譜久村聖、誰よりもハロプロを愛した最長リーダーが2023年秋をもってモーニング娘。卒業を予告!

その愛らしい魅力や全方位にわたってバランスの取れた技量といったメンバーとしての美質以上に、モーニング娘。’22 のリーダー就任期間の長さが話題になりがちでもあった譜久村聖の、2023年秋の卒業が告知された。

​モーニング娘。’22 譜久村聖の卒業に関するお知らせ

モーニング娘。’22の譜久村聖ですが
2023年秋に開催予定のコンサート・ツアーをもって
モーニング娘。及びハロー!プロジェクトを卒業することになりました。

公式サイト ニュース詳細 モーニング娘。’22 譜久村聖の卒業に関するお知らせ

そこでは、なんと2020年という段階で譜久村側からの申し出があったこと、25周年といった節目を視野に、事務所側からの強い慰留があったことなど、かなり “衝撃” といって言い事実が明らかにされている。
そして、長年に及ぶ功労者への事務所からの力強い称賛のフレーズが続き、次のような、ファンにとって嬉しい文言が並んでいる。

​モーニング娘。’22 譜久村聖の卒業に関するお知らせ

私達も譜久村がモーニング娘。のメンバーとして有終の美を飾れるように備えていきます。

卒業後は準備期間をいただいた後、芸能活動を続けていきますので、引き続きサポートしていきます。

公式サイト ニュース詳細 モーニング娘。’22 譜久村聖の卒業に関するお知らせ

公式の告知には、上記に続けて、譜久村当人からのメッセージも添付され、そして、時を置かずに譜久村のブログも更新され、譜久村聖によるモーニング娘。への落ち着いた愛情が、むしろ静かな筆致で述べられている。

​モーニング娘。’22 譜久村聖の卒業に関するお知らせ

卒業後はお休みの期間をいただき、新たなことにも挑戦、勉強し、
今まで学んできたことをなるべく活かせるお仕事が出来たらと思っております。

私にとってモーニング娘。は人生の半分を過ごしてきた大切な存在で宝物です。

公式サイト ニュース詳細 モーニング娘。’22 譜久村聖の卒業に関するお知らせ

​ご報告☆譜久村聖

モーニング娘。はあたたかく輝いているグループです。
私は皆のことが、モーニング娘。が大好きです。
世界一の宝物です。

モーニング娘。’22 Q期オフィシャルブログ ご報告☆譜久村聖

これで、アンジュルムの竹内朱莉も含め、いよいよ2023年は、プラチナ期の息遣いを肌で知るメンバーが卒業して行くことになる。

譜久村聖の卒業予告を受けて、ついに最長未踏記録のリーダー就任期間にも終止符が打たれることや、同期の生田衣梨奈の去就(ないしリーダー就任?)を巡るあれこれ、さらには先だっての13期メンバー加賀楓の卒業を巡って波紋を広げた若干のネット上の騒動など、ニュース記事として話題とすべきトピックはいくつも挙げられる。

だがしかし、当欄では、あえてそれら以外のトピックを挙げたい。

ひとつは、譜久村が、その活動期間を通じて、時折、いくつかの逆風に見舞われたこと。そして、ふたつめに、譜久村が示したハロプロ愛を。そして第三に、前リーダーである道重さゆみの卒業公演での一幕を。

譜久村は、目立たぬところで、実はいくつかの逆風に見舞われていた。ダンスや歌唱で大きく目立つメンバーや、コミカルな展開が得意だったりするメンバーなど、味の濃すぎるメンバーたちを率いて、目立たぬところでステージ全般を底支えするという優れた技量にも注目される譜久村らしく、その逆風も、ときに目立たぬままだった。上に言及した、後輩メンバーの卒業に関連する波紋などは目立った方で、あまり知られないところであっても、譜久村は、いろんなことに耐えてきたといえよう。加入当初、ハロプロの流儀を知らぬ同期を、エッグ出身としてしっかりリードしなければといった意識が強く、その点で、9期のあいだに小さくない波風を呼んでしまったこともある。思わぬ早い時期に一番の先輩になってしまって、後輩たちにどう接するべきか悩んだ時期もある。

リハーサルと思しき場面で、汗をかいても大丈夫なようにジャージにグッズのシャツを着て、しかし、しっかりライブ本番と同じ厚底のブーツを履いて(← その出で立ちが、すでに健気でもある)、何かを抑え込むように、タオルを口元に当てじっと耐える譜久村の姿は、かつての深夜番組からDVDマガジンまで、いくつも確認できる。

モーニング娘。のために、譜久村聖は、いろんなものを飲み込んで耐えてきたという印象があるのも、そうした場面がファンの記憶に鮮烈だったからだろう。それ以上に、譜久村がいろんなことを飲み込んでこれたのも、誰よりも真っ先に当の譜久村がハロプロのファンであることによるのかも知れない。ハロモバの有料コンテンツであるハローラジオの『ふくむらの部屋』では、グループの垣根を超えて、最近では、若い新人さんをゲストで招くことも多く、そんな新人さんから見れば仰ぎ見るような先輩であるはずの譜久村が、いかにも親しみやすく「アメちゃん、どうぞ~~♪」と語り掛ける冒頭から、後輩たちを(時に緊張して、あまり発言できないメンバーも含め)やさしく導いている様子も印象的だという。その放送のどの回も、ハロプロ愛に溢れていることが、多くのファンに指摘されている。

そして、譜久村聖が、多くのハロプロファンに刮目されたのは、やはり、2014年11月の横浜アリーナ、道重さゆみの卒業コンサートだろう。脚を攣ってしまうというアクシデントで、正面のステージから動けなくなってしまった道重の元へ、センターステージから駆け寄った “フクムラダッシュ” は、譜久村聖個人の経歴を超えて、ハロプロの歴史に刻まれる名場面となっている。そして、アドリブで、それでも “道重さんと一緒に歌いたかったから” と、動けなくなってしまった自分のところに駆けつける譜久村を、嬉しそうな表情で迎える道重の姿も(この表情を引き出したというだけで、譜久村には足を向けて眠れないとする道重ファン複数確認済)。

こうした述懐が的外れでない証左に、その前リーダーである道重さゆみも、譜久村聖卒業について、個人のブログを更新している。

​譜久村聖ちゃん

私がモーニング娘。を卒業した後から今まで、
ずっとふくちゃんがリーダーで、
リーダーだからこそ大変なことがきっとたくさんあったと思います。
だけど、リーダーだからこそ良かったこともきっとたくさんあったと思います!

サユミンランドール 道重さゆみオフィシャルブログ 譜久村聖ちゃん

誰よりも深く静かにハロプロを愛し、だからこそずっとステージに立ち続けて来てくれた譜久村聖が、来秋で卒業となると、これで、”最長未踏記録のリーダー就任期間” といった話題を超えて、ハロプロそのものが、大きくその姿を変えることになるだろう。

ハロプロを愛するという点でも、過去最強の未踏記録をレコードした、最長就任期間を誇るリーダー譜久村聖が、2023年秋をもって卒業する。事務所が明記した “有終の美” にも、それ以降の芸能活動にも、ファンの視線は注がれている。

(文=椿道茂高)

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