そして “八葉が勢ぞろい” の場面もまた響く
細かい一つ一つのシーンに手を抜かず、着実に積み上げて来たからこそ、予想通りの展開であっても、予定調和であっても、ある程度 “この先の展開はこうなるんだろうな” と思っていても、観客は感動します。
この物語には「八葉」という役柄が準備されていて、これは、黒龍の神子と白龍の神子を守護する(龍の玉に選ばれる)8人の男性という設定。龍神に選ばれた段階で特殊な力を使えるとか、選ばれた証に宝玉が身体に浮き出るとか、朱雀・青龍・玄武・白虎の四神のそれぞれに天と地の2人が割り当てられるとか、いろんな細かい設定があるらしいんですけど、演劇女子部版では、詳細な説明はほとんど省略されています(それでも概略が飲み込めるのが凄いよね → 脚本)。でも、まあアンサンブルやラスボスを除けば、登場人物の数も限られるので、よっぽどのことがない限り、(なかなか龍玉に選ばれない)八葉が誰になるのか、おおよそ予測できるわけです。わかっちゃってるわけです。
それでも、物語の進行に沿った、役柄の細かいところを、セリフの一つ一つを、ちょっとした場面のいちいちを、丁寧に積み上げてきたからこそ、予想通りの展開であっても、予定調和であっても、観客は感動するのです。
自分たちが八葉であったことを高らかに宣言する谷本安美ちゃん扮する里谷村雨のセリフも、またこれが相応しくて、うっかりすると涙腺ピンチだったりして “ええっ!? 俺、こんなところで感動しちゃってんの?” と、むしろ自分で驚くほどだったり。
改めて 演劇女子部『遙かなる時空の中で6 外伝 ~黄昏ノ仮面~』
今般レポしようとしている演劇女子部、2019年6月15日の土曜日の昼夜2公演と、6月16日の日曜日の昼夜2公演の4公演、先行するレポでのものと併せて、トータルで8公演分しか観覧できておりません。申し訳ない。
これ、冗談で言ってるのではなく、直接リアルで知ってる中にも、10回以上通ってるファンが多いので、わたくし、本気で “申し訳ない” と思っているのです。
さて、そんな(わずかしか鑑賞できなかった)ステージには、ハロプロやアップフロント関連のユニットからの日替わりゲストが登場して、主人公が、時空を超えて大正時代風の帝都東京に召喚されたことから始まる物語本編にちなんで、”どんな時代に行ってみたいか” っていうお題に大喜利的に挑む場面があります。なんとこの場面は、応じる帝国軍精鋭分隊の小野瑞歩さんも秋山眞緒ちゃんも含めて、アドリブなんだそうですね(これもまた吃驚!)。
6月15日(土) 山﨑夢羽・西田汐里(BEYOOOOONDS)
6月15日 土曜日 昼公演 | |
---|---|
|
6月15日 土曜日 夜公演 | |
---|---|
|
西田汐里さんは『ネガポジポジ』でも【チームC】として参加して小片さんや理子ちゃんと共演していましたけど(参考:「どうやら本当に「正解」がない舞台 【観劇レポ】演劇女子部『ネガポジポジ』 in 池袋シアターグリーン BIG TREE THEATER」)あれから、ほとんど3年経つんですね。
そんな西田さんですけど、舞台の中心で自分が注目されることを疑っていないような堂々たる演者っぷりで、これだけでも、これからの BEYOOOOONDS が楽しみですね。悪ふざけの方向に暴走して、BEYOOOOONDS の2人をスベらせる悪まおぴんも、夜公演では悪ふざけを仕返す西田さんに精鋭分隊の隊長らしさを崩さなかった瑞歩さんも、しっかり見所を作りました。
一方の山﨑夢羽さん、大正時代のお嬢様風の和装の似合うこと!
なるほど、多くのハロプロファンに、次々世代のハロプロを担う者と目されているのも、非常に、非常に納得です。
*****
そして、2回目のゲストとなるカントリー・ガールズ小関舞ちゃんと、”あの” 飯窪春菜さんが登場した日曜日の舞台については、次のページにて。
コメント