元つばきファクトリー小片リサ、ステージへの復帰に合わせた動画公開など多すぎる話題に染み出す人生

2021年6月5日、元つばきファクトリーの小片リサが、ステージへ復帰した。この日、復帰した途端、一気に小片関連の話題が押し寄せてきて、ファンも右往左往することになったのだった。

小片リサは つばきファクトリーとハロプロを離れて独自に芸能活動を継続するとされていたが、8カ月近い沈黙の後(つばきとハロプロを離脱することが明らかになってから半年の後)2021年の6月になって、M-line Club への移籍と、M-Line Special のステージへの参加から芸能活動を再開することがアナウンスされていた。

公開された動画から、今後の活動の方向性が見える?

その小片の復帰最初のステージとなったのが、M-Line Special の名古屋公演(2021年6月5日)。そのステージの夜公演も終了する頃になって、YouTube のアップフロントチャンネルに、こんな動画が公開された。

小片の活動再開のアナウンスがあったタイミング(2021年6月1日)でも、同じくアップフロントチャンネルにカバー曲を歌い上げる動画が公開されており(『Far away / 小片リサ』)そして、復帰後の初ステージのタイミングに合わせて、また新たなカバー曲動画が公開された(『真夜中のドア〜stay with me / 小片リサ』)というわけで、この動画攻勢に、① 今後も定期的に小片の活動の画期となるタイミングで麗しいカバー曲動画が配信されるのではないか、② だとしたら、こうした切ないバラードをカバーする方向での音楽活動(カバーアルバムのリリースなど)が予定されているのだろうかなどと、この段階ですでに一部のファンは騒然となった。

先輩たちに迎え入れられ、しっかり伏線回収も

もちろん、それだけではない。
この動画で小片がカバーする『真夜中のドア〜stay with me』は、この日、名古屋の M-Line Special 公演のステージでも、披露されたという。
その名古屋の M-Line Special に参加していたのは、道重さゆみPINK CRES.夏焼雅小林ひかる二瓶有加)、鈴木愛理宮本佳林といったメンバーで、ここに小片はゲストで参加することになったわけだが、すでにOGであった先輩たちから暖かく迎えられたという。

現場からの声を聴く限りでは、最初に小片をMCで紹介してくれた道重が小片の衣装に触れて、なにやら意味深なコメントをしたとも言われる(偶然なのか、本当に深い意味があったのかは定かではない)が、すっかり「まるちゃん」と呼ばれて、現役ハロメン時代からの愛称もM-Lineで定着しそうだ。ライブのステージを終えて、宮本のインスタグラムには、懐かしい小顔ポーズの小片が登場することにもなった。

なにより、PINK CRES. とは、かつてラジオ番組で共演しており(参考|「Radio NEO「HELLO! DRIVE! -ハロドラ-」大幅リニューアル」)当時から、”いつか一緒にライブやりたいね” と言っていたことが実現したことを喜ぶ一幕もあったという。PINK CRES. は、この6月一杯での解散がすでに予告されており(参考|「PINK CRES. 2021年6月30日をもって解散。夏焼雅はソロへ、小林ひかる、二瓶有加は契約終了へ」)その意味では、それぞれのファンにとって複雑で微妙なトピックであるとはいえ、小片が つばきファクトリーとハロプロを離脱したことが、思わぬところで、意外な伏線回収となったことに、人生のままならなさ、そして見通せないからこその人生の味わい深さをも感じさせる場面ともなった。

そして歌ったあの楽曲

先輩たちに「まるちゃん」との愛称も定着しそうな小片を暖かく迎え入れたのは、M-Line の先輩方だけではなかった。
小片がステージに登場した際には、客席が、小片の現役時代のメンバーカラーであるライトオレンジに染まったという。そんな客席を前にして、小片は、上記動画でも披露している楽曲や、全員での楽曲に参加してのパフォーマンスだけでなく、独自にアレンジされたあの曲をも披露したと現場からの声は伝えている。

それは、つばきファクトリーのオリジナルでもある『低温火傷』。
この楽曲が披露されたことに多くのファンは驚いたようだ。スキャンダラスな意味合いとは若干異なるとはいえ、望ましからざる “やらかし” の結果、こうしてハロプロを卒業した形になっている経緯からすれば、しばらくは “つばきファクトリー関連” には触れないのが穏当だと、誰もが思っていたところ、堂々と真正面から(オリジナルにアレンジしてあったとは言え)つばきファクトリーの楽曲を小片は披露した。だとするならば、小片が現状おかれている境遇に至った経緯には “触れない” のではなく、そうではなくて、そのことを奇貨として、本当の意味でアイドルから一歩踏み出した小片リサを創り上げてファンの前に出していこうという強い意思が見えると、この楽曲披露をそのように解する向きもある。

ここまで読んでくれた読者にあっては、「この記事はいかにもバランスを失している」と思われたかもしれない。しかし、バランスを失しているのは当欄の記事ではない。そうではなく、この日、名古屋でステージへの復帰を果たす小片リサを盛り上げようとする事務所の企画こそ、バランスが危ういくらいに前のめりだった。

その経緯を思えば、この小片のステージ復帰とこれからの芸能活動を、事務所一丸となって盛り上げているかのような、この “小片推し” と形容できるような話題ラッシュからは、やはり小片の離脱の経緯は事務所にとっても強く不本意なものだったことが明らかだとする声もある。その采配は、ひとり小片だけに向いているわけではなく、小片が新しいステージで温かく迎え入れられ、次のステップへと羽ばたいていく一方で、つばきファクトリーはセカンドアルバムをリリースし、単独武道館を踏むことになる。このタイミングの一致を重視するファンは多い。

どうやら、ファンが感涙にむせぶ “ドラマがこの先の未来に待っている” のは、一部のファンの願望ではなく、現実となる可能性が高そうだ。

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繰り返し、その経緯を思えば、この日、ファンの前に立つことは怖かっただろう。実際、この日の夜半に更新された本人のブログには、非常に緊張したと赤裸々に述べられている。それでも、いざパフォーマンスを始めると楽しめたとも述べ、「これまでの自分をまっさらにする、よりも/新しい自分を作っていく」と高らかに現在の気持ちの高揚が綴られている。

復帰した途端に、動画の露出攻勢から伏線回収まで、ファンが右往左往するくらい多くの話題を一気に振りまいた小片リサは、ステージに立つ新しい自分を、これからもファンの前に見せてくれるようだ。次の小片のステージは、6月20日、ハロプロの聖地、中野サンプラザとなる。

つぎは、20日(日) 中野サンプラザでの公演
オープニングアクトとして
出演させていただきます。

RISA OGATA OFFICIALBLOG #MSMW はじめてのステージ

(文=椿道茂高)

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