モーニング娘。9期メンバー、道重さゆみを超えて最長在籍日数へ

2022年11月9日をもって、モーニング娘。9期メンバーである譜久村聖生田衣梨奈のモーニング娘。在籍日数が、11年10ヶ月7日を迎え、これまで最長を誇っていた6期メンバー道重さゆみの在籍日数に並んだ。言うまでもなく、譜久村や生田の卒業といったトピックは一切ないので、このまま9期メンバーが最長在籍日数を塗り替えることになる。

道重さゆみの在籍日数は、加入当初、むしろ目立たぬ立場にあった道重が刻苦と研鑽によって自らつかみ取った誇りでもあり、多くの道重ファンが、”道重さゆみの歴史こそモーニング娘。の歴史” とする所以でもあった。2014年の横浜アリーナでの鮮烈な卒業劇も含め、モーニング娘。の歴史は道重さゆみのためにあったとする向きも少なくない。

同様に、黄金期の残り香を知る(ハロプロのファンを超えた)著名なメンバーが卒業してしまった後、(まさに上記の鮮烈な卒業劇における “ダッシュ” も含め)現在のライブパフォーマンスを誇るモーニング娘。を磨き上げ、維持し、支えているのが、9期メンバーだとも言えるだろう。

道重さゆみの在籍日数に並ぶことからも明らかなように、9期メンバーこそ、ひととおりではない逆風も経験しながら、道重卒業以降の8年近い日々を支えてきた功労者だ。とりわけ譜久村聖こそモーニング娘。を象徴する偉大なリーダーであると評価するファンは多い。そのファン顔負けの深すぎるハロプロ愛から、ハローラジオなどでも垣間見せてくれる、グループの垣根を超えた後輩への慈悲深い態度まで、譜久村聖こそ、現在のハロプロを支えている大黒柱だというわけだ。

生田衣梨奈についても、自分優先の功利的な態度が一時期喧伝されてしまった(← あくまでも表向きの面白おかしい自己宣伝ではあったが)ことや、偶然ピックアップされた場面をことさら大きく取り上げられてファンに対する態度を問題視されるようなこともあって、それこそ逆風を人一倍経験することになったが、バックステージを追ったDVDマガジンの映像などに親しんでいるファンには、ライブパフォーマンスの質にこだわる職人気質から後輩への気遣いまで、ファンに見えないところで譜久村同様にグループを支える生田の姿は良く知られている。

そして何より、プラチナ期の最末期、歴代最小の5人という構成メンバーで(見方によってはギリギリ)支えられていたモーニング娘。に、全般的な停滞感もないではなかったハロプロに、久しぶりの大きなメンバー加入という形で、新しい息吹を吹き込んだのが、まさに9期メンバーだった。以降、ほとんどのグループが世代交代を繰り返し、現在のハロプロに至るまで、当時からの空気感を知るメンバーも、いよいよ9期メンバーだけとなった。

道重さゆみが、現在のハロプロの幸せな雰囲気を創出する契機となったことは間違いないだろう。
同時に、現在のハロプロを形造り、支えてきたのが(さらには、現在までのハロプロの存続そのものの契機となったのが)9期メンバーであるともまた、間違いなく言えるのではないか。

モーニング娘。9期メンバー譜久村聖、生田衣梨奈が、モーニング娘。の25周年イヤーに、最長在籍日数を更新する。

(文=椿道茂高)

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