発売されるであろう映像化商品をご確認いただきたいところですが、その強めな楽曲の全編にわたって、メンバーの気合と迫力が尋常じゃないんです。いや、わたくし、ライブビューイングのスクリーン越しで見てるわけですし、実際に武道館に臨場していたって、そんなメンバーの内に秘めた気合なんてもんは感じ取れる道理がないんですけども、しかし、何故かその気迫が伝わってくる不思議。

それこそダンスのフリの展開上、全員が頭を振り乱して髪をバッサーとばかりにはね上げるような場面もあったりして、なんかマーベルが新しく始めようとしてる映画シリーズよりも、この日の九段下のステージの方が、よっぽど “超人たちの集団” でしたよね。

アンジュルム コンサート2021「桃源郷 ~笠原桃奈 卒業スペシャル~」
01.『赤いイヤホン』
02.『次々続々』
03.『愛されルート A or B?』
04.『乙女の逆襲』
MC タケちゃん「初っ端から大変申し訳ございません」
05.『ミラー・ミラー』
06.『七転び八起き』
   ダンス:佐々木、橋迫(!)、為永
07.『限りあるMoment』
08.『愛のため今日まで進化してきた人間 愛のためすべて退化してきた人間』
09.『出すぎた杭は打たれない』
暗転 → 笠原 登場 → ダンスパフォーマンス(竹内、佐々木、上國料、笠原、川村)
笠原「私のリクエストでお送りしました。次の曲も…」
10.『ぁまのじゃく』(伊勢、橋迫、川名、為永、松本)
11.『新・日本のすすめ!』(伊勢、橋迫、川名、為永、松本)
12.『魔女っ子メグちゃん』
13.『マナーモード』
14.『Uraha=Lover』
15.『交差点』 ずるいよね 泣いてて歌えないタケちゃん
MC 川村「次からラストスパート!」
16.『泣けないぜ・・・共感詐欺』
17.『タデ食う虫もLike it!』
18.『はっきりしようぜ』
19.『ドンデンガエシ』
20.『46億年LOVE』
↓↓↓↓↓アンコール↓↓↓↓↓
21.『地球は今日も愛を育む』(笠原桃奈)
セレモニー:お手紙朗読 by 笠原桃奈
MC 本日の感想からの、笠原へのメッセージ
22.『友よ』
23.『大器晩成』
↓↓↓↓↓ダブル・アンコール↓↓↓↓↓
笠原さんが出て来てご挨拶「愛してます!」

6曲目の『七転び八起き』では、ダンスメンバーが選抜されています。そっとステージの隅にマイクを置いて、佐々木莉佳子さん、為永幸音さん、そして橋迫の鈴ちゃんが、他のメンバーのパフォーマンスから独立に、センターでダンスを決めまくり… って、ええ??鈴ちゃん??

いや佐々木さんが今現在のアンジュルムの攻撃力の中心であることは言うまでもなく、為永さんが、美形だからこその表情と動きの強さが際立つことについても言及したところですが。… 鈴ちゃん!
いや、なんか逆に、ここで驚いていることが申し訳ないくらい、橋迫鈴さんがこうしてアンジュルムの前衛を務めている、そのこと自体に、大きく揺さぶられる始末です。これから何年後かに、すっかり先輩のお姉さん組になった鈴ちゃんを想像して、その未来の感動を先取りして泣きそうになったり。(ほんまにハロプロは時空を超えますよね)

お姉さん組というなら、笠原さんのリクエストによって実現したというダンスパフォーマンスも非常な見どころでした。上國料さんの躍動するパフォーマンスに、”○○は歌唱メン、□□はダンスメン” などと勝手に切り分けて見てるこれまでの態度が愚かであることを知らされたり。
それに、川村さんの手足・肢体の動きたるや。…ここは、「美しい」と言うべきところだと超理解していますが、やっぱり「つ、強えぇ」としか言えないところ。

同じく笠原さんリクエストで実現したという年下組によるスマイレージ披露については、あくまで報告者の個人的な見解ながら、従来であればそのコケティッシュさに悶絶していたであろうスマイレージ楽曲だけど、今般のステージは、全体的に攻撃の姿勢が鮮明過ぎて、さすがにスマイレージの可愛らしさは目立たなかったかな、と。

他にも『Uraha=Lover』から『46億年LOVE』、『大器晩成』まで、すばらしい楽曲が続きます。って『46億年LOVE』と『大器晩成』は強すぎるから、市場を独占していた企業に分割が命令されるみたいに、そろそろ何らかの措置を取らないと他のグループが可哀想なレベルです。

それよりも何よりも『タデ食う虫もLike it!』です。
この楽曲の「誇れ!」というフレーズが、上述の、何故か感じ取れるメンバーの気合とも呼応して、実に響きます。何かと謙遜しがちな我々、この楽曲の「誇れ!」っていうのは、なんというか、ハロプロを超えて、もっと広く世に伝わって欲しいとすら思うほど。さらにこの楽曲のテイストは、記事の最初の方で振れた、笠原さんのお手紙にも通じたりします。

そして『交差点』ですよね。
なんかライブの前半部分で、特にそんな雰囲気もなかったのにタケちゃんが泣いてるような場面もありましたけど、この『交差点』で竹内朱莉さんが泣いちゃって歌えないってのは、もう定番すぎるほど定番かと。これを “様式美” って言いたくないのは、その時々の涙に実質がともなっているように見えるから。

もちろん笠原さんも ~お手紙とご挨拶~

そして、もちろんこの日の主役は笠原桃奈さん。
最近はセレモニーとしてしっかり時間を割いてメンバーからのメッセージを伝える形じゃなく、ライブ終わり定例の “本日の感想” で、一緒にやっちゃう例が多いですが、それでも、ちゃんと笠原さんのお手紙は朗読されます。これは、全文を掲載したニュースサイトも出て来るので是非とも検索を推奨したいところ(その一例)です。

これからの新しい一歩について語ったところも、変わるもの変わらないものを抱えて生きていくと、自分自身をごく自然に肯定しているところも、素晴らしいフレーズに満ちた手紙でした(むしろ、年齢的にちょっとしっかりし過ぎじゃないかとすら)が、やっぱり個人的には、出会いが必ずしも平等じゃない(言ってみれば理不尽な)世の摂理にあって、アンジュルムに出会えた自分を特別だとする部分は、特筆したいですよね。
繰り返し、『タデ食う虫もLike it!』の「誇れ!」が脳裏に響きます。

出逢えるというのはすべての人に平等には訪れないんだろうなということ。
このあたたかさを、優しさを知っている私は私を、特別だと思えます。

このお手紙の冒頭でも触れられていましたが、笠原さん、わずか5年の在籍だったんですね。
5年を「わずか」と言っちゃうあたり、ヲタ側の時間の動きの鈍さが如実ですが、やっぱり驚きますよね。わずか5年で…、と。

そんな笠原さんに向けられたメッセージも込みで、メンバーのご挨拶の概略が、こちら(↓)。

松本わかな
  • 武道館公演の緊張も、先輩が支えてくれました
  • 笠原先輩のおかげで楽屋が楽しくて幸せでした
為永幸音
  • 10人体制での初めてのライブです
  • 笠原先輩卒業の寂しさをバネにアンジュルムを大きくしていきます
川名凜
  • この1年、一緒に過ごせる時間が貴重でした
  • (笠原さんとの思い出を?武道館の経験を?)大切にしていきます
橋迫鈴
  • 笠原さん、とっても綺麗です
  • まだまだ、私もアンジュルムも進化していきます
伊勢鈴蘭
  • 私が加入した時、笠原さんは同じ歳だと喜んでくれましたけど、まったく同じ歳だと思えなかった
  • 今ではすっかり安心できる仲間でした
川村文乃
  • 「アンジュルムはみんなで作っていくもの」という、かっさーの言葉が印象に残っています
上國料萌衣
  • 桃奈の言葉で救われたこともたくさんあった
  • 妹のようでもあればお姉ちゃんのようでもあった
  • 笠原さんへのメッセージを語り倒してしまって、ご挨拶の終わりに自分の名前を言い忘れそうになる上國料さん
佐々木莉佳子
  • かっさー、めっちゃ綺麗!
  • アンジュルムに入って良かった
  • 恒例の泣き芸が炸裂するも、良いことを言おうとして「夢そのもの」のところで噛んじゃって「噛んだクソ!」って言ってる様子が、一番に心情を表していたかと
竹内朱莉
  • 笠原さんについて「カッコ良かった、今の何って感じ」と
  • 卒業していく笠原さんだけじゃなく私たちも新しい道へ進んでいくと
  • 「みて下さった皆さん」のところで甘く噛んでるリーダー

アンコールでは、配信もスタートした、こちらの楽曲を笠原さんはソロ披露してくれます。

笠原桃奈(アンジュルム)「地球は今日も愛を育む」本日11/15(月)24時配信スタート!

公式サイト ニュース詳細 笠原桃奈(アンジュルム)「地球は今日も愛を育む」本日11/15(月)24時配信スタート!
iTunes Storehttps://itunes.apple.com/jp/album/1592967581?app=itunes
レコチョクhttp://recochoku.jp/album/A1019024228/
mora(ハイレゾ)https://mora.jp/package/43000030/UFDL-1487-HR/

そこから上掲のセレモニーからメンバーのご挨拶を経て、ラストのラストには『大器晩成』なんですけどもね、笠原さん、ラストの衣装は細くて高いピンヒールなんですよ。このピンヒールの衣装でもって、『大器晩成』を、強くカッコ良く、笠原さんはパフォーマンスします。

そう、たった5年で、こんな足元の不安定な衣装でも、堂々と余裕で『大器晩成』をパフォーマンスし切るだけのフィジカルとメンタルを示して、笠原さんはステージを降りていきます。
ダブルアンコールで、鮮烈なご挨拶を残して。

*****

これにて当日のステージを観覧したご報告は一巻の終わりってところなんですが、橋迫の鈴ちゃん以下の若いメンバーについて、もうちょっとだけ。

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