【短報】道重さゆみ、あの頃の懐かしさと現在の躍動感が同居する SAYUMINGLANDOLL~BIRTHDAY LIVE 2022~

はじめに あの頃と今が混交する道重さゆみ

今般のライブには、コットンクラブの SAYUMINGLANDOLL でもサポートしてくれたゲストダンサーさんが参加してくれたんですけども、そんなゲストダンサーさんは7割くらいの楽曲に参加しつつステージの進行に応じて引っ込むんですけども、道重さゆみさんは、ず~~~っと出ずっぱりです。
90分パフォーマンスし続ける。すばらしかったです。

そんなゲストダンサーさん、フラットな客席の遠い席からでも明らかな程、体脂肪率数パーセントって感じだし、なにより脚なんか(細いのに)ムッキムキなんですね。そんなプロフェッショナルなダンサーさんと伍して、決して引けを取らぬパフォーマンスであることにも驚き、後述するように、プライベートでお邪魔したというダンススクールの先生からも褒められたように、道重さん、めっちゃ “お・ど・れ・る” のに、もひとつ驚きです。… ってかパフォーマンスの身体所作のひとつひとつが大きいんですよ。ご本人曰く「現役の頃は、踊れるメンバーの影に隠れて後列でこっそり踊ってた」とも自虐するわけですが、道重さん、とんでもないパフォーマーです。

…と、道重さんがネタとして語る現役時代の自虐にうっかり乗っかってしまいましたが、しかし、ずっと道重さんを見てきたファンなら、現役時代から道重さんが卓越したパフォーマーであることはよく知るところで、そのことを如実に語る楽曲こそ『Fantasyが始まる』だったりするんですけども、今般のステージ、まさにその『Fantasyが始まる』からのスタートです。

そこからスタートして、ライブの展開の中程で『大きい瞳』がやってきまして、”懐かしいあの頃” が甦り、夏でもあることから、うっかり、眼から大汗を流してくる羽目に。実際、上に、ダンスパフォーマンスに託して、道重さんのすばらしい躍動っぷりをお伝えしている次第ですが、いかにカッコ良くダンスしようとも、いかにスタイリッシュにポーズを決めてみせようとも、その動きのひとつひとつに(ピョンとジャンプする際の身体全体の表情とか)、あまりにも “可愛らしい所作” が重なって付随していて、私たちは Zepp Haneda のフラットな客席から、”ああ、道重さんだ…” という感慨に襲われることになったのでした。

と同時に、最新の「SAYUMINGLANDOLL~未来~」からの楽曲も抱負で、とりわけライブのラストスパートとなった『形而上的熱視線』から『サユミミライ』の流れ、および、終わりのご挨拶を挟んでラストの『SAMSALA』は、実に重厚で躍動的で、すばらしかった。上に、どんなにカッコ良く決めていても可愛さが重ねられていると報告した次第ですが、時に(とりわけ SAYUMINGLANDOLL の近年の楽曲にあっては)そんな可愛さの皮膜を破って激しく躍動するパフォーマー道重さゆみが顔を出します

あの頃のまま、懐かしくて可愛い道重さゆみと、躍動的で重厚な今現在の道重さゆみ、その見事な渾然一体を魅せてもらったライブだったかな、と。

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SAYUMINGLANDOLL~BIRTHDAY LIVE 2022~

といったわけで、前日(7/16)のバースデーイベントから連続で、天空橋の Zepp Haneda において、2019年怒濤の30曲以来となる道重さゆみさんのバースデーソロライブ、『SAYUMINGLANDOLL~BIRTHDAY LIVE 2022~』が開催されました。

当日は、そんな怒濤のソロライブを2回まわしで開催した道重さんですが、報告者にあっては若干の切ない事情のため「開場15:00/開演16:00」となる昼公演のみの参加で、ご報告も昼公演のみってことで恐縮です。

2019年段階では、もちろんのこと、道重さんは美しかったし、パフォーマーとしてカッコ良かったけれども、しかし、それらを大きく上回って、道重さゆみさんは可愛らしかったという具合に報告したところです。しかるに2022年段階で、道重さんは、基本的にめちゃくちゃ可愛かったけれもど、その可愛さは、あくまでベースラインであって、その他の様々な魅力的要素を映えさせる基盤としての位置づけに進化していたかのようです。ごく自然に(特に客席の視線を意識していないタイミングでの表情や所作や佇まいを含む)そのまんま “居る” だけのところから、パフォーマンスの決めポーズのひとつひとつにまで、その存在の基層として、あまりにも “可愛い” ことに、知っていたけど驚きです。

加えて、記事の冒頭にも述べたとおり、可愛いだけではない側面も明瞭です。
あくまで個人的に、2019年段階では、「可愛い」と「美しい」と「カッコ良い」が競い合っていて、その競い合いの中で「可愛い」がリードしていたという感じだとすれば、2022年段階では、それらの諸要素は、もはや競い合う段階になく、「可愛いという基準モード」の上に、渾然として一体化していたという感じ。そして、そんな中から、可愛さの皮膜を破って、次の道重さゆみとして、SAYUMINGLANDOLL の躍動感が垣間見えたといったところ。

というわけで、そんなバースデーのソロライブ、昼公演限定ですが、セットリストを、どん!(↓)

SAYUMINGLANDOLL~BIRTHDAY LIVE 2022~
2022年7月17日 Zepp Haneda
ポニーテールでグリーンの衣装で登場してくる道重さん、会場はピンク一色
01・『Fantasyが始まる』(モーニング娘。)
02・『Sayutopia』(SAYUMINGLANDOLL〜SAYUTOPIA〜)
03・『キラキラは1日にして成らず!』(SAYUMINGLANDOLL~メモリアル~)
道重さん水分補給 → ご挨拶のMC 「お祝いさせてあげる」
04・『た・り・な・いLOVELY』(SAYUMINGLANDOLL〜SAYUTOPIA〜)
05・『好きだな君が』(モーニング娘。) 道重さんフリガ大きい!
06・『彼と一緒にお店がしたい!』(モーニング娘。)
07・『Bunny Party』(SAYUMINGLANDOLL~未来~)
MC 体力がないからプライベートでダンススクール 「おどれる」4文字!
08・『オレンジブルー』(SAYUMINGLANDOLL〜SAYUTOPIA〜)
09・『ミラーボール・ホリック』(SAYUMINGLANDOLL~未来~)
10・『大きい瞳』(モーニング娘。)やべ、泣きそう
11・『DESTINY ~チヨコレイトモード~』(SAYUMINGLANDOLL〜SAYUTOPIA〜)
暗転してゲストダンサーのダンスパフォーマンスから…
道重さん衣装チェンジ ピンクの愛らしいミニ衣装
12・『Yeah My Miracle』(SAYUMINGLANDOLL~未来~)
↓↓↓↓↓道重さゆみメドレー↓↓↓↓↓
13・『再生~わたしはここにいるわ~』(SAYUMINGLANDOLL~再生~)
14・『EIGAをみてよ』(SAYUMINGLANDOLL~宿命~)
15・『KILAi STAR LIGHT』(SAYUMINGLANDOLL~メモリアル~)
16・『バラバラWONDER』(SAYUMINGLANDOLL~東京~)
17・『ラララのピピピ』(モーニング娘。) 
↑↑↑↑↑道重さゆみメドレー↑↑↑↑↑
道重さん水分補給 → 現役時代のメドレーめんどくさトークとか
18・『ONLY YOU』(BOØWY/続・美勇伝/岡井千聖)
19・『OK!生きまくっちゃえ』(SAYUMINGLANDOLL~メモリアル~)
20・『瞬間Watcher』(SAYUMINGLANDOLL~SAYUTOPIA~)
21・『形而上的熱視線』(SAYUMINGLANDOLL~未来~)
22・『サユミミライ』(SAYUMINGLANDOLL~未来~)
ご挨拶 来年デビュー20周年です♪
23・『SAMSALA』(SAYUMINGLANDOLL~未来~)

やっぱりトークも弾む道重さん

今般、映像収録も入っていたようなので、なかなか文字列に落とし込めぬ楽曲およびパフォーマンスそれ自体の素晴らしさについては、後日リリースされるであろう(あるいは配信番組で動画が公開されるであろう)映像にてご確認いただくことにして(この点、力量不足に恐縮もし忸怩たるところもあると付記しつつ)、それでも、ソロライブ中に楽しそうにお話ししてくれた道重さんのトーク部分をいくつかご紹介。

個人的に一番面白かったのが、道重さんが何かを話そうとしていたタイミングで、ステージにまで届く「プシュ!」って音が響いて(Zepp Haneda、ライブハウスではあるので、入場時にドリンク料金を払ってドリンクと引換えるわけですが、その引換えたドリンク{炭酸飲料}を、楽曲披露も一段落した MC のタイミングで開栓した人がいたのです)、その音に驚いて道重さんが、「うわぉ、今、誰か何か開けたねえ」って言って笑ったこと。
面白かったし、驚いたまんま、そのまま発言してる道重さんも可愛かったってことで。

その他、もちろんの客席イジりもあったんですけど、それは当日の雰囲気と現場の文脈を欠いたまま、そのまま文字列にしても不愉快な文言となるだけなので、あくまで(当日の雰囲気と現場の文脈によって)超笑ったと付記しつつ、下記、3点だけピックアップ。

  • お祝いさせてあげる
    3曲目を終えて最初の水分補給のあとに、ご挨拶のMCを
    こんなふうにお誕生日をお祝いするソロのステージが開催できて嬉しい… という趣旨の、ファンへの感謝を語る内容のトークにて、もちろん “お誕生日をお祝いするソロの…” じゃなくて、”誕生日をお祝いさせてあげる” と、細かい字句の統制もしっかりしております、道重さん!
  • 褒め言葉「お・ど・れ・る」
    みなさんご存じだと思うけど、現役の頃から体力ないので、このソロライブの開催にあたり、体力をつけるためにダンススクールに通った
    事務所に段取ってもらったりしたわけじゃなくて、完全プライベートで。まあ「通った」って言っても、お姉ちゃんが行ってるスクールに着いて行っただけなんだけどね
    んふふ♪
    そこの初回のレッスンで、ダンスの先生が私に「この子は踊れる」って!
    これまで「か・わ・い・い」って四文字の褒め言葉はたくさんもらってきたけど、「お・ど・れ・る」って四文字の褒め言葉は初めて!
  • メドレーについて
    メドレーは、本来の楽曲の音と微妙に違ったり、曲と曲の繋ぎ目に別の音が入ったりするし、ツアー中回替わりで毎回違うものになったりするので… だから、現役時代はメドレーって大変だなあ(「めんどくさい」って言いたそうにしながら)って思ってましたという道重さん
    上は、今般、道重さんの SAYUMINGLANDOLL オリジナル楽曲でメドレーを組んでくれて、それが嬉しかったし、スタッフさん大変なのに、ありがとう…ということを言いたいがために、その感謝の “落差” をトーク上で演出するために言い出したことなんですけど、やっぱり “(現役時代は)メドレーはめんどくさかった” って、なんか道重さんらしくて面白かったところです

オリジナル楽曲が溢れすぎて
次の段階の道重さゆみを垣間見る

上にトーク部分のメドレーについて「SAYUMINGLANDOLL オリジナル楽曲でメドレーが組めるほど」と述べたように、オリジナルの楽曲が抱負になってきました。未確認情報ながら、夜公演では、上のセトリにも変化があったらしき声も拾えるところ。

た・り・な・いLOVELY』→『乙女スランプ
好きだな君が』→『哀愁ロマンティック
DESTINY ~チヨコレイトモード~』→『白い羽根

基層としての「可愛さ」をベースに、しかしパフォーマンスのフリが大きいことも、道重さんが90分間ずっと動きっぱなしであることも、記事冒頭で言及しました。冒頭で言及したというなら、ゲストで参加してくれたサポートダンサーさん、もうムッキムキな脚なんですけど、それに比して、道重さんは実に愛らしいほっそりした脚だったりします。にもかかわらず、90分、動きっぱなしです。

トークでピックアップしたように、面白可笑しいエピソードとして、ダンススクールの先生に “踊れる” ことを褒めてもらったことを紹介してくれた道重さんですが、むしろ、それは「面白可笑しいエピソード」ではなくて、ステージに立つ者としての自らを形作るための、プロとしての厳しいエピソードなのかも知れません。

この2022年の7月13日をもって、道重さゆみさんは、33歳を迎え、ご挨拶で自身も述べていたように、来年はデビュー20周年を迎えます。終わりのご挨拶では、この20年という月日のあいだ、いろんなことがあって、必ずしも楽しいことばかりじゃなかったけど、こうしてソロのライブのステージに今も立てていることが嬉しいと、私をこのステージに今も立たせてくれているのはファンのみなさんだと、そう述べてくれた道重さんですが、自らをそのような者として構築し続けてきた道重さんのプロフェッショナルな努力をこそ、私たちは仰ぎ見ていたのかも知れません。

事実、90分動きっぱなしってだけでなく、個々の楽曲のパフォーマンスの身体所作から表情まで、たった一人でステージを支えて、一切間然とすることなく、実にすばらしいソロライブでした。もはや、可愛いとか美しいではない次の段階の道重さゆみとして、今年も道重さんのステージを堪能できたことの喜びを胸に、短いレポートを終えようかと。
来年も再来年も、ずっと、見事なステージを見せてくれることを祈りつつ。

道重さゆみさん、すばらしかった。
なんか、ほんとハロプロを知っていて、ハロプロのファンで良かったよ、俺。

(文=kogonil)

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