演者の成長を体感するという新体験/レポ:つばきファクトリー演劇女子部 「遙かなる時空の中で6 外伝 ~黄昏ノ仮面~」

はじめに 積み上げてきたからこそ響く魅力

ダリウス的には梓はどうでしたか?

東京公演の千秋楽(6/16)ダブル・カーテンコール(← って言うのかな?)での小片リサさん(梓役)が岸本ゆめのさん(ダリウス役)に向けて放ったセリフです(つまり、このセリフはきしもんとしては、私、小片リサはどうでしたか?」と翻案できるわけです。言うまでもないけども)。もう、サンシャイン劇場どころか池袋全体が萌えすぎて揺らぎましたよね。池袋に通っていて良かったと思った瞬間でした。

ただし、この一言のセリフが劇場中を萌え悶えさせたのも、一つ一つの場面、一つ一つのセリフを、しっかりと積み上げて、ひとつの物語をきちんと創ってきたから。そうであったからこそ、東京公演千秋楽の最後の公演終わりで、カーテンコールの後のスタンディングオベーションが自然と発生したんだろうと。

わずかの時間で見違える成長を示す演劇のステージ

先だって投稿して公開いただいたレポの段階では週末の土日(6/8~6/9)で4公演を観覧していたんですが、それから一週間経って、再度、週末の土日(6/15~6/16)で改めて4公演観覧して来ましたところ、わずかに一週間しか時間が経っていないのに、見違える程、舞台の完成度が向上していて吃驚です。

いや、もちろん最初に観覧した段階から素晴らしい舞台だったので、先のレポに嘘はないんですけど、つばきメンバーだけじゃなくて、アクションチームに所属しているというアンサンブルの俳優さんたちや、元宝塚の扇けいさんまでも含め(ほんと僭越で申し訳ない)、すでに一定のレベルに達していた発声やセリフの抑揚から立ち居振る舞いや殺陣のタイミングまで、さらに数段向上していて、目を見張った次第です。

お前はいったい何処から目線で話をしてるのかと、自分でも恐れ多いことを話し始めちゃってる自覚はあるんですけども、これが例えば、純粋に つばきファクトリーだったりハロプロ研修生(金光留々)の、演技上のパフォーマンスについてのみ述べているなら「最初のスタート時点が低レベルなんだから、そりゃ、伸び代は大きいだろうよ」とか、「お客様にお見せする初めの段階で完成してなきゃ、そもそもおかしいだろ」といった(至極当然の)批判だったり反論が予想されるところなんですが(それでも、そうした仮想の反論が前提にしている “アイドルの舞台は基本的に水準が低い” といったことは全く無い!ってことが、もちろん、最初にありつつも)、これが、この “一週間後に改めて観に来たら、以前とは見違えるほどの演技の熟しっぷり” ってことが、アンサンブルのお姉様方だったり、恐れ多いことながら元宝ジェンヌにあっても、該当していたりするのでした。

…いや、演劇って凄いね。
先週と見比べて…どころか、毎回、毎公演、細かいところで必ず前回と異なる(より良くなった)ところがある
今回の舞台の目玉の一つである殺陣で、そういう公演毎の向上が目立つけど、ぶっちゃけ、ダリウス(岸本ゆめの)の声の張りと、梓(小片リサ)の目線の配し方が、毎回、本当に凄くて、それこそ、”アイドルの演劇” って水準を遥かに凌駕しています。

だからこそ(しっかり舞台を創っているからこそ)、冒頭に引いたカーテンコールでの小片さんのセリフが、一層、萌えるといった次第です。…小片さん、魅力的すぎますよね。(先行する中間報告的レポもご参照くださいな)

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東京公演千秋楽では、そんな萌えセリフも放った小片さん、カーテンコールで毎回、司会進行役としてキャストからのご挨拶を促していたりと大忙しなんですけど、ある時の公演では「今日のご挨拶は…わたしなんですが」って、本人もちょっとテヘペロな感じがあって、クールを気取っているようでいて、小片さんってほんとうに可愛いですよね(改めて後述)。

丁寧に、きちんと演技を積み上げてきたからこそ映えるのは、もちろん演者としてのメンバーの魅力だけではなく、物語そのものも、公演を重ねる毎に熟していくことは言うまでもありません。次のページでは、最初にそんな一切片を。

※ ちなみに、以下の記述で出演メンバーのあれこれを絶讃する中でところどころ触れますけど、ちゃんと原作もあることもあって、この『遙かなる時空の中で』という物語そのものについては、特段、説明したりはしない方針です。あくまで投稿者の意図は、ハロプロ関連メンバーのあれこれを広く知って欲しいというところにあって、むしろ門外漢がわかったような説明をしちゃうことは、広い心でハロプロによる翻案を許容してくれた原作ファンに失礼に当るとも思うので。

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