『ソロフェス2』が魅せるハロプロの神髄、51人による51通りの本気を全レビュー!

51人が魅せる51通りのハロプロ

そんなわけで、登場順の抽選すら魅力的すぎた『ソロフェス2』、個々のメンバーが思い思いにそのパフォーマンスを競います。

1  山岸理子(つばきファクトリー)
   後藤真希『エキゾなDISCO

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幕開けに相応しいパフォーマンスが出来るように頑張ります♪
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前回のソロフェスでは ℃-ute の『会いたい 会いたい 会いたいな

ソロフェス2開幕の一発目は、前回、ツアー帯同時の℃-ute のお姉さま方のパフォーマンスを完コピして、おじさまたちの心の柔らかい部分を容赦なく攻撃した理子ちゃんが登場。
今回はスティックを持ってのパフォーマンスです。…って、この理子ちゃんの衣装とスティックも、どこか、かつての℃-ute のツアーで見たことがあったような雰囲気がありませんか?(パフォーマンス後の舞美ちゃんのインタビューでも触れてなかったから勘違い濃厚)

前回は、自分で選んだ椅子を抱えて収録現場に現れてスタッフさんにも笑われたと、そう自分で話して「あはは」と笑っていた理子ちゃん。

今回のスティックも、自分でデコレーションしたんですって。なんか、お家で一人で、黙々と準備してるところを想像すると、あまりに可愛くて倒れそうになります(← 全ハロメンに該当)

事前の「ヒソヒソカメラ」でも「強めな私も楽しんでね」的なことを言ってた通り、なんだか、いつものホワホワした理子ちゃんとは雰囲気が違います。間奏のダンスやステップ、つまりパフォーマンスそれ自体は、さすがダンサー山岸理子ってところですが、今般、可愛いだけでなく、おっしゃるように、強めの表情もちゃんと作ってきました

パフォーマンス後の舞美ちゃんインタビューでは、堂々としていたことに驚きを表明する矢島先輩に対して、「人のパフォーマンスを見てると緊張するから」、一発目でかえって良かったと言う理子ちゃんでした。この辺りも、可愛いだけを脱して強さが滲みます。

さて、このことは以降のすべてのメンバーのセレクトに言えることですが、22歳の理子ちゃん、よく後藤さんの楽曲を知ってるよね。この “時代を超えたハロプロ愛” みたいなところが感じられるのもソロフェスの醍醐味です。

2  島倉りか(BEYOOOOONDS)
   Berryz工房『ROCKエロティック

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セクシーをがんばりました…!
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前回のソロフェスでは こぶしファクトリー の『ナセバナル

島倉さんには、いろいろ驚かされっぱなしです。

まずもって、イントロから、ダンスだけじゃなくてオリジナルをしっかり踏襲してるのは驚きです。ダンスや歌唱っていうところだけじゃなく、なんか楽曲の雰囲気っていうか、Berryz工房の(当時にあって)急激に大人びていった魅力、あの後輩メンバーたちから “Berryz は恐い” と言われた雰囲気までが再現されていたことには、大いに驚きました。

事後の舞美ちゃんインタビューでは、「(皆さんが私に対して抱く)イメージとは逆を狙った」って話してる島倉さんです。その企図は十分成功したんじゃないかと思いつつ、しかし、アウトロ終わってニコっと微笑むところ、「うわっ!可愛い!」って思いましたから、”逆狙い” は貫徹できてなかったものと思われ中。

3  清野桃々姫(BEYOOOOONDS)
   モーニング娘。『HOW DO YOU LIKE JAPAN?~日本はどんな感じでっか?~

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やってやるぞー!!!!!
超楽しみです。
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前回のソロフェスでは モーニング娘。の『What is LOVE?

前回は、オーラスでトークボックスっていうギミックを使って印象を残した清野さん、今回も細かく、いろんなものを取り入れてきます。

お得意のボイパでの演出からラップやDJ風の動きのフリまで、それは選曲に応じた演出だったのか、それとも清野桃々姫というメンバーは、今後、そっち系の押し出しを強めていくという宣言だったのか。あくまで個人的には、可愛いんだから王道のアイドル路線でも特に埋没するってことはないだろうから、そっち系に強めの押し出しをしても、逆にもったいないのでは?みたいに思っていたところ…

事後のインタビューで舞美ちゃんが言うように、マイクのコードを敢えて使ったり、複数台のカメラを縦横に使って、自ら映されるアングルを操作してみたりなど、初見時には気が付かなかったような細かい演出をパフォーマンスに加えていたようで、”可愛いんだから” みたいなヌルいことを言っていた自分に反省です。

4  工藤由愛(Juice=Juice)
   ℃-ute『まっさらブルージーンズ

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歌って踊って私らしく、パフォーマンスをしますっ!!!
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前回のソロフェスでは モーニング娘。の『SEXY BOY ~そよ風に寄り添って〜

2個のお団子ヘアーが可愛いなと思っていたら、それはお団子の後ろへ長く垂らした後ろ髪と併せて「タコヘアー」と言うらしく、まずは、そこに驚かされます。「ヒソヒソカメラ」だけじゃなく、控室的なところで、パフォーマンス前に順番待ちで控えていたり最後の練習をしたり他のメンバーのステージを見学してたりする様子も見せてくれてるんですけど、先輩たちが勝手に抱えていたタコのヌイグルミを回収するところが面白かったですよね。

さて、そんな工藤由愛ちゃんの『まっさらブルージーンズ』、ベースの響きが鋭いバージョンであることも喜んでいたら、なんか、あの特徴的なフリを躍動的にダンスしてる由愛ちゃん、メグ(村上愛)に見えませんでした?
いや、村上さんは早い段階で卒業しているので、今の由愛ちゃんくらいになったメグって、実は誰も見たことないわけですけど、どこか似てるなって思っちゃいました。そんなところも含め(歌唱面ではまだまだ若さが見えたけれど)この選曲だけで、おじさんは射貫かれました。

インタビューで由愛ちゃんの乱れた髪を整えてあげる舞美ちゃんも、なんか良いシーンでしたよね。

5  植村あかり(Juice=Juice)
   Berryz工房『笑っちゃおうよ BOYFRIEND

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たのしそうに頑張ります。
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前回のソロフェスでは ℃-ute の『愛はまるで静電気

植村さんの(Juice 結成時にナルチカ公演を合同で行っているとはいえ)ベリキュー・リスペクトに、意外な感じもしていたところ、アウトロで、ラストの「あどばる~【ん】」って口の形のまんま、プクっと頬を膨らませたのが可愛すぎて、ひっくり返りました。

Berryz工房からの選曲を「懐かしくて嬉しい」と言う舞美ちゃんですが、「なんかええ感じちゃうのん」といった関西弁が入ってるから選曲したっていう植村さんです。そーなんや!

大阪出身の割に一部のDVDでしか、そのガッツリとした関西言葉を聞かせてくれないので、そういう理由での選曲なら、今後、ところどころ関西言葉を使ってもらって、ファンを悶絶させて欲しいものだと思うのでした。

6  北川莉央(モーニング娘。’21)
   アンジュルム『寒いね。(2020Ver.)

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自分が納得できるステージを作る!!
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前回のソロフェスでは Berryz工房 の『告白の噴水広場

モーニング一番手は15期より。植村さんから連続してハロプロ屈指のビジュアルが続きます。

パフォーマンス前の「ヒソヒソカメラ」では「突っ立って歌う」との宣言を。つまり、余計な演出やギミックは入れず、ダンスも入れず、ただ歌唱に集中するとおっしゃる北川さんです。そう宣言してのパフォーマンス、いきなりの歌い出しで声質が可愛くてビックリです。しかし、なんかビックリしまくってます、ソロフェス2。

声の可愛らしさに加えて、北川さん、めっちゃ歌えるようになっていて、これまたビックリ。

この “めっちゃ歌えるようになって” という点、スキル的な面での話じゃなく、他のメンバーに比べて芸能経験が乏しいままモーニングに加入してきた北川さん、ずいぶん昔の印象で申し訳ないんですけど、どこか真正面からパフォーマンスするのに照れがあるような感じを受けてたんですね。だもんだから、この堂々と、そして朗々とした歌いっぷりに、精神面での成長が感じられた次第。

事後の舞美ちゃんインタビューでも話していたように、事前の意図とパフォーマンスの実践が、こんなに見事にマッチしてるのも珍しいのかな、って。

7  小田さくら(モーニング娘。’21)
   松浦亜弥『真珠

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こわがらずやりたいです。
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前回のソロフェスでは 松浦亜弥 の『引越せない気持ち

いや小田さくらさん、衣装といい、ダンスといい、歌い方といい、歌い終わってからの微笑みといい、めっちゃアイドルじゃないですか!
あの、どこか超然として、自分を含めたハロプロのことを俯瞰的に見渡しているかのような小田ちゃんが、めっちゃブリブリのアイドルをやっていて、これまたビックリです。

とはいえ、ちゃんと楽曲のサビは歌唱を響かせてるのが、さすが。

しかし、ブリブリのアイドルっぽさを前に出すパフォーマンスに対して、事前のコメントが「こわがらずやりたいです」だったり、事後の舞美ちゃんのインタビューに、今回のパフォーマンスは “バースデーイベントでのリベンジ、去年のソロフェスの納得いかなさへのリベンジ” だと言ったり、私たちが思っている以上に、小田さくらさんというパフォーマーは自分に自信を持ちきれないのかも知れません。

【追記】そんなところで小田ちゃんのパフォーマンス制限の報が飛び込んできました。どうか順調な回復を。

昨年のソロフェスでも、自分のパフォーマンスに納得できないって答えてるし、極々稀に、歌唱中に高音部が割れて、表情を歪めていることもありますし…。これが “自信のなさ” というか、”自分のパフォーマンスへの信頼の揺らぎ” などではなく、あくまで “小田さくらというプロフェッショナルの自分への要求水準の高さ” だと思いたいところ。

8  竹内朱莉(アンジュルム)
   田中れいな『Rockの定義

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書道アート
やりまーす
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前回のソロフェスでは 松浦亜弥 の『砂を噛むように・・・NAMIDA

ステージ上の道具セッティングがすげえ!(← タケちゃん風)

まずは選曲に驚きます。そして、オリジナルの田中れいなさんの、あの響き渡る高音とは違って、全音域に対して(やや低めな方向に偏りがちながら)バランスが良いタケちゃんの音域で聴く『Rockの定義』の心地好さに、これまた驚いた次第です。ってか、『Rockの定義』って、こんなにも別様に聴ける楽曲でもあったんですね!

そんだけ楽曲が心地好く響く分、そこに加えて “書道アート” だなんて、二兎を追う的な意味で余計だなって思ったんだけど、なんかチラ見えしてる筆の軌跡が、けっこう躍動していて、これはこれで刮目だったりして。将来、タケちゃんの個展があったら行っちゃいそう(← 秘密)。

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続いてはモーニング娘。’21 から13期メンバー横山さんの登場ですが、それはページを切り替えて。

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