道重さゆみ、令和の時代にドリームモーニング娘。を蘇らせた『SAYUMING‟F‟ANDOLL』

★道重さゆみファンクラブ会員限定バースデーライブ★「SAYUMING‟F‟ANDOLL」〔承前〕

なんだかカッコいいロゴが背景となっておりますが、既述のとおり、報告者が確保できた場所からは、ほとんど確認できません。はっはっは。

こんなに最高の状態なのに、活動終了しちゃうの?

そんなこんなで道重さんが登場してくるんですけど、この日の横浜で実際にその様子を見て来た道重さんは、何よりも真っ先に「えっ?ほんとにこんなに最高の状態なのに、活動終了しちゃうの?」と思えるほど、美しかった。だけでなく、1曲めの『さゆみるふぃーゆ』のオープニングを終えたところでHiKARU☆さん&堀江葵月さんというバックダンサーが登場して3曲めの『へヴんな人たちに捧げる歌』まで3人でパフォーマンスするんですが(HiKARU☆さん&堀江葵月さんは、別途、中盤から後半にかけても登場)、そのアクロバティックとも言うべきフリ、足の角度から腰の屈め方まで、プロダンサーの2人に追従してるどころか、勝るとも劣らぬ、道重さゆみさんのパフォーマンスの冴え!

いや、ご本人はモーニング娘。時代も含めて、なにかとご謙遜気味ですが、早い展開のステージにあって、道重さんのパフォーマーとしての熟練は、いやでも眼に入ってきます。

美しかったこと、可愛かったこと、華奢だったこと、スベスベだったこと… そして、キレッキレのパフォーマンスだったことも含めて、「えっ?ほんとにこんなに最高の状態なのに、活動終了しちゃうの?」と思ってしまった序盤でした。

会場からの「可愛い」を満足げに一身にあびる道重さん

ご挨拶のMCでは、「天才衣装さん」が、公演数の少ないこのライブに6つも衣装を造ってくれたので、公演数を増やしたいとお願いしたんだけど「マネージャーさん(← 実際の発言は、すでに道重さんファンにはお馴染みの “実名” で)の力及ばず」だったとのこと。せっかくの衣装なので、いずれ何らかの形で「着たいと思います♪」って道重さん。

このご挨拶のMCでは、会場からの「可愛い」を満足げに一身にあびる道重さんでしたが、13曲めの『ミラーボール・ホリック』の後では、「バースデーライブってことで、ハッピーバースデーを」客席に “歌わせてあげて“、今年もしっかりファンのみんなに自分の誕生日を “祝わせてあげた” 道重さんでした。そのすべての場面で、客席からのコールや歓声を満足げに一身にあびる道重さんでした

EIGAをみてよ』や『ちーぎゅう』まで、はたまた『True Name』から『好♡フルーツランド』など、最近の楽曲から再生後の東京公演でのオリジナル曲まで、”SAYUMINGLANDOLL” でのリリース楽曲も、歌詞の切れ目、振り付けで身体の動きが一瞬止まる場面など、その逐一で、客席を満足そうに見ています。

こうした一連のオリジナル曲に交えて、『彼と一緒にお店がしたい!』や『私の時代!』が披露されます。それはブロックとして固まって往時のモーニング時代の… ってわけじゃなく(前ページのセトリ参照)まさしくオリジナル曲の合間に挟んで繰り出されるので、イントロの度に客席がドッと揺れるんですけど、それをまた満足げに眺めている道重さんです。

自分を敬愛するファンの前に、堂々と君臨する道重さゆみ… って感じで、これまたファン冥利に尽きるところでした。

ちなみにアンコール後の衣装チェンジでは、あまりにも短いミニスカートで登場し、そんな姿なのに、ひょいひょいと、お立ち台の上に登ったり降りたり…
まさしく、ファンの前に堂々と君臨する道重さゆみって感じでしたよ。

残してくれた珠玉の名曲

繰り返し、今やモーニングのOGとなった、気心の知れた後輩をゲストにして、懐かしい楽曲も披露してくれました。とりわけ『Happy大作戦』が鮮烈であったことは先にも述べた通りですが、やはり道重さん、オリジナルでも非常な名曲を残してくれています。

アンコールでは最新曲の『YES!最幸でしょ♡』に続けて、もはや道重さんの定番となった『OK!生きまくっちゃえ』も披露してくれましたが、やはりアンコール前の本編ラスト『SAMSALA』を挙げたいところ。

再生後の道重さんについては、もちろん名曲だらけなんですけども、この『SAMSALA』については、どこか宗教的な荘厳さを感じます。

道重さゆみさんのオリジナル楽曲で宗教的というなら、2022年の『SAYUMINGLANDOLL~未来~』で披露された『君だけの十字架』などもあります(この未来公演は全編にわたって、どこか宗教的ではあった)。

けれども、『SAMSALA』は、歌詞の内容だったり旋律だったり披露されたステージの文脈だったりという個々の成分抽出的な要素によって荘厳なのではなく、『SAMSALA』を歌い上げる、切々と、朗々と、この楽曲を歌い上げる道重さゆみさんの表情から何から、あらゆる表出を全部込々で、どこか荘厳で厳粛です。
道重さゆみさん、いかにも、素晴らしい名曲を残してくれました。

話してくれた真心の言葉

アンコール後のトークコーナーでは、ゲストダンサーの2人(HiKARU☆さん&堀江葵月さん)と一緒に、寄せられた質問に答えるコーナーを設けてくれています。

2つの質問に応じてくれたんですが、最近はまっているというラーメンについての話題で披露されたエピソードを。HiKARU☆さんからも、堀江葵月さんからも、オススメのラーメン屋さんについての情報を促して(HiKARU☆さんが、コットンクラブ帰りに東京駅地下のラーメン屋について言及したところ、道重さんが「え?誘われてないけど?」と鼻白む場面もあったりして)、さて、道重さんは二郎系の「豚山」さんがお気に入りだと言います。

二郎系のお店では注文時のカスタムオーダーが大きな難関だと学んでいた道重さんは、とにかく「ニンニクは?」などと聴かれても、細かく好みをオーダーするのではなく(それは、あまりにハードルが高いので)、ただただ「お願いします」とだけ応じて、この対応のみで突破すべく、お店に行く前には「お願いします」「お願いします」とのシャドーイングで訓練を積んでいたのだとか。しかるに、いざお友達と一緒に豚山さんを訪問したところ、先にお友達がオーダーを済ませて、道重さんには店員さんが「そちらは?」と聞いてきたのだとか。「そちらは?」という問いかけに「お願いします」で応じるのが、日本語のやり取りとして非常に異様であることを自覚して、うっすら額に汗していたという道重さん、結局、当初の予定通り、「お願いします」で押し切ったというお話をしてくれます。

もうね、こういうお話だけで珠玉なんですけれども。

やはり刻一刻と近づいているラストの時を意識しているようで、我々の前に君臨する道重さゆみさんは、こんなお話もしてくれます。

曰く、「私の性格だから、きっと後悔してしまうこともあると思います。それでも、私らしく、後悔しない日々を過ごしていきたいです」と。

そして、こう言います。

私が芸能活動を終わりにするということで、最後だからってことで、リリイベでも “勇気を出して、やっと会いに来ました” って言ってくれる人がたくさんいてくれて、初めて会えて嬉しかったです。でも、そういうことが出来たのは、いつも、普通の時でも、どんな時でも、会いに来てくれた皆さんがいてくれたから、みなさんが私を道重さゆみでいさせてくれました、私を私らしくいさせてくれました… と。

こう言いながら、うっかりすると泣き出してしまいそうだった道重さんは、しかし、しっかり涙をこらえて、ラストのラストに、じゃあ、みんなも、ちゃんと一緒にコールしてね!と明るく『OK!生きまくっちゃえ』を曲フリします。

そして 今日もまた「あの頃」に

思えば… 思えばハロプロのメンバーは、報告者が、世の中にそんなものがあるのだと認識した当初は、ファンから隔絶したタレント、テレビやメディアの中で活躍するタレントでした。

それが現在のように、場合によっては、もっと大きく外で羽ばたいて欲しいと願うファンの想いに逆行するかのように、むしろ派手な “ギョーカイ” には背を向けて、ファンに寄り添うアイドルであってくれること、その先駆けこそ、道重さゆみさんだったかと思います。

もちろん、当サイトでも明らかなように、この報告者は、多くのハロプロメンバーやそのOGを敬愛し応援していますし、その多くは、ファンに暖かい笑顔を向けてくれます。でも、そういうことができる(ファンがメンバーを “敬愛” し、メンバーがファンに笑いかけてくれる)のも、すべて道重さんが道を示してくれたからのように思っています。

上に報告した道重さゆみさんが2025年6月28日に横浜でファンに告げてくれた言葉は、その意味で、道重さんが活動を終えても、大切に自分の胸にしまっておきたいと思うものでした。

それは、14(ワンフォー)時代の思い出と一緒に再現してくれたドリームモーニング娘。と共に。

(文=kogonil)

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