怒涛の52曲全ステージレビュー!『ソロフェス』で示されたハロプロがハロプロたる理由

23 松永里愛(Juice=Juice)
   Berryz工房『友達は友達なんだ!

事前メッセージ
「私らしい」を大切にしたかったので明るく元気な曲にしました!

明日のハロプロを牽引するのではないかとファンの期待を集めてもいる松永さん、妖艶なお姉さん揃いの Juice=Juice に、しっかり追従してるのも驚きですね。驚きといえば、そんな新メンバーでありながら、楽曲セレクトは Berryz工房から。

これを、オリジナルに忠実にパフォーマンスするでなし、いろんな自分らしい新機軸を盛り込むでなし、なんだか、あくまで自然に、楽しげに、むしろ “静かに” と言いたいくらいのテンションで、歌います。…これ、偉大な先輩の楽曲を、こんな風に、言ってみれば(やや失礼な言い方になりますけども)”楽に” ふわっと歌ってみせるあたり、本気で「明日のハロプロを牽引する」エースの資質なんではないかと。

初めてお話しするという舞美ちゃんとのインタビューでも、ほんとに衒いなく自然で、15歳にもなっていない幼い身体の中に、晩成する大器が感じられます。

24 山岸理子(つばきファクトリー)
   ℃-ute 『会いたい 会いたい 会いたいな

事前メッセージ
私の初の挑戦、暖かい目で見守って下さい。

理子ちゃんは、自分が研修生の頃に帯同していた℃-uteツアーのパフォーマンスをコピーします。それは、2014年の『℃-uteの本音』。オリジナルの℃-ute ツアーの『℃-uteの本音』自体、ポールダンスを初めとして、ずいぶん物議を醸したわけですが、その中でもポールダンスと並んで超妖艶だった椅子を使ったパフォーマンスを、そのまんまコピーする理子ちゃんです。

ちょっと、これには個人的に心の柔らかいところを突かれまして。
『℃-uteの本音』ツアーにも通っていた私ですけど、何を隠そう、山岸理子ってメンバーを始めて個体認識したのも(遅くて申し訳ないけど)この℃-ute のツアーでのことだったのです。このツアーのバックステージを追った℃-ute のDVDマガジンでは、ツアー中にお誕生日を迎えた元こぶしの浜浦彩乃さんの誕生日ケーキを食べてるシーンで、ケーキを私服のカーディガンにこぼしてしまって、「あっ!」とか言って下を向いちゃって(こぼしたケーキを拾おうとして)顔が見えなくなってる理子ちゃんとか、今の理子ちゃんに通じる場面が満載されていたりして。しかも、2015年に、つばきが結成された時に「先輩のツアーに帯同していてデビューできていないのは私だけだった」って言って泣いてた理子ちゃん、その際に言及していた「先輩のツアー」ってのが、この『℃-uteの本音』ですよね。

そのツアーでの、妖艶すぎるほど妖艶な椅子のパフォーマンスを、帯同時から6年を経て、理子ちゃんは完コピします。すいません、おじさん、泣いちゃいました。

後日ブログなどで、パフォーマンスにピッタリ来る椅子を探して、当日は集合場所に椅子を持って現われて、スタッフさんにも笑われたというエピソードを披露していた理子ちゃん、そういう周辺的な挿話も含め、そして何より、思い出のツアーの偉大な先輩のパフォーマンスにチャレンジしたいってことそれ自体が、いかにも理子ちゃんらしくて。事前のコメントも何だか嬉しげです。

理子ちゃんはダンサーだから、パフォーマンスそのものは危なげなく見ていられたけど、上に述べた周辺的な事情を含めて、実に響くパートとなりました。…ちっちゃくて、ほんわかしてる理子ちゃんだけど、ダンスとか本気のパフォーマンスとかでは、大きく見えることは、改めて言うまでもなく。なんか、なっきぃ(中島早貴)を見てるようだった…って言ったら褒めすぎかな

舞美ちゃんと話してる理子ちゃんが…嬉しそうなんですけども、舞美ちゃんも思わず当時の自分たちの戸惑いとか頑張りを「けっこうなセクシーじゃないですか」とか言って話してくれます。矢島さんから、そんなところを引き出したのも、理子ちゃんのパフォーマンスあってこそ。

繰り返し、すいません、おじさん、泣いちゃいました。

25 小林萌花(BEYOOOOONDS)
   真野恵里菜『はじめての経験

事前メッセージ
自分の特技を活かせるように がんばります!!

いや、ピアノが得意ってのはもちろんなんですけど、個人的には小林萌花さんは、パフォーマンス中の嬉しそうな、楽しそうな表情があまりにも魅力的だと思っております。それも含めて、この選曲は大正解だったんじゃないでしょうか。…小林さん、可愛いですよね。

ピアノが得意というわけで、やっぱり “マノピアノ” は意識していたと言う小林さん。ハロプロでピアノといえば真野さんだとおっしゃいますけど、小林さんが加入してくる、ずっとずっと前に卒業していった真野ちゃんのことを、こんな風に、ちゃんと認識してくれているのが嬉しくて、そう思えば、パフォーマンス中の楽しそうな表情も、モーニングの譜久村さんと同じように、小林さん、ハロプロが大好きなのかなって。
…嬉しいですね。

26 谷本安美(つばきファクトリー)
   カントリー・ガールズ『書いては消してのI LOVE YOU

事前メッセージ
ラストの所とセリフに注目してほしいです

安美ちゃん、ほんとに美人さんになりましたね。それに安美ちゃん、今更ですが、声が可愛いです。

ハロプロに入る前は、ほんとに何も知らなかったと言う安美ちゃん(参考|「つばきファクトリー 谷本安美がハロショ千夜一夜で見せた “懐の深さ” の秘密と生粋の〇〇好き」)、さらには、つばき結成時のレッスン風景動画などでも(加入前は本当に何も知らなかったという以上に、北海道からの通いで、他のメンバーに比べて思った通りにレッスン出来なかったこともあり)いかにも “拙い” 印象が強めでした。…それが、ハロプロ楽曲をセレクトした上で、こんな見事なパフォーマンスを見せてくれるなんて。「月がきれいですね」のセリフを発してから、ドヤって感じで微笑むところは、ほんとに可愛い。お手紙を手渡すところも、ほんとに美人です。

27 段原瑠々(Juice=Juice)
   ℃-ute 『Love Take It AII

事前メッセージ
早くライブしたい気持ちを思いっきりぶつけて、思いっきり楽しむ!!

さっき、つばきの理子ちゃんについて、なっきぃ を見てるみたいだったと形容しましたけど、段原さん、楽曲セレクトの影響もあるのか、うっかりすると 鈴木愛理 さんに見えます。舞美ちゃんも同じ事を言ってましたけど。イントロから、ダンスの迫力は半端じゃありません。

段原さん、ダンスでランキングしてもハロプロの上位五本指に食い込みますし、ボーカルでランキングしてもハロプロトップクラスで、そのダンスとボーカルを高いレベルでバランスさせた抜群のパフォーマーで、本気で、高橋愛ちゃんや、愛理さんを彷彿させませんか。私は、彷彿としちゃいます。その上で、歌い方がちゃんと段原さんオリジナルで、必ずしも ℃-ute の歌唱をそのまんま なぞってるわけじゃない点も特筆すべきかと。

矢島さんがいらっしゃることを聞いたのは数日前で、「きゃーー!℃-ute さんの曲選んじゃった」と慌てたんだと語る段原さんは可愛く、研修生の頃からステージ脇で℃-ute さんのパフォーマンスを見ていたんだと語るところでは、やっぱり、いろいろ言われることがあっても、研修生ってシステムは偉大だなと思ったり。

この段原さんのパフォーマンス中の舞美ちゃんの様子を見たかったな。

28 植村あかり(Juice=Juice)
   ℃-ute 『愛はまるで静電気

事前メッセージ
大人っぽい曲が好きだけど、あえてイメージにないものを選んだ 挑戦しようと思いました

℃-ute 曲が続きます。いや、さっき、つばきの理子ちゃんにやられちゃったせいかも知れませんが、植村さんも、Juice=Juice の結成の段階で、℃-ute ツアーのオープニングアクトを担当して、座間だか何処かの会場にたどり着けなくて遅刻しそうになって、泣いてる様子が映像で残ってますよね。ギリギリ間に合って慌てて駆け込んできて、リハーサルしてた 萩原舞さんとか なっきぃ に頭を撫でられてる映像が。

そんな植村さん、ほんとに美人になりました。…こういう具合に時系列を、メンバーの来歴を、ひとつながりの線で見られるのも、ハロプロの醍醐味かと思いつつ、ええ、繰り返し、℃-ute 曲が続きます。

この曲を、たったひとりで歌い切って、さすが歌姫だらけの Juice オリメン、声が実に良く出ています。ひとりで歌う曲じゃないって本人も言ってましたけど、素晴らしかったです(矢島さんも、息継ぎが難しい曲だとおっしゃってます)。「あんな小さかった私を見つけ出してくれて、ありがとう」という歌詞、当時は℃-ute メンバーの、キッズの頃からの成長を指しているものと解して泣いていた次第ですが、こうしてみると、すでに植村さんについても当てはまることに改めて驚きますね。また泣きそうです。

繰り返しを繰り返せば、植村さん、ほんとに美人になりました。このソロフェスでの、ちょっと短めのボブ風の髪型、めっちゃお似合いじゃありませんか。ほんとに美人です、あーりー。

29 江口紗耶(BEYOOOOONDS)
   ℃-ute 『世界一HAPPYな女の子

事前メッセージ
16歳らしく元気にいこうと思って、大好きなこの曲にしました!

ほんまに、℃-ute 曲が続きます。江口さん、まだ高校生なのに、この曲が大好きなんですって。

若い後輩たちが、先輩が現役で活躍していた頃にはハロプロに影も形もなかった若い後輩たちが、好きな楽曲として、こういう曲を選ぶのも、微妙に胸に響きます。また江口さん、背が高くてスタイルが良いもんだから、『世界一HAPPYな女の子』のサビの、膝下をカクカクさせる振りが映えること!。

舞ちゃんは、℃-ute の曲は、あんまり後輩たちに継承してもらいたくなくて「℃-ute で止まってて欲しい」と、ラストツアーのMCで、そう切なくも愛らしい発言をして泣いていましたけども、どうでしょう、こんな後輩たちをみたら、舞ちゃんも、℃-ute の曲、歌って良いよ、って言ってくれるんじゃないでしょうか。

℃-ute 曲が続くことについて、他のメンバーが℃-ute 曲をセレクトしていることも、矢島さんがいらっしゃることも、江口さんは事前には知らなかったということで、ソロフェス、なんだか本気でガチなんですね。

30 佐々木莉佳子(アンジュルム)
   モーニング娘。『気まぐれプリンセス

事前メッセージ
今の自分のカラーを見てたのしんでほしいです(**)♡

莉佳子さんも、℃-ute 帯同メンバーです。…と、こうして見ると、いかに℃-ute が今現在のハロプロを導いたか、ちょっと(ずっとリアルタイムで見ていたけれど)驚くほどですね。

そんな莉佳子さんは、モーニング娘。プラチナ期からのセレクト。
その『気まぐれプリンセス』のダンス、これを佐々木さんは、オリジナルをなぞるようでありながら、かなり佐々木流のアレンジを加えてパフォーマンスします。その全てが、力強く、迫力満点で、いかにもカッコ良い。いやあああ、これは、ホールで観客として現場に入って見たかったなあ。それでなくとも力強くてカッコ良い佐々木莉佳子さん、『気まぐれプリンセス』というセレクトは大正解だったんじゃないでしょうか。このままの流れで『女が目立って なぜイケナイ』とか、佐々木さんにカバーして欲しいくらい。

終演後のインタビューで(もしかして、帯同時の幼い佐々木さんのイメージが甦ったのか)なんだか嬉しそうに「ふふふっ♪」とか笑ってる矢島さんも美しくて。これ、先輩である舞美ちゃんも、なんか一層魅力的になりますね、後輩と絡むと。

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そんな莉佳子さんを笑顔で送り出していた上國料さん。その登場以降は、次のページにて。

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