Hello!Project 20th Anniversary!! の特別感 ~鞘師里保~
9期メンバー鞘師里保は、その小さく愛らしいルックスからは想像もできぬほどのダイナミックなダンスを誇る一方、何もないところでコケたりする(これまた現在のハロプロに脈々と継承される)”ドジっ子エース” の先駆けでもありました。何より、一時期の国民的大人気も陰ってハロプロ全体に微妙な停滞感が漂っていた時期に、明るい希望を運んできた(モーニング娘。加入のずっと以前から、舞台で共演してもいた)運命の子でもあります。そのフィジカルを目の当たりにして、初代の中澤姐さんが「これでモーニングは大丈夫だ」と涙したほどに。
時系列は前後しますが、現在の現役メンバーにあって明日のハロプロエースを嘱望されている何人かのメンバーが、”鞘師里保にあこがれてハロプロを目指した” ことからも、彼女こそは、ハロプロに明日の希望をもたらした運命の子であったかと、そこは強く思いますよね。
しかしながら、”この子達なら、もう大丈夫だ” と、当時にあって唯一黄金期の残り香を知っていた6期メンバーで8代目リーダーの道重さゆみさん(もまた、この『ひなフェス』に出演)が卒業してから、わずか1年後、2015年の年末のカウントダウンライブを以て、鞘師里保は モーニング娘。を卒業します。その早すぎる卒業を惜しむ声と同じくらいに、朝起きられなくて遅刻して自費で飛行機に乗ってライブ開催地まで駆けつけたといった、ドジっ子エピソードというよりは、むしろ心配になる逸話もあったりして、その卒業を鞘師本人のために喜ぶ(安心する)声すら聞こえるほど、その前後の事情に注目が集まり、かつ、今日に至るまでも鮮烈な印象を残す卒業でした。
参考記事
卒業してからは海外でダンスの鍛錬に明け暮れているとされるも、ファンには、その後の消息が伝えられることは(一部をのぞいて)ありませんでした。ようやくその消息が伝えられたと思ったら、それは、モーニング娘。卒業後も在籍し続けていたハロプロからの離脱と契約終了のお知らせだったりして。
そんな9期メンバーにしてハロプロに次世代の光明をもたらした運命の子が、この『ひなフェス2019』で、凱旋します。鞘師里保がハロプロのステージに帰ってくるのです。
そりゃ、チケットがプラチナ化するのも、しょうがないところですわ。
この『Hello!Project 20th Anniversary!! プレミアム』は(それぞれに)思い入れの深いファンであればそれだけ感情の持っていき所が分散しちゃうので、”辻・加護復活” と “鞘師凱旋” は、それぞれ単独でプレミアムにして欲しいと、ライブを別けて欲しいと、そういう意見が根強く、私自身もそう思ってたんですけども、結論から言えば、一緒の公演であったことで “20年という積み重ねた月日が目に見える形で確認できて”、おそらく個別のライブであるよりも、ずっと素晴らしいものになったのではないかと。
と、その具体的な感想なんかは、次のページ以降にて。
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