鞘師里保、BABYMETAL のライブにサポートダンサーとして登壇

元モーニング娘｡で、現在はアップフロントを離れている鞘師里保が、再度、姿を見せた。
６月28日に BABYMETAL が横浜アリーナで開催したライブのサポートダンサーとして鞘師里保が登場したのだ。

鞘師里保は、モーニング娘｡９期メンバー。
2011年に加入して以来、当時にあっては久しぶりの新メンバーというだけでなく、そのフィジカルと卓越したダンススキルで、一部に停滞感を漂わせていたハロー！プロジェクト全体を活性化させたとされる。ステージ上のライブパフォーマンスだけでなく、愛らしいルックスとファンを和ませるドジっ子なエピソードで、深くファンから愛された。2015年の年末のカウントダウンライブをもってモーニング娘｡を卒業してからは、ダンスを本格的に学ぶため海外で研鑽しているとされ、ファンの前に姿を現すことは無かった。留学中もハロプロに籍を残していたことから、いつか鞘師が戻って来てくれるとするファンも多かったが、2018年の11月になって契約を終了し、ハロー！プロジェクトからも卒業していた。
そのように完全にフリーな状態となっていながら、2019年３月には、ハロプロの春の祭典である『ひなフェス』に参加。多くの先輩メンバーや現役のハロメンと同じステージに登って、待ち続けたファンを歓喜させていた一方、今後の活動については一切が不明なままだった。

そんな鞘師が、横浜アリーナに BABYMETAL のサポートダンサーとしてサプライズ登場したとあって、一報の後、それが本当に鞘師なのかどうか確認できる前から界隈は騒然となったという次第だ。

ベビメタのライブに鞘師出れたのが凄いんじゃなく、ベビメタのライブに鞘師呼べたのが凄い。ま、どっちでもいいか。ひなフェスに続きまたもや彼女の晴れ舞台に居合わせられなかったのが悔しいし、モーニング娘。とベビメタをゲスト出演で盛り上げた彼女がどこで再デビューするのかに一番注目している。 pic.twitter.com/vzAQ7TF4S9

— 平賀哲雄'19（インタビュアー/ライター/MC/アムラー/風） (@Tetsuo_Hiraga) June 28, 2019

BABYMETAL は、アイドルとメタルの融合をテーマとする女性メタル・ダンスユニット。海外での活動も多く、ヘヴィメタルを基調としながら格闘技などの要素も取り入れ特徴的なパフォーマンスで注目される。アイドルグループ『さくら学院』の派生ユニット（部活動の「重音部」）として活動していたが、アイドルとして通常イメージされるようなメディア露出や握手会といったイベントは行っていない。2018年の10月にメンバーが１名離脱し、現在は２名体制となっている。

今回のサプライズ的な鞘師の登場に、事情が明らかになっていない段階では、おそらく “サポートダンサー” という響きに引きずられて、一部 “辞めてまでやりたかったことって、これ？” という声もないではなかったが、BABYMETAL のステージの絢爛たるスタイリッシュさ、アーティスティックなユニークさ、さらには歌とダンスの（ハロプロにも通底するような）ガチっぷりなどから、驚きの声や率直に “嬉しい” とする声も目立ち始めている。ステージをオペラグラスで観覧していた（視野が狭くなる）ため鞘師に気付けなかったことを痛恨事として悔やむファンもいるようだ。

しかしながら、このことによって、今後も継続的に鞘師里保が BABYMETAL のステージに参加するというわけでもなく、アミューズに所属したというわけでもないようだ。鞘師ファンは、次の登場に備えて、どこをチェックし何を準備しなければならないのかすら、依然として、わからない状況が続くことになる。しかし少なくとも、ある日突然どこかのステージに鞘師が登場するということが、単なる願望ではなく、現実にあり得ることだとわかった以上、今後の動向について続報を待つという状況にも、気持ちの上での嬉しい変化が伴うことになった。

あの、ひょこっとした小動物的な愛らしさで、あたかも物陰から顔を覗かせるように、次のサプライズでまた鞘師里保が顔を見せてくれることを、ファンは待っている。

（文＝椿道茂高）