グループを超えたメンバーケア 小田さくらを継ぐのは松永里愛か河西結心か

2026年の夏のハロコン、わがままリクエストでのメンバーセレクト(”わがまま” の権利を手に入れたメンバーが、共演するメンバーとして誰を選ぶか)にもファンの注目が集まっているようです。そんなメンバーセレクトも、バックステージのメンバーたちの様子を踏まえれば一層興味深いというわけで。

その点で、特筆したいのが、上記の夏ハローにともなって販売が開始された『Hello! Project DVD Magazine Vol.90』です。これには、上記夏ハローに先立つ2026年の3月20日の祝日の金曜日から21日の土曜日にかけて千葉県は幕張メッセで開催された『ひなフェス2026』の、その4公演分のバックステージが2枚組3時間以上にわたって収められています。

それは、それは、ず~~~っとずっと古参のファンが、私らのような中途半端なファンに伝えてくれるような、ハロ―!プロジェクトにおけるメンバー相互の切磋琢磨が、場合によってはギスギスした雰囲気になっている “ザ・芸能界” 的なものとは程遠く、かえって私たちファンが、そんなに楽しそうでステージは大丈夫?って心配になるほど、お互いに仲良く楽しそうにしている風景です(だから繰り返し、夏ハローでの “わがまま” チョイスを傍から楽しめるというわけで)。

脚がしびれてる つばきファクトリーの小野瑞歩さん、BEYOOOOONDS の高瀬さん、小林さんに囲まれて、しびれている脚を突かれて悲鳴を上げています。こうした瑞歩さんの、おっとりイジられお姉さんなところは、たいへんに魅力的なわけですが、一方で、そうだよね、バックステージでしゃがんでモニターを見てるシーンが多いけど、そうだよね、長い時間しゃがんでると脚もしびれるよね、って長年の疑問が解消された気分。

Juice=Juice の最年少、林仁愛さんは、とにかくバックステージ映像での登場時間が長くて、ずっと仁愛さんが写っているような印象も。しかも、大笑いしたり、いろんなメンバーと絡んだり、新メンバーの発表に大泣きしたりと、感情的にも忙しい上に、レンズを入れてないメガネで、そのフレームの脇からティッシュで涙をぬぐっている場面を、カメラのモニターで確認したのか、「たしかに、これはウケる♪」と泣き笑い。とても愛らしいです、Juice の最年少。

ほかにも、上品な表情を変えないまんま、ナルトダンスを披露してるロージー上村麗菜ちゃんとか、牛乳で疲れ知らずの植村葉純さん、一緒に写ってる長野さんと比べて自分が汗かいてることを認識して「テカってるのやだ~」と悲鳴を上げるアンジュルム後藤花さんや、後輩のシャックリを驚かして止めてる つばきファクトリー豫風瑠乃ちゃんなど、もう、それはそれは見所満載すぎるバックステージ映像となっております。

さて、そんな中でも、やはりモーニング娘。のメンバーという枠を超えて、いろんなグループのメンバーと絡んでいるのが、11期メンバー小田さくらさん。今般もDISC2の終盤では、ロージークロニクルのリーダー橋田歩果さんへ、「初めてのプレミアムで、しかも最終公演の開演直後だなんて、いちばんバタバタするのに、頑張ったね」と、長年の経験者らしい声かけをしているシーンが印象的です。同時に、別の公演のバックステージでは、OCHA NORMA メンバーと絡み、窪田七海さんをかわしにかわして、西﨑美空さんに大笑いされていたりします。

… そんな小田さくらさんは、2026年内での卒業がすでにアナウンスされており、本人も、このバックステージ映像では「わたしは最後のひなフェスだから」とも発言しています。

この、後輩を勇気づけ励まし、そして一緒になってオドけて、後輩の魅力を引き出してくれる絶妙な先輩絡みこそ、数ある小田さくらさんの魅力の中でも大きな一つです。はたして、小田さんが卒業してしまったら、ハロプロのバックステージ映像から、この絶妙な後輩ケアの魅力は失われてしまうのか。

そこで注目なのが、Juice=Juice 松永里愛さん、そして、つばきファクトリー河西結心さん。不安そうにしていたり泣いていたりする後輩に、鷹揚に笑いかけながら声をかけるのが松永里愛姐さん、そして後輩と一緒に騒ぐのが河西さんのところの結心さんです。なんだか、それぞれに小田ちゃんの、後輩ケアパートと、後輩魅力引き出しパートの、それぞれに特化したかのように、ちゃんと小田ちゃんを継承するメンバーが出てきていること(そのことが編集済の映像で、しっかり伝えられていること)は、やはり特記すべきかと。

Juice=Juice 松永里愛の姐さん、不安そうにしていたり泣いていたりする後輩へ、いつもの豪放磊落な雰囲気はそのままに、「大丈夫やで」とでも言うように、どっしり笑って寄り添います。時には泣いてる後輩の様子を、さも可笑しそうに笑いながら。

一方の つばき河西さんは、心配するというより、まず自分も同じテンションまで飛び込んでしまうタイプ。後輩と一緒になって騒ぎ、一緒に笑い、一緒にリアクションを大きくして、時には、後輩から画面の外へと押しやられたりしてます結心さん。後輩の魅力を引き出すというより、自分が率先して楽しんでいるようで、見ているこちらも和みます。

もちろん、小田さくらさんの代わりになれる人などいません。それは、あったりまえですけれども、それでも、後輩の不安を受け止める松永里愛さんと、後輩の魅力を笑顔ごと引き出してしまう河西結心さん。その二人が別々の形でハロプロのバックステージの雰囲気を引き継いでいること、今回の編集済みバックステージ映像は、さりげなく、それでいて確かに、そのことを伝えてくれているように思います。
何より、ちゃんと大人の目線での編集済の映像化商品ですからね。

(文=椿道茂高)

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