小片リサ、RISA OGATA CONCERT 2022 Coeur à coeurで示した楽曲の力 ~ファン側の思い入れがあろうとなかろうと~

異様な輝きを放つ小片リサ

BSでの冠番組の楽しい企画を見たり、武道館で躍動する姿を見たりするたびに、ああこの企画を9人のつばきで見たかった… 武道館を縦横に駆ける9人のつばきを見たかった… って、どうしても思ってしまいます。慌てて付け加えると、今の12人のつばきファクトリーは最高の上にも最高であることは言うまでない前提で、そこに、ちょっとだけ、今現在のいろんな つばきファクトリーに、そっと小片さんがいたならバージョンを想像してしまうってことで(なんか、何重にも、ごめんなさい!)

でも、それでも、これで良かったんだろうな、と思います。
それほど、コットンクラブの小片さんは美しい。

つばきファクトリーでサブリーダーとして自ら “小姑的な役回り” を自認していた頃とは違って、MSMWのライブで佳林ちゃんとふざけたり、お姉さま方に “後輩として” 可愛がられてる小片さんは、とっても魅力的で、のびのびと一人っ子らしい自由さが滲んでいて、非常に可愛らしい次第ですが、コットンクラブで自分がメインとなるオリジナル公演にあっては、そうした自由さと可愛さはそのままに、後光が見えるようで、小片さん… …え~~っと… …なんというか、ルックスの上で美しいとか可愛いとか、そういったこと以上に、もっと抽象的な感じで、光り輝いています。ちょっとした視線の動き、何か気になることがあったのか、やたら衣装を触ってる指先、そうした些細なあれこれまでも、きらめく輝きに包まれています。

すっげえ美人です、ほんまに。

やっぱり、これで良かったんだろうな、と思います。
ソロアーティスト小片リサは、あまりにも魅力的です。
ビタスイもそうですけど、小片リサさん、ずっと息の長い歌い手として、この先、何十年も歌い続けて欲しいと思います。自分がどこまで通えるかわからないけれど。

RISA OGATA CONCERT 2022 Coeur à coeur

そんな魅力的な5名によってお送りされた10月11日のステージ、その概略は下記のとおりです。

小片リサ「Coeur à coeur」 in COTTON CLUB
2022年10月11日 (火) 開場20:20/開演21:00
グレーと淡いグリーンの中間色のセットアップと短パンで登場
01・『じらして愛して』(小片リサ)|小片リサ
02・『雨にキッスの花束を』(今井美樹)|小片リサ
ご挨拶 今年最期のコットンクラブかな?
03・『Kitty』(小片リサ)|小片リサ 猫っぽいフリ
04・『ENDLESS LOVE〜I Love You More〜』(太陽とシスコムーン)|小片・田﨑・長谷川・河西・八木
05・『クレナイの季節』(美勇伝)|小片・田﨑・長谷川
06・『ないものねだり』(Bitter & Sweet)|田﨑・長谷川
07・『うるわしのカメリア』(つばきファクトリー)|河西・八木
08・『木綿のハンカチーフ』(太田裕美)|小片リサ
09・『新芽』(Bitter & Sweet)|小片・田﨑・長谷川
3人でちょっとトーク 1公演めに長谷川のご両親が 
スタッフさんから両親へ行くのをブロックしてる小片
10・『雪と花火』(Bitter & Sweet)|田﨑・長谷川  長谷川さん作/相曽晴日を彷彿
小片さん薄いピンクのアイドル衣装でダンスパフォーマンス サポートダンサーは河西・八木
11・『低温火傷』(つばきファクトリー)|小片・河西
12・『ふわり、恋時計』(つばきファクトリー)|小片・八木
13・『人知れず 胸を奏でる 夜の秋』(プリプリピンク)|小片・田﨑・長谷川
14・『糸島Distance』(アンジュルム)|小片・田﨑・長谷川・河西・八木 
小片さんサックス吹いてる?<Uraha だったら>
15・『ルビーの指輪』(寺尾聡)|小片リサ
16・『どっち?』(小片リサ)|小片リサ
全員の感想とご挨拶
17・『愛のエナジー』(THE ポッシボー)|小片・田﨑・長谷川・河西・八木
↓↓↓↓↓アンコール↓↓↓↓↓
キャスケット帽に黒のカットソーに白いスカートのコケティシュな小片さん
18・『真夜中のドア ~stay with me』|小片リサ ずっとここで歌っています♪
19・『Oh, Sunny Days!』(小片リサ)|小片リサ

ファン側の思い入れがあろうとなかろうと

小片さんの新曲、『どっち?』、『じらして愛して』は、もう何度目かの披露となりますが、小片さんの低いといって良いのか微妙な独特の声質で、あのサビを繰り返されるのは快感ですよね。同じく新曲の『Kitty』では、猫っぽい振り付けがあまりに可愛くて、わたくし、一回タヒにました。

過去のコットンクラブのオリジナル公演のセトリと異なって、今井美樹さんの『雨にキッスの花束を』や美勇伝(『クレナイの季節』)、プリプリピンク(『人知れず 胸を奏でる 夜の秋』)、THE ポッシボー(『愛のエナジー』)あたりは、小片さんにヲタとして甘いと叱られるかもしれませんが、それほど思い入れがある楽曲というわけではないですけど、それでも小片さんの声と歌で披露されると聴き入っちゃう不思議。これまで MSMW のステージでも、往年のハロプロ遺産に聴き入っては体液を漏らして来た次第ですが、それは、やっぱり “ハロプロ遺産” として、こちらの側に「あの曲だ!」って思い入れがあるのが大きいんだろうと思っていましたけど、こちらの側に然程の思い入れがない楽曲ですらじっくり聴かせる小片リサの声と歌の魅力に、改めて思い至るってところです。

とはいえ、やっぱり “ハロプロ遺産” も強力で、『ENDLESS LOVE〜I Love You More〜』など、太陽とシスコムーンってば、その活動期間の短さからすれば、どんだけ鉄板の名曲を数多く保有してるんだと思うほど。

繰り返し “ハロプロ遺産” って言ってますけど、ビタスイのオリジナル楽曲(『ないものねだり』、『新芽』)も、すっかり馴染んできたなあ…とか思ったら、初めて接する『雪と花火』が、往年の(古くて申し訳ないけど)昭和の “ニューミュージック” をも彷彿させるようなものであったことは、上に述べた通りです。楽曲のクオリティという点で、ファン側の思い入れを必要としない見事な楽曲が、こんなところにも。

とはいえ、やっぱり楽曲にまつわる、いろんな想いがファン側にあることは、楽曲の魅力をブーストするようです。

河西ちゃんと八木ちゃんが披露してくれた『うるわしのカメリア』、それでなくともこの楽曲は、まだまだ初々しい、ようやくアイドルの入り口に立ったばかりの子が “なりたい自分” を歌うというモチーフが含まれていて、デビュー間もない頃の つばきファクトリーの透明感に、あまりにもピッタリで、ずっとファンをやっていた者にとっては、いろんなものを掻き立てられる楽曲です。それが、改めて つばきファクトリーに初々しさを運んできてくれた新メンバーによって披露されます。

そして、つばきファクトリーの楽曲を、小片さんと新メンバーが(『低温火傷』by 小片 and 河西/『ふわり、恋時計』by 小片 and 八木)。もう、このあたりは、はたして小片さんの表情を見ていれば良いのか、小片さんとアイコンタクトする河西さんや八木ちゃんを見ていれば良いのか、非常に心が忙しかったことをご報告。それ以上の内面の揺れ具合については、まともな日本語にならないくらいなので省略御免ってことで。

そして、すでにこのコットンクラブの小片さんのオリジナル公演で披露されることについての “ファン側の思い入れ” が発生してしまっているカバー曲も。『木綿のハンカチーフ』なんて、有史以前から小片さんが歌っていたことを疑えない程、すっかり歴史改竄されるほどの馴染み具合です。これは昨年のカバーアルバムに含まれていないので、将来リリースされるであろう次の小片さんのアルバムに、是非ともMV付で加えて欲しい。

上に相曽晴日『コーヒーハウスにて』に言及しましたけど、もちろんオリジナル楽曲も切望しながら、往年の楽曲の小片さんによるカバーもまた切望ってことで。だって『ルビーの指輪』も、すっかり小片リサ自家薬籠中ですからね。

一方、楽曲そのものの強さも認識できるのが、アンジュルムから『糸島Distance』ですね。これ、力強くカバーする5人の歌声の迫力もあって、セレクトが『糸島』じゃなくて『Uraha』だったならば、当日、私は、丸の内から帰ってこれなかった可能性があります。間奏のサックスパート、小片さんがなんだかサックスを演奏してるような指使いだったんですけど、小片さんってサックス吹けるんでしたっけ??

アンコール明けで歌ってくれた『真夜中のドア ~stay with me』は、コットンクラブの(ステージの小片さんから見える)風景も楽曲にピッタリで、ずっとこの場所(コットンクラブ)で歌って来たから「ここで歌うこの曲が一番好き」なんですって、小片さん。もう、何度も公演を繰り返して、楽曲への思い入れができちゃったのは、ファン側だけじゃないってことですね。

ラストは新曲の『Oh, Sunny Days!』で、なんだか明るく楽し気な雰囲気で締められます。

呼びたくない小片さんとその生活

最期に、MC での話題を軽く。
9曲目の『新芽』終わりで軽く小片さんとビタスイの3人でトークした際に、家族を自分のライブに呼ぶかどうかといった話題になります。なんでもこの日の1公演めには、長谷川さんのご両親が観覧に来ていたんだとかで、それを受けて、絶対に親は呼びたくないという小片さんです。

こんどコットンクラブでライブやるんだって?みたいに親から聞かれても「ん?やらないよ?」とか(すぐにバレる嘘を)言うという小片さん、確認用にライブの映像をもらって、それはお家に整理してあるんだけど新品のままなんだとか。絶対に親は呼びたくないので、スタッフさんからご両親に情報が流れるルートはブロックしているとのことです。…か、可愛いですよね。

一方、あさひちゃんは、地元が長崎だから、そう易々とは呼べないけれど、ご家族が自分のライブを見に来るのはウェルカムなんだとか。

河西結心小片さん(1公演め)とビタスイのお2人の座右の銘を胸に刻んで頑張ります!
田﨑:なるようになる
長谷川:超えられないハードルはない(かも)
八木栞♪愛を~~ありがと~~、やさしさを~~~ありがと~~~♪
お姉さん方が優しくて♪ 好評だったらまた呼んでもらえるかな?
長谷川萌美八木ちゃんと劇団四季の話をしたのが楽しかった。小片ちゃんの2着目の衣装、ウェディングドレスみたいだった♪
田﨑あさひハロメンの魅力を再発見するこの公演ですが、八木ちゃん、糸島での運転、ぜったいベテランでしょ!!
小片リサ何を話そうかって楽屋で話してて… 八木ちゃんもご両親はライブに呼びたくないって。河西ちゃんは?(お婆ちゃんなら)
みなさんのおかげで私の生活が…
(慌てて)まちがえた!!違うから!みなさん、へんなこと考え過ぎだから、互いに支え合ってって意味だから!衣食住とか、そういうのじゃないから!

そんな3人の MC を受けて、最後のご挨拶では何を話そうかって楽屋で相談していたっていう5人、その話題を河西ちゃんと八木ちゃんにフルわけですが、個人的に重要な事は、小片さんが「河西ちゃん」とか「八木ちゃん」と呼びかけていたこと。八木ちゃんも小片さん同様、自分のライブに家族はあんまり呼びたくない派らしいんですけど、河西さんは「お婆ちゃんだけなら」呼びたいんだとか。

と、そんな最後のご挨拶で、急に小片さんが乱れます。
「みなさんのおかけで私の生活が…」などと口走ってしまって、慌てて、そういう意味じゃないからと必死に正しい意味を客席に伝えようとする小片さん、うっかり言葉のチョイスを間違えただけで、ファンのみなさんとお互いに支え合っているってことが言いたかったんだと、小片リサさん大慌ての巻きってところ。

この小片さんの慌ててる(「ま、まちがえた!」とか自分で言ってる)様子があんまりにも可愛かったことはともかく、客席は、今度発売される1st EP をたくさん買えってことだよねと、超了解ってことで。

そんな風に珍しく乱れた様子も見せてくれた小片さんが、ほんとに、ほんとに嬉しそうで。

小片リサさんのオリジナル公演、この先、さらに継続するかどうか未定ですけども、できるだけ通いたいって思えるほど、素晴らしいステージですよ。
ええ、やっぱり、これで良かったんだろうな、と思います。

(文=kogonil)

エンタメアライブでは、皆様からの投稿を募集しています。
詳しくはこちらを御覧ください『寄稿について

Sorry, the comment form is closed at this time.