モーニング娘。加賀楓、加賀温泉郷で楓の木を植樹して自分の名前が全部そろったことをご報告

植樹された “楓の木” が生けるモニュメントとして残るのであれば、逆にいつ消えるとも知れないWeb上にあえて記録する意義を考えないでもないが、その経緯と麗しい軌跡を改めて整理しておきたい。

2022年11月8日、加賀温泉郷の地で “楓の木” を植樹するイベントが開催され、その現場には、まもなくのモーニング娘。からの卒業がアナウンスされている加賀楓も臨席し、参加した多くのファン(300人との報道も)と麗しい一時を過ごした。

この植樹イベントについては、加賀楓当人のブログだけでなく多くの報道機関も取り上げている。当記事のタイトルとなっている “加賀温泉郷で楓の木を植樹して自分の名前が全部そろった” というのは、イベントにて加賀楓本人の発言から。

楓の木! 加賀楓

加賀温泉郷山代スマートパークでの 植樹イベント、
山中座でのトークイベント、
全てのイベントが終了しました!!

モーニング娘。’22 13期オフィシャルブログ楓の木! 加賀楓

イベントは、植樹された “楓の木” に土をかける本編に続いてアフターイベントなども企画されていたが、植樹イベントとアフターイベントの場所が異なる点や移動手段などを不安視し主催側に問い合わせる向きもあったようだ。また一般のハロプロのイベントなどと異なり、タレントである加賀楓と参加者であるファンの距離が非常に近いことも注目されたが、参加したファンの “民度” が高かったためか、これまで加賀楓が加賀温泉郷と築いてきた関係の然らしめるところか、まったく問題ないどころか、現地からの声を総合すれば、いずれもイベントを楽しむ良いアクセントとなったようだ。

さてしかし、今更、改めて確認するのも何だが、いったいどうしてハロプロのアイドルが、単に観光地のPR大使となるだけでなく、ここまで地元に密着したキャンペーンが展開されるに至ったのだろうか?

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ハロー!プロジェクトのアイドルが、加賀温泉郷のプロモーションに関わるにあたっては、通常考えられるルートとは少々異なる経緯があった。“加賀”というキーワードでそれ以前から展開されていた広告キャンペーンが、ファンの間で話題になったことから始まったこのキャンペーン企画は、その焦点となったアイドルの示す態度だけでなく、愛するアイドルに恥ずかしい想いをさせてはならぬと覚悟する多くのファンから、そうした真摯なファンを大切にしようとする企画者から地元の後援者まで、関与するすべての関係者が同時にすべての関係者を思いやるといった関係が最初から構築された希有なプロセスでもある。

その希有なプロセス、理想的なプロモーションと賞賛されたのは、具体的なプロジェクト(お仕事)としてその実現に向けた施策や交渉や制作の一切から、見守り、応援し、実際に温泉にも足を運んだファンの対応まで、加賀楓という一人のアイドルを焦点とした全プロセスに及んでいた(記事末関連リンク参照)。

そんな加賀楓は、研修生としての必ずしも順風満帆だったとは言えない経歴を持つ。そんな加賀がモーニング娘。の正規メンバーとして迎えられたことは、まさにハロプロの歴史にあっても特筆される鮮烈な出来事であった。モーニング娘。となった加賀楓の涙を、多くのファンが祝福したことは、加賀楓の研修生としての歩みを、ずっと見てきたからに他ならない。すなわち、加賀楓の歩みこそが、必ずしも加賀に専心するわけではない多くのハロプロのファンの心を、あらかじめ説得していたというわけだ。
(参考|「モーニング娘。13期メンバーお披露目が暗示する2017年の新ハロプロ3つの予感とは」)

そんな加賀楓の誠実な歩みは、もちろん、上記の加賀温泉郷とのコラボにまで続くことになる。多くの大人が真剣にこの企画に参画したこと、加賀温泉の地元も積極的な協力をしたこと、そして現地に加賀楓が不在であってすら、コラボ企画にまるっと多くのファンが乗っかったことも、そのすべては、加賀楓の誠実で実直な態度に、あらゆる関係者が、その初めから説得されてしまっていたからでもある。
(参考|「 モーニング娘。加賀楓を介して加賀温泉郷に広がる驚くべき光景」)

この希有なキャンペーンは、ついには、当のアイドルが現場に不在であっても、温泉郷に足を運ぶファンを招来するに及ぶ。とあるファンは、あるイベントに関係する投書にて、次のように語っている。

親孝行を兼ねて母と来ました。
今回のように親孝行の機会を与えてくれて、ほんとうに、ありがとうございます。
加賀ちゃんとファンを大切に扱ってくれる温泉郷のみなさんにも感謝し、このご縁が続くよう、微力ながら応援させていただければと思います。

エンタメアライブ 記事 モーニング娘。’22 加賀楓、OCHA NORMA 中山夏月姫 と一緒に、これまでの集大成をこの先へとつなげた「ハロショ千夜一夜アネックス 第六夜 加賀温泉郷にいらっしゃい!」

…と。

アイドルが観光地の宣伝をするといった以上の、多くの思いやりと愛情を生んだ希有なキャンペーンとして、加賀温泉郷の事例は、広告宣伝の歴史に確実な一ページを記したのではないだろうか。

植樹された “楓の木” がモニュメントとして残り、“加賀”も“楓”もそろったことで、加賀温泉郷の地は、末永くファンに親しまれることになりそうだ。

(文=椿道茂高)

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