2018.9.1 広島 広島文化学園HBGホール
Crazy 完全な大人 中島早貴・岡井千聖 |
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℃-ute 【2013/4/3】 |
作詞:つんく/作曲:つんく/編曲:平田祥一郎 |
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そんなダンスのスキルを誇る一方、”自分のダンスは好きじゃない” とも公言し、いろいろと引っ込み思案で人見知りなところがファンにも周知され、愛された。とはいえ、三人姉妹の真ん中として、実はコミュニケーションに優れ、℃-ute にあって “ポンコツ リーダー” として愛された矢島をよくフォローし、℃-ute がチームとして固まって飛躍していくにあたって中島の果たした貢献は計り知れない。
℃-ute 解散後も、数多くの舞台に参加する女優としての活動の傍ら、ハロプロ在籍中からのラジオ番組も継続し、多くの後輩やOGをゲストに迎え、”人見知り” という自己申告とは裏腹の社交ぶりを示している。SATOYAMAイベントやカウントダウンなど、積極的にファンの前に顔を出す機会も豊富だ。
参考:直近の中島早貴 関連記事
楽曲披露後のMCで、シャ乱Qまことさんが述べるとおり、岡井さんがカッコ良いんですよ。この、まことさんの発言はまさに至言で、ほんとに、バラエティでいろいろと面白可笑しいことをやっていても、本気を出すとこんなカッコ良いんだと、そう思えばこそどんな活動をしていても安心して見ていられると。
℃-ute こそは、苦しみ、藻搔きながら、ゆっくりとその地位を確立してきた、その経緯のすべてを、まるっとファンに見せてくれたグループでもあって、その解散後、こうして大人になった なっきぃ と岡井ちゃんが、かつての楽曲をパフォーマンスする姿に接すると、“あんな小さかった子が” と、謎の保護者目線が甦って、いろいろ我慢するのに難渋しますよね。相変わらず控えめな なっきぃ が可愛かったからってわけじゃなく。
上にも記しましたが、この楽曲のリリース記念イベントで、サプライズの単独武道館公演決定が告知されたんでした。そのカップリングも、いずれも今に至るも歌い継がれる名曲揃いどころか、℃-ute の技量あってこその難しい曲も揃っていて、2012年頃から始まった℃-ute 大躍進の象徴とも言える曲かと。
Kiss me 愛してる 中島早貴・岡井千聖 |
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℃-ute 【2011/2/23】 |
作詞:つんく/作曲:つんく/編曲:平田祥一郎 |
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℃-ute 解散後の現在、各地のバラエティ番組に出演して大活躍の岡井だが、℃-ute 活動中も、決定的に空気が悪くなりかねない危うい場面を幾度も救ってきた。中島の泣き虫をネタにして場の方向を笑いに向けてくれ、うっかり萩原が悪意のない毒舌を吐くや、その上をゆく毒舌を被せ、謎のカッパと化している鈴木にちゃんと “キモい” と突っ込み、リーダー矢島に一番叱られたのは自分だとネタにして、℃-ute の危うい局面をすべて救ってくれたのが岡井だった。
動画配信サイトに投稿された “踊ってみた” に本人として登場したり、その重厚な低音に特徴があるボーカルが、不動のエース鈴木愛理と拮抗したりと、岡井の活躍こそが不世出のアイドルグループ℃-ute の躍進に貢献したところは数多いが、なによりも、こうしたメンバー相互の間の緩衝材として、メンバーたちの心の拠り所として自ら笑いを提供していたところが一番の貢献であったとするファンは多い。
言わずと知れた℃-ute の勝負曲。「Say!」と「Come on!」の、当時にあってハロプロ最強と言われた中島さんの煽りが、今に至るも衰えを見せていないのは戦慄ものです。
最近のDVD編集の方針なのか、客席からのコールがほんとに絞られずに収録されていて、「なーっきぃ!なーきぃ!」というコールや「ちーさと!ちーさと!」という客席からの響きを聞いていると、やっぱりお芝居も、SHIMA・SHIMAシアターも良いんですが、”ああっ!℃-ute のライブに行きたいなあ!” と、意識の奥底で魂が叫んでいるようです。
本編ブルーレイ 2018.8.26 東京 中野サンプラザ
FIRST KISS 田中れいな・鈴木愛理 |
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あぁ! 【2003/10/29】 |
作詞:つんく/作曲:つんく/編曲:湯浅公一 |
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イントロで客席から歓声があがります。って、あんたたちはいったい何時からファンをやってるだと小一時間くらい問い詰めたくなりますよね。
こんな曲を、あの頃の幼いメンバーたちがパフォーマンスしていたことにも驚きですが、そのメンバーたちが20代も中盤となって、その歌唱スキルだけでなく、ようやくメンバーが楽曲に追いついたと言うところかと。
その妖艶な曲調に、ようやくメンバーが楽曲に追いついた…とか思った途端に、楽曲披露を終えたら、いきなり嬉しげにハイタッチする田中さんと鈴木さんでしたが、鈴木さんは、すっかり謎のカッパと化していたり。れいなに “キモい” と言われる愛理さんとか、話を聴いてるだけで楽しいですね。
れいなも、愛理さんも、リハーサルしながら、夏焼さんのことを心で呼んでいたのだとか。 大人になったメンバーによって、往年のユニットが定期的に復活したりする企画、動き出さないもんですかねえ(個人的にはガー4希望)。
青春Say A-HA 田中れいな |
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モーニング娘。 【2017/12/6】 |
作詞:つんく/作曲:つんく/編曲:大久保薫 |
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両親とも筋金入りの福岡のヤンキーであるとか、ずっと髪を染めていたとか、年齢を偽って5期メンバーとして合格するところだったとか、破天荒でやんちゃ娘であることが強調されるエピソードが多いが、”はぶられいな” といったニックネームにも見られるように、本当は仲良くしたいのに、素直になれない不器用な愛らしい側面には、熱心なファンは気付いていた。事実、後日になって、同期の亀井絵里や道重さゆみと本当は仲良くしたかったと告白もしている。それでも、現在でも同期の道重とは “プライベートでは連絡せんけど、最高のビジネスパートナー” といったような、強がりとも、素直な賞賛とも、静かな自負ともつかぬ独白を、ファンクラブのDVDで明らかにしている。
また、モーニング在籍時にあっても最晩期には、その孤高のスタンスを大きく崩して、ちょっと対応にも困るような10期メンバー佐藤優樹が甘えるにまかせ、道重と並んで、現在まで続く、”モーニング娘。における幸せの風景” を形作るのに大きく貢献していたことは忘れられてはなるまい。
そして、言うまでもなく、過去のハロプロの全歴史を通じても屈指のボーカリストであり、全体的なバランスという点では一歩譲っても、現在に至るまで、その高音の響きには誰も追従できないことは特記されるべきだろう。
バックに現役メンバーが登場してくるんですけど、一瞬、メインで歌う田中さんとバックで嬉しげな表情を見せてる佐藤まーちゃんが重なるシーンがあって、なんどもブルーレイをポーズしちゃいました。
れいな卒業後の楽曲ですが、田中さんは “自分が卒業したあとのモーニングにも、歌いたい曲はいっぱいある” と述べていて、上に述べた佐藤まーちゃんと田中さんの一瞬の交錯に目を見張ったように、現役もOGも、全部込み込みで、スーパー・ドリーム・モーニング娘。みたいなの、デビュー記念日あたりに企画できませんかね。
桃色スパークリング 鈴木愛理 |
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℃-ute 【2011/5/25】 |
作詞:つんく/作曲:つんく/編曲:平田祥一郎 |
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この『桃色スパークリング』そのものが、鈴木愛理さんが甦らせてくれるに相応しい、ある種の℃-ute のテイストを象徴してる楽曲であることは言うまでもないわけですけど、バックにやはり現役メンバーが華を添えてくれるのですが、これがまたっ!
登場してくれる現役メンバーは、加賀楓(モーニング)、室田瑞希(アンジュルム)、段原瑠々(Juice)、浜浦彩乃(こぶし)、山岸理子(つばき)、前田こころ(BEYOOOOONDS)の6人なんですが、これが全員、かつての℃-ute ツアー帯同組です。前田こころさんなんて、舞ちゃんに「デビューするんだぞ」とか言われて激励されていたのも、ついこの間のこと。さらに『桃色スパークリング』については、研修生時代から何かと縁があった曲だと言っていた つばきファクトリーの山岸理子ちゃんだったり、ツアー帯同組の研修生出身の現役メンバーが、こうして鈴木愛理が甦らせる℃-ute 曲のバックに華を添えているだなんて、ハロプロの20年の積み重ねを語って余りありますね。すばらしいシーンです。
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もちろん収録されなかった何名かのOGも、すばらしかったことは言うまでもありません。
ハロプロは、2019年の冬ハローもまた20周年企画を継続して多くのOGをゲストで招いています(参考:2019年の冬ハローに、再び、大挙してOGメンバーがゲスト出演!)。その映像化商品にも、ゲスト出演が余すところなく収録されるよう心から願うほど、それほど、この夏ハローの特典映像はすばらしかったのでした。
“全然、楽曲レビューじゃねぇじゃねえか” とお怒りの方もいらっしゃるかも知れません(ってか、お怒りの方ばかりかも)。しかしながら、上に述べてきたような、楽曲の範疇を超えた周辺的な文脈も含めたステージの全部こそがハロプロであるからには、こうした形のものもまた立派な “楽曲レビュー” であると強弁して、長文の記事を閉じます。
すいませんでした。

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