横浜アリーナを駆けた譜久村聖の行く先は? モーニング娘。’23 コンサートツアー秋 『Neverending Shine Show』SPECIAL&〜聖域〜

はじめに
ちゃんとダッシュ 後を託す同期や後輩たちへ

タイトルだけでもう言いたいことは尽きているような気もしますが。
それはOGたちを迎えた28日のステージでも、29日の(9年もの長きにわたってグループを支えたリーダーを現役メンバーだけで送り出した)卒業記念本番でも、同じように、アンコールの『Neverending Shine』では、譜久村聖さん一人センターステージに位置して、正面ステージに居残る他のメンバーと向き合う形で楽曲を披露して… そして合流する際には、正面ステージのメンバーたちへ向かって譜久村さんが駆け出します。

もう、言うまでもありませんが、それは9年前の横浜アリーナでの出来事をなぞったダッシュだったという次第。ええ、ベタな演出ですよね。でも、そんな演出にこそ、いろんなものを揺さぶられたのもまた、言うまでもありません。余計な事ばかり述べるようですが、自分でも、この演出にそこまで揺さぶられたことが意外です。横浜アリーナのセンターステージを正面ステージへ向けて駆ける譜久村さんの姿だけで、いろんなものが揺さぶられました。

サブリーダーの石田亜佑美さんが 29日の卒業公演本番で述べた通り「ファンの皆が譜久村さんに投げかける温かい視線」は、センターステージから駆け出す譜久村さんにも正しく向けられた2日間だったかと思います。卒業ってことを巡る感動というよりは、なんだか温かい、ほっこりした雰囲気で。”あの時のダッシュを、またやっちゃってます♪” 的な照れや可笑しさも含みながら、なんだか、このところの卒業劇って、涙や感動以上に、卒業して行くメンバーの雰囲気を正しくライブ全体に反映させているかのようですね。

譜久村聖が駆けて行くその先は

もう少し余計な事を続けさせてください。

モーニング娘。を9代目リーダーとして9年間支えた9期メンバーの譜久村聖さんが、2023年11月29日の水曜日に横浜アリーナで卒業しました。その卒業ライブは、前日の28日の火曜日にOGメンバーを大挙してゲストに迎えたライブと併せて、2Days のモーニング祭りとなったわけです。

上に言及したフクムラダッシュは、9年前の横アリでの出来事であって、自身の卒業公演で、脚を攣るというトラブルに見舞われ、正面ステージから動けなくなっていた当時のリーダー(にして伝説中の伝説メンバー)道重さゆみさんの下へ、本来のフォーメーションを無視して譜久村さんが駆けつけたことを述べているとは、今更ファンに説明するまでもないことです。これは、その譜久村さんの判断も、駆け出したときの譜久村さんの真摯な気持ちも、自分の下へ駆けて来る譜久村さんを嬉しそうに見つめていた道重さんの表情も、そしてセンターステージから、本来のメンバーを2人も欠くことになっても、しかし平然とパフォーマンスを続けた11期までのメンバーの成長と胆力も、”ああ、これで道重さんが抜けてもモーニングは大丈夫だ” と多くの(ファンを含む)関係者が思えたということも、そりゃもう、あらゆる点でハロプロの歴史に燦然と輝く名場面だったわけですが。

その9年前のフクムラダッシュを模した演出は、OGゲスト祭りだった28日にも、譜久村さんを送り出す卒業ライブ本番の29日にも、同じように行われました。そして… そして、あの日、譜久村さんがその下へと駆けつけた当の道重さんもゲストで来ていたというのに、28日も、29日も、冒頭で述べた通り、譜久村さんは、後を託す同期や後輩メンバーが迎えてくれる正面ステージへ向けて駆けだします。

素晴らしかった。

その素晴らしさを強調するために明言しますが、わたくし、何を隠そう、そもそものハロプロに入れ込む切っ掛けから何からすべてを道重さゆみさんを端緒にしているほどの、道重さゆみさんのファンなのでした。実際、モーニング娘。のライブに、大挙してOGメンバーがゲスト出演なんてことになった日にゃあ、黙って座っていられぬほど、OGとか卒業して行った先輩といったところが大好物。実際、ベリキューが好き過ぎて、今尚、活動停止中 Berryz工房メンバーのイベントには足を運んでいるほど。

なのに。

それでも、その都度、ゲストの伝説級のメンバーたちとステージを共にして、そして、その伝説級のメンバーが確かに伝説レベルのパフォーマンスを間違いなく発揮すればするほど、その先輩を迎えた現役メンバーたちの凄みこそが強く印象に残るのでした。

モーニング娘。’23 コンサートツアー秋 「Neverending Shine Show」(横浜アリーナ)

今般も、もちろんゲストとして参加してくれた先輩たちは、素晴らし過ぎるほど素晴らしかったのですけれども、やはり、そんな先輩たちを迎え、そんな先輩たちを迎える場を現在に至るまで維持している現役メンバーたちの力量に目を見張ることになります。

正直なところやや微妙さが目立つかと思っていた17期の井上春華さんが見違えていたことも。
抜群のスタイルで眼を惹かざるを得ない12期 牧野真莉愛さんのステップから何から大きく躍動させる肢体の動きのストロークが大きく、しかしブレずに鮮明であることも。
16期の櫻井梨央さんの大きな(そして飛びっきり楽しそうな)表情の動きも。

もちろん、全部のメンバーが素晴らしかったことは敢えて記すまでもないとして、それでも特筆したいのが15期の北川莉央さん、山﨑愛生ちゃん。

あのね。
次のリーダーと決まったせいか、何年かぶりに髪色を戻して美しさを増した生田衣梨奈さん、ダンスでは嫌でも目立つ石田亜佑美さん、歌唱のかなめだけでなく、しっかりステージを牽引する小田さくらさん、上に述べたように抜群の躍動感の牧野ラブリン真莉愛さんや、その真莉愛さんに並んで引けを取らぬ岡村ほまれさん、どこか控えめな嫋やかさを漂わせながら、しかし、しっかりステージを支える野中美希さん、そして美しさにいよいよ磨きがかかってきた羽賀朱音さん、時折、あれこれの伝説メンバーの面影が重なって見える弓桁朱琴さんも… … そりゃ、もう、全員が全員、個々の特色を大きく打ち出して、前に出まくって、しかし全体のパフォーマンスの構成を乱さず、実に素晴らしいステージを演じてくれている中で…

… そんな中で、北川莉央さん、山﨑愛生ちゃん、実にパフォーマンスの中核です。実際問題、わたくし、自分の語彙力に自分で呆れ果てつつあるんですけども、まことに北川莉央さん、山﨑愛生ちゃん、素晴らしかった!

この先のモーニングどころか、いつの日にか(報告者なかなか高齢につき)もうその先を見られなくなる時が来たとして、しかし、その先もモーニングとハロプロの着実な継続を確信できるような、そんなことすら感じさせる北川莉央さん、山﨑愛生ちゃんだったのでした。2019年の加入の時のことを比較的鮮明に記憶しているからこそ、この2023年に、9年間モーニング娘。を支えたリーダーを送り出すステージで見せてくれた北川さんと愛生ちゃんのパフォーマンスに眼を見張った次第です。

あの、ほんま、言葉がなくて恐縮ですが、素晴らしかった

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やべ。
すっかり余計な話をしてるうちに文字数が…
いったんページを切り替えますね。すみません!

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