つばきファクトリー 福田真琳、バースデーイベント2023 で示したのは自分の成長だけでなく…

はじめに
『雨の降らない星では愛せないだろう？』が見せたもの

１公演めが終わった瞬間から多くのファンが SNS 上で（どこか切実な響きを感じさせながら）報告していたこと自体が話題にもなっているので、やはり、このことに最初に触れないわけにはいかないだろうということで。

つばきファクトリーの未来を担うリトキャメの一角、福田真琳ちゃん、19歳になったお誕生日当日のバースデーイベントで、モーニング娘。の『雨の降らない星では愛せないだろう？』を歌います。しかも、２番めを中国語で。

この『雨の降らない星では愛せないだろう？』は、元々、いろんな意味でファンの琴線に触れすぎる楽曲でありました。
モーニング８期メンバーの諸々の経緯の切なさも。ライバルサバイバルというツアー自体の鮮烈さも。そして、『雨の降らない星では愛せないだろう？』という楽曲それ自体の素晴らしさも。さらには、歌詞が聞き取れないから意味がわからないはずの、中国語版の歌詞の、どうしてだかわからない響きの哀切さも。そして、その哀切な中国語版『雨の降らない星では愛せないだろう？』は、きっと、もう二度と聴くことは出来ないだろう（だから、映像化商品に収められた思い出としてしか、もうファンには触れられないだろう）ことも。

こうしたことが複合的に影響して、『雨の降らない星では愛せないだろう？』って楽曲は、いろいろとファンの胸に響く楽曲であったわけですが、その楽曲を、2023年になって、19歳になった福田真琳ちゃんが、朗々と中国語版も含めて、歌ってくれたのです。

当日のバースデーイベントの感動は、もう聴けないだろうと思っていた楽曲を若いメンバーが蘇らせてくれたから… だけではありません。

最初にこの楽曲が私たちに届けられたのは、2009年だから、リリース時には真琳ちゃん５歳です。大事な事だから繰り返しますけど、この『雨の降らない星では愛せないだろう？』がリリースされた当時は、真琳ちゃんは５歳です。

この日の真琳ちゃんのバースデーイベントには、助っ人MCとして先輩の岸本ゆめのさんが参加してくれています。岸本さん、長くお休みしていたけど、真琳ちゃんのバーイベを見に来ていた他の つばきメンバーと（さりげなく）アイコンタクトすることも含めて、とても元気そうでした… けれども、それはそれとして、イベントも超終盤、ミニライブの締めで真琳ちゃんが『雨の降らない星では愛せないだろう？』を歌ってくれた後、舞台袖で見ていた岸本さんが出て来て、イベント全体を締めるご挨拶に取り掛かる… って場面で、岸本さんは、もう我慢できないって様子で、こんなことを言います。

曰く、「真琳をみてると、卒業したくなくなった。みなさん、これからも真琳をよろしくお願いします！」って。

この岸本さんのご挨拶が、真琳ちゃんが『雨の降らない星では愛せないだろう？』を中国語で歌ってくれたことが上に述べたような理由でファンの琴線に触れまくりで何かと揺れ動いているところにモロに重なって、いろんなものが漏れそうになります。というのも、つばきファクトリーが結成されて、ようやく本格的にスタートするようなタイミングで、Berryz工房のお姉さまから、まだまだ幼かった岸本さんたちに、同じような言葉が届けられていたからです。

リリース時には５歳だったメンバーが、もう聴けないと思っていたハロプロの素晴らしい楽曲を、活き活きと2023年に蘇らせてくれたこと。そして、その場面に重ねて、かつては先輩たちからタスキを渡されて、ずっとそのタスキを守り続けてきたメンバーが、今また、改めて若く幼い後輩に、そのタスキを手渡すこと。… ええ、福田真琳さんのバースデーイベントは、その意味で、ファンの琴線に非常に厳しいイベントとなったのでした。

オープニング（で数曲を歌ってくれてから｜後述の概要参照）からのご挨拶MCで、「去年のイベント（レポはこちら）に比べて成長できてたら、そこを見て欲しい」といったことを話していた真琳ちゃんですが、もちろん、衣装に身を包んでステージ上で凛としている佇まいも、歌っている時の堂々とした様子も、衒いなく自然な表情の動きを見せてくれるところも、すべて、昨年に増して魅力的であったことは言うまでもないんですが、何よりも、楽曲のセレクトと岸本先輩のご挨拶との合わせ技で（言葉にすると薄っぺらいように見えるのが悩みですが →）”ハロプロの継承” それ自体が目に見えたことこそ、ほんとに感動的なところでしたし、さらには、その継承の図式を体現できていることこそが、真琳ちゃんの一番の成長ポイントだったのかな、とも。

そんなわけで、とてもとても素晴らしいイベントだった次第ですが、このことに関連させて、いくつかの話題を先に述べておきますね。

２公演めのご挨拶MCでのことなんですが、岸本先輩といっしょに歌った（後述）後なので、ステージの下手側に真琳ちゃん、上手側に岸本さんって位置取りでトークが始まっちゃうんですけど、岸本さんが急に真琳ちゃんに近寄って真琳ちゃんの腰に手を回します。これに真琳ちゃん、「えっ？なに？なに？」って感じに一瞬なるんですけど、それは、ステージの左右に分かれてトークしていたのを（あくまで真琳ちゃんのバーイベなので、主役は真琳ちゃんであることから）真琳ちゃんをステージのセンターへと移動させるための岸本さんのエスコートだったという… そんな場面がありましてね。

これ、この日のご両者の衣装も相まって、実に麗しい、素敵な場面でありました。一瞬「えっ？なに？なに？」ってなった真琳ちゃんも、すぐに悟って、そのまま素直にエスコートされているところも含めて。

そして、もうひとつ。
なんとなく、いろんな企画やメンバーを超然とメタな視点から見てるようなところもありつつ、しかし、実はその場の企画に強めに入れ込んでいて、メンバーも大好きであることが、急に顕になる真琳ちゃん… ってことは何度か言及して来ました（→ 行くつば について）。たとえば、樹々ちゃんが卒業した ひなフェス で、最後のご挨拶で、急に「わたし、浅倉さん、大好きです！」って叫ぶように宣言したり。

イベントのラストで、むしろ淡々と客席にご挨拶していたかのようだった真琳ちゃんは、最後の最後で、急に言葉につまって、そして、涙がこぼれないように上を向いて固まります。ええ、長年のつばきファンにとっては、谷本安美さんが、よく初めてのワンマンライブとか武道館とかライブの千秋楽とかで見せてくれた、あの、コミカルかつ感動的な “固まるメンバー” って図が、福田真琳さんによって綺麗に再現されているのでした。

そんなこんなも含め、たいへんに感動的であったと、それを最初に伝えたくて。

つばきファクトリー 福田真琳バースデーイベント2023

はい、そんなわけで、イベントの当日（10/18）に19歳のお誕生日を迎えた つばきファクトリーの福田真琳さんのバースデーイベントに行って来ました。それは、しかしながら、2023年の10月18日の水曜日ってド平日でもあり、お仕事終わりでようやく「開場18:50／開演19:40」の２公演めに、代々木は山野ホールに駆け込んだってところ。

幸い、お久しぶりの山野ホールは一桁列の座席で通路沿い。
真琳ちゃんの客席降臨もあったので、通路沿いは大勝利ってわけでしたけど、やっぱり遅い時間の公演だけになるのが辛いってことで、まずは報告者が参加できた限りでのイベントの概要を、どうぞ。

つばきメンバー あれこれ

ご挨拶のMCでは、楽屋に差し入れに来た八木栞ちゃんの暴露が。
なんでも、お茶を差し入れしてくれただけじゃなく、楽屋で、真琳ちゃんと岸本さんの分、ちゃんとお茶を作ってくれたという八木ちゃんです。しかし、残念なことにティースプーンと普通のスプーンを間違えて、本来の量よりもずいぶん多く茶葉を入れちゃった八木ちゃん、かなり濃いめのお茶が出来上がったようです。八木ちゃんらしいと言って、真琳ちゃんも岸本さんも笑ってます。

ミニライブ中には、上述のとおり、真琳ちゃんの客席降臨があったんですけど、真琳ちゃんが客席を巡回しているのを眼で追うことで、２階席… っていうか張り出し部分の座席に、つばきメンバーがやって来ているのが眼に入ります。山岸理子ちゃん、小野瑞歩さん、そして同期の河西結心さん。真琳ちゃんに向けて手を振ったりしているのが、まことに心和んだ次第。

そこに八木ちゃんが居なかったので、してみると、ご挨拶のMCで暴露されていた八木ちゃんの一件は、１公演めのことなのかも知れませんね。

この日（残念ながらアーカイブは残っていないけど）この真琳ちゃんのバーイベの直後に理子ちゃんがインスタライブをやっていて、そこには、会場に来ていなかった新沼希空ちゃんや秋山眞緒さんらがコメントで参加していて、理子ちゃんが「インスタライブやってるとメンバーが集まってくる」と発言しており、なんか、その “メンバーが集まってくる” って感じは、真琳ちゃんバーイベ開催中から、そんな雰囲気がありましたよね。

と、その他のイベントの詳細は、いっかいページを切り替えてから。