6月16日(日) 小関舞(カントリー・ガールズ)・飯窪春菜
かのバラエティ・モンスターの薫陶も宜しきを得て、あれほど明るく次のステージを見据えて卒業していった飯窪さんがゲストでやって来るとあっては、サンシャイン劇場に足を運ばないではいられないところです。
6月16日 日曜日 昼公演 | |
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6月16日 日曜日 夜公演 東京千秋楽 | |
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アドリブに適切に対応できなくて困ってるところも含めてアドリブで返すあたり、舞台度胸も含めて、飯窪春菜さんは “さすが” だなあと思います。半分は、観ているこちらの思い込みもあってのことでしょうけど、舞台上の安定感というか、”安心して観ていられる感” が凄くて、それが「半分は、観ているこちらの思い込み」ってことを踏まえても、そんな思い込みをファンに抱かせた飯窪さんの勝ちってところかと。
そして、公演を踏む毎に、わずかでも必ず何かしら向上してるのは、2回目のゲストとなった小関舞ちゃんにも該当します。ほんとに、演劇って凄いね。ただ、「今のままで私は幸せだ」って思わせぶりなセリフについては、この先、”ああ、あのときの演劇女子部のゲストが、これの伏線だったのか!” ってことがないよう祈ってみたりして。
メンバーたちが示したステージ上の魅力あれこれ
ゲストであってさえ、かくも観る者を惹きつけて止まぬ次第ですから、本編に登場している出演者にあっては、その魅力を語り始めたら、いつまでもタイプし続けられてしまってレポが終わらないから私は眠れなくなるので、あくまで強く印象に残ったところだけを。
高塚梓(小片リサ)の意図せぬ可愛らしさ
小片リサさんの演技が素晴らしかったことは、先行するレポでも取り上げたので、ここでは別のことを。
小片さんってクールなようでいて、めっちゃ可愛いですよね。
これから最終決戦に向かおうとするダリウスに「わたしの力を使って」と直談判に及んで、しかし梓を戦いには巻き込むまいとするダリウスに眠らせられる場面があるんですけれども。他にも眠らせられちゃう梓のシーンは多いんですが、たとえばダリウスに眠らされた態勢のまんま倒れ込むと足元…っていうか絶対領域的なところが乱れちゃうので、ちゃんと足を揃えて横たわります。しかし、それが不自然にならぬよう、微妙に(意識的に足を揃えてるとは)見抜かれないようにして。
…小片さんってクールなようでいて、めっちゃ可愛いですよね。
冒頭の登場シーン、召喚される前の世界で、お婆ちゃんのお見舞いに病院に行って看護師さんに話しかけられる場面、セリフ自体は「はいっ!」だけなんだけど、話しかけられた瞬間、ちょっと嬉しそうに表情が変わります。可愛いですよね。
こういうことを言い始めると全部のシーンについて言及しちゃいかねないので人生最大の克己心を発揮して抑制中ですが、おそらくは小片リサという人の可愛らしさが主人公の高塚梓に染み出しているような場面が多くて、その意味でも、実に魅力的な主人公になったかと思います。
実際、舞台の制約上、やむを得ないところも多いのは了解しながら、やはり拙速というか、語りを急いじゃってる場面が多くて、そうであればこそ、周囲の登場人物の信頼を主人公が勝ち得て事態の中心で主体的に動くことへの説得力を持たせるにあたって、その主人公を演じる小片さんが、舞台上の端々で “可愛さ” を溢れさせちゃってるのが、たいへん有効に働いていたかなと。
そうであるからこそ、召喚したり攫ったりする各陣営の勝手に振り回されるのではなく、自ら率先して状況に参加すると決意する場面での「私は黒龍の神子」という宣言の凛々しさと(言葉が違う気がしなくはないけど)雄々しさが際立つというものです。
これ、意図的な演技プランなのだとしたら、小片リサ恐るべしってところだし、意図せずにやっているなら、その意図せぬ可愛さが溢れているという意味で、やっぱり小片リサ恐るべしってところです。
と、小片リサさんとしての可愛さが前に出てくればそれだけ、主人公梓もまた魅力的になっていった好循環の東京公演だったかと思います。
そんな主人公と深い関係を持つことになる “鬼の一族” の演者について次ページにて。
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