小片リサ、ハロプロだけでなく昭和歌謡までもカバーで蘇らせる RISA OGATA CONCERT 2023『Coeur a coeur』 オリジナルも素晴らしく

あどけなさと幼さが目立った8月公演の小片リサ

さて、その概要は前のページに掲示した通りですが、今般、小片リサさんは(その可愛さ、美しさ、表情がクルクルするところ、などなどなどは、もちろん、従来以上に、とんでもなく魅力的だった上で)どこか、幼いあどけなさが際立った印象です。

まずは登場時から、変形三つ編み風の髪形で、これが異様にコケティッシュであったことは声を大にしてお知らせしたいところ。

さらには、今般、ゲストとして現役チームから、Juice=Juice より、工藤タコ由愛さんと、石山咲良さんが参加してくれているんですけども、工藤タコちゃんも、石山さんも(実際には、ひなフェス併設のSATOYAMAイベント会場ですれ違って、とても小っちゃくて細くて可愛いことは承知の上で)ステージの上では “おおきく かつ 妖艶” な押し出しで、びっくりします。さすが Juice=Juice といったところで、艶めかしくも強い押し出しに驚かされた次第ですが、石山さんなど、ぶっちゃけ一瞬、植村あかりさんと見間違えるほどの美形だったりします。… といった2人のゲストと対比して、小片さんが意外に小っちゃくて(← 何度も見てるのにね)あどけなくて、むしろ幼いことに、もひとつ驚いたってところ。

付け加えると、そうした印象に引きずられたのか、Bitter & Sweet について、長谷川萌美さんは Juice ゲストに寄り添うように、グッと大人の魅力が際立ち、田﨑あさひちゃんは、あどけない可愛らしい印象が強めだったかと。

すでに述べた通り、変形三つ編みって感じの髪形で登場してきた小片さんですが、ファンのレポだけでなくメンバーのMCによっても、小片さんは今般の公演、日によって全然違う髪形で挑んだ模様です。もう、こんなところも…(以下自粛)

オリジナルからカバーまで自在な歌い手 小片リサ

オープニングは小片さんオリジナルの『じらして愛して』ですが、この楽曲がオープニングに相応しく、この先に展開するコンサートの全容を “じらして” いるかのように聞こえるのも驚きでしたし、続く『ムーンナイト・シークレット』が、それを受けて順調な滑り出しって印象を高めていたのも驚きでした。『ムーンナイト・シークレット』は音源化されていませんが、この先、何らかの形でのリリースが期待されますね。ってか、待っております。

この辺り、後述する他の小片さんのオリジナル楽曲と併せて、ライブの展開のそれぞれの場面(オープニング、滑り出し、序盤の盛り上がり、転調、しっとり聴かせる、ラストスパート… などなど)に、それぞれ相応しいものがそろいつつあるような。

と、そのオリジナル楽曲について肯定的に述べた途端に恐縮ですが、続く3曲目、なんとサザンオールスターズから『夏をあきらめて』をカバーします。あの、切々と歌い上げるだけでなく、あまりにも名曲であるが故に、湘南なんて行ったことがない者にすら、夏の海での青春なんて経験したことがない者にすら、そんなものは無かったはずの “あの日の夏の海” を懐かしく “思い出させてしまう” という恐るべきサザンオールスターズの楽曲を、自分が産まれる10年以上前の楽曲を、しかし、きっちり、その切なくも不思議な高揚感のある楽曲をカバーし切る小片さん。これは、素晴らしかった。

小片さん、昭和歌謡のカバーの名手としても、稀有な歌い手か… とか思ったら。続けて Berryz工房から『コイセヨ!』ですよ、みなさん!
2014年の春ツアーで初披露された Berryz工房の楽曲です。当時、まだ小片さんが研修生にもなっていない時期です(研修生になったのは2014年の終わり)。あの、Real Berryz Kobo のステージで繰り広げられた楽曲を、当時はまだハロプロのステージに存在していなかった小片さんが主導して、工藤タコちゃんや石山さん、そして、こちらはかろうじて当時ギリで結成済でインディーズデビューしていた Bitter & Sweet の2人が、躍動感たっぷりにカバーしてくれます。

ライブ中盤の『夢の中』(モーニング娘。)も、『恋のヌケガラ』(美勇伝)も、『色っぽい女 〜SEXY BABY〜』(カントリー娘。に石川梨華)も、『Woman ~Wの悲劇より~』(薬師丸 ひろ子)も、上にサザンオールスターズの楽曲と Berryz工房の楽曲について述べたように、カバーの名手としての小片さんの才能が際立ったかと(オリジナルのテイストを活かすこともそうだけど、『Woman』なんか、かなり小片さんなりのアレンジをしてる風)。

余談としては、『Woman ~Wの悲劇より~』を一人で披露するにあたり、横に幅広なステージを上手から下手まで移動して、高めのヒールがつっかかって若干コケ気味になっていたのが可愛かったけれど、しかし、当然、何事もなかったかのように平然とパフォーマンスを続けるあたり、すっかりプロフェッショナルです。

カバー曲にあって、『夏をあきらめて』や『コイセヨ!』以上に特筆したいのが、モーニング娘。の『真夏の光線』です。
これは(田﨑あさひちゃんもお終いのご挨拶で言及したように)エンディングのステップでサイドにすれ違うフリつけのところが素晴らしかっただけでなく、オープニングから、全般的な楽し気な雰囲気が充溢していて、ひょっとしたらオリジナルのモーニング娘。以上に、あまりにも『真夏の光線』の明るい雰囲気が如実で(あとで本人たちもご挨拶のMCで言及するように)夏のコンサートにふさわしい、このオリジナルライブのひとつの白眉となったかと。

昭和歌謡のオリジナルテイストを令和の現代に独特な形で蘇らせ、同時に往年のハロプロ楽曲を、元来の雰囲気以上に、楽し気に再生してくれる
小片リサという歌い手の、いかに素晴らしいことか。この記述を訝しむ方は、是非、なんらかの機会にリアルの小片さんの歌をリアルでお聴きになられんことを。

小片リサのオリジナル公演で見えるもの ~ゲストの工藤、石山を介して~

さて、今般、ゲストとして Juice=Juice から工藤タコちゃんと石山さんが参加してくれて、『KEEP ON 上昇志向!!』を披露してくれます。

この『KEEP ON 上昇志向!!』、今となっては上から数えた方が早い工藤ちゃんも、もちろん石山さんも、まだ Juice=Juice には加入していなかった時期のリリースとなります。それを上に述べた通り、大きく強く押し出しのはっきりした工藤さんと石山さんが、ダイナミックにパフォーマンスしてくれます。

往年のハロプロ楽曲だけでなく昭和の歌謡曲すら、オリジナルを凌駕する勢いでカバーして蘇らせる稀有の歌い手である小片さんは、その透徹した歌声を通じて、ハロプロの積み重なった歴史だけでなく、連綿と歌い継がれてきた歌謡の歴史すら、令和の現在に再生してくれています。そんな背景も手伝ってか、リリース当時には加入していなかったメンバーによる Juice=Juice オリジナル楽曲のパフォーマンスは、やっぱり “連綿とした” ハロプロの積み重ねと継承を、見事に具体化して眼に見せてくれます。いや、なんか、ほんまに素晴らしいですよね。

続く『雨音はショパンの調べ』では、小片さんメインのバックダンサーとして、工藤、石山両名が支えます。このバックダンスのダイナミックなこと!!
だもんで繰り返し、小片さんの小っちゃい可愛らしさがかえって際立つ次第。

コンサート中盤のダンスパフォーマンスでも、これまでの公演ならば、いわばお姉さん的な立場で、ゲストダンサーとして参加する現役メンバーを、むしろ引率するような雰囲気すらあった小片さんでしたが、今般は、工藤タコちゃんと石山さんの押し出しが強力すぎて、小片さんがかえって可愛らしいんですよ。はっはっは。

*****

往年のハロプロ楽曲から昭和歌謡まで、カバーで蘇らせるという、小片さんオリジナルコンサートのひとつの醍醐味は、現役のメンバーにも重ねて見出せることに触れました。

もちろん『Coeur a coeur』の魅力はこれだけではないってことで、もう一回ページを切り替えさせてくださいな。

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