【短報】道重さゆみ、「これが今日の完璧な私」宣言で示す信頼、さすがの SAYUMINGLANDOLL~大空~

はじめに ステージと客席の信頼こそが心地好い

道重さゆみさん、アンコールのトークコーナーで楽屋でのエピソードを問われて、こんなお話をしてくれます。曰く、その大意は “楽屋では、早着替えで大変だから、一回でも何か準備に失敗したら、もうそのままにしておく。完璧に道重さゆみを造り上げるよりも、ステージにちゃんと出ることを優先する。だからボディクリームで指が滑って、そのせいでイヤリングが落ちてつけられなかったら(衣装ごとにイヤリングは変えてるんだけど)もうそれでイヤリングは諦める。これが今日の完璧な私ってことで” と。

ほとんど楽曲ごとに着替えてるかのように目まぐるしくチェンジする衣装は(個人的に2着目のサロペット風の衣装が異様に可愛らしかった)、常に早着替え的な焦燥を道重さんに与えているようで、「衣装は衣装さんに手伝ってもらうんですけど、イヤリングは自分でやってます」とお話してくれる流れで、ボディクリームをたくさん塗って、そのせいで指が滑ってイヤリングが付けられないこともあるのだ、と。しかし、それはそれで、敢えて完全な衣装チェンジに拘ることなく、イヤリングが無いなら無いで、「これが今日の完璧な私」と自分にも言い聞かせて、ステージに遅滞なく登場することを優先するのだ、と。

もうこのお話だけで “さすが道重さん” と感嘆するところなんですが、このトークを受けて、続くラストの楽曲(『SAMSALA』)で、道重さん、歌詞を飛ばして、ハミングで数フレーズを乗り切ります。そのまま歌い続けるかと思いきや、いったん音楽を止めます。「もう一回やり直し」って、はっきり言いながら。その場で急いで歌詞を確認しつつ、「ごめんね」と可愛く客席に声をかけつつ、道重さゆみさん、繰り返し「これが今日の完璧な私ってことで」と
心から、さすが。

もちろん、楽曲披露でやり直した顛末も、それを「これが今日の私(これはこれでレアですよ)」と押し切ったことも、すべてが…

  • 道重さゆみでなければできなかったことも
  • 道重さゆみが、SAYUMINGLANDOLL に集うさゆヲタと育んで来た信頼関係がなければできなかったことも
  • 「あ~~失敗しちゃった」と内心微妙に悔やんでいることまで含めて、無類のステージ巧者である以上に、小心で繊細な道重さんであるということを客席が理解していることも(だから、笑いに紛らわせていても、道重さんは、実は内心忸怩たるものがあると、客席がわかっていることも)
  • 客席がそのように理解していることをわかったうえで、道重さんはおどけてみせていることも
  • その上で、先程のトークコーナーでの ぶっちゃけ話に重ねることで、笑いに変えたことも

ほんとうに、すべてが “さすが” だと思うのです。
さらに加えて、あくまで個人的には…

  • かつて、初めてのソロのバスツアー(2013)で、2日目のミニライブにて、やっぱり歌い損ねてやり直しをしたこと

… までが思い出されて、一層、いろんなものが脳裏を去来したのでした。

当時は現在ほどメンバーのバースデーイベントが頻繁ではなかったし、モーニング娘。に加入したばかりの頃に、先輩にも同期にも自分の誕生日を忘れられていたってことを(ネタにもしながら)切ない思い出としてファンにも話してくれていたし、当時にあってすでに10年選手だったのに、なかなかソロのイベントを準備してもらえないと(ラジオなどでも)愚痴っていたところで、初めてのソロのバスツアーを喜んでいた道重さんは、それでも急に不安になった前日に、お姉ちゃんに「さゆちゃんのことが好きな人しかおらんのやけえ、大丈夫やん」と元気づけられたと言っていましたよね。

そんな “自分のことを好きな人しかいない” 現場だからこそ、失敗したのをテヘペロで「ごめんごめん、もう一回」と “やり直して” いたことを思い出して… この SAYUMINGLANDOLL の現場もまた、道重さんのことが好きな人だけが集まった場所ってことで、そんな道重さんの些細な様子のひとかけらからも、なんだかステージと客席の信頼が垣間見えたという次第です。

心から、さすがだと。

SAYUMINGLANDOLL~大空~

そんなわけで、卒業から休養を経て、再生してからはや6年半。
再生」、「宿命」、「東京」、「希望」、「未来」と継続してきた道重さゆみさんのオリジナルステージ、SAYUMINGLANDOLL は、2023年の秋冬で、改めて『大空』として、新たな公演を重ねることになりました。

この『大空』公演のうち、2023年11月19日の日曜日、「開場14:20/開演15:00」の公演に参加が叶いましたので、ごく短くご報告です。(レポが難しい理由は、記事末の関連リンクを順番にご参照ください)

これまでの有楽町コットンクラブから、渋谷の “DDD AOYAMA CROSS THEATER” にところを移しての開演です。渋谷駅から、けっこう距離があるなあ… などと愚痴を漏らしそうになりましたけど、実際に着席してみると(報告者の席次は、ほとんど最後列の端っこだったのに)なかなか見やすくて、しかも道重さんの客席降臨があったりしたので、もう、すっかり上機嫌で帰ってきましたよ。

今般は、ゲストのダンサーが過去最大の4名となります。
「東京」公演以来の常連である HiKARU☆さん、MoMocoさんに加え、かつてハロプロ研修生だった橋本渚さんに、ホリプロから涼田麗乃さんが参加。ステージ上のトークコーナーでのお喋りから、HiKARU☆さん、MoMocoさんはダンサーであると同時に、ダンス教室の先生でもあるようだとか、いろいろ漏れ伝わったりも。

さらには「宿命」公演でのゲストパフォーマーでもあった、あの(報告者にとっては、実に懐かしく、そっと横顔を見ることができただけで感涙しかねない、あの)お方も、ご両親なのか(よく似てたので)ご年配の男女と一緒に、3人で、そっと客席に来ていたりなど。

今般、”心と身体のミスマッチ” や “無垢な心がもたらす世俗的な成功” から、北海道~沖縄~横浜~山口などを経巡る物語までを “背景” にして、道重さんは、こんな感じでオリジナルの楽曲を披露してくれます。

SAYUMINGLANDOLL~大空~
2023年11月19日(日)  DDD AOYAMA CROSS THEATER 開場14:20/開演15:00
下記、表記は公式のものではありません
01・『青空09
02・『ちーぎゅう♡
03・『True Name
04・『へヴンな人たちへ捧げる歌
05・『オトメ テイクオフ!
06・『白い beautiful
07・『好き♡フルーツランド
08・『エキゾチック・フラワー
09・『キュン or NOT
10・『unknown cloud
▽▽▽▽▽ アンコール ▽▽▽▽▽
11・『マインとパンゴー
トークコーナー
12・『SAMSALA

そう、すでに道重さんのオリジナル楽曲としてファンにも馴染んでいる『SAMSALA』を除いて(しかし、やり直したのはこの馴染んだ楽曲だったりして)、全部で12曲中11曲までが初披露の新曲です。

どうも、いろいろと参加者のレポを見てると、けっこう回替わりもあったりなかったりしたようなんですが、こんな不明朗こと(回替わりがあったのかどうか)を言わなきゃいけないのも、この報告者は、”本命道重” などと言いながら、この11月19日の昼公演一発だけしか参加できなかったから。

上に、ステージと客席との信頼が感じられると述べたのに、こう言わなきゃいけないのが自分でも辛いんですが、全部で12曲中11曲までが初披露の新曲だというにも関わらず、すでに、なんとなくコールめいた客席からの合いの手や、フリコピとまでは行かないにしろ、どことなく楽曲に合わせた客席の動きなどが、(繰り返し初披露の新曲なのに)熟して来つつあることに驚きます。ええ、わたくし、11月19日の昼公演一発だけしか参加できなかったから。

いろいろ見ていると、道重さんのソロバスツアーなどで、すっかり “さゆヲタ界隈の重鎮” と認識している、あの方やこの方など、ほぼほぼ(今回10公演となった『大空』公演に)全通している模様で、だからこそ、しつこく繰り返し初披露の新曲なのに、客席の対応が、それなりに熟しているのでした。… さすが道重さんだ… って思います。

もちろん、個人的に小片リサさんの現場で、それなりに麗しいファンとメンバーとの関係が熟して来つつあることは観察しているので、おそらくは鈴木愛理さんの現場でも、宮本佳林さんの現場でも、稲場愛香さんの現場でも、同様な信頼関係は育まれつつあるのだろうし(リソース不足で直に観察できないことが痛恨であるのは言うまでもないとして)今後は浅倉樹々ちゃんの現場でも、独特な信頼関係が醸成されるのだろうとも思うし、それこそ、ハロプロの(いやOGですけども)素晴らしさのコアだろうなと思うところです。

が、それでも、やっぱり、こうしたステージと客席の間の信頼関係がしっかり目に見えるだけじゃなく、その信頼関係があるからこそ、その信頼関係に依拠してこそ、自らの魅力を120%発揮しているのは、やはり道重さんが一番だし、ハロプロの嚆矢だったし、後に続いた後輩たちにとってのロールモデルでもあるだろうと、そう思うのでした。

道重さゆみ と出会えたことを噛みしめる機会として

全通の勢いだからこそ客席からの対応も熟して来ていると、さゆヲタ界隈の猛者について述べたところですが、彼ら彼女らにはとうてい敵わないとはいえ、それでも、渋谷は DDD AOYAMA CROSS THEATER で耳にした道重さんの新曲の心地好さだったり、(もはや “加工” すら自家薬籠中のものとした)声の響きの麗しさだったりは、やっぱり素晴らしかったです。

トークコーナーで、たとえば学生時代に運動会がいかに苦手だったかといった話題など、ほんとうに饒舌な道重さんも、やっぱり可愛かったです。

でも、いろいろとメモしてきたあれこれを逐一レポするよりは(猛者に敵わぬ点を正しく弁えることも含め)道重さんが、こうして示してくれるファンとの信頼関係を強調することこそ、SAYUMINGLANDOLL の報告に相応しいように思えるので、そこに特化したレポをお届けしてみました。

公演毎の個々のトークも、個々の楽曲披露も、それぞれ素晴らしい一方で、このように定期的に、あえて言ってみれば、どこか “クローズド” な雰囲気も醸しつつ、改めて客席との関係を更新してくれるかのようにオリジナル公演を開催してくれているということ自体が、ファンにとっては嬉しいことなのだ、と。

*****

… それにしても、各種の写真やビジュアルブックなどよりも、生身でステージに登場してる道重さんの方が、ずっと若々しく可愛らしいことには、まじめに腰を抜かします。
披露してくれた新曲のなかには、”みんな時間が止まったようだと言うけれど、これはこれで、わたしは努力してるし苦労してるんだよ!” 的な趣旨の歌詞があったりもしたけれど、道重さゆみさん、ほんまに、実は人間じゃないのかも

(文=kogonil)

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