クオリティだけでなく弾み具合も大きく更新 小片リサ『RISA OGATA CONCERT 2023 Coeur a coeur』5月のコットンクラブ公演

Coeur a coeur カバーが独特の魅力を放つ瞬間

前ページで、いろいろお薦めの理由を述べた小片さんのオリジナル公演、その今般の5月コットンクラブでのセットリストは、こんな感じ(↓)です。

RISA OGATA CONCERT 2023「Coeur a coeur」 in コットンクラブ
2023年5月29日 (月) 開場20:20/開演21:00
衣装は従来と変わりなく、しかし下ろしてスッキリ美人さんな小片さんです
01・『ムーンナイト・シークレット』(小片リサ)|小片リサ
02・『Happyを止めないで』(小片リサ【新曲】・表記不明)|小片リサ
03・『Kitty』(小片リサ)|小片リサ
04・『パープルウインド』(モーニング娘。)|小片・田﨑・長谷川・八木・河西
田﨑あさひちゃんパフォーマンス制限
05・『雨音はショパンの調べ』|小片・八木・河西
バックダンス、八木ちゃん、河西さん
06・『夢の中』(モーニング娘。)|小片・田﨑・長谷川
ハモリ甲斐がある/小片リサちゃんのセレクトです(田﨑)
ドリンクに鹿島グッズが!(小片)
07・『雪と花火』(Bitter & Sweet)|田﨑・長谷川
08・『私が飛行機を嫌いな理由』(Bitter & Sweet)|田﨑・長谷川
09・『いのちの歌』(竹内まりや)|小片リサ
10・『ナインティーンの蜃気楼』(つばきファクトリー)|八木・河西
ダンスパフォーマンス 小片・八木・河西
11・『ハナモヨウ』(つばきファクトリー)|小片・八木・河西
12・『色っぽい女 〜SEXY BABY〜』(カントリー娘。に石川梨華)|小片・田﨑・長谷川・八木・河西
13・『あの日に戻りたい』(高橋愛・新垣里沙(モーニング娘。))|小片・田﨑・長谷川
14・『一度遊びに来てよ』(森高千里)|小片リサ
↑小片さん降臨!↓
15・『じらして愛して』(小片リサ)|小片リサ
16・『虹を超える』(小片リサ【新曲】・表記不明)|小片リサ
次が最後の… 「え~~~~!」 嬉しそうな小片さん
一言ずつメンバーがご挨拶
17・『Oh, Sunny Days!』(小片リサ)|小片・田﨑・長谷川・八木・河西
↓↓↓↓↓アンコール↓↓↓↓↓
デニムの超短パンで腹出し 新衣装に度肝を抜かれる
18・『Woman ~Wの悲劇より~』(薬師丸 ひろ子)|小片リサ
19・『どっち?』(小片リサ)|小片リサ 会場降臨のまま!

あさひちゃん情報により、小片さんがセレクトしているという “Coeur a coeur” のセトリ、ずいぶん懐かしかったりする楽曲が含まれている次第ですが、それらを “カバーしている” と言って良いものかどうか。実際、このコットンクラブで小片さんが歌ってくれることによって、初めてその楽曲を知ったという者もいるだろうし、ずっと古参で親しんでいたファンであっても、あまりに久しぶりである以上に、小片さんたちの奏でてくれる旋律は、ある意味で、オリジナルとはまた異なった独特の魅力を放っているのではないかとすら。

あまりに久しぶりっていうのは、ハロプロ側での楽曲披露が、ほんまに久しく絶えてなかったような楽曲がセレクトされているってことで、そんな楽曲をチョイスしてくる小片リサさんって(ファンも知らないような楽曲をあえて選ぼうとするへそ曲がりじゃなければ)いったい何者かと思うほどです。そして、そんな久しぶりさもあって、たとえばモーニング娘。の『夢の中』(小片さんとビタスイの3人で披露されます)など、このコットンクラブで披露されたものこそ正真正銘の本物って感じだったりします。いや、なんか言い方が難しいんですけど、単なるカバーとか言いたくない気持ちに逆らい切れないってところ。

同じくモーニング娘。からのセレクトである『パープルウインド』(小片さん、ビタスイ、リトキャメの5人で)や、『色っぽい女 〜SEXY BABY〜』(やっぱり5人で披露)といったあたりは先だっての両国での公演でも披露されていたので、なんだか “小片さんの公演でのパフォーマンスこそ本物” ってイメージすらあったりします。とりわけ『あの日に戻りたい』(小片さんとビタスイの3人で披露)は(きっとオリジナルの愛ちゃんとガキさんによるパフォーマンスの記憶も薄れていることもあってだろうけど)非常に感動的ですらあって、オリジナル楽曲の、その歌詞や旋律の素晴らしいところを実に活き活きと復活させている点、今、こうして思い返してみても、やはり小片リサさんの Coeur a coeur は、心の底からお薦めです。M-line club に、このためだけに敢えて加入しても、きっとお釣りが来ますよ。

*****

カバー楽曲だけではありません。
すでに多くの参加者が SNS 上でアピールしていますが、小片さんの Coeur a coeur、本当にセトリがすばらしく、真面目に “CONCERT” というに相応しいかと。小片リサちゃんのセレクトですと語ってくれた田﨑あさひちゃん、このセトリに対して、”ハモリ甲斐がある” とも。ええ、現場で空気の振動に触れてきた者が伝える “現場の素晴らしさ” は、一定程度割り引いて考えないとならないことは承知で、しかし、ほんまにこの日のセトリは素晴らしかったのでした。

すでに小片さんの新曲として披露済だった『ムーンナイト・シークレット』、どことなく昭和の香りもしつつ、今風の明るめな旋律でもあり、これはどういう形でリリースされるのか、すでに、すっかり楽しみになってしまっている次第。

今回、小片さんのオリジナルの新曲としては、上の『ムーンナイト・シークレット』に加えて、さらに2曲が初お目見え。『Happyを止めないで』は、きっと MSMW 側でパフォーマンスされたならば、フリコピする方々は転調が複雑で追従するのに苦労するのではないかと。それほど、それほど小片さんの歌い手としての熟練が見える楽曲でもあり、転調が複雑と言いつつ、しかし、鉄板で盛り上がるであろうこと間違いなしです。ライブ後半での披露となった2曲目の新曲、『虹を超える』も、どこまでも明るく前を向いた楽曲で、実に聴き応えがあります。

すでに述べたように、今般、客席降臨がありつつ、報告者の席次の残念さのために(下手側の回廊部分一番奥のB席だったのです)小片さん降臨の恩恵に接することが出来なかっただけでなく、パフォーマンス中も、基本的には、ほぼほぼ小片さんの後ろ姿を見てるだけになっちゃった次第ですが、それでも極上だったと付け加えて。

小片さんオリジナルの『Kitty』も(← これは、振りつけ的に、後ろから眺める形になったことで、かえって楽曲そのものを味わえた次第ですが … 詳細は避けつつ)、客席降臨に実に相応しかった『じらして愛して』も、本編ラストで全員で奏でた明るすぎる『Oh, Sunny Days!』も、本当に素晴らしかったので、小片さんの次のアルバムを心待ちにしているところです。

小片さん一人で披露する楽曲だけでなく、バックダンスに八木ちゃん、河西さんを配した『雨音はショパンの調べ』については、歌唱を小片さんに任せておけるからか、八木ちゃんと河西さんのダンスが実にダイナミックでしたよ。

リトキャメからの参加となった八木ちゃんと河西さん、八木ちゃんの表情と眼の力強さ、河西さんのパフォーマンスのダイナミックさについては何度か繰り返して来ましたが、『ナインティーンの蜃気楼』も、小片さんと3人でのパフォーマンスとなった『ハナモヨウ』も、実に魅せます。2021年からのハロプロ参加でしかないのに、なんか、ほんと、いつの間に…
本気で生きてる人間の迫力… みたいなことまで感じたりして。

重厚なハーモニーでステージに貢献してくれたビタスイは、地方からの上京という物語にともなう切なさを歌い上げた『私が飛行機を嫌いな理由』や、若い男女の恋愛どころか、ともに暮らしていく年月の積み重ねまでも歌に込めた『雪と花火』を。これらはシングルとして、7月にリリースされるとのこと(参考|「Bitter & Sweet NEWシングル「私が飛行機を嫌いな理由/雪と花火」発売決定!」)。

そして、この小片さんのオリジナルコンサートをお薦めする理由は、まだまだ、あるのです。もちろんアンコール明けの小片さんの衣装が、デニムの超短パンで腹出しだったりして、それがあまりにも魅力的だったことは言うまでもなく(「お腹、あんまり見ないでくださいね、って、そう言ったら、かえってみんな見るよね」って自分で言ってたことも併せてご報告)。

*****

上に、いくつかのカバー曲について何度か述べたように、森高千里さんの『一度遊びに来てよ』のポップな感じに潜ませた気持ちの真摯さってあたりが、小片さんの声に滲んでいるのは驚きです。驚きといえば、薬師丸ひろ子さんの『Woman ~Wの悲劇より~』をカバーしたのは、どなたかメディアの方、小片さんにインタビューして、その理由を引き出して欲しいくらい。

そして、ラストの楽曲となった小片さんオリジナルの『どっち?』、若い女性が奏でる恋愛をテーマにした楽曲から、すでに “人生” レベルの感動をもたらす楽曲へと発展してる小片さんの『どっち?』ですが、これまた久しぶりの披露となった『いのちの歌』とペアで繰り出されると(ぶっちゃけ、そろそろ “終活” も視野に入ってきている初期高齢者としては)いろいろ胸に迫ってくる次第。
いえ、若く魅力的な女性歌手が歌う “歌謡曲” といった場合、若い世代の恋愛を中心としたテーマが歌われがちかと思いますが、この『どっち?』と『いのちの歌』が、小片リサという歌い手の声と表情で奏でられる場面には、是非とも、多くの方に接して欲しいと思うのでした。

そしてね、本編最後の楽曲を前に、次が最後の曲となりました… って言う小片さん、発声が解禁されたってことで、客席からの「え~~~!?」の声を嬉しそうに受け止めておりました。

繰り返し、もう8年ほど見続けてきましたけども…

小片リサさんって、こんなにも魅力的な人でしたっけ?

しかもね、この驚くほどの魅力の背後に、あの頃の “薄幸の美少女” も見え隠れするから。

(文=kogonil)

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